「ラララ」
「ラララ」で思い出した最近のことです。
昨日、朝礼でモーリス=ラヴェルという作曲家の話を話す機会がありました。
私は中学生か高校生くらいのときに初めてラヴェルの「水の戯れ」を聴いてとても感動して、それ以来ピアノ曲を中心によく聴いています。
そんな境遇もあったので、ラヴェルっていうのは素敵な作曲家だよ、ということを伝えようと話をしたのですが、その時に「水の戯れってどんな曲?」と聞かれました。
そして、「ラララ〜とかでいいから歌ってみてよ。」とも言われたのです。
水の戯れという曲を知っている方ならお分かりかと思いますが、この曲はとても口で説明できるような曲ではありません。えぇ……と思いながら、「ちょっとそれは無理です……。難しすぎます……。」と恐る恐る答えたのでした。
そのあと、運良く水の戯れを聴いてもらえて、上司や先輩方にも納得していただけましたが、正直めちゃくちゃ焦りました。
私もピアノになれたらなぁ……なんてことを考えながら、今日も私はラヴェルを聴きます。
「風が運ぶもの」
風が運ぶもの。それは季節。
あたたかさもつめたさも、はじまりもおわりも。
風が運ぶもの。それは雲。
晴れ間も虹も、雨も雪も。
風が運ぶものっ……それはっ……ハークション!!
それはっ……花粉っ……!
今日もくしゃみがっ……止まらな……ックション!!
せっかくの春なのに……!!
「question」
わたげちゃん。うちの子になってくれてありがとう。
ねぇ、どうしてうちの子になってくれたの?
どうしてそんなに可愛いの?
まっしろふわふわの毛、青い目、ピンクの鼻、ちいさな肉球。
どれをとっても魅力的。とってもとっても魅力的。
こんなに可愛いのに、どうしてひとりぼっちだったの?
あれは2年前。雨の夜の中、ぶるぶる震える小さな白い毛玉を見つけた。近づいてから初めて子猫だと分かった。
どうしたらいいのか分からなかったからとにかく急いで暖めて、動物病院に連れて行って。絶対に守らないと!その気持ちだけで動いた。
そのあときみは頑張って回復して、初めてかわいい声で鳴いた。あんまりかわいかったから私、倒れそうになっちゃって。頑張った甲斐があったなぁって思って。本当に嬉しかった。
わたげちゃん。ふわふわわたげちゃん。
これからもずっと一緒にいてくれる?
……なんていう問いに答えようとすらせず、わたげは日向ぼっこを続けていた。
「約束」
世の中には色んな約束事がある。
科学、法則、法律、時間。
そんな約束事の数々に毎日毎日追われて、そろそろ疲れてきた。
全てから解放されたとしても、「死」という約束事からは逃れられない。でも、死は全てを受け入れてくれる。つめたくてあたたかい。
約束はひとをなかなか死なせてはくれない。無理矢理にでも、命をこの世に繋ぎ止める。だってそれがお約束だから。
でも、必ず死は全てを訪れる。だってそれが約束だから。
約束を果たさないために、約束を果たす。
今日も約束事に追われて、転びかけて、苦しむ。
「ひらり」
太陽の花びらはらり 勇気が心を温める
満月の青葉ひらり 静けさが心を飾る
真夜中にふらり そこには誰もいない
孤独にへらり 乾いた笑いが出た
透明の涙ほろり 風が涙をふいた