「I love」
「ニンゲンしゃん!」「ん?」「だいしゅき だよー!」「ありがとう。……でも、急にどうしたの?」「あいをちゅたえるてべり、みた!」「へー。」
「ボクねー、だいしゅきいぱーいあるの!」
「えとねー、⬛︎⬛︎ちゃんでちょー、ぬいぐるみちゃんでちょー、おもちゃもだいしゅきだよー!」
それからも、しばらくの間、愛を語り続けた。
「あちょねー、」「わかったわかった!いろんなものが好きなんだね。」「んー、ちやう!」「だいしゅき なのー!」
「ニンゲンしゃん、わかったー?ボク、みんなだーしゅきだからね!」「ありがとう。」「んー!」
ふわふわで小さなからだに、沢山の大きな愛を秘めたこの子のことが、自分も───。
「美しい」「雨音に包まれて」(6/11、12)
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晴れ間が見える空。しとしと降る雨。
雨粒は虹色に輝いて、大地へと吸い込まれていく。
大地に吸収された雨たちは、美しい未来のつぼみになって、人知れず透明の花を咲かせる。
雨音に包まれたわたしたちは、虹を見上げて、どこかで咲く花を想う。
そして大切な誰かがどこかで、雨に濡れた私たちを想う。
そんなある雨の日は、とてもやさしい日。
「どうしてこの世界は」
乾いた砂の大地。降り注ぐは氷の槍。
切り裂くような風が吹くたび、やせっぽちの犬は倒れる。
微笑みを湛えた花が折れる。
やさしさはとうに消えた。
あるのは人に守られるための決まり事でできた牢獄。
檻の中で犬を嗤うは人の形をとる化け物。
理想もとうに消えた。
あるのは荒れた楽園の影。
影は荒れ地を覆い、花を枯らす。
どうして。
どうしてこの世界は。
こんなにも冷たく、息苦しいのだろう。
みんなただ、幸せに、穏やかに暮らしたいだけなのに。
もしもこの手で、この非力な手で。
世界を。
世界を、変えてしまえたら。
どれだけの人が救われるだろうか。
それとも、全てを傷つけるだろうか。
どうであれ、動かなければ。
進まなければ。
「君と歩いた道」
お久しぶりです!!!
仕事が!!!忙しすぎて!!!なかなか!!!書けません!!!でした!!!ごめんなさい!!!
これからはちゃんと書きます!!!
よろしくね!!!
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「君と歩いた道」
ニンゲンくん。
ボクがキミに助けを求めてから、どのくらい経つだろうか。
ボクからしたらほんの一瞬にすぎないこの時間。
キミにとっては長い時間。
初めて会った時より、ちょっとは足並みも揃ってきたよね?
ボクはうれしいよ。とっても、ね。
⬜︎⬜︎。ボクの生き別れの片割れ。
小さな頃と何にも変わらない、ボクの兄。
またこうやって他愛もない話をすることが、楽しそうに話を聞いてくれることが、ボクは何よりも幸せなんだ。
だから、もう。
いなくならないでね。
ボクを、ひとりぼっちにしないでね。
ボクはたくさん、ひとりで歩いてきた。
たくさんたくさん、歩いてきた。
でも、今はこうやってキミたちがいてくれる。
一緒に歩いてくれるキミたちが、ボクのそばにいてくれる。
……ありがとう。
これからもちゃーんと!
ボクについてきてね!!
『「こっちに恋」「愛に来て」』、『どんなに離れていても』
(4/25、26)
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『「こっちに恋」「愛に来て」』
「今日もたくさん公園で遊んだね。楽しかった?」「ん!たのちいだったの!」「よかったよかった。それじゃ、帰ろうか。」「んー。」「おちび、どうかした?」「ん……。」
おちびを心配しつつ、公園から出る。
「ほら、行くよ?」「やー。」「もう夜だからね?」「ちってる。」「もう帰る時間だ。」「ん。」
「それなら、こっちにおいで?」「むー!」「ニンゲンしゃん、きてよー!」「なに?どうしたの?」「ボク、ちかれた!だっこちて!」
……そういうことだったか。
「はいはい、抱っこするから帰ろうなー。」「んー!」
抱っこしてからまもなく、おちびは眠ってしまった。
たくさん遊べて、よかったね。
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「どんなに離れていても」
「……花の国の王子様と星の国のお姫様は、あの塔がある限り、どんなに離れていても、ずっとずーっと繋がっています。……おしまい。」
おちびは真剣に読み聞かせを聞いていた。
「いいお話だったね。」「ん!ボク、このおはなち、しゅきー!」「気に入ってもらえてよかった。」「でもねー、ボクね、はなれるの、やーやーなの。」「……そうだね。」
この子は永遠にも近い時間、ひとりぼっちで閉じ込められていた。……その反動なのか、今ではずいぶんと甘えん坊だけど。
「でもねー、てべりとかねー、ぱしょこんとかあったらねー、はなれてもひとりぼっちじゃないのー!」「いい時代になったよね。」「んー!」
「でもー、ボク、ニンゲンしゃんと⬛︎⬛︎ちゃんとおとーしゃんとねー、ずーっといっちょがいいなー!」
「ニンゲンしゃん、ずーっといっちょちてくれる?」「勿論……なるべくね。」「ありがと!」「おちび、これからもよろしくね。」「はーい!」