『遠い日の記憶』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昔の記憶。考えてみるといくつか頭の中に浮かぶものがある。
しかし、これといって特に印象に残っているものはないのである。
私は平凡で、同じような毎日を送っているのだろう。
しかも、すぐに出てくる出来事が
「やらかしたこと」「恥ずかしかったこと」
そういったものばかりである。
やはり私はネガティブな思考をしているのか。そう思わざるを得ない。
あの子の「最期の手紙」を見つけたの
何年も前の遠い昔
すごく懐かしい
あの子はいつも虐められていて
だけど辛そうな顔はしなかったの
ずっと我慢してきたんだよね
ずっと無理してきたんだよね
でも私には1番優しくしてくれて
でもね
あの子にも限界があるみたい
目の前で飛び降りちゃった
頑張って引き留めようとしたけど
無理だった 詰んでいたんだ
あの子の靴の中に「最期の手紙」を見つけたの
でもその時は読めなかった
だから今、覚悟を決めて読む
··················································
…………………………………………
嗚呼、会いたいよあの子に
遠い昔に戻りたい
お題 〈遠い日の記憶〉
あの年の夏は異常に暑かった。
あの夏はそれが非常に印象に残っている。
僕達は好きなアニメの話だとか今年は暑いね、など
他愛の無い話をしながら木陰で氷菓を食べていた。
そんなある日君が唐突に言った。
「好きだよ。」と ━━━━
アルバムを見ながらそんなことを思い出していた。
「あら、懐かしいわね」
「そうだね。そうだ。少し外を歩かない?」
そう言って僕達は他愛の無い話をしながら木陰で氷菓を食べた。
「懐かしいわね。」
「そうだね。此処で君が告白をしてくれなかったら今
頃こうなってないね。」
「好きだよ。」━━━━━
#遠い日の記憶
たとえば大切な人との思い出は
優しいパステル画みたいに
残ってる
辛く悲しかった思い出は
モノトーンから時を経て
やがてセピア色に変わってきたの
でもその中でも
私が私の中に隠した秘密は
どんな時間を超えても
鮮やかなんだ
あの頃の心のままで…
遠い日の記憶
いらっしゃい、買いにきたのかね、売りにきたのかねと小柄で毛むくじゃらな狸みたいな店主が言った。売りに来たと俺は答える。間違いないかねと念を押される。もちろん間違いないと言いながら俺は少し考える。俺は辛かったこども時代の記憶を売りに来たので全く間違いはない。狸店主にこども時代の記憶を売りに来た旨伝えると狸店主はやめとけと言った。でも俺はやめる気はない。母も父も俺にひどいことしかしなかった。俺を殴り蹴り食事を抜き罵倒した。だから俺はあいつらを忘れたいのだ。そういうと狸店主は首を振ってわかったといい、俺の首に指をあてた。俺はそれで両親に観する記憶をすべて失った。狸店主にいくら払えばいいのかと聞くとこれは売り物になる記憶だから金はとらんという。しかし、と言いかけたら、狸店主がこれだけは返しといてやると何か俺の首に貼り付けた。そうだ、とても寒い夜、母さんは俺の首になにか暖かいものを…暑い夜もなにか冷たいものを…いや忘れよう。俺に親なんかいないのだ。
遠い日の記憶
人は記憶を改竄して生きる。
苦しみを薄めたり、悲しみを忘れたり、幸せを切り取ったり。
肯定の為に故意に上書きをした記憶にはいつまでも薄紙で切った傷の様なひりついた痛みがつきまとう。
「嘘なんだけどさ。」
あの頃を思い出すと、そんな記憶のどれもに心がかき乱される。
勢い余って、瘡蓋を剥がすように嘘をめくる。
大丈夫、いとおしい二人がいた。
全身で好きだっただけ。
一時また離れられなくなる。
僕はいつ、自分を人間だと認識したのだろう。
そこらへんの獣でも、虫けらでもよかったのに。
僕は人間が大嫌いだ。
大嫌いだ。
…大嫌いだったはずなのに。
僕は初めて人を愛する気持ちを知った。
こんなに愛しいのはあなただからだ。
なのにあなたは、
「他の人にその好意を向けてあげて」と言う。
愛してやまないあなたとの日々を、ただの記憶にしたくない。
ただの記憶には…したくない。
ねえ、こっちを向いてよ。
/遠い日の記憶
遠い日の記憶
と聞くと綺麗なイメージがある。
昔、幼い日、天気の良い夏の日のイメージが浮かぶ。
それはテレビやマンガや音楽のイメージ、
外部からの情報が一番に浮かんでしまう。
遠い日…遠い日…。
自分の遠い日…はいつだろうか?
遠い日…
よく探れば子供の頃と、そのイメージが合わさり不思議なイメージが出来上がる。
人の記憶とは美化されるものだろうか?
理想を勝手に描くのだろうか?
人の脳はハッタリが多い気がする。
遠い日の記憶…薄れて変化するもののような気がする。
遠い日の記憶
小さい頃仲が良かった友達。
たくさん喧嘩もしたし、たくさんぶつかりあったけれど。
お泊まりもして、たくさん遊んだ。
その友達が、転校してしまって。
連絡手段はあるけれど、もう。
ほとんど連絡していなくて。
あの頃をまた、経験したいと。
友達とまた、会いたいと。
思っていても。
それは遠い日の、記憶にしか残されない。
もう一度などない。
今仲良い友達を大切にしようと。
思っていても、実行は
──────難しいな。
いつの事だったか、もう鮮明には思い出せないけれど、私は昔、神様の街に迷い込んだことがある。
ズラリと鳥居が並んだその先に、手の行き届いた綺麗な社とか、人から忘れ去られてしまったようなボロボロの社とか、小さなものから大きなものまで……とにかくたくさんの「神様のお家」が建っていた。
幼い頃はそんな不思議な話を両親にしては、2人から「ありえない」と一蹴されたものだ。それからいくらか時間が経って、私もそんな事が絵空事だと認識できるようになった。
けれども、幼い頃の奇妙な思い込みは、私の頭に根強く残っていた。
「絶対に迎えに行くね」
そう言われた気がする。いや、夢のことだから実際には言われてないのだけれども。誰かが私にそう言ったのだ。
学校からの帰り道、私は今日もとある神社の前を通る。去年運良く徒歩30分圏内の志望校に受かって、小学校から今の今まで、約10年間も通ってきた道。
「迎えに来たよ」
耳を掠めた声に私は振り向いた。
今、分かった。あれは夢では無かったらしい。
No.4【遠い日の記憶】
人を殴り捕まった気狂い
今では業を背負い過ぎて
夜を癒す為に歌を詠むよ
「障がい者が」そんな怒鳴り声と共に目が覚めた焼いたウインナーの良い匂いがするリビングに行くと「おはよう うなされてたけど大丈夫?」と彼に言われた今から3年程前に付き合っていた彼氏の夢だ私は今は完治したけど生まれつき持病があったそんな時に付き合っていた嫌な彼氏の夢だ「大丈夫よ心配してくれてありがとう」「僕は彼氏なんだから心配するのは当然だよ 悩んでる事があるならすぐ言ってね!」今はあんな最低な彼氏と別れて毎日彼と幸せに暮らしている
お題 遠い日の記憶
今日の路上運転が終わって、帰りの電車内でホッとした。小学生の頃は、母親の両手を兄とそれぞれ握って、電車でよく原宿まで行っていた。あの頃はワクワクを邪魔する電車なんて大嫌いだったのに。
夕方の帰宅途中。私は、数え切れない数のカラスに囲まれ、全てのカラスに目を向けられていた。
空、電線、柵、地面、あの真っ黒で何を考えてるかわからない面に全方向からじっと見つめられているのだ。これで恐怖を抱かないやつはいるだろうか。
本来野生動物は本能に従い生きている。だが、あのカラスたちからは明確な殺意を感じた。「食うための殺し」ではなく、「復讐の殺し」だ。
私はあの時、夢中で逃げ出した。全速力で帰宅して、なぜこうなったか理由を考える。興奮状態で、思考能力がどん底だったが、だんだん思い出してきた。
一般常識を蓄えた今ならわかる。私がなぜカラスから殺意を向けられたか。それは、私がカラスを日常的に食べていたから。
もちろんこれは法律に触れる。だから隠れて食べていた。親も知らない。別に空腹だったからとか、貧乏だからとかいう金銭的な理由ではない。単純に美味しかったんだもん。特に目なんか最高だった。焼き魚の目も美味しいけど、カラスの目は比較にならないほど美味しい。まさに雲泥の差。もちろんお肉も美味しい。でもカラスを食べることで何よりも最高だったのは、死に行くカラスの顔を間近で見られるからだ。元々生気が感じられないカラスの目は、死に近づくほど輝いて見えた。そんなカラスが大好きだった。
あの時親にバレていなかったら今でも隠れてカラスを食べていただろう。
思い出しているうちにまた食べたくなってきた。外には先ほどのカラスたちが私が外に出てくるのを今か今かと待ちわびているだろう。早く出迎えてあげないと。なんで忘れていたんだろう。美味しそう。
私カラス大〜好き。おいで、美味しいカラスさん達。顔を見せて?
ちょっと変な話だけど
考えてたらカラスに囲まれるビジョンが湧いた
遠い日の記憶
貴方と過ごした 2年間…
ほんとに 色んな所に 連れて行ってくれた貴方…
私は 貴方の事 ほんとに 好きだったんよ
バイクショップで 知り合って
2人で ツーリングに 行ったり
時には タンデム走行…
でも貴方は 私に手を差し出す事は あっても 手を繋ぐ事さえ無かったよね
私は 大好きだった…
貴方の事がね
少しでも 進展が あれば 今頃は
2人で 居たのかな…
分からないけどね…
今は 私の隣に居るのは 貴方では無く 別の人…
【遠い日の記憶】
あの時は楽しかったなぁ、
もう昔のように関わることは出来ないかな…?
また話せないかな…
君と会いたい
遠い日の記憶を昨日の記憶に上書きしようよ
無理かぁ…うん、知ってた
でも、私は悲しいって寂しいって思ってるの
君は新しい人ができて、私より楽しいかもしれない
…私は、全然楽しくないからね
君がいないと無理、
また、会える日は来ますか?
大好きだよ、
ずっと…思い出せないのだと
そう思っていた遠い日の記憶
思い出せないのではなく
思い出したくないのだと
わかってしまったあの日から
僕の中で…君が段々と
消えていった理由がわかったんだ
あの日…君の瞳に僕が写っていなかった
そして…君の心に僕が見当たらなかった
だから…僕は君の温もりに触れることが
できなくなってしまったんだ
僕はそれがすべての答えなのだと
気が付かない振りをして…
こうして大人になってしまった
遠い日の記憶を辿ってみたら
君がうっすらと微笑んでいるような
そんな気がしたんだ
遠い日の記憶
サッカーであんだけ鈍かった自分があるとき覚醒して超ロングシュート決めた日
監督、親から褒められて凄く嬉しかった日が懐かしい!
昔一緒に遊んだあの子
毎日色んなことをして遊んだね
今では顔もおぼろげだけど
大切な遠い日の記憶
遠い日の記憶
夏の、暑い日だった
何も無い田舎の
誰もいない河川敷
夏期講習の帰り道、何故だか寄りたくなった
このまま自分は
ここに居続けるのか
勉強も頑張ってはいるが
自分が何をしたいのか、分からない
川が日差しを浴びてキラキラ光って、
セミは穏やかに鳴いている
ズボンの裾をまくって、川に入る
懐かし、川に入るのなんて何年ぶりだ
水の冷たさが心を落ち着かせてくれる
その時
楽しそうなことしてるじゃん、
と言い少女がやってきた
同じ学校の制服だ、顔は見たことないが...
私も混ぜてっ!と彼女は靴をポイっとほおり投げ
勢いよく水に入る
その勢いで自分の制服はビショビショに濡れてしまった
あははっと彼女は豪快に口をあけて笑う
何だか、全てどうでもいい
そう思えてしまった
その後しばらくはしゃいで、
帰り道に駄菓子屋さんでラムネを飲んだ
人生で、いちばん美味しいラムネだった。
...
...夢か、
暑さで目が覚める
日は傾きはじめていて、日差しがキラキラとまぶしい
わずかな風が風鈴をふるわせ、セミの音と調和する
何だか、懐かしい記憶だったな
今思えばあれが青春ってやつか、
もう戻ることはない、「遠い日の記憶」
縁側に腰をかけ、ぼーっと庭を眺める
喉が渇いたな、何か飲むか
そう思い、立ち上がろうとしたら
頬にひやっと何かが当たった
冷たっ!と当てられた方向を見ると、
変わらない、豪快な口を開けて笑った彼女がいた
「...ばあさん、冷たいって」
さ、飲みましょっとずいっと渡されたのは
あの日と同じラムネだった
キンキンに冷えたラムネが、喉を伝って
全身に冷たさを届ける
あぁ、何年たっても美味しい、
変わらない味。
あの日の青春がよみがえる。
彼女と飲むラムネは、格別に美味しいのだ。