『透明な水』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
以前住んでいた自宅の水道
結構カルキの匂いがキツくて
直接飲むのははばかれて
必ず一度沸かしてから飲んでいました
結婚して今の土地で暮らすようになり
初の井戸水を使うようになり
日本の中でも割と名水で
御近所では名の知れた酒蔵も幾つか有ります
正直に美味しいです
生水が兎に角美味しいです
お茶もそのままの水からです
冬は温く夏は冷たく
お蕎麦もそのままの冷水でキンキンです
透明なお水が蛇口から供給されることも幸せですが
そのまま飲める有り難さに
毎日感謝です
ありがたう
透明な水
井戸から引き上げた桶の中の水は濁っていた。このままでは飲めないので、濾過装置に通さなければならない。それでようやく透明になるが、一度沸かさなければならない。
川の水も、同じように濁っている。雨水を桶にためても、透明なのは一瞬だけ、あっという間に灰色に濁ってしまう。見たことはないが湖も海も、やはり灰色に濁っているという。世界中、どこに行ってもそれは変わらないらしい。
かつてはそんなことはなかった、と誰も正確な年齢を知らない村の長老は言っていた。水が濁ってしまったのは、人間が罪を犯したからだとか、神に呪われたからだとか言われているが、確かな理由は長老も知らなかった。ただ、いつの間にか濁ってしまったそうだ。
透明な水があるところに、きっと神はおわす。神に理由を問えば濁りは消えるかもしれない。長老が口癖のように繰り返すので、いつの間にか、そうに違いないと思い込むようになっていた。村人のほとんどは信じていなかったが、曾祖父が言うので仕方がない。
小さくてもいいから湖を探し、湧き水を探し、川を遡った。
この世のどこにも、未濾過で透明な水はないのかもしれない。曾祖父にはとうとう透明な水を飲ませられなかった。
濁った水を、飲める代物に変える技術は確立している。手間はかかるが、水を飲めないわけではない。透明な水を探す理由は、もはやないと言っていい。
それでも、家族にさえ呆れられても、探すのを止められなかった。自分でもどうしてなのか分からない。単なる意地だったのかもしれない。
だから、透明な水が湧く小さな泉を見つけた時、にわかには信じられなかった。何日も山の中をさまようように歩いていたから、幻覚を見ているのかと思った。
濾過して沸かした後の水よりも澄んでいた。そしてその泉のほとりには、山奥だというのに、一つのシミもない真っ白な衣を着た、真っ白な髪の幼い子供がぽつねんと座っていた。
目の前にあるものが幻覚ではないとしたら、この子供は何者だろう。
「――神さま?」
子供がゆっくりと顔を上げる。こちらに向けられた目は、濁っていた。
「先輩、いつも職場に水筒持ってきてますよね。何を入れてるんですか?」
慕ってくれている後輩からそう聞かれて、私は素直に答えた。
「中はね、水なの」
「えー、そうなんですか! 確かに、水が体に一番いいって言いますもんね。さすが先輩、意識高い〜! 女子力って感じ!」
何でもいい風に捉えててくれる彼女からそう言われて、私は曖昧に笑い返すしかなかった。
お茶とか着色するものを水筒に入れると、洗うのが面倒だから──
なんて本当の理由は、黙っておくことにした。
透明な水
(a)
「泣いてなんかない、ただの水よ」
彼女は言う。
けれど透明な水に見えるそれは、元々は血液でできているのだと知っている。
あまりにも美しい流血を前に、僕は何も言えなかった。
(b)
その水があまりにも透き通っているから、覗き込んだ者は自らの姿をまざまざと映し出されることになる。
くれぐれも遊び半分に関わらぬことだ。
でないと後悔するやも知れぬ。
自らの中の魔が、自身に牙を剥くかもしれぬ。
(思いつくままの2篇を覚え書きに)
透明な水は透明なのに、目に見える。
実際は微妙な青色をしていると聞いたことがあるけど、ならどうして透明だなんて曖昧な表現をしたんだろう。
確かにあれは、絶対に青色じゃない。
だけど透明でもない。
水には色がない。
だから存在しない色の、透明にしたのかもしれない。
いつか、水にちゃんとした色の名前がつくといいなって、少しだけだけど願ってる。
〖透明な水〗
私の心は透明な水のように
反対側まで透けては見えないし
泥水で濁ってる。
汚い。
いつになったら
私の心は
透明な水のようになるのだろうか。
透明な水
星のカケラの氷砂糖
涙を数滴
それらを玻璃の瓶に詰めて
100年ゆっくりと眠らせて
それがこれです
愛の媚薬?
いいえ、とんでもない
恋に陥り死に至らしめる
恐ろしい毒薬ですよ
やっと
透明になった
色が消えた心に
一雫
貴方が入り込んで
薄く薄く
色付いた水
必死に
掻き出すのに
どんどん濃くなって…
嫌
近寄らないで
貴方色になんか
染まらない
もう
誰の色にも
染まったりなんかしない
「透明な水」
テーマ“透明な水”
ああ、私は今…夢の中に居るんだなと感じた。
手を零れ落ちる水はなんの温度も感じない。
手から零れ落ちるだけにしては、量が多い。
上から水が降り注いでいる訳ではないのに、止めどなく溢れている。
この手から溢れている水は
きっと私が諦めた夢の数。
何にもなれなかった私の夢が
夢の中で、ただの透明な水になって
止めどなく零れ落ちている。
両の手を離すと、今度は、目から
細々とした、透明な塩水に変わる。
夢を諦めた後悔が、涙に変わり
止めどなく零れ落ちる。
さっきまで、水を溢れさせていた両の手を使い
涙を拭う。
拭っても拭っても、止まることを忘れてしまったのか
涙は止まらない。
このまま泣き続けたら、私は干からびてしまう。
そう思いながらも、現実では泣く事を忘れてしまった私は、夢の中だから、今まで忘れていた分
泣こう。そして、目を覚ましたら、この夢を忘れよう。
そう思い、延々と泣き続けた。
(テーマあんまり関係ないな)
そうだったら、どれだけ良かったか。
いずれ枯渇してしまうものだとしても、少しは期待してしまう。
そんな事、あるわけないと解っているはずなのに。
誰にもあるはずのもので、そう例えられるとしたら、”透明な水”が一番いいのかもしれない。
そう例えられている内は、少なくともまともだろうから。
透明な水
透明の水
て不思議だな…
きれいな川と
きれいな自然
環境に恵まれて
出来ているのかな…
転んだ膝小僧と
泣くわたしを
風呂場に連れてく母
その柔らかな手が
ただの透明な水を
魔法の水に変える
【透明な水】
この世界において水はとても貴重なものだ。
雨や川という概念はあるだが大事な文明がない
知っていたとしても1部のヤツらだけだ。
ここの川の水はとても濁っていて飲めそうにないし飲んだとしても重い病気になって死んでしまうだろう。
実際俺の叔母はそうだったらしい。
幸いにも父が水の濾過(ろか)について知識があったおかげで俺や妹にもその知識がある。
二度と同じ事を起こさないように父は周りの人に濾過について教えた。
しかし、争いが起きた。
文明が進んでいない都市からだ。初めはちょっとした言い争いだけだった。
ただ〚綺麗な水を分けてくれないか〛それだけだった。
この世界、水は貴重だ、その所為かそれを拒否した。
分ければこうはならなかった交渉すれば良かったそれだけなのに何故か拒否をしたその結果が招いた争い…。
もう嫌だ…。
こんな事になるならこの世界に生まれなければよかった。
ねえ、なんで?どうして争おうとするの?
いつになったら平和は訪れるの?
そう思いながら俺は深い深い眠りについた。
来世は争いの無い世界に生まれますように…。
透明な水はどこにある
何も混じっていない
渇きを満たすもの
そしてそれは綺麗に自分を映す
それは私にはないもの
そして私だったもの
誰かの手を掴むもの
誰もが通っていく道
透明な水に光は反射して
その行く道を明かりで満たす
今は少し濁った水
少し少しだけ硬水の
色んなところ通った水
前世は植物かもしれない、とわりと真面目に考える
乾燥に酷く弱いのだ
なんだか妙に体が辛い、と感じるとたいてい部屋の湿度が下がってる
強い風に当たりすぎると途端に体力が奪われる
ぽかぽか陽気は大好きだけど、強すぎる日差しはほんとうんざり
明るすぎるし乾くしで目も皮膚も死んでしまう
外に出る時はサングラスは欠かせない
夏場は日焼け止めと合わせて目薬も必須
日焼け止めはSPFもPAももちろん大事だけどなにより保湿力重視
下手したら日焼け止めに水分を奪われて弱る
飲み物は基本お湯か、常温の水が好き
コーヒーは肌の乾燥につながると聞いてほぼ飲まなくなった
そうそう、母親の言葉もある
休日に外に一歩も出ない時がある、と話すと
たまには日差しを浴びて光合成しないと!
と言われるのだ
より強く感じるのはお風呂
なみなみとお湯をはった湯船にじゃぶんとつかった瞬間
あああああ、生きかえる、としみじみ
お湯はそのままか、入浴剤を入れるとしたら無着色のもの
透明なたくさんのお湯に包まれる
両手でお湯をすくいざぶざぶ顔を濡らす
あぁ、満たされる
最近息子も同じようなことを言う
さっきまでなんか元気出ないなぁ思っててんけど
お風呂入って水分入れたら元気出てきたわ
上気した顔でニヤリと笑う
君もやっぱり植物なんだろね
元気出てきてなにより
母も水分補給してくるわ
脱衣所で服を脱ぎながら考える
来世は海洋生物がいいなぁ
乾燥とは無縁
いつも水に包まれてるのいいよなぁ
水中をゆったり泳ぐ想像しつつ
ちゃぷんちゃぷんと湯を揺らす
透明な水
あんなに透き通った水。普通は美味しいと思う。
けどもし、この綺麗な水に毒が入ってたら?
飲むと死ぬような液体だったら?
そう考えられるのは、用心深い人しか無理だろう。
しかし、そんな人でも自分の村の水だったら?
仲間が入れてくれた水だったら?きっと疑う余地なく
飲むのだろう。だからスパイという職がある。
私には透明で綺麗な水は似合わない。
そこら辺の泥水がお似合いだろう。
なぜなら、これからたくさんの人を殺めるのだから。
一口飲みますか。と聞かれて、たじろいだ。
その一言は、ぼくがあまりにもきみを真っ直ぐにずっと見つめ続けていたから、気を使ってくれた果ての言葉なんだろう。
一度もないチャンスだなんて下品なことが頭をよぎったが、丁寧に断らさせていただいた。
きみの喉仏で受け止められたその透明な水は、どこへいくのだろう。身体機能的な意味合いでなくて、こう、比喩的な。
ぼくも無色透明でいたら、きみは受け止めてくれるか?
あせっかきなぼくは、きみがいつも飲む天然水を好きになったよ。だから、からっぽのペットボトルは、ぼくに捨てさせて。
透明な水
透明な水のような肌に沈む、
透き通るような瞳。
透明な水のような輝きを放つ
水流のような髪に、
透明な水のようになめらかな白いワンピースを拵えて
どう、似合うと回る姿を視界に入れるのは、
乾ききった喉を透明な水で潤すような
恍惚としてしまう時間だった。
「透明な水」
肌が粟立つ美しい世界(キミ)にそっとKissを落とした
喜ばしいです 怒っています
哀しいです 楽しいです
疲れました。 疲れました疲れました疲れました疲れました疲れました疲れました疲れました疲れました疲れた
…
知っていますか?
汚れひとつない純水にはなんにも存在しないこと
知っていますか?
人は限界をこえるとなんにも感じなくなること
今日初めて、世界(わたし)の水が” ”に染まりました
#透明な水
【透明な水】
水は透明だ。
透き通っていて、とてもキレイ。
けれど絵を描く時、水を表現する時、
透明な水は水色で描かれる。
イメージからなのか、水だからその名の色を使うのか?
言葉で透き通っている事を透明と表現出来るのに、
どうして色ではその繊細さを表現できないのだろう。
空が青く見えるのと同じ理由な気もするが、
私はそれが不思議で仕方がない。