『逆光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
光輝いて見えるような人はたまにいる。聖人みたいな存在。
「お前はほんとに光ってんだもんな」
「む」
隣でラーメンを啜る友人が顔を向ける。その顔は逆光で見えづらいが、どんな表情をしているかは何となく読みとれた。
「いやそれねー初対面の人とかなかなか信じてくれないけど」
彼はセルフで逆光状態になる人間だった。背後から常に謎の光が出ている。おかげで俺は10年間この男の顔つきを知らないままだ。
「不便なこともあるけど夜道とか明るいし便利っちゃ便利よ。……ふかいかたってひゅうのあね」
「食いながら喋んな。あ、すみません替え玉お願いします」
映画館に行くときは黒い服装でパーカーのフードを被って鑑賞したり、クリスマスシーズンに駅前のイルミネーションに紛れたり難儀なことが多そうだが持ち前のポジティブで上手く生活しているようだ。
「でも俺、お前のそういうとこまじ尊敬してる」
「まじ?さんきゅ〜」
このあとはお互いラーメンに集中していたためまともな会話はなく、そのまま店を出た。
「ごちそうさまでしたー」
がらがらと引き戸を閉めると体がすぐに外の冷気に包まれた。白い息が呼吸と合わせて立ち昇る。
「さみ」
「上着もってきてないわ」
「もう一軒行く?」
「そんな入んね。帰る」
「おー」
駅までの道のり、やつが呟いた。
「俺、今まで誰にも言ってないことがあるんだよね」
「何その入り。怖いんだけど」
内心どきりとする。深刻な相談とかされるのか。
「俺って発光してるっしょ」
「まぁ、見ての通りそうだな」
「だから喋ってる相手の顔そんなわかってないんだよね。自分の発してる光が相手照らしちゃって」
「お前もその状態なるんだ」
逆光はまるで自然の演出チームが仕掛けた巧妙なトリック。
太陽が舞台裏に隠れ、被写体が謎めいて姿を隠す瞬間。
その逆光の舞台では、普段の風景が魔法にかかったかのように変わり、光と影が織りなすダンスが幕を開ける。
瞬時に捉えるカメラはまるで時間を止めたかのような幻想的な写真を切り取り、私たちに新たな視点を与えてくれる。
あの日のことはよく覚えてる
初めて二人で遠出した
手をつないで何の気なしに街を歩いて
思いつくままにあちこちへ
海岸線を先走って早歩きする
一緒にいるだけで楽しくて身体が軽かった
後ろから響くシャッター音
振り向くと逆光の中で笑ってる君がいた
スキップしないでと笑いながら言うものだから
わざとゆっくりスキップした
あんなにも
捉えたかった
逆光のごと
映らぬあなた
思い出せぬ顔
「逆光」
「こんちはー」
学校裏にあるゴミ捨て場。普通なら誰も近寄らないような場所へ、今日も奴はやってきた。
「また来たのかお前」
「へへ、なんかやってないかと思って」
「今日はやってねーよ」
この前、焼きいもを作っていたのが見つかって以来、なるべく学校では変なことをやらないようにしている。そうしないと、バレた時にこいつが大変だから。
だけど、こいつには俺の親切が伝わっていないのか、やたらと俺に絡んでくる。
「えー、残念。用務員さんが次何するのか楽しみにしてるのに」
「人を問題児みたいに言うな」
「金髪にピアスしてる人を、問題児扱いしないならどういう扱いをすれば……」
「そもそも、お前は子どもで俺は大人。環境がちげぇよ。大人が金髪ピアスは変じゃないだろ」
それはそうですがぁ、と奴は足下の石を蹴飛ばす。
コン、とそのうちのひとつが俺の足に当たった。
「つーかお前、友達とかいねぇの。俺んとこばっか来てさ」
タバコを出して火をつける。奴はパッと顔を上げて顔をしかめた後、力なく笑った。
「いたら来てないよ」
タバコの煙が奴の顔を隠した。
冗談で言ったつもりなのに、まさかそう返されるとは思っていなかった。いつもヘラヘラしていて、言葉通り明るい奴なのに。どうしてか今の笑い方は、影が落ちていた。明るい奴の、光の裏側を見せられたようだった。
「そっか」
上手い言葉が見つからず、咄嗟にその三文字が出る。
奴は未だにその辺の石を蹴っている。怒ったりも泣いたりもしない。慣れています、という態度に、腹が立って言葉を探す。
「……明日」
「え?」
「明日、花火やるか」
自分でも何を言っているか分からなかった。ただ、楽しそうに笑う奴の顔が見れそうなのが、それしか思いつかなかった。
「火はあるし、どうせお前明日も来るんだろ」
「は?」
奴は困惑していた。石を蹴るのをやめて、口を開けて俺を見ていた。数分くらいそうしていたと思う。奴は急に腹を抱えて笑い出した。
「やっぱ問題児じゃん!」
学校で花火なんて、と笑う奴の顔に、影は落ちていない。うるせーよ、と奴の頭を小突く。
花火買わねえと。奴の笑い声が響く中、俺は高く昇るタバコの煙を目で追っていた。
ただそこにいるだけで
私は目立ちたがりではない。極力注目されたくないし不特定多数の場において自身をアピールするのも好きじゃない。損な性格かもしれないが、できればスポットライトを浴びる人生は避けて生きたい。
でもね、たぶんスポットライトを浴びている人だけが主役な人生なわけではないと思う。だって主役がいても自ら放つオーラだけではスポットライトを浴びた時のようには輝けないから。
私は同じステージにいても、ここに私がいるって事を誰か1人だけでも認識してくれたらそれでいい。
職場でも、友人間でも、サークルでも…
『あなたがここに、いてくれて良かった』と
思ってくれる人が1人いれば、それでいい。
私の逆光のシルエットが、いつかだれかの光になり
照らしてあげられるスポットライトになれたら本望だ。
私はただ、そこにいるだけで…幸せ。
【逆光】
太陽の光を遮る雨戸を開ける音がする。
開け放たれた窓から、目が眩むほどの眩しい光が射し込む。
「わぁ、良い天気!…起きて、かっちゃん!目茶苦茶良い天気だよ〜?」
元気な声が弾んでいるのが、頭に響く。
「ありゃ、ごめん…。かっちゃん、朝苦手なんだよね。」
瞑った目の奥まで突き射さるような明るい陽光から、逃れるように寝具へと顔を埋める。
「…ね、かっちゃん?朝ご飯、何が良い?」
枕元に顔を寄せて、耳元を嬉しそうに潜めた声が擽っていく。
「…ぅう、ん。」
とろとろと微睡みそうになる思考を手繰り寄せようとするけれど、少しもまとまらない。
「うどんはないけど、炊きたての白いご飯と厚切りの食パンがあるよ。おかずは、卵使いたくて、納豆と味付け海苔があって、ベーコンとウィンナーがあって、大盛り野菜のおつゆ作ってるんだけど、味が決まらなくって…。でも、もう少しで出来上がります。」
もどかしくベッドに溺れている身体に、歌うように朝食をアナウンスする声が沁みていく。
「…ぱ、ん。ベー、コ…。」
がっさがさに掠れ切った寝起きの酷い声が、喉の奥から絞り出てきた。
「お、パンとベーコンね!じゃあ、クロック・マダムだかムッシュだかにしよう!パンはトーストかそのままか。あと、卵の焼き具合もリクエストあったら、教えてね。」
ごそごそと起き上がる為に体を動かしていると、陽射しが急に遮られた。
「さぁ、体起こそ?いくよ、かっちゃん。せーのっ、ほい!」
ひょいと抱き上げられる様に、視界が揺れてベッドの上に座り込んでいた。
「かず、ま…?」
後ろを振り返ると、背中に光源を隠した人影が、こちらを見下ろしているらしい。
「おはよう、かっちゃん。和真くんですよ。分かる〜?まだ、眠いね。顔洗いに行けそう?洗面器、持って来ようか?」
ぼんやり具合が、心配を誘ったようだ。
「いい…。おり、る。」
逆光で良く見えない表情とは別に、心配そうな声が心地良く響くので、またウトウトと微睡みそうになる。
「顔洗って、落ち着いたら、もっかい相談するね。ゆっくり決めてね。待ってるから。」
軽く頷いて、のそのそとベッドから床へ足を降ろす。
「ちょっとコンソメの素入れて、スープの火だけ止めてくるね。すぐ戻るから、待っててね!階段、独りで降りないでよ?」
バタバタと忙しい足音が去っていく。
「…ふぁ、起きた。あと、じゅん、び。」
ゆらゆらと揺れながら瞬きを繰り返して、瞼を持ち上げる。
振り返った窓辺にはレースのカーテンが掛かっていて、穏やかな陽射しが陽だまりを作っていた。
「良い、天気。…良い、匂い。」
階下から上がってくる美味しそうな香りに釣られて、お腹が盛大に鳴った。
ゆっくりと立ち上がって、背筋を伸ばす。
今日は、ふたりで何をしよう。
「富士山きれいに見えるね!!」
玲美がはしゃぐので
レンタカーで遠出してきたかいがあった。
「ねぇねぇ写真撮って!!」
早くインスタにあげたいのか
たけのこのようなポーズをとっている。
「早く早く!!」
わかってる。わかってるんだ。
だけど、どうしよう。
このポジションめちゃめちゃ逆光だ…
富士山側からはこちらがよく見えるだろう。
まあとりあえず、これも思い出になるだろう。
「逆光」
写真を撮られるのが嫌いな貴方
スマホを向けると逃げてしまう
やっとの思いで撮った一枚
逆光で真っ黒なシルエット
それなら持ってていいよ!!
イタズラっ子のような笑顔
私はこの写真で大丈夫なの
真っ黒な貴方でもいろんな表情が
私には見えるんだから...
逆光ってなんだろー。
世間知らずっていうのがコンプレックスかもなあ
他の人よりも知らないことが多いし
クラスの女子の流行りにも追いつけない。
逆光。聞いたことはあるような気がするけど
意味はしっかりは分からないな、、
もっと勉強してこよ、、
「逆光」
逆光 朝目覚めたら一番にキッチンに行って、カーテンの隙間から逆光を浴びる彼が鼻歌を歌って微笑みながら紅茶を淹れる姿を見つめるのが毎日の幸せ
逆光
眩しいな
君の笑顔が
私にも笑って?
笑ってあげるから
逆光
「あれ?これ誰だっけ?」
カメラの練習に撮りまくった、写真を確認していたら、
逆光で、見えない人がいた。
その時は写真を撮るのに夢中で、位置やカメラの調整などをしっかりしなかったようだ。
「でもおかしいな?知り合いに声掛けて、頼んだから、
知っている人たちのはずなのに・・・」
同時に、奇妙なことに気づく。
時間は夕方の通学路、夕焼けの綺麗な赤色、長く伸びた影・・・
ーそうだ。影だ。
電柱の影は写真の奥に伸びている。つまり僕はー太陽を背に写真を撮った。この人は逆光になど当たっていないはずなのだ。
つまり、この写真はー・・・
※今日夕方5時頃、○○高校の通学路で、男子校生が電柱に首吊りの状態で発見され、救急車で搬送されましたが死亡が確認されました。・・・死体は顔を何かで黒く塗られており、警察は犯罪の可能性をー・・・
逆転の発想
敢えて逆光で撮ってみると
思いがけず、良い出来栄えだったりする
柔軟な視野を持ってたい
#逆光
写真は苦手だ
めっちゃ晴れてると暗くなる
これはこれで良いのでは?
だってカレが写る事には変わりがないんだから
もしカレが写らなかったら?
呪いになってしまったの?
写っても真っ暗だったら
生きてる時に残したあの写真と
一致するね
だから生きてようが
死んでようが
関係ない
だってカレは
私の光
どこから当てても
どこから浴びても
変わらない
終わらない
形が残るなら
それで良い
魂を求むな
形が変わっても
それは新しい人生だ
人は実質不死身
灰にならなければ
【逆光】
周りは明るすぎるんだ。
だから僕が逆光を受けて暗くなるんだ。
お題:【逆光】
まだ幼い頃、絶対に届かないと知りながら、子供心で太陽に手を伸ばしたことがある。
その時の気持ちは、口では表せないだろう。
憧れ、渇望、好奇、嫌悪、疑問、狂気。
そのどれかかもしれないし、違うかもしれない。
とにかく、私は太陽へと手を伸ばしたのだ。
いつも当然のように空にあって、ただ煌々と輝き続けているそれ。
無論、届く訳もなく、大きく開かれた右手は日を食らうだけに終わる。
指の隙間から、隠しきれなかった分の光が溢れ、目を焦がすような熱と共に、目を突き抜けたかのように全身へと行き渡る。
全身が注がれていく熱量は、無意識に震えてしまうほどに膨大な物だった。
私は無知ながらに、その瞬間、太陽と言う絶対的な存在を明確に認識したのだ。
世界には、人知の及ばない物が存在することを、私は知ってしまったのだ。
だから……まあ、言いたいことは分かるよね?
こんな老体の話を聞いてくれて感謝するよ。
一切の益がない、面白くもない話をさ。
そこまで語ると、両目を双眼鏡で隠した老人は一息ついて、紅茶の注がれたカップを口元に寄せる。
不思議なことに、カップの縁までなみなみと注がれた液体を見る老人の目は、焼け落ちていた。
「えっ、歌のコンクールに出るって?」
友人からの突然の告白に僕は一瞬固まる。
「うん、ロックの歌歌うんだって」
いつも滅多に笑わない君が、ほんの少しだけ口角を上げる。正直あまり自信があるようには見えない。
君との付き合いは大して長くはないが、しかし君が歌っている所なんて見た事もない。歌うどころか話し声もいつも小さくてボソボソとしているので、声を出すのは苦手なのだと思っていた。カラオケに誘ってもいつも断っている君が、歌のコンクール、しかもロックの??
「一週間後。もし良ければ来て。興味無いならい」
「行く!絶対行く!!!」
「……あ、うん……」
そんな調子で本当に歌えるのかと疑問が拭えないまま、あっという間に一週間後はやってきた。
ステージはそこまで大きくない。向かいには細長い机があり、審査員たちがシャーペンを片手に座っている。候補者たちはステージの横の椅子に並んで座っており、そこにいつものように肩を縮めて座っている友人が見える。向こうも僕の存在に気づいたようだ。僕がガッツポーズを送ると、君は少し頬を赤らめて目を逸らした。
コンクールは着々と進み、ついに友人の番が来る。
ステージにソロリソロリと上がってきた君は、少々震えているように見えた。大丈夫かな。他の候補者もけっこう上手かったもんな。もし緊張し過ぎて酷い結果になったら、なんて声掛けてやればいいだろう…。大切な友人なのに、愚かな僕はそんなことばかり考えていた。
けたたましいギターの音が鳴り響く。ミュージックスタートの合図だ。
それまで怖気ついていた君の表情がフッと据わった。拳に力を込めて息を吸い込む。どんな声が聞けるのだろうと僕は神経を集中させる。
開幕から"がなり"を入れながら、何かが解放されたかのように君は歌い出した。君の声は、これまでに聞いたこともないほど芯が通っていて真っ直ぐだ。音程も綺麗に合っている。会場全体が息を呑む。審査員たちも目を見開き、互いに顔を見合せている。
曲がサビに入る。君の声はさらにボリュームアップし、それに伴い会場も盛り上がりを大きくする。
君の表情は逆光でよく見えない。が、今までに見たこともないキラキラした笑顔で歌っているのはよくわかった。
難しい曲を君は見事に歌い切り、会場は拍手喝采に包まれる。僕も舞い上がりながら精一杯拍手を贈った。ステージの強い照明が優しいものに変わる。君の顔は少し汗ばんでいて、頬も少し赤くて。そしてやっぱり、今までで一番綺麗な笑顔だった。
逆光……。
世間は、逆光のようなものだ。
望みを叶えようとすると、視界を奪って行く手を阻む。
それさえ無ければ、人生を台無しにしてくれたあのゲス女に罰を喰らわせてやるのに。
人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者・今井貞夫の娘、人でなしの今井裕子。
逆光……。
今のご時世。逆光を作るほど眩しい光なんて、なかなか見ない。
せいぜい、眼底検査くらいだ。
顎を載せて、眼を押し当てて、心の準備をしようとすると。ピカリッ!
眩しいばかりに有能で、人気者の親友。
共に歩くと街は友達ばかりで、ワイワイガヤガヤ、楽しい時間ばかり。
隣を歩くと、気分は太陽と歩いているかのよう。
「俺は〇〇になるんだ」
夢を大きな声で語るその姿に、自分も魅了された。
光あふれる未来が、自分にもあると錯覚するような感覚。
時が経ち、大人になったと自認してからすでに10年を超えた。
若者のカテゴリから外れた自分と親友。
しかし、親友は相変わらず人に囲まれた太陽だった。
変わったのは自分だ。
忙しいとは、心を亡くすと書く。
毎日夜中まで仕事。
休日もよく潰れる。
時間があるときは祖母の介護をして、老老介護の両親に僅かな自由時間をプレゼントする。
自分がやりたかったことも、何一つなし得ないまま、ただ糊口を凌ぐだけの日々。
そんな中でも、年に一回親友と会うのは、数少ない楽しみであった。
そんな親友との飲みの場で、諍いになった。
時間を確保できて子育てをしている親友と、仕事と実家で日々1人で生きているだけの自分。
価値観が違うのだ。
疲れ果てている自分に、親友は不思議そうに、だが少しイライラしていた。
あの表情は、あれだ。
出来の良くない部下に、内心のいらつきを隠して対応するときの上司の顔だ。
その後、「時間は作るものだ」と言われ、その言葉に、ああ、私は自分の時間を作る能力すらないから、結婚も子育てもできずにこんなに差ができてしまったのか、と納得してしまった。
そのとき、自分は親友と明らかに違う立ち位置にいて、その眩しい光を正面から直視した。
眩しい。
目を開けていられないほどの光。
自分はその光に照らされて、自分の能力というものが白日の元に晒される。
そう。
私は、光のそばにいて、自分も光ることができると勘違いしていたのだ。
だから、正面から光を浴び、見たくない自分の姿を知ってしまった。
ああ。
私は、心理的に孤独になった。
ただ、一方で、このときようやく、私は自分の身の丈を知れたのだ。
光と対峙し、自分の影を見ることで。
それは、惨めなようで、スッキリしたような、形容しがたい気分であった。
親友と別れ、夜の道を酔っ払いながら歩く。
たまに、道端に座り込む。
そして、時間が経つとまた歩き始める。
みっともない、どこにでも居る酔っ払い。
昔の私が見たら「情けない」と言うに違いない姿。
(とりあえず、歩き始めるか。)
しかし、立ち上がる。
ようやく、自分で進む道を自分で歩くのだ。
惨めでみっともなくとも、それが私の等身大。