『踊るように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
半年ぶりくらいに学校で先生にあった
実は昨日駐輪場で見かけたけどどうしても話せなかった
名前も呼んでくれた 少し意地悪な所は変わってないんだ
文化祭来て欲しかったなぁ でも来て欲しくない気持ちもある
今はもう違う生徒に目を向けてるんだよね
半年に1回しか会えない関係ってなんて言うんだろうな
今日は夜の音楽番組に推しグループが出演する。私は踊るように夕飯の支度をした。しかし、推しグループの出番は一番最初にあっさり終わった。あのテンションは一体何だったんだろう。
軽やかな足取りで進んでいく。
そんな君を僕は目を細めて見ていた。
「踊るように」
――踊るように――
笑いたいよ
私の帽子はあなたの1番のお気に入り
消えたいよ
闇夜に輝く線香花火 あなたはきっと気づけない
信じて走って消える道
僕は何をすればいいの?
愛しているわメジャーソング
演舞に愛を
リズムに他意を
乱舞でビートを把捉して
独り夜舞台は加速して
着物姿 あなたの声 私服姿 は不和の音
弾ける花火 弾ける心 踊るように 無駄なビート
雨の中うざったいのを脱ぎ捨ててステップを踏むそんな欲望
踊るように
秋の風。
木々が揺れると、待っていたかのように、落ち葉がユラユラっと左右に揺れて足元に降りてくる。
まるで踊っているかのようで、大きな風が来ると、
沢山の葉っぱがいっせいに踊りだして、
舞踏会を見ているかのような気持ちになる。
踊るように死んでいった白雪姫の継母の
ダンスの腕前はどれほどだったのだろうか
すらりとした美青年のギャルソンは、微笑みをたたえて、踊るようにテーブルの間をすり抜けて行く
女性客が、その後ろ姿をうっとりと見送る
本当は彼が、一途な恋に破れて傷心なことを知っているのは、天空で欠け始めた蒼い月だけ
『踊るように』 No.129
ふわふわ舞って
かたこと音を立てて
どこか懐かしいオルゴールのメロディを奏でて
薄暗いアンティークショップに並ぶ陶器人形
いつか、愛してくれるかしら
また、ぜんまいを巻いてくれる人に出会えるかしら
すり減った顔と、前の主人にとてもあそんでもらったことが分かるシミを抱えて
今日も
踊るように、店のドアのベルが鳴るのを待っている
踊れと言われたなら、真っ先に嫌だと答える自信がある。というか、急に踊れと指示されて従う馬鹿がいるのだろうか。せめて、理由を聞いてから行動するべきだろう。舞踏会の舞踏家がバックれたとかならまだ分かる。だが、特にそういうイベントがある訳でもない。
なのに、目の前の男は私に踊れとしきりに淡々と声をかけてくる。いい加減にしてくれと言いたいが、その余裕もないくらいに目の前の男へのイラつきが増していくのだけを感じた。
私の心電図は、踊るように動いている。
お終い
広場の時計台の鐘が時を告げる。
カンカンカンカン。四時。一時間待った。
待ち人は現れない。
無駄足だったか、と立ち去ろうとする青年。その青年の前に、
踊るように現れた人影。
「ピエロ…?」
訝しむ青年の前で、
ピエロはパントマイムを始めた。
カバンが地面にくっついて離れない。
ようやく引き剥がしたかと思えば、
空中で止まって動かない…。
ベタなストーリーだが、
少しだけ青年の心は明るくなった。
最後に被っている帽子に投げ銭を、
というジェスチャー。
なら喜んで、と青年は財布を取り出しかけ、ピエロは帽子を取る。
その刹那。
帽子の中から鳩と花が一斉に飛び出した。
「わあっ…」
人々は歓声を上げ、
子供たちは鳩を追いかけ回し、花を拾った。青年は目を細めその光景を見つめた。
どこからともなく拍手がおこる。
しかし。
ピエロは消えていた。
人々もきょろきょろとピエロを探すが、
次第に興味を失い、
広場はいつもの光景を取り戻した
青年の取り出した財布は行き場を失う。
まあ、ここはひとつコーヒーでも。
キッチンカーのエリアに向かった。
コーヒーひとつ、
氷なし、ミルクのみ、濃いめで、
と注文した。
「あの、この前も注文いただきましたよね?
いつもありがとうございます!」
よく店員を見てみると、
この前も接客してくれた娘だった。
「あ、はあ」我ながら間の抜けた声が出た。
「さっきのピエロすごかったですね!
私なんか…」
興奮冷めやらぬといったふうで、
くるくると表情が変わる。
よくみると可愛い娘だ。
青年は用意していたプレゼント、
クッキーだが、この娘に渡そうかと
思い始めていた。
時刻はもうすぐ五時、
また時計台の鐘が時を告げようとしていた。
電話が
かかってきた。
ずっと
何年も
挑戦してきた
採用試験の結果。
今年も
多分
倍率は高い。
―――採用です。
あぁ、
諦めなくて
良かった。
試験勉強
頑張って
良かった。
ちょっとイイ
スイーツ買って帰ろ。
#踊るように
いつ時も余裕がある君は
何もないところでよく転ぶ。
真夏の海よりも爽やかな顔つきで
廊下を歩いている時は踊るように転んだ。
思わず、痛っ…と声を漏らす君は
目にかかる髪を軽やかにかきあげた。
瞬間のその目には
冬の星空が吸い込まれていた。
【踊るように】#39
『踊るように』
貴方が輝いた時は?
貴方が幸せだと思った時は?
貴方が愛してると愛したいと願った時は?
それとも…。
貴方が悲しいと思った時は?
貴方が辛いと思った時は?
貴方が死にたいと願った時は?
…。
結局、皆感じ方なんて違うんだよ
街行く人々の服が原色系の明るい色からくすみ系の落ち着いた色へと変化し、
木を彩る葉の色が赤や黄色に変化していく。
秋だ。
「もー、何やってんの?今日は私の大好きな秋刀魚と炊き込みご飯にするんだから!早く帰ろ!」
くるりとロングスカートを翻し、軽い足取りで私の先を行く彼女はまるで踊っているかのようで。
「…あ、紅葉。」
私の持っていた買い物袋の中に舞い降りた一枚の紅葉も、落ちて来る様はまるでくるくると踊っているようだった。
「はーやーくー!」
「はいはい。」
紅く色付いた紅葉と、彼女の紅いロングスカート。
私の視界でひらひらくるくると、踊るように舞っていた。
『踊るように』
ハ
ン
ケ
チ
の
漂
白
液
に
ほ
ど
け
る
夜
の
み
の
ま
ぼ
ろ
し
浴
び
て
木 犀
暑い夏の中。セミの大合唱を聞きながら、緑を灯した木々の間を踊るように歩いた。歌でも口遊たい気分だ。
きっと今ここで歌を口遊み踊ってみたら、とても気分がいい事だろう。だけども、私は少し考えて止めておいた。歌ったってきっとセミの大合唱には勝てっこないから。
群青色の空に、ふわふわもこもことした白い雲。夏だって一目見てわかるこの夏の空。私は少し苦手だったりする。暑さやられている頭では、この空は眩しすぎてくらくらしてしまうから。でも、涼しい部屋の中で見るこの空は、美術館で見る美しい絵画のように見えてとても好きだったりする。つまりは、環境によって見え方、好き嫌いが変わったりするのだ。全く我ながら都合のいい人間である。
でもきっと、この世は人の都合の良さで成り立っている。
そうした、ちょっとした都合の良さでズレている部分を治す。欠けたパズルのピースを同じ形のピースで代用するかのような、そんなちょっとした狡い都合。
私は今日もそんな狡い都合を愛して、生きている。なんて言うと少し恥ずかしいような気持ちになってしまうけれど、これも夏の暑さのせいなのだ。
セミの大合唱に合わせて少し体が揺れる。やっぱり少し踊ってみたくなった。本当に都合がいい人間だと思うけれど、そういう所も愛くるしい。
たらったたった、なんて少し口遊ながら少し足だけで踊ってみる。
そうしたら、緑を灯した木々たちがまるでペンライトを降るようにさわさわと揺れるから、なんだか気分が良くなって、手で足で服でさえも踊り出してしまった。
嗚呼、とても心地がいい。
都合の良さもきっと愛すべき部分。そんな事を気付けた私は多分1番都合のいい人間。
だけども、それも何故か心地いいから、大合唱にそれから、さわさわと揺れるペンライトと共にずっと踊るように、いいや。踊って並木道の下を歩いた。
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熱が下がらないです。
自分がよく書く、桜、海、夜、星、薄暗さを全て封印して書いてみました。やはり、実話と関連するように書かなければ上手く行きませんね。でも個人的には、好きです。太陽のような力強い暖かさでなくとも、木漏れ日のような温かさはある…ような気がするので。
そういえば、太宰治の女生徒を読んでみました。私はこの人の作品に好意と同情と共感を少しばかり。
私に考えがよく似ている、と言えば自分を買い被りすぎるけど、既視感とかそんな感じですね、多分。
作品に共感すると、その作品と自分を同一化してしまう癖がよくあるので、話し方とか書き方とか、なんだか少し似たような気がして恥ずかしいですね。いや、それこそ自分を買い被りすぎか。
まあでも、そういう自分を買い被ったり自分に都合のいいように辻褄を合わせたりするのは、楽に生きる中でも結構大切だったりします。人を傷付けない自分の中の都合の良さで、沢山何かを愛してみたいですね。
踊るように
心 踊るように
今日も会いにいく
どんな顔してるかな? 何を話すんだろう?
タクシーの中で考える
どんなに考えても 嬉しさと戸惑い
さよならする時に またねって言える事を願って
自分で心を お ど ら せ て み る
『踊るように』2023.09.07
彼の歌声は、まるで踊っているようだった。
ただ、歌っているだけではない。抑揚の付け方も表現力も、伸ばしたり跳ねたり。さながらそれは、一つのダンスのよう。
彼の歌声には、そう思わせる力がある。
逆に、彼のダンスからは歌声が聴こえる。
彼の全身が楽器のように音色を奏でていると錯覚させる。
それだけ、彼の歌やダンスは不思議で魅力的なのだ。
彼が歌い踊るたびに、観客の視線が動く。
自分の一挙一動に注目が集まる。
それは舞台人なら誰しもが快感に感じることだ。
実際に、彼もそれが嬉しいと言っていたし、自分もそう思っている。
発声一つ、手の伸ばし方一つで物語の世界に連れ込むことが出来ればこっちのものだ。
今も彼は歌声を踊らせている。
例えるならそれは、パ・ドゥ・シャ、フェッテ。
間近で彼の歌声を聴けることの喜びを噛み締めながら、自分も歌声を踊らせた。
波打ち際、踊るようにはしゃぐ君はきらきらと輝く
日没前の赤い光に攫われてしまいそうな美しさが、眩しい
こんなに綺麗なものが、僕のもとに戻って来て良いのだろうかと
笑顔で手を振る君の姿に、ほんの少しだけ胸が傷んだ
(踊るように)