『踊りませんか?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
061【踊りませんか?】2022.10.04
風が木の葉をさそいました。
「踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ごめんなさい。わたし、まだきれいなドレスをもっていないんです」
しばらくしてから風が木の葉をさそいました。
「すずしくなってきましたね。踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ごめんなさい。わたしのドレス、まだ染まりあがっていないんです」
またしばらくしてから風が木の葉をさそいました。
「ひえこんできましたね。踊りませんか?」
木の葉がこたえました。
「ええ。よろこんで!」
そしてそのまま木の葉は、めもさめるような黄色いスカートをひらひらさせて。
風とともに踊りながら、つぎつぎと何処かとおくへとんでいきました。
あとにのこったのははだかのいちょうの木。
風と木の葉のおしゃべりにさっきまで耳をかたむけていましたが。
つぎの春のめぶきのために、もうねむってしまったようですね。
踊るのが得意とは、、、いえなかったよね
周りと比べたりもきっとしたよね
辛い思いもしたよね
今は全く踊らなくなったね
でももし
上手く踊らなくてもいいと思える時がきたら
純粋に踊りを楽しみたいと思える時がきたら
また踊ってみたらどうかな?
きっと前とは違う景色が見えるよ
ワルツは踊れて?
あら大丈夫 簡単ですのよ
三拍子ですの
合わせていただくだけで
大丈夫ですわ
あらお気をつけて
そこ血塗れなの
あんなことがあったもんだから ねえ
大丈夫ですのよ
ちょっと危なかったけれど
何時ものことですの
また縛って物置に入れときましたから
何時もより少し緊くなってしまったかも
でも息は出来ましてよ
さあそんなこと忘れて
踊りましょう
ワルツで宜しいですわね
むかし あったじけんだそうです
でも ものおきは からだったそうです
さあ おどりましょう
こわいはなしは
おどって わすれてしまうのにかぎります
月が綺麗な夜だった。ベランダで煙草を吸っていた私の前に、あなたはふわりと降り立ったのだ。
「踊りませんか?」
手を差し伸べられて、訳も分からず頷いていた。
踊りませんか?
帰ったら踊る。朝まで。
電話口の姉の声はこれまでにないほど不機嫌だった。おまけに"朝まで踊る宣言"までついてきた。けれどここで何があったの? とか、どうしたの? と聞いてはならない。ますます機嫌を損ねることになる。こういう時は「お好きにどうぞ」が常に正解で、そう返すと姉は、分かるか分からないかくらいのほんの少しだけ明るい頷きを返す。
妹の私が姉の帰りまでにやっておくべきことは、CDとスピーカーの準備だ。ご飯やお酒はいらない、強いて言うなら水があればいい。"朝まで踊る宣言"というのは、それを口にする間もないくらいに踊り明かす、という意味だ。
何かあったら踊って忘れる、というのが私たち姉妹における暗黙のルールだ。つまり、踊るということは何かあったということで、それを宣言するということは「今は言いたくないから後でね」ということである。ぜえぜえになりながら朝まで踊り、その途中できっと姉は不機嫌の種をぶちまけるのだろう。
かくいう私も、姉に"朝まで踊る宣言"をしたことがある。友達に彼氏を取られた時、仕事のできない同僚が偉ぶって我慢できなくなった時、姉と喧嘩した時でさえ、踊っていたらどうでも良くなってくる。だから踊る。下手くそでもリズムに合わない踊りでも、とにかく何でもいいから踊るのだ。
玄関で鍵が開く音がした。ただいま、という猛獣の唸り声のような姉の声が聞こえる。けれどそれを言うとたぶん吹っ飛ぶくらい殴られるので、後で言おうと心の中にしまっておく。
姉がリビングのドアを開けるのが合図である。ガチャ、という音と共にスピーカーの再生ボタンを押す。
「朝まで踊るんでしょ、付き合ってあげる」
「何様よ、あんた」
私が先に踊ってみせれば、姉もバッグとコートを放り出して踊り始めた。朝まではまだ何時間もある。
踊りませんか?
今日は舞踏会の日。
英国でも伝統ある我が一族は、毎週のように舞踏会が開かれていた。
貧富の差が激しく、金持ちは毎日旅行に出掛けているが、貧しい人々は一生懸命働いていても1日暮らしていけることがやっとだった。
そんな状況下の中で、心から舞踏会なんて楽しめるはずがない。
皆が音楽に合わせて踊っているなか、私は椅子に腰をかけてその様子を見ていた。
「ご一緒に、踊っていただけませんか?」
そんな私に声をかけてきたのは、背の高い男性だった。
「いえ、私は…」
答えを迷っている私に、男性は気遣ってくれたのだろう。
「では、庭園で星空を見ませんか? 今日は天気がいいので、よろしければいかがですか?」
「……ご一緒させてください」
庭園に出ると、星は綺麗に瞬いていた。
「綺麗ですね…」
「あなたの方が、何倍もお綺麗ですよ。王女」
「いえ、そんなこと…」
「私の人生の中で、一番輝いている。あの星空のように」
「ふふ、お上手ですね。でも、ありがとうございます」
「次の舞踏会でも、またお付き合いくださいますか?」
「ええ、もちろんです」
私と彼は、再び満天の星空を見上げた。
「踊りませんか?」
タキシードの紳士が丁寧に手を差し伸べる
お相手の女は盆踊りで忙しい
日頃、仕事でずっとデスクワーク。
体を動かすことが少ない。
そのせいか体力が無くなり、疲れやすい体になってしまった。
そんな私でも、ダンスをしているときは別人になる。
何かに乗っ取られたかのように、音楽に合わせて体が動く。
目の前の木々が風に揺れて、葉が拍手をする。
その中で一人寂しそうにこちらを見つめるモノがいる。
彼は、四つん這いになって鼻息を荒くしながら私にこう言った。
僕と一緒に踊りませんか?
だい嫌い
いつもたくさん
すきって言ってるのに
きらいだよ、
私は今、大家のパーティに参加している。
たくさんの財閥の方々が参加されているパーティ。
私の立ち位置的にに出席しないとまずい。
だから強制参加だ。
騒がしいところは苦手だしダンスだってからっきしダメな私にとってここは地獄である。
端の方で楽しげな皆をぼーっと眺めていたら、合奏団が合奏を始めた。
それと同時に皆が一斉に踊り出す。
男女のペアで入れ替わりながら花のようなドレスが舞ってゆく。
踊りませんか?と青年に連れられ私も中心に行き踊り出した。
だが、先程も行ったが、私は踊れないのだ。
踊れないことを伝えようとしたが、なれない動きで足がもつれ、後ろへ向かって倒れていく。
これは絶対痛いなぁ…と思いながら背が床に着くのを待っていた。
だが背に着いたのは床ではなく、誰かの腕だった。
大丈夫ですか?と聞いて顔を覗き込んできたのは先程の青年だった。
大丈夫ということを伝え、立ち上がって服を整えようとした。
目の前が歪む。立ちくらみだ。
ふらっと倒れそうになる私をまたあの青年が支えてくれた。
その後無事にパーティは終わり、助けてくれたお礼をさせてくれと後日家へ招待した。
その青年が、私の婚約者になるのはまた別のお話。
9時半、仕事へ向かう母を見送り、頼まれていた洗濯物を干し終わった後。
夏休みで学校もないし、部活もしてないし、友達も少ない。
私は部屋の中で暇を持て余していた。
一応午前中とはいえ、ジリジリとした暑さが
私の周りにまとわりつく。
それが汗となり、不快感がすごい。
『涼みも兼ねて図書館でも行こうかな』
本を読むのは昔から好きだ。特にファンタジー物が大好物。
現実じゃありえない事がどんどん起きて、
主人公になりきって一緒に冒険したり、まったり過ごしたり
魔法を使ったり、空を飛んだり…!
感情移入して読むのが本当に楽しい。
シャワーを浴びて水色の大きな花がプリントされた涼しげなワンピースに着替える。
近所の図書館に着くと真っ先にファンタジー物が置いてある
棚へと向かう。
ほとんど読んだものだが、分厚い本と本の間に絵本くらい薄い本があった。
『あれ?こんな本気づかなかったな。』
“ 12時の王子様 ” 作者名は書いていない。
怪しさを感じつつも興味が勝った。薄いのでその場でペラリとめくる。
“ 王子はいつも扉が開かない暗い部屋の中、ずっとお姫様を待っていた。
でもなかなかお姫様は来ない。
唯一扉が開くのは12時に1分だけだ。
王子様はその1分で一生懸命外にいるお姫様を探していた。
今日も王子様は12時を待つ。
扉の向こうにお姫様がいることを信じて…”
最後のページにはイラストが描いてある。
金髪で、細くて、黒いタキシードのようなものを着ている
10代くらいの少年が寂しそうに扉にくっついている様子が描かれていた。
『なんだ、拍子抜けした。タイトル通りだし…でも、いつかお姫様が来るといいね』
と本の中の王子様にちょっと同情した。
――その時鐘の音が聞こえてきた。
ゴーン、ゴーン、ゴーン
『なに、この音、どこから?』
他の人はみんな静かに本を読んでいる。私にしか聞こえてないみたい。
キョロキョロしてる間も鐘の音が聞こえる。
どんどん大きくなり、頭が割れそうだ。
フラッと立ちくらんだ瞬間、図書館の時計が見えた。
―――――12時。
目の前が真っ暗になった。
目を閉じた訳では無い。いきなり暗い部屋のふかふかの椅子に座っている。
『なにここ、どこ?なんで?え?』
いきなりの事に混乱するが、ハッと冷静になり
目を閉じて早く暗闇に目を慣らそうとする。
恐る恐る目を開くと、絵本の中に描かれていた王子様が立っている。
その王子様は優しく、そして嬉しそうな顔で
「お姫様、やっと会えましたね!」
と言い手を差しだす。王子様の手を握り、ゆっくり立ち上がる。
「ここはどこなの?」と質問すると
「僕のお城です。暗いし何も無いけど…」
「どうやったら戻れるの?」
ファンタジーは好きだが、実際に自分がファンタジーを体験するのは正直嫌だ。
それに、家に帰りたい。
「僕と踊りませんか?」
「嫌!家に帰りたい…」
じわっと涙が目に浮かぶ
「僕と、踊りませんか?」
「だから、嫌だってば!ここから出して!」
王子様の目が少しずつ濁っていく
「出さないよ、やっと会えたんだ。王子様はやっと会えたお姫様とワルツを踊って、ずうっと幸せに暮らしましたとさ。」
めでたし、めでたし。
【踊りませんか?】~完~
今日のお題を見たとき、昔みんなのうたであった「メトロポリタンミュージアム」という歌が思い浮かびました。
結局少年は美術館にある絵の中に閉じ込められました。
みたいな結末の歌だったと思います。トラウマの歌…笑
いつも♡︎ありがとうございます。300!有難いです。
頑張って書いた甲斐があります泣
私は、ダンスが好きだ。
嫌な時や、辛く切なくなるときは、いつも好きな曲で、踊っている。
親友から、[ユーチューブ配信で踊ってくれない?]と頼まれた。
親友だから、[いいよ。]と言った。
親友はユーチューブの配信者をやっている。
たまに、私も、手伝っている。
だから、ユーチューブ配信で踊るのは、始めてだ。
ユーチューブ配信を始めてから数日後.......。
初めた時は、緊張ぎみだったが、今では慣れたもんだ。
私は、その頃まだなにも知っていなかった。
私が、人気者になるなんて.....。
ユーチューブとして活躍していた私は、ダンスがすごいと、評判が上がっていた。
ニュースにも出ている、一番有名なダンサーハヤテが、ダンス大会を開いた。
その時、私は、帰ろうと思っていたその時....。
ハヤテが私を止めた。
[お前の実力は、こんなもんか。見せてみろ!お前のダンスを。]といってきた。
ステージに上がったら、好きな曲が流れてきて、その曲にあわせて踊った。
ハヤテも参加した。私たちは、まだ知り合ったばかりだけど、私たちは、息ぴったりにダンスを踊っていた。
ブリキのチョウが
ひらひら舞う
ここは真夜中の
小さな遊園地
カラフルなうさぎが
こちらへやって来て
僕たちと踊りませんか?と
声をかける
私は思わず
はい!と答えた
真夜中のダンス
空からスポットライト
月が挨拶をしに来て
私にささやかなキスをくれた
ときめく心を
優しく包んでくれた
森の木々たちは
いまどうしているのだろう
一度きりの
真夜中の夢
夕焼けに照らされた教室。
「帰らないの?」
「帰りたくないの。」
君の顔は影で見えなかったけど
泣いているのは何となくわかった。
「なら僕と踊ろう」
「最初で最後の最高の舞台だ」
「…なにそれ」
君は少し笑った
だって、君の最後を僕で独り占めできるんだ
止めはしないよ
君が苦しむこの世界が悪いのさ
「あー、寂しくなっちゃったな」
その日も綺麗な夕焼けで
僕は1人踊ってた
「君に会いに行くよ」
『また僕と踊ってくれますか』
―踊りませんか?―
もう考えるの辞めて踊ろうよ
もう無駄に悩むのとか辞めようよ
だって考えたところでどうにもできないんだし
悩んだってどうせ解決しないことなんだし
辛いんでしょ?苦しいんでしょ?
疲れたんでしょ?辞めたいんでしょ?
いーじゃんいーじゃん、諦めちゃいなよ
いーじゃんいーじゃん、踊るの楽しいよ
誰かが代わりに戦ってくれるって
誰かが代わりに解決してくれるって
ほらほら早くこっちへおいで
夢の世界へ連れてってあげる
ほらほら早く切り上げちゃって
こっちは準備できてるんだよ
さぁさぁ声に耳をすませ!
さぁさぁリズムを体で刻め!
そうそう、そのまま音に身を任せ
そうそう、そのまま力を抜いて
心のままに動いていい
人の事なんて気にしなくていい
心地よくなって全部どうでも良くなって
目が覚めたらもうそこは
―君の知らない新たな世界
私は踊りが好きだ。
なぜなら踊っていると気持ちが「スゥー」っと楽になるから。みんなも楽しく踊りませんか…
「私と、踊りませんか」
落ち着かなさげに薄暗い教室の中をうろつきながら、そう声に出してみる。想像するのはもちろん、相手の顔。
「私と、踊りませんか」
文化祭のフォークダンスなんて、古臭くてつまらないと思っていた。そう、あの時は踊りたいと思える相手がいなかったから。
私がこの言葉を伝えることで、相手はどんな表情をするだろう。驚く?困る?それとも喜ぶ、だろうか。
「私と、踊りませんか。踊り……うーん?」
踊らないですか?いや、踊ろう?
なにがふさわしいだろうか。相手は部活の後輩。敬語というのもおかしい気がしてきた。
「おど……踊らない?私と」
ダメだ、言える気がしない。もうすぐ本番だというのに。もう既に相手が決まってしまっているかもしれない。だいたい、こんな急に申し出ても迷惑か。
「―――先輩!」
「えっ」
私一人だけがいた空き教室に飛び込んでくる存在。私が今まで恋い焦がれて止まなかった人。
肩で息をするその人が走って来たのは明らかで、その目ははっきりと私を捉えていた。
「私と、踊りませんか」
彼女のかわいい声が、私がずっと伝えたかった言葉を綴る。
「好きです、先輩。私と、踊ってください」
窓からさしこむキャンプファイヤーの灯りが彼女の桃色の頬を照らした。それが綺麗で、かわいくて、ずっと見ていたかったが、ゆらりと頭を下げた茶色の髪に隠れてしまう。
どこからか入り込んだ夕暮れの涼しげな風が、私達のスカートを揺らしていた。
月影
月影に哀しく
踊り続ける
シルエット…
淡いベールが
微かに光に
靡かせてる…
瞳に映した
幻想の姿と
踊り続けて
頬を濡らし
貴女の名を呼ぶ…
寂しく無いよ…
瞼閉じれば 貴女は居るから…
淋しく無いよ…
瞳映したら 貴女が微笑んで…
軈て 月影は消えるから…
上手く喋れるかな。
上手く笑えるかな。
わかる。
僕も今、君と同じ事で不安になってる。
だからさ、
喋らなくて良いし、
笑ってくれてた方がまぁ…嬉しいけど。
僕と、踊りませんか?
「踊りませんか?」
体育祭のフォークダンス
当時の恋人と踊れなかった
その日の夕方、少し誘って近くの河川敷へ。
「体育祭、踊れなかったし…ここで踊りませんか?」
#踊りませんか?