時雨

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私は今、大家のパーティに参加している。
たくさんの財閥の方々が参加されているパーティ。
私の立ち位置的にに出席しないとまずい。
だから強制参加だ。
騒がしいところは苦手だしダンスだってからっきしダメな私にとってここは地獄である。
端の方で楽しげな皆をぼーっと眺めていたら、合奏団が合奏を始めた。
それと同時に皆が一斉に踊り出す。
男女のペアで入れ替わりながら花のようなドレスが舞ってゆく。
踊りませんか?と青年に連れられ私も中心に行き踊り出した。
だが、先程も行ったが、私は踊れないのだ。
踊れないことを伝えようとしたが、なれない動きで足がもつれ、後ろへ向かって倒れていく。
これは絶対痛いなぁ…と思いながら背が床に着くのを待っていた。
だが背に着いたのは床ではなく、誰かの腕だった。
大丈夫ですか?と聞いて顔を覗き込んできたのは先程の青年だった。
大丈夫ということを伝え、立ち上がって服を整えようとした。
目の前が歪む。立ちくらみだ。
ふらっと倒れそうになる私をまたあの青年が支えてくれた。
その後無事にパーティは終わり、助けてくれたお礼をさせてくれと後日家へ招待した。

その青年が、私の婚約者になるのはまた別のお話。

10/4/2022, 12:15:10 PM