『胸の鼓動』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題:胸の鼓動
鈍感な僕でもわかるほどに、心臓が脈を打つ。
頬が熱くなり息も苦しい。
ただひとつだけ、確信している。
僕はこの瞬間のために生まれてきた。
胸の鼓動が何度も僕にそう伝えてくる。
深く呼吸をする。
夏の空気が体には冷たい。
もう一度、呼吸を整えて君を見る。
「僕と結婚してください」
生きていたって仕方ない。
仕事も出来ない。
後ろ指さされるような恋愛に没頭して
きっと誰かを傷付ける。
とはいえ死ぬ勇気などないのだ。
明日、朝、目が覚めたら
胸の鼓動が止まっていればいいのに。
木馬が回るオルゴール
馬が嘶くように動く度
コトリコトリと音がする
書き物机に頭を伏せて
たどたどしい音楽を聴く
自分の音も織り交ぜて
夢に泥濘、現に微睡む。
ー 胸の鼓動 ー
極悪人の罪すらも軽くなる世の中で、引きこもらざるを得なくなった私にどうやって罰を与えるつもりなの?
与えられるつもりでいるの?
ああ、与えようなんて意識すらしていないのだろう。
私の精神を追い詰めて、金さえ払えばなんとかなると思わせられたらおまえたちの勝ち。
だけど私には失うものはない。
命もお金ももういらない。
奪えるものがないところを執拗に脅迫したところで、おまえたちの罪が増えるだけ。私は、世界がそれらを正しく罪と認識できているのかを、ただ見ている。
誰も私の罪を説明できやしない。
なのに、誰もが私を悪だと言う。
しかし、私はどんなにこの世界が呪わしくても、行動を起こさなかったし、口を閉ざした。誰も救わない代わりに、誰も傷つけなかった。
行動してみようとしたし、救ってみようとしたけれど、
私が人のためになにかしたいと思い続けることは叶わなかった。私の出会う人々はみな私利私欲のために他人を利用したがるものばかり。
私の考えを否定し、無力な私を罪と断じるのなら、早々に死刑にしてみせて。私は自殺などする気は無いけれど、私を殺す罪をおまえたちに与えるだろう。
おまえたちが手を汚さないなら、おまえたちの代わりに手を汚した何者かには恨まれるだろう。
私を殺す者は、罪悪感で死ぬかもしれない。
語れない罪などないも同然。まともな人間なら罪の意識には耐えられない。
私が正しいと思う世界が、現実のものであるならば、滅びるのは誰か。
もう結末は決まっている。
私は殺されてもなお、おまえたちを呪う。それは私の意思とは関係なくプログラムされている。
私はすでに罰を受けている。
この世の全てが苦痛だから。
この世界が狂っていることで私腹を肥やしているおまえたちには、もうすぐ因果応報が訪れる。
ドキドキ、ワクワク、ソワソワ
胸の高鳴りが止まらない
この期待する感情が、ひっくり返ってしまわないように冷静にならなきゃという思いとは裏腹に
私の頭の中ではどんどんと膨らんでいく
また、待ってるからね
わたしは期待を込めて、その言葉を告げる
緊張してるとき、ピンチのとき、チャンスのとき
胸の鼓動を感じる。
だいたい、そのときは半分の力も発揮できない。
なんか上手く行かなかったなと思う記憶しか残らない。
いつになったら克服するのやら。
胸の鼓動が速くなって苦しい。あなたに傷つけられたときって、こんな気持ちになるんだね。きっとあなたに悪気はないんだよね。ただ、気持ちに気づいていないだけなんだよね。それだけのことが、こんなにも悲しいなんて思わなかったよ。はやく、この想いを君に届かせたい。
【お題:胸の鼓動 20240908】
大きく息を吸い込んで、肺の底から全ての空気を体外に吐き出す。
それを3回繰り返して、克己は閉じていた瞼を上げた。
目の前に広がるのは、遠くにある水平線と綿菓子のような雲、そして宇宙へと続いている紺碧の空。
海を渡る風が海面の煌めきを変化させ、己の存在を克己に訴えているようでもある。
『大丈夫。ボクにだってできる』
ドクドクと早鐘を打つ胸の鼓動は耳の鼓膜を通さずに、直接脳に伝わってくる。
『大丈夫。怖くない』
早くしろ、口だけか、これだから東京もんは、弱虫、意気地なし。
様々な罵倒の言葉の中から、1つのか細い声を克己の耳は拾い上げた。
「克己くん、頑張って」
母の田舎に来たのは今回が初めてで、母は近所に住む自分の幼馴染の子供を克己の遊び相手として連れてきた。
その子は克己と同い年の女の子で、親切丁寧に近所の案内をしてくれた。
都会育ちの克己には、見るもの全てが新鮮だった。
海の青さも、雲の白さも、山や畑の緑も都会には無いものだった。
克己が知る海は、くすんだ緑で濁っていて、ぷかぷかとゴミや消えない泡が浮いている。
雲は多分白いが、空は狭く、今克己の目の前に広がる空の1/100にも満たない広さなのではないだろうか。
山は電車で1時間以上かけて行かなければならないし、家の近くにあるのは人の手で作られた、人工の緑ばかり。
だから、克己は物凄く楽しかったし、もっとたくさん色々な事を知りたいと思った。
ただそれだけだったのだが、彼女が克己と一緒にいるのが地元の子供達は気に食わなかったようだ。
彼女はこの辺りの子供達の『アイドル』的存在らしい。
確かに可愛いし、親切だし、一緒にいると楽しい。
出会ったのは2日前で、それほど長い時間一緒にいたわけではないけれど、話しの仕方から頭のキレる子なのだろうとは思っていた。
一言で言えば、人を惹きつける何かが、彼女にはあった。
「早くしろよ、いつまで待たせるんだよ!」
克己より、恐らく二つか三つ上の少々恰幅の良い男児が苛立った声をあげる。
それに合わせ、小さく息を飲む音が聞こえた。
『女の子を怖がらせるなよ、これだから田舎者は』
克己の周りには彼のように大声を張り上げて、人を脅すような友人はいない。
皆穏やかで、人を罵倒したり、悪し様に言うようなことはしない。
あくまでも、人前では、ということになるのかもしれないが、それが克己の育った環境での『常識』でもあった。
すぅぅ⋯⋯⋯⋯
肺いっぱいに空気を吸い込んで、息を止める。
彼女から教えてもらった通り、全力で走り思いっきり大地を蹴って空中に飛び出した。
刹那の浮遊感。
何にも縛られることなく、この世界に投げ出されたような、寂しさと、切なさ、恐怖、そして今まで味わったことのない解放感。
目の前に広がるのは手付かずの自然、どこまでも続く海と空、それと独特な潮の香り。
そして、視界に映る景色は急速に流れ始め、様々な青という蒼の中に体が飲み込まれた。
足元からの衝撃と、全身を包む圧迫感。
360°海水に包まれた大小様々な空気が、我先にと海面へ昇っていく様子を克己は静かに眺めていた。
『いい克己、海はプールと違うの。波があって流れもある。岸壁は岩がゴツゴツして下手すれば怪我だってする。だから、無闇に飛び込んだりしないのよ?』
無闇に飛び込んだ訳じゃない。
地元の子供達は、よくここで飛び込んで遊んでいると言っていた。
だから、ある程度の安全は保証されている。
ちょっと失敗だったのは、水着ではなくTシャツと短パンで飛び込んだこと。
パンツまでぐしょぐしょに濡れてしまい、少し気持ち悪いのは内緒だ。
あ、でもサンダルはきちんと脱いで崖の上に揃えて置いて来たから、きっと大丈夫。
あれ、そう言えば、どうやってあそこまで戻るんだろう?
取り敢えず克己は、肺の空気によって体がゆっくりと海面に向かうに任せた。
海の中から見る太陽は、地上で見るほどのギラつきはなく、波と共にゆらりゆらりと揺れている。
多分あの辺⋯⋯かな?
海中から自分が飛び降りただろう崖の方を見ると、何やら黒い点が3つ4つ蠢いているのがわかった。
左右に揺れたり、上下に動いたり、はっきりと見えないのがもどかしくて克己は両手で水を搔いた。
海面に顔を出し、古い肺の空気を吐き出して新鮮な酸素を体内に取り込む。
全身の細胞が活性化するようなこの瞬間が 克己は好きだった。
「克己くん!」
声の聞こえた方、克己が飛び込んだ崖の上を見るとそこには、彼女と克己に野次を飛ばしていた地元の子供達が顔を覗かせていた。
浮いてきた克己の姿を確認した彼女は、すくりと立ち上がると右手側へ走って行く。
他の子供達はバツが悪そうに、互いに顔を見合せて何か話している。
ただ、克己にとってそんなのはどうでも良く、このえも言われぬ爽快感を、全身で享受していたかった。
両手両足を広げ、波間にぷかぷかと漂う。
東京近郊の海には入りたいと思わなかったが、同じ太平洋でもここの海は別だ。
波に揺られ、ただ浮いているだけなのに、こんなにも楽しいと思えるのは何故なのか。
目に映るのは蒼い空と徐々に高さを増していく積乱雲。
チャプチャプという波の音に、遠くから聞こえてくる蝉の声。
そして。
「克己くん!」
先程より近い所から聞こえる、彼女の声。
克己は姿勢を変えその姿を探すと、崖の右側の洞窟のような場所の入口に彼女は立っていた。
克己はスイスイと泳いで彼女のいる場所へと近づく。
洞窟の入口近くにはプールにある階段付きの手すりが設置されていて、どうやら皆ここから上がっているらしい。
「水が冷たくて気持ちいいね」
随分と心配してくれたのだろう、彼女は克己のその言葉に強ばった表情を崩しふにゃりと笑った。
その後彼女から、あの場所は中学生達が飛び込んでいる場所で、小学二年生の克己が飛び込むとは、彼らは思っていなかったらしい。
無論、彼らもあそこから飛び込んだことは無いのだそうだ。
因みに、小学生などは漁港の近くにある飛び込みポイントで遊ぶのだそうだ。
家に帰ってずぶ濡れの克己を見た母親は、驚いた顔をしただけで怒りはしなかった。
ただ一言「今度はちゃんと水着で泳ぎなさいよ」と言われただけだった。
「それで、楽しかった?」
「うん、凄い楽しかった!」
いつもどこか作ったような笑顔だった息子が、年相応の子供の弾けるような笑顔を見せて、克己の母親は連れてきて良かったと、その日の夜、自分の母親にポツリと呟いたのだった。
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(´-ι_-`) 夏の海はステキだね
私がコーチを許すまで
部活でソフトテニス部に入った山下咲月(やましたさつき)は、コーチの酷い態度に耐えられず退部してしまう。そこで、美咲はコーチに復讐する事を決心した。度々起こるコーチの不幸に美咲は影で満面の笑みを浮かべる…そこでコーチは、不幸となる原因を見つける。そこでコーチは美咲に許しを求めるが…
「胸の鼓動」(一行詩)
生きて死んでいく証拠だ
◆
何かしらに出会えた時の鼓動
◆
失敗した時の鼓動と血圧が高鳴り、上昇
「3月19日のお題が『胸の高鳴り』だったわ」
今回も難題がやってきた。
某所在住物書きは呟き、アゴと首の境界(すなわちいわゆる頸動脈)に親指を当てながら、
某防災アプリで強震モニタを確認していた。
胸の鼓動は、胸より手首や頸部の動脈で数えた方が分かりやすい。脇の下は少し難しい。
地震を地球の鼓動とするなら、その頸部や手首はどこだろう?プレート境界か、もっと別の場所か。
「胸の鼓動を、つまり脈拍とするなら、鼓動が早くなるのは運動後とかストレス下とか、酒飲んだ時とか。何かの病気が隠れてたりもするらしいな。
逆に遅いのは睡眠時とか、リラックス時とか?」
防災アプリから離れて、画面はネットの検索画面へ。
調べてみると、乳児は大人より脈が早いらしい。
――――――
最近最近の都内某所、某アパートの一室、朝。
部屋の主は雪国出身者で、名前を藤森といい、
その藤森の部屋、リビングルームで、
藤森の職場の後輩の高葉井が申し訳無さそうに、
ちょこん。椅子に座り小さくなっている。
テーブルの上には重陽の節句に合わせて、栗ご飯と、豚こま肉入りのナスの揚げ浸し。
口内をサッパリさせるため、食用菊のおひたしと、キク科のハーブティーも添えられている。
「で?」
キッチンからテーブルに戻ってきた藤森。
カボチャのミルクポタージュを持っている。
「予定は?」
…――時間は昨日の昼までさかのぼる。
藤森の後輩たる高葉井はその日、リメイク・アップサイクルショップに出していた昭和レトロな学生カバンを店員から受け取って、夢見心地。
彼女が追いかけているゲームの原作者が、彼女の推しているキャラクターおよび所属組織のビジネスバッグについて、「アレのデザインはこれが元ネタだ」とSNSに投稿したのだ。
それをひとつ、普段使いしやすいよう、ショルダーバッグとして取っ手を付けてもらったのである。
『私、ツー様とおんなじバッグ持ってる。漫画版ルー部長とおんなじショルダーバッグ使ってる』
わぁ。ヤバい。高葉井の心はハミングして、胸の鼓動はテンポが速まり、なにより、口角が上がる。
『どうしよ、どうしよ。マジヤバい』
材料費と取っ手取り付けの技術料こそ高額であったものの、気にならぬ。至極些細。些事である。
今日はちょっと良いケーキ買って、ちょっと良いチゥハイかお茶かコーヒー買って、お祝いだなぁ。
幸福真っ只中の高葉井は贅沢用のスイーツ店でキューブケーキを2個購入して、
自宅のアパートのドアを開け、
今度は、胸の鼓動がじわじわ凍り止まる。
冷蔵庫として使っているポータブル保冷庫の音が聞こえない。 保冷庫が稼働していない。
『あるぇ?』
「ネットで聞いたら、『そもそもポータブルは長期間通電し続ける想定じゃねぇんだわ』って」
「そうか」
「でも先輩、ポータブルの物持ち、良かったよね」
「そうだな」
高葉井は焦った。ポータブルゆえに容量は8リットルと少ないが、その中には牛乳やら卵やら、なんなら今夜食べるための豚こま肉も入っている。
『どうしよ』
一度電源を切って、入れ直して、保冷庫の稼働音をよくよく聞くと、時折音が小さくなったり元に戻ったり。なにかおかしい。
『これは、買い替えかな』
ネットショップを確認した。1万少々の小型冷蔵庫は、6〜9営業日でなければ発送されない。
すぐさま保冷庫を開けて、冷気を確認し、食材の傷み具合を調査した。 まだ十分涼しい。冷たい。
保冷庫が故障したのはつい先程なのだろう。
『どこかに、食材避難させなきゃ!』
高葉井は先輩の藤森に、緊急相談のメッセージを送信した。藤森は日頃から、食費や電気代の節約において、持ちつ持たれつの関係であった。
庫内の食材を持っていけば、助けてくれるだろう。
――…「ひとまず今日と明日、お世話になります」
テーブルの前で小さくなっている高葉井。申し訳無さそうにぽつぽつ、頭を下げて呟いた。
「あと、可能なら、明後日も……」
「つまり2〜3日でアレを使い切れば良いんだな」
藤森はただ淡々と、前日まで高葉井の保冷庫に入っていた食材入りの弁当を、高葉井本人に渡す。
「朝飯は、手数だが、ここに取りに来てくれ。そのとき一緒に昼の弁当も渡す。夜はどうする?」
お前の部屋に届けようか?それとも夜くらい自分で作るなり買うなりして食べる?
藤森は高葉井からの返答を聞きたくて顔を上げ、
「ここで食べる、お世話になります……」
三度目のお題回収。胸の鼓動が一瞬だけトン、と跳ねて、すぐまた正常な静かさに戻った。
「ここで食べる了解。それなら、2日で十分だ」
気持ちがどうしようもなく落ち込んでいた。
自分のご機嫌は自分でとる。
それは、大人のマナーであると思う。
だが、その日、自己否定されたようで心を立て直すことが難しかった。
友人を誘って、話を聞いてもらうこともできたけど、励まされる言葉も容易に想像がつく。
それを想像してみても、立ち直れる気がしなかった。
そうだ!韓流ドラマを観てみよう。どっぷり恋愛感情に浸って、涙したら気が晴れるかも。
こうして、私は数年前に流行った『愛の不時着』を見始めた。
主演のヒョンビンさんのイケメンぶり。あんな瞳で見つめられたら恋に落ちない訳がない。北朝鮮という未知の国、張り詰めた気持ちとそこで自分を救ってくれる頼りになる男性という設定に引き込まれた。リ・ジョンヒョン🧡ユン・セリ2人の恋の行方に胸がきゅんとした。
ユン・セリがまたたまらない魅力。凛とした美しさとあどけなさが同居する。人懐こい笑顔にこちらも頬が緩む。
みんなが大騒ぎしていたのが、今頃わかった。延々と続く連続ドラマ。何時間見てもやめられない。ストーリーが気になって仕方がない。ハマってしまった。これが怖くて近付かないようにしていた。それなのに。
まるで、私が恋してるような胸の高鳴り。ハラハラドキドキしているうちに、さっきまでの悩みはどこかに吹っ飛んでいた。
あんな素敵な男性と一度でいいから恋がしたいな。
切なくて、眠れない程好きになり、胸を焦がす恋をしたい。愛されたい。甘い青春の記憶が蘇る出来事でした。
《胸の鼓動》
真夏の濃い青から少しずつ柔らかくなっている空の青。
そんないい天気の今、私は彼と広場の横を通りかかった。
ここには、たくさんの銀杏が植えられている。
黄金色の金属で出来た建物達の中、ここは植物が多くて何だかホッとする。
銀杏は私の好きな樹だから、尚更なんだよね。
今日はいい風も吹いてて、銀杏達も気持ちよさそうに音を立てている。
すると、彼が入口で立ち止まって広場の中を見始めた。
視線の先には、銀杏達。
私も一緒に立ち止まって、緑のささやきに耳を澄ます。
彼がそっと広場の中へ歩き出し、優しい緑の中に佇んだ。
あなたも銀杏達に惹かれたのかな。
同じ想いなら、凄く嬉しい。
彼に着いてそっと銀杏を眺めていると、突然大きな葉擦れの音。
急に吹いた強い風にびっくりして、私は目を瞑り咄嗟に髪を押さえる。
風は少し収まったけど、銀杏達はまだざわめいてる。
髪は乱れるけど、こういう風も好きだなぁ。
銀杏のざわめきも、元気なおしゃべりに聞こえる。
あなたはどんな表情で銀杏を見てるのかな。
ふと隣を見上げると、きょとんとした彼としっかり目が合った。
銀杏を、見てるんじゃ、なかったの?
想定外の事に、私の胸はどんどん高鳴る。
彼の綺麗に切り揃えられた髪が、さらさらと靡いて彼の頬を撫でている。
銀杏の緑と木漏れ日に映える、とても綺麗な色。
いや、見惚れてる場合じゃない!
「な、何かありましたか?」
私は慌てて彼に聞いた。
何もなく彼が私を見てるはずない。何か変なところがあったんだきっと。
それでも繋がった視線を逸らす事も出来ずに、私は彼の返事を待っていた。
「…いえ! その…えっと…。」
彼にしては珍しく歯切れの悪い返事が。
さっきよりも目を見開いて、何だかわたわたしてる。
いつも冷静で落ち着いてる人なのに。
そんな様にすらドキドキしていると、彼はふと表情を落ち着け私の方に手を伸ばした。
限界まで高鳴る鼓動。私の耳上の髪にほんの少し触れる、彼の指。
「あ…その、これが付いていました…。」
そう言って私からスッと離れた彼の指には、小さな銀杏の葉が。
な、なるほど。これが気になってたのね。そうなのね。
あんなに見られてたから、何があったのかと凄くドキドキした。
本当に心臓に悪い。
「あ、ありがとうございます。」
取ってくれた銀杏の葉を受け取り、私は足元を見る。
物凄く、気恥ずかしい。
相変わらずざわざわとおしゃべりに励む銀杏達。
この葉っぱは、重しを乗せて綺麗に乾かして取っておきたい。
受け取った銀杏の葉を、ポケットに忍ばせると。
「…そろそろ行きましょうか。」
彼がスッと私の手を取り、歩き出す。
こんな事一つでも、泣きたくなるほど嬉しい。
闇の者とあなたに監視されてる私が、普通の人としてあなたに接してもらえる。
こんな幸せは、絶対に受け取れないと思ってた。
鳴り続ける、胸の鼓動。
繋がる掌から伝われ、でも伝わるな。
今はまだ、その時じゃない。
伝わってもそれはきっと、銀杏のざわめきだから。
複雑な想いに駆られながら、あなたに手を引かれて私は広場を後にした。
胸に手を当てて
優しい 命の鼓動を感じる。
そっと目を閉じて
瞼の裏に君を感じる。
ゆっくり 息を止めて…
君のことばかりを考える夜。
同じ人間なのに
好きも嫌いも
考え方や性格
胸の鼓動も少しだけ
違っていたりして…
そんな当たり前のことすら
愛しい 奇跡のように
感じてしまうよ…。
眠れない夜が終わって
また君のいる
今日がはじまる…
胸に手を当てて
そっと目を閉じて
ゆっくり息を止めて…
優しくて
少しだけ早くなる鼓動
君が生きてる…
そんな幸せと一緒に
ゆっくりと息をはきだした。
- insomnia… -
胸のイテテ
違う(-д- 三 -д-)わ~
ってかあε=(ノ・∀・)ツ
(*≧∀≦)わはは♥️
胸の鼓動
人前で話すのが苦手だ、いつも緊張する。
話す前から、胸の鼓動がどんどん高鳴り、まるでその音が他の人にも聞こえてしまうのではないかと不安になる。
定期的に人前でスピーチをする機会があるが、何度やってもこの緊張感は変わらない。
しかし、ある事に気づいた。
何故か拍手を聞いたり、拍手をすると緊張感が和らぐ事がある。
しかも、大きければ大き位程効果があるように感じる。
周りと一体感があるから?
人間の手から生まれる自然の音だから?
何故か分からないが、自分の前にスピーチをする人がいれば、その人を全力で拍手を送る事で少し落ち着く。
そして、自分のスピーチの後に拍手をもらえると、緊張とは違う別の胸の鼓動が高鳴る。
拍手って、もしかしたらすごいのかなー
胸の鼓動に耳を傾ける
24時間365日動き続けてる
たまに激しく動くと
ドキドキと全身に血液を送る
ただそれだけだと思ってた
胸が苦しくなったり
キュンとなるのは
あなたの仕業?
胸の鼓動
その音が自分以外の誰かに
聞かれてしまうんじゃないか
そんな心配をしながら
緊張や不安を抱き
向かった挑戦
その先には
確かに得る物があった
残念だったり
失敗だったり
反省だったり
そして
喜びや達成感!
その音に押しつぶされそうに
なりながら進まないと得られない
新しい道
これからも進み続けたい
胸の鼓動の高鳴りが収まらない
気づいたらあの人のことを目で追っていた
この胸の鼓動の高鳴りが恋だと気付いた時には、もうあの人のことで頭がいっぱいだった
席が前後になった時、同じゲームをしていた事を知り、沢山話した。フレンド交換もして、チャットでも何回か話した。席が離れても、話したくて休み時間何度も話しかけに行った。
修学旅行の日、彼は風邪をひいて来れなかった。彼は、あまり人と連絡先を交換する人ではなかったので修学旅行中はゲームのチャットで会話をしていたけれど、彼からLINEで話そうかと連絡先をくれた時は、堪らなく嬉しかった。お土産で文房具を買ったのだが、あげた次の日に彼が使ってくれていたのを見て、優しい人だなぁと思った。
冬休み、2人で遊びたいと誘われた。映画を見たあと、カフェに行き、そこでお喋りをした。気づいたら、数時間経っていた。こんなにももっと話したい、この人のことを知りたいと思ったのは初めてだった。
バレンタインの日、私は彼に店で売ってあるチョコを渡した。まだ自分の恋心に気づいていなかったため、友チョコとして渡した。
ホワイトデーの日、彼から手作りのマカロンを貰った。帰りの車の中でマカロンの意味を調べたら、
「特別な人」と出てきたため、心臓がドキドキして考えすぎかなと思ったけれど、次の日、ちゃんと意味があって渡したんだよって言われた時は、友達としてなのか好きな人なのか分からず自問自答をしていた。
春休み、彼から遊びに誘われた。一緒にプラネタリウムを見た。周りの友達からデートじゃん!と言われたけど、まだ自分の恋心に気づいてなかっため、ただの友達だからと返した。
好きだと自覚したのは学校行事で外で高校野球の周りの高校との定期戦を観戦する日、私と彼は臨時応援団をしていたのだが、お昼の休憩中他にも席があったけど彼は私の隣に座った。熱中症気味だった私を気遣って経口補水液をくれた。この心臓の高鳴りは熱中症からきてるものだと思ったけれど、帰りの車の中でもずっとなっていたためそこで初めて自覚した。私はあの人のことが好きなんだ、と。
それから毎日彼が夢に出てきた。学校で彼と話す度、もっともっと彼を好きになった。早く学校に行きたくて仕方がなかった。
高校最後の総体の日、私は彼に手作りのミサンガを渡した。初めて手作りのお守りを人に渡したため、渡しても嫌じゃないかなとか喜んでくれるかなとか頭の中でずっと考えが止まらなくて不安だったけど、渡したその日に足に付けたと連絡が来た時は嬉しくて、彼と同じ場所にお揃いのミサンガをつけた。
久しぶりに髪を切った日、学校で彼から「似合ってるよ、可愛い」と言われた時は今まで褒められてきた中で一番嬉しかった。
彼が、インスタのストーリーに
「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」
と太宰治の言葉を載せていた。どうしてこの言葉を載せてるのかと返信したら、どっちが辛いんだろうねと返ってきた。その後、
「自分は待たせてる自覚があるかもしれない。けど言うには勇気と覚悟が足りない」
と言った。これは告白したいって言ってるのかなと思った。思い上がりかなと思った。彼が私を好いているという確信が持てなかったが、これで好きじゃなかったら思わせぶりにも程があると思って、私は、
「私はどちらかと言うと待ってる自覚があるよ」
と返した。
次の日、どうしてストーリーにあの言葉を載せたのかその意図が知りたくて、実際に彼に聞いた。教室から出て、玄関に向かう階段の途中で…
「いや、どっちが辛いのかなって思って」と彼が言った。その後沈黙が続いた。階段を一段一段降りるのが長く感じた。靴に履き替え駐車場へ向かった。後ろから緊張が伝わってくる。いつもの雰囲気と違うなとすぐにわかった。
名前を呼ばれ肩を叩かれた。後ろを振り向くと彼が立ち止まっていた。
「これからは、友達としてじゃなくて彼氏として支えたい」
初めて、緊張してる彼の声を聞いた。とても愛おしかった。その時の暖かな気温、少し夕日が落ちてきて少し茜色に近づいた空、吹奏楽の演奏の音、野球部の練習の声、ゆっくりと流れる時間がずっと記憶に残っている。
「私でよければ」
嬉しすぎて、私の声も自分じゃないような声がした。多分ものすごく目がきらきらしてたと思う。
あの胸の鼓動の高鳴りを抑えることは誰にも出来なかったと思う。
彼と出会えてよかった。
胸の鼓動
この年で胸の鼓動は病気以外ないから不安になるぜ!
まぁ普通に考えたら恋の始まりとかそういう意味合いのお題なんだろうけど俺はそういったものには縁遠いからな。どうしても病気とかそっちにいってしまう。
あとは運動したあとで異常に高まる胸の鼓動に不安を覚えたりな。やばいくらい鼓動が速くなってこれ大丈夫なのってなるやつ。
基本的に運動不足なんだよな。だからこういう考えになる。あと肥満。デブは常に病気に怯えているのだ。
じゃあ痩せろって話になるんだけどそれができたら苦労はない。ストレスや金欠で太る食べ物しか食べられないのだ。
貧乏人は太る。これはアメリカなんかでも問題になってるらしいからどの国でも貧乏人は痩せるのが難しいんだよね。恵まれた人たちにはわからないんだろうけど。
そしてようやく舌の痛みがなくなった。かすかに違和感はまだあるけど痛みは完全になくなったといっていいだろう。
いやー、普通にものを食べられるってのがこんなに快適だとは。やっぱり健康こそが幸福なんだよね。