『胸の鼓動』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
胸の鼓動が早くなる時ってどんな時だろう。
パッと思いついたのは好みの曲を見つけた時。
「何とかメドレー」みたいなやつを聴いててその曲になった瞬間、鼓動が早くなって聴き入ってしまった時。
あの瞬間は何度来ても最高だと常々思う。
胸の鼓動
私は貴方の身体に、
ナイフを突き立てました。
貴方が憎いからではありません。
こんな醜い世の中に、
雁字搦めになって、
苦しんでいる貴方を、
救いたかったからです。
貴方の身体からは、
赤い血が止め処無く流れ、
貴方の胸の鼓動は、
次第に弱くなっていきます。
誰よりも大切な貴方に、
私が永遠の安らぎをあげます。
だから…。
…お休みなさい。愛しい貴方。
私は瀕死の君に、
必死に蘇生措置を試みる。
眼の前の君は、大量に出血し、
呼吸も心拍も止まっている。
君が助かる見込みは、
限りなく低いだろう。
君を死なせるものか、と、
私は力の限り、
君をこの世に留めようとする。
どんなに辛くて苦しくても、
君には、生きていて欲しいんだ。
圧迫止血をし、
心臓マッサージを繰り返す。
君の胸の鼓動が、そして呼吸が、
弱々しくも戻ってきた。
誰よりも大切な君に、
私が生きる喜びを教えてあげる。
だから…。
…お帰り。愛しい君。
恵まれた環境が羨ましい
頼ったら応えてくれる人がいる人羨ましい
欲しいもの必要なもの買ってもらえる人羨ましい
家事とか手伝ったらありがとうと言って貰える人羨ましい
愚痴とか色々聞いてくれる人がいる人羨ましい
全部全部ないものねだり
でも、きっとそれは私が受け身の姿勢でずっと居て変わることができていないから。
この心の穴はいつか埋めることができるのかな。
どうやって埋めたらいいのかな。
苦しさを抱え胸の鼓動を感じて今日もおやすみ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今日もお疲れ様でした。
読んでくださりありがとうございます。
人と関わると羨ましいとかいうないものねだりな感情ばかりで嫌になります…。
大抵は私が行動出来ず受け身の姿勢の人間だからという自分のせいなのですが…w
いつか欲しいものだとか我慢せず生きて行ける日が来ますように。
上辺の友達だけじゃなくて親しい友達ができますように。
おやすみなさい。
この胸の高鳴りはきっとキミのせい
否不整脈?メタボ気味だし
#胸の鼓動
胸の鼓動
ハアハア…
心臓がバクバク。足がガクガク。でも、まだまだ!全員を捕まえるまで終われない!あとは美沙ちゃんだけ!
「あははー!」「まっ、まてー!!」
「捕まるもんですか!」
ドキドキ。テスト返しの時間だ。このテストで点が高かった方がお菓子おごり。負けられない。
また1人、また1人呼ばれてついに僕の番!
「よし!僕の勝ちー♪」「えー、負けちゃったぁ。」
うぅ…緊張で胸が…手汗が…
「大丈夫だよ!あんたならできる!!!」
サッカーの試合開始。必死に、必死に美沙の言葉を思い出して戦った。
なんと優勝!
「さすが!できたじゃん!」
グッ。胸のドキドキが。収まらない。
「ちょ、美沙が僕の番号探して!」
「大丈夫。見てみ?」
125、130…162!163!!
「やった!合格だ!」
今までに無いほど胸がドキドキ。音がうるさい。そわそわ。
「話って?」
「あっ、あのっ、あっ」
喉まで来てるのにつっかえる。だがチャンスは今しかない!
「好きです!!付き合ってください!」
頬を赤く染める美咲ちゃん。
「…!待ってたよ、その言葉。」
「えっ、それって…!」
大学受験も、面接も、胸の鼓動がうるさかった。だけど、美咲の「大丈夫!できるよ!」の一言で乗り越えて来た。
「ねえ、私にね…」「なに?」「赤ちゃんがやってきたかもしれない。」「....!!」
胸の鼓動が速くなる。でもうるさくなんてなかった。
新たな胸の鼓動が始まった。僕と、美咲が半分半分、一つの心臓になって、小さな心臓を鼓動させた。
ツー。ツー。ツー。
美咲という、僕の心臓。今まで休みなく働いてくれてありがとう。ありがとう。
いつの間にか、ベッドにシミがあって、変な声が部屋をこだましていた。
美咲の胸の鼓動が止まっても、世界は止まらなかった。僕の胸の鼓動が止まっても、、。
あなたの瞳をみると
あなたの匂いを感じると
あなたのことを考えると
胸が高鳴る
「胸の鼓動」
「前回までのあらすじ」────────────────
ボクこと公認宇宙管理士:コードネーム「マッドサイエンティスト」はある日、自分の管轄下の宇宙が不自然に縮小している事を発見したので、急遽助手であるニンゲンくんの協力を得て原因を探り始めた!!!お菓子を食べたりお花を見たりしながら、楽しく研究していたワケだ!!!
調査の結果、本来であればアーカイブとして専用の部署内に格納されているはずの旧型宇宙管理士が、その身に宇宙を吸収していることが判明した!!!聞けば、宇宙管理に便利だと思って作った特殊空間内に何故かいた、構造色の髪を持つ少年に会いたくて宇宙ごと自分のものにしたくてそんな事をしたというじゃないか!!!
それを受けて、直感的に少年を保護・隔離した上で旧型管理士を「眠らせる」ことにした!!!悪気の有無はともかく、これ以上の被害を出さないためにもそうせざるを得なかったワケだ!!!
……と、一旦この事件が落ち着いたから、ボクはアーカイブを管理する部署に行って状況を確認することにしたら、驚くべきことに!!!ボクが旧型管理士を盗み出したことになっていることが発覚!!!さらに!!!アーカイブ化されたボクのきょうだいまでいなくなっていることがわかったのだ!!!
そんなある日、ボクのきょうだいが発見されたと事件を捜査している部署から連絡が入った!!!ボクらはその場所へと向かうが、なんとそこが旧型管理士の作ったあの空間の内部であることがわかって驚きを隠せない!!!
……とりあえずなんとかなったが!!!ちょっと色々と大ダメージを喰らったよ!!!まず!!!ボクの右腕が吹き飛んだ!!!それはいいんだが!!!ニンゲンくんに怪我を負わせてしまったうえ!!!きょうだいは「倫理」を忘れてしまっていることからかなりのデータが削除されていることもわかった!!!
それから……ニンゲンくんにはボクが生命体ではなく機械であることを正直に話したんだ。いつかこの日が来るとわかっていたし、その覚悟もできたつもりでいたよ。でも、その時にようやく分かった。キミにボクを気味悪がるような、拒絶するような、そんな目で見られたら、覚悟なんて全然できていなかったんだ、ってね。
もうキミに会えるのは、きょうだいが犯した罪の裁判の時が最後かもしれないね。この機械の体じゃ、機械の心じゃ、キミはもうボクを信じてくれないような気がして。
どれだけキミを、キミの星を、キミの宇宙を大切に思ったところで、もうこの思いは届かない。でも、いいんだ。ボクは誰にどう思われようと、すべきこととしたいことをするだけ。ただそれだけさ。
……ついに裁判の時を迎え、ボク達はなんとか勝利を収めたよ!このまま控訴されなければいいが……。
そういえば、ほとんど変化はないけどちょっとあらすじを書き換えたよ!!!多少は読みやすくなっただろうか!!!
────────────────────────────────
「⬜︎⬜︎!!!やったね!!!本当に、本当によかった……!!!」「⬛︎⬛︎ちゃん!やたー!」
「それじゃあ、お父さんに報告に行こうか!」
「ねえ、あなた達。」「あぁ、旧型さん。」
「私も行っていいかしら。」「うーむ……。」
「いちょにいこーよ!」「まあいいか……。」
ボクはきょうだいと、そして元旧型管理士を連れてお父さんの部屋───かつてボク達が暮らしていた研究室に向かった。
時々来ていたとはいえ、嬉しい報告ができると思うと胸に強い鼓動を感じる。……胸も鼓動もボクにはないはずなのにね。
ついに部屋に着く。そして鍵を開ける。
「ただいま。」
いつもと変わらない部屋が広がっている。
ただいつもと違うのは、かつての賑やかさがないことだけだ。
「おとーしゃん、いない。」
「……博士はやはり、もう亡くなられているのね。」
「ずっと会いたかったのに。」「ボクもあいたいの……。」
「……一番奥の部屋で、お父さんは、博士は眠っているんだ。」
「だから、旧型さんもぜひ挨拶していってくれないかい?」
「もちろん、いや、必ず。」
「……ほら、この部屋だよ。」
真っ白な空間と、大きな木。それから穏やかで温かいそよ風の吹いている、父の墓場。
「おとーしゃん……。」
「ただいま、お父さん。今日はね、すごくいいニュースがあるんだ。しっかり聞いていてほしいな。」
「ボクは、⬜︎⬜︎を、あなたがずっと気にかけていた彼女を、ようやく守れたんだ。あなたとボクの気持ちが、努力がやっと報われたよ。守りたかった人たちを、ようやっと自由にできた。」
「そうだ。彼らを連れてきたから、たくさん話を聞いてあげてほしいな。お父さんにたくさん話をしたいだろうからね。」
「さて!先にお父さんとお話したいのは誰かな?」
「……まずは小さなお兄さんからお話させてあげましょう?きっとこの子は、生まれた時からずっと博士と一緒にいたのだから、ずっと会いたかったに違いないのだから。」
「おねーしゃん、いいの?」「ええ。」「ありがと!」
「んー……。おとーしゃんおとーしゃん!ボク、おぼえてる?⬜︎⬜︎だよ?おにーちゃんの⬜︎⬜︎!ボク、おとーしゃんだいすきなの!ずとだいだいだーいしゅきだよ!」
「でもねー、ほんとはあいたかったのー。」
「んー。でも、ボクおにーちゃんだから、がんばってかなちいの、がまんなのー。」
「おとーしゃん!ボク、いぱーいがんばるからね!おちごといぱいがんばるの!ちゃんとみててね!」
「おとーしゃん!だいだいだーいしゅき!!」
墓石の近くにあった花を添えて、兄は俯いてしまった。
「あ、おねーしゃん!おはなち!」
「あぁ、そうね。」
「博士。どうして貴方は私を眠らせたの?私が貴方の役に立てなかったから?私はもっと頑張れたのに。」
「どうして貴方は私を、大切なひとたちを置いていってしまったの?命が有限であることはわかっているわ。でも、どうして、どうして貴方は……。ずっと会いたかったのに。」
「でも、私は貴方と貴方の遺した機械の子に救われたの。だからせめて、貴方が望んだという、私の自由を現実のものにするわ。そして、いずれ貴方に会いに行く。」
「だから、それまで待っていてください。私は貴方を孤独にはしない。貴方がかつての私を孤独にしなかったように。」
「みんな、もう大丈夫だよ。ボク達はもう、孤独じゃないんだ。ボクもお父さんもそばにいるから、もう寂しくない。」
「さて、もうこれからのことを決めなきゃね!その前に少しお菓子でも食べようか!」
孤独じゃなくなったボクらは、ひとつのテーブルを囲んで、ほんの少しの食べ物と飲み物を分け合った。
それはそれは美味しかったよ。
お父さんと一緒に食べたご飯を思い出すくらいに。
ボクも、お父さんに会いたいな。
はんぶんこした傘。
あなたが左の肩を濡らしてること。
気付いてたよ、ありがとね。
実は鞄の中に傘があること。
黙ってて、ごめんね。
心臓が、ばくばく、鳴ってたこと、
あなたの肩よりも低い私の顔が赤かったこと。
どうか、バレてませんように。
子供の頃にしてもらったこと
やってしまったこと…
大人になってふと思い出し
連なるように記憶が引き出される
亡くなった祖母の記憶
次々出てくる記憶に
「よくこんなこと覚えてたなぁ 笑」
と思うほど何気ない、けれど
笑い合い楽しんでいた頃のものがあった
寝ようと目を閉じていた顔に
自然と笑みが溢れる
いくつか見れて幸せだ
そこに暗い記憶がひとつ
背中に水滴が落ちたように
ヒヤッとすると同時に胸が微かに震える
ひとつ、ふたつとポツポツと
水滴がいつの間にか涙になって流れていく
優しい記憶がほとんどでも
時にそうした記憶が作り出されるのは
仕方のないことだろう
今日のところは
優しい記憶を追加で思い出し
おばあちゃんに感謝の気持ちを述べて
もう一度眠りにつくことにした
私の胸を打つ記憶
そうした記憶が私をつくり
その私が人の記憶の源となる
こうして人は循環していくのかもしれない
健康診断を受けるたびに心電図に異常ありという説明を受ける。
詳細は控えるが、生活に一切支障をきたさない、制限もない。
異常はある。が、問題ではない。と、どのお医者さんも仰るので気にはしていない。
原理はわかんないけど動けばいいんだよ
ウィスタリア、覚えてる?
僕が庭で転んで怪我した時。
君はキッチンで叔母さんに手伝ってもらってクッキーを焼いてたよね。
チョコチップ入りのザクザクしたクッキー。
僕が座り込んで泣くばかりだから慌てて走ってきて出来たてのクッキーを分けてくれたよね。
甘くて美味しかったな。
その後は手を引いて立たせてくれて、僕もケロッとして2人でおやつの時間を楽しんだね。
もしまた食べたいと伝えたら君はまた分けてくれる?
あの後僕たち気軽に会うことが出来なくなったよね。
そう、確かお爺様とお祖母様から君に会うことを禁止されたんだ。
「あいつらは私たちの家を裏切ったのよ!」なんて、笑えるよね。
勝手に裏切られた気になってたのはあいつらだけの癖に。
なぁウィスタリア、君が僕の人生から居なくなってから散々だったんだよ。
だから、だからね、君を見かけたあの日救われる気がしたんだ。
傷ついた僕に甘いクッキーをくれた時みたいに、今の僕も慰めて手を引いてくれるんじゃないかって。
でも助けてもらうには、僕はもうひねくれ過ぎていて。
差し出してくれた君の手を払ってしまった。
(どうせお前に分かるわけない、今まで恵まれて生きてきたお前なんかに。)って、そんな朗らかな君からの救いを望んでいたのは僕なのに。
今だから言える。あの時は手を差し伸べてくれてありがとう。
もういいよ、僕は君無しで立ち上がって生きていくから。
きっと僕たちは再開しない方が良かったんだ、いやいっそ出会わなければ良かったかもしれない。
そしたら僕も君も辛い思いをしなくて良かったのに。
君は救いの女神じゃなかったし、僕は救済される人間になれなかった。
君はただの優しい人間で、僕は人の道を踏み外した文字通り外道だったんだ。
今までありがとう、お幸せに。
✦胸の鼓動✦
なんだろうこの鼓動。
教室前まで来たのに開けられない。
ドアが開けられない。
教室が怖い学校が怖い。
心臓がバクバクいってる。
虐められてるわけじゃない。
嫌がらせさせられるわけじゃない。
でも怖いなんで特に理由がない。
母さんにも父さんにも先生にも友達にも
伝わらない。
本当に同仕様もない胸の鼓動。
胸の鼓動
生命とやらは、以外にもわかりやすい存在らしい。
常に音がするし、何かを思い出せばちくりと痛む。
下手に記憶など蒸し返せば、これは大変とばかりに暴れだす。
生命は素直だ。いくらだって追い詰められるし、いくらでも甘やかせる。
そしていくらでもつけ上がる。
誰かの生きる音を欲しがる。
あわよくば元凶が私であれとさえ思う。
傲慢な命は、今日も図々しく活動する。
勘違いばかりの心臓は、喪失を知ることから逃げる。
ある日、信頼とやらを学んだ。
嫌な動悸は消えて、ゆったりと息を吸えることを知った。
でももう少し、早く知りたかった。
もう目の前に、門出が見えてしまっているから。
模試も終わって自己採点
高まる緊張・高揚感
紙めくる手は震えてて
次は次はと急ぐ指
まじか2択を外したわ…
あれこの問題合ってるの⁉︎
何%とれたかな
胸の鼓動が電卓を叩く
友人が最近、恋をしたらしい。お相手は、よく利用するカフェの店員だそうだ。
まあそれは別にいい。毎日「今日のあの子の髪型が〜」だの、「毎日お疲れ様ですって言われて〜」
だのと聞かされるのは多少鬱陶しくもあるが、楽しそうで何よりだ。
だが俺は今、真剣に頭を抱えている。
理由は、友人が俺に送ってきたメールにある。
そのメールには「彼女への想いを綴った詩」が書かれていた。
別に詩を綴るのも構わない。読んで感想を、とあったので読んでみたのだが、その感想をどうしたものかと頭を抱えているのだ。
まず書き出しがこうだ。
【君に出会ったその日から、僕のハートのメトロノームがカッチコチ】
……初っ端から突っ込みたい気持ちになるのだが、何処がどうおかしいのかが明確に言語化できない。
取り敢えず『カッチコチ』はどうかと思う。
【君の顔を見るだけで、8ビートが止まらない。
おっとテンポアップだ!
16ビートに変わったぞ! ナンチッテ😜】
……おじさん構文を混ぜ込むのはよせ。照れ隠しなのかもしれないが、普通に考えてただただキモい。
【君が微笑んでくれるだけで、胸の鼓動がワルツを刻む】
不整脈か?
【ズンチャッチャ ズンチャッチャ】
その一文は必要か?
……いや、それを言ってしまったら、この詩自体の存在意義が揺らいでしまうな……。
【タラリラリラリラリラ チャッチャラ〜】
うるせえ、さっさと話を進めろ。
【君の事を思うだけで、僕の鼓動は速くなる。
テンポアップ テンポアップ
アハハ🤣 速すぎてもう聴き取れないよ〜】
……病院へ行け。不整脈で診てもらえ。
【僕がこんな風になってしまったのは、全部キミのせいだからネ!】
いや、日頃の不摂生の賜物だろう。
【ドキドキドックン、ドンドコドン!】
何の音?
【僕の気持ち、いつか君に伝わるといいな。
LOVE いつまでも
LOVE 永遠に…】
唐突に締めやがった。もっと纏める努力しろよ。
俺は暫く、何と返事をしたものかと頭を抱えた末、友人に対してメールを返信した。
『循環器系の診察をお勧めするよ』と。
お題『胸の鼓動』
胸の鼓動
いつも静かな心臓の鼓動、普通にしてりゃ聞こえない。
けど、嬉しい時、怖い時、疲れた時、苦しい時。
いてもたってもいられない時、未来が全然見えない時。
自分の寿命を削るみたいに、ドクドクと伝わってくる。
あの胸の奥がざわつく感覚、あんまり好きじゃないな。
「胸の鼓動」
跳ねる跳ねる
歩幅は同じ
速度も同じ
高く高く跳ねる音
全身に響く振動
行き先失う酸素たち
恋という感情を知ったとき、私は驚きと違和感でいっぱいでとにかく動揺した。
気づくとあの人のことを考えてて、LINEの通知を気にしてて、もっと知りたいと思ってて。
長時間お話したときはどきどきが止まらなくて、心臓が痛くて、不安になって調べてみた。「胸が痛い どきどきする」と調べても病気やストレスのことばかりでなんだかピンと来ないから、「 恋」と加えて少し恥ずかしくなりながら再検索。恋のどきどきについての説明をいくつか読んで、ナントカ神経とかホルモンとかはよく分からないけど、やっぱりきっとこのせいなんだろうと思った。抑える方法は書いてなかったからどうにもできなくてしばらく困ったけど。
本当に結構痛くて寝れないんだよな。
#胸の鼓動
《胸の鼓動》
トックントックン ドクドク ドキドキ バクバク ガンガン ドッドッドッドッドッドッドッドッ ドンガラドンガラドンガラドンガラ ズキューンズギャーンズキューンズギャーン トクトクトクトクトクトクトクトク コトリ……ぱた
猫の肩付近に顔を埋めると、小さく鼓動が聞こえる。
トクトクと、人間よりやや早い小さな心臓の音。
哺乳類の心臓は一生に打つ回数が決まっているらしい。
こんなに早く脈を打っていると、猫がすぐいなくなってしまうような気がして怖くなる。
どうかもっとゆっくり、のんびりと生きてほしい。できれば50年くらい、僕と一緒に暮らしてほしい。
「胸の鼓動」