胸の鼓動』の作文集

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胸の鼓動』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

9/8/2024, 2:16:08 PM

枕を通して、隣で眠る雌猫の鼓動を感じる夜があります。

私よりずっと早いリズムでそれは打たれている。

人間なら80歳以上の年寄り猫。

そのリズムを聞いていると時々怖くなる…あとどの位一緒にいてくれる?と。

私ももう若くは無いから、この子で猫との生活は終わりにするつもりです。

お互いの鼓動もいつかは止まるけど、ゆっくり一緒に生きようね…

9/8/2024, 2:15:03 PM

いつだって高鳴るものを探してる
 その問いがきっと生きる答えだ



♯胸の鼓動

9/8/2024, 2:14:33 PM

君の手を 掴み心臓 押し当てた
 伝われ鼓動 俺の本気よ

________________

 かなりセンシティブな方法なので、現実では、やっちゃダメよと思いつつ、鈍感すぎるラブコメ物語の主人公達はこれくらい食らったら良いよと思ったりもする。

9/8/2024, 2:12:27 PM

作品No.161【2024/09/08 テーマ:胸の鼓動】


胸に手を当ててみる

こうして動いているということは
心臓も動いているのだろうが
よくわからない

唐突に止まってしまうのが
望ましいけれど

今止まるのはいやなんて

身勝手なことを考えている

9/8/2024, 2:12:14 PM

胸の鼓動





息を止めると心臓が動いているのがわかる
外に出たい空気と巡りたい血液が鬩ぎ合って
耳の奥からどくどくと鼓動が聞こえる

この音は心臓の音なのだろうか
それとも血液の音なのだろうか

どこまで行けば足を止めてくれるのだろうか

9/8/2024, 2:06:07 PM

手の中で、小さなネズミが蠢いている。
どくどくどく…と小さなネズミの小さな胸の鼓動が、ネズミの温かさと一緒に、指を伝わってくる。

哺乳類の心臓は、生きている間に15億回打つらしい。
哺乳類たちの胸の鼓動は、皆、各々のペースで規則正しく打ち続けて、15億回打てば、心臓は長い眠りについて、寿命が尽きる。
…もちろん、心臓が眠りにつく前に、他の内臓が使えなくなったり、食べられたり、殺されたりしても、寿命は尽きるのだが。……哺乳類の本当の、限界の寿命は心臓の耐用性が尽きる、心臓が15億回打った後だ。

…それを天から授けられた寿命、天寿と考えて、危ない目に遭わずに天寿を全うすることを幸せと定義するなら。
間違いなくうちのネズミたちは、天寿を全うする幸せな個体が世界で一番多い、ネズミの天国みたいな場所と言えるだろう。

ケージにネズミをそっと入れてやりながら、そう思う。

一匹のネズミが入るには、ちょっと広いくらいのケージの中に、先ほど戻してやったネズミが、ぽつんと、おがくずの上で鼻を動かしている。

彼らはラットだ。実験用の。
ただ、ここで行われている実験は、薬品や外科、病原体についてではない。
ここでは、生物や人間の“幸せ”の実験が、行われている。

この研究所を作った所長は、人類のため敵を討伐した英雄の_親友だった。
所長はよくうなされたように言っていた。「名誉は幸せではない。平和な人生こそが、幸せだったんだ」

彼の親友は、人類の英雄だった。
すごく良い人で、性格も何もかも完璧な人間だったと、学校で習った。

だけど、その話を聞くたびに、所長は、寂しそうに笑って、人類の英雄である、親友の話を聞かせてくれた。

完璧だと教わった彼が、失敗したこと。
英雄の彼が、好きだった人。
二人で一緒にイタズラをして怒られたこと。
そして、英雄が、英雄に仕立てられて人類のために犠牲になったという、そんな話。

死ぬ間際、人類の英雄の彼は、親友の所長に向かって言ったらしい。
『俺は人類に、名誉と引き換えに殺される。英雄とは不幸せなものだよな。……お前は、幸せになれよ』
「アイツってバカだよな。お前がいない世界で、幸せになれっかよ、って思うよな」
所長は、遠い何処かを見ながら、そう言っていた。

ある日、所長は死んだ。
所長の心臓は、15億回も打たなかった。
所長は自分で、心臓を止めた。
「研究を続けてくれ。本当の幸せを見つけてくれ」と、私とたくさんのネズミたちに言い残して。

ネズミがチチッと鳴く。
おがくずの上で、ネズミはおがくずを齧っている。

研究を続けて分かったことがある。
平穏と15億回の胸の鼓動の保証だけでは、ネズミは幸せになれない。
確かに彼らの平均寿命は伸びた。だけど、彼らの脳波は、幸せを感じていなかった。

所長は「平穏で、何も起きない15億回の胸の鼓動の人生が、きっと一番幸せなんだ。不幸を感じずに済むんだから」と言っていた。
…でも、その論は今、壁にぶち当たっている。
所長の持論は、生涯をかけた持論は、おそらく…。

自分の胸に手を当ててみた。
どくん、どくん…と胸の鼓動が、手のひらから伝わってくる。

研究室の天井を見上げる。
蛍光灯が、白々しく輝いている。
所長、幸せって、なんなんでしょうね。
その言葉は思わず、まだ幸せではない私の口からついて出た。

幸せってなんなんでしょう。
幸せではない私の胸の鼓動と、あまり幸せではないネズミたちの鳴き声に混じって、その疑問は、延々と部屋を漂っていた。

9/8/2024, 2:04:23 PM

》胸の鼓動

「わたくしね、怖いのよ」
 出会い頭に飛び込んだ私の腕の中で、真っ黒な瞳を潤ませて彼女は言った。
 何が怖いのかと問うた私を前に、黒真珠のような大きな瞳をさらに揺らめかせ、紅を差すまでもなく赤い唇が紡ぐ。
「わたくしね、知ってしまったの。だから怖いの。とっても怖いのよ。あなたが渡してくださった紙の束。そう、本に書いてあったわ。今は規則正しく鳴っているあなたの音だって、いつかには小さくなって止まってしまうのでしょう?」
 それを思うとわたくし、もう恐ろしくなってしまって。
 ひとりぼっちは嫌だと言った彼女は、その瞳にも負けないほどの大きな涙の粒をこぼして縋る。精一杯に踵を上げて近付いた距離で、小さな彼女はわたしに願った。
「ねぇ、ねぇ。約束して。いつかあなたの音が、この胸の音が止まってしまう日が来たならば」
 わたくしを先に殺して頂戴ね。
 囁かれた懇願。弾かれたように顔を上げたわたしの眼に映るのは、蠱惑に歪んだ瞳。
 執着とも呼べるその心を前にして、わたしの鼓動が変に跳ねた。

9/8/2024, 2:03:41 PM

「ももちゃん?」
久しぶりに聞いた、私の名前。
呼ばれた方を向くと40代前半くらいの優しそうな女性、と手を繋がれてる小さい男の子は多分その息子。
人間関係はかなり狭いけど、その女性に見覚えはない。
「あ、ええと すみません、私…」
人違いです。と言葉が出かかる。
だけど名前、私の名前を知っていた。
「あ、ごめんね。びっくりさせちゃったよね、いきなり。だって幼稚園以来!」
記憶に埋もれていた幼稚園の先生の面影が鮮明になっていき、目の前の女性とぴたりと重なる。
「かなえ先生……!」
途端、鼻の奥がツーンとして涙が込み上げてきた。なんで、ああ情けない。
自分でも理由がわからないまま涙がポロポロとこぼれる。
「あらあら、どうしたどうした」
そう言いながらかなえ先生は駆け寄って来て私の背中をさすってくれた。
恥ずかしい。何も成長してないじゃないか。
呼吸が乱れて頭に鼓動が響いてくる。まずい過呼吸だ。
やなとこばっかり昔と変わらない。
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、、
頭が痺れてぼーっとする。
男の子が心配そうにこちらを見上げてくる。
「だいじょうぶう?しんこきゅう、するといいよ。すぅー、はぁー、すぅー、はぁー」
ハァ、ハァ、、すぅー、はぁー、すぅー、はぁー、すぅー、はぁー、すぅー、はぁー……段々と、落ち着いてきた。
先生は変わらず背中をさすってくれている。
「ももちゃん、私、思うのよ。大人なんてどこにもいないのよ。みんな途中で、何もかもができて、何もかもがわかる時なんて一生来ないのよ。だから何も気負わなくていいの。大丈夫よ。大丈夫、ももちゃんは、ももちゃんでいれば」
ってありきたりか、と先生は明るく笑う。
もう一度息を深く吸い込んでみる。
そうか、途中か。
時間をかけてまた息を深く吐き出す。
そうだよね、大丈夫、きっと大丈夫。生きていくんだ、私は私で。



『胸の鼓動』

9/8/2024, 1:59:56 PM

胸の鼓動
この、ドキドキは…
今迄、こんなに、胸が苦しい程に、胸の鼓動が激しいことなんてなかった…
あなたを想うだけで、激しくて、苦しくて、刹那く…初めて会った時に、何かを、感じて…その見えない何かが、私の心を揺さぶって…
この苦しいけど、甘美なドキドキは…

9/8/2024, 1:55:34 PM

胸の鼓動が
どんどん遅くなってく。
彼女の息が
どんどん弱くなってく。
彼女の声が
どんどん掠れてく。
お願い。
あの日みたいに
笑って見せてよ。
あの太陽みたいに
あの日みたいに私を励ましてくれたように。
胸の辺りを抉り取られた彼女。
か細い声で、私に言う。
「私の、ことは、いいから。」

だめだ。
こんなんじゃ、
もうきっと、
彼女は助からない。
だから
「ごめんね、」
それまで戦わなきゃ。
私は武器を握りしめて、
遮蔽物から身を乗り出して
敵へと特攻した。

私たちの命なんて捨て駒に過ぎない。
だからって
戦わない理由にはならない。
苦しんでる人が今もいるから。
彼女が犠牲になることだって、
珍しくない事なんだ。
彼女が奇跡的な確率で、生きていたとしたら、
私は彼女に私の想いを打ち明けたい。
愛してるって。
仮に付き合えても、
女の子同士だから避難されちゃうかなぁ。

でも、私が絶対彼女を守る。
そう誓える。

だから、
今は頑張るしかない。
銃を1発2発、
次々相手に撃っていく。
いい感じだ。
人を殺すのはいい気がしないけど。
これはしょうがないんだ。
そう割り切るしかない。
最後の大玉。
こいつがボスか。

確実に背後を取った。
そうして、
銃を撃とうとする。

私が
撃つより先に
銃声が響いた。

あ…。
そう思ったらもう遅かった。
私の胸は銃で貫かれていた。
「かはッ…。」
目の前には鮮血が広がる。
私の心臓は完璧に撃ち抜かれている。
せめて、
最後は、
彼女の、
隣に。
私の身体はボスらしきやつに踏みつけられた。

意識が遠のいてく。
あぁ、でも、
彼女と地獄に行けるんだ。
そんなことを考えながら
意識を手放した。

9/8/2024, 1:48:24 PM

胸の鼓動❦
ある特定の感情が起きた時に鳴る小さなバイブみたいなやつ。
この感覚はなぜ起こる?
みんな同じなのか?
不思議だけどいつも特別なヒトの時だけに起こるんだよなぁ。

9/8/2024, 1:48:02 PM

夏休み真っ只中。水泳部には大切なイベントがある。全国の中学生が競い合う大きな大会だ。

3年の先輩たちは特に気合いが入っていて、3年間の中学生活に有終の美を飾ろうとしていた。

私は残念ながら標準記録を突破できなかったために出場選手にはなれなかった。他の多くの部員もそうだ。しかし、颯人先輩は当然のように選ばれた。

今回の出場メンバーは、3年生2人に2年生1人、1年生1人。いずれも部活の他にスイミングスクールに通って鍛えている部員だ。

観戦は自由と言われたが、私と先生は颯人先輩のためにも参加することにした。

大会が始まり、全国の選ばれし者たちが華麗な泳ぎを見せる。もともとは水泳にあまり興味のなかった私だが、今や水泳部の一員として多少の知識があるわけで。彼らの美しいフォームや雄々しい泳法に興奮を隠せないでいた。

「うわあ、あの選手すごい! すごい速い!」

「本当ですね」

「あ、あの人は息継ぎが少ない! 肺活量すごい!」

「みなさん相当練習を積んできたんでしょうね」

「わ、あの人イケメン! 筋肉すごい!」

「……」

私がひたすら盛り上がっていると、先生がふと沈黙した。少々騒ぎすぎただろうか。気になって先生のほうを見ると、見た事のない表情で私を見下ろしていた。

「せ、先生?」

恐る恐る首を傾げる。

「駄目ですよ、煌時くん」

「へ?」

「あまり他の男に夢中になっては、駄目ですよ」

口元は笑んでいる。けれど目は笑っていない。冷たい瞳。細まったその奥に、赤々と燃える炎を見た気がした。

「ひゃい……」

思わず変な声で返事をする。狭い客席では、胸の鼓動が先生に伝わってしまう。慌てて手で抑えると、横から伸びてきた先生の手が優しく包み込んだ。

「どうしました? 具合いでも悪いのですか」

先生は極希に意地悪だ。でもその意地悪が嫌いじゃない私がいる。臍の下に先生と同じ炎がともったような感覚がして、私は赤面した。


そんな中、大会は続いていく。上手い選手ばかりだが、別格だなと思わせる選手が2人いた。颯人先輩と、他校のエース・藤江海だ。

藤江選手はなんと1年生。初出場ながら、圧倒的なスピードと整った容姿で見る者全てを魅了した。決勝は当然、颯人先輩との一騎打ち状態となった。

わぁぁぁ

うおおお

大歓声の中、一直線にゴールを目指す選手たち。結果は……

0.3秒差で、颯人先輩の勝ちだった。

観客の反応からして、正直、藤江選手を応援していた者のほうが多かったと思われる。私と先生は颯人先輩の気持ちを思うといたたまれなくなってしまった。

だがプライドの高い先輩のことだ、変に気を遣うと怒らせてしまいそうだ。私たちは単純に、めいっぱい祝福するにとどめた。


テーマ「胸の鼓動」

9/8/2024, 1:47:26 PM

胸の鼓動…

第二ボタンを奪い合う青春がしたかった…

9/8/2024, 1:45:00 PM

あのときからはじまってたの

これも全部予想通りだよ

君は私のとなりで笑ってる



_胸の鼓動

9/8/2024, 1:43:29 PM

胸の鼓動

憧れの先輩の隣にいるときは胸の鼓動がうるさい。
高校時代吹奏楽部に所属していて、2年上の先輩にトランペットがすごく上手な先輩がいた。カリスマ性があり、周りから一目置かれ部員や先生、他校の生徒などたくさんの人から人気を集めていた。私は高校生の間は先輩に近づくことはできなかった。
高校を卒業して吹奏楽部の定期演奏会にOBステージで参加することになった。私はトロンボーンを担当している。OBステージ本番の席順を相談することなくなぜかトップの位置になった。ひな壇の上段はトランペットトトロンボーンが乗るため、トップの位置は隣がトランペットになる。前日リハで隣に憧れの先輩が座るとわかりとても嬉しかった。胸がドキドキ緊張しているが、浮かれてフワフワしている変な気分だった。
リハ中先輩は時々話しかけてくれた。
「この曲やったことないけど大丈夫かな〜」
「ごめん、ペン貸してくれない?」
憧れの先輩の隣で演奏して、普通に会話できている瞬間、瞬間が夢のようだった。
OBステージ本番、憧れの先輩と同じステージに立てるだけでも嬉しいのに、隣で演奏できることをかみしめて演奏を終えた。
演奏が終わり拍手を浴びながら、隣の先輩から
「今日はありがとう。」
と言って手を差し伸べられた。
私はびっくりしたが、なんとか手を出し握手した。
その後ステージの照明が落とされ私は放心状態になった。先輩と握手できたことが夢のようで感情が追いつかなかった。
感情が追いつかなかったが、胸の鼓動だけはとても速く、うるさく、喜びと共に血が全身をかけめぐっていた。

2024.9.8 10

9/8/2024, 1:43:00 PM

胸が高鳴る。そんな恋に憧れていた。
だから好きと言われた時、これからを打診された時に心臓が止まった。
何度も響く君の声で鼓動なんてものは全く聞こえなかった。
心が主張してくれていたらどれだけ良かったのだろうか。
私の心臓は貴方のキスで吸い取られて消えてしまったみたいだ。
世に言う初恋と言うものは思っていたよりも静かで、でも想像してたよりも居心地が良かった。
身も心も全部くれてやると思った。

9/8/2024, 1:40:14 PM

ドクン

今、私に心臓の音が聞こえる。

平静を装っても、その人を見るだけで、ドクドクと音が血流が波打つように変わっていく。

その人が隣りにいる人に楽しそうに笑いかけるその瞬間に氷結していた私の心は溶けて、頰に熱が集まり、思わず下を向いてしまった。

足元の靴を見ていても胸の鼓動は止まらない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

親友の芽以ちゃんが廊下をパタパタと小走りに走ってきて教室の扉を開ける音がする。

「綾〜、教室にあったよ、忘れ物」

私は教室の端の窓から外を見ていたが親友が近づいてきても仲間とハイタッチをしている人物から目を離せずにいた。

「ねえ、忘れ物」
そんな事を言いながら、私の視線の先を追うようにすると親友はニヤリと表情を変えた。

「鈴木先輩かー、新入生の綾を助けてくれたんだよね」

改めて言われると、私の心臓の音がドクンと飛び跳ねる。

そう、私の視線の先にはグラウンドがあり陸上部の練習風景が広がっていた。

その中で目が離せずにいる人は一歳年上の陸上部のエースの鈴木翔先輩だった。

「芽以ちゃん、小声でお願いします」
私が親友に視線を移すと、

「綾ってポーカーフェイスだけど、付き合い長いと心の声がダダ漏れなんだよね、恥ずかしがっちゃって」
はあと大げさにため息をついた芽以ちゃんは、ニヤニヤをやめない。

「鈴木先輩を見るために放課後の空き教室を探して見てるなんて健気、うちの学校広いから良かったよね」

「うん、おかげで色々な角度から鈴木先輩が見れるから、それに基づいて今は観察してる」

私がそう呟くと親友の芽以ちゃんは表情を強張らせて、冷や汗を流している。


「綾、ストーカー気質なんじゃ」
視線を横に流しながら細い声で親友は小声で呟いたように感じた。



ーーーーーーー 一年前の帰り道 ーーーーーーーー

高校生になったばかりの頃の帰り道、桜の並木道を歩きながら、隣りにいる親友の芽以ちゃんに話しかける。

「芽以ちゃん、私ね一昨日お礼を言って、助けてくれた鈴木先輩に挨拶したの。でも、顔が見れないの。見ようとしても顔がこわばって」
私はぎゅっとする心臓に拳を当てていた。

「もしかしたら、病気かもしれない」

親友は何か言おうとしているが戸惑っているようにしていたが、意を決したように

「綾、えーと、初恋なの?」

私が首を傾げていると、

「恋、だから恋よ!」

親友の芽以ちゃんの声がだんだんと大きくなる。

「はあ、だめだこの子は」
親友はやれやれと首を振って、

「で、どんな症状なの」
と訊いてくれた。

「う、うん。あのね、鈴木先輩を見ていると胸がムズムズとして、ぎゅっとなって、鼓動が早くなるの。それに頰も熱が集まってきて、体温も高くなっていると思う」

眉を寄せながら話す私に、親友の芽以ちゃんは顔を輝かせながら、

「おめでとう! 綾、それは恋よ」

(こ、い)
なぜだかしっくり来るような気がする私はコクコクと頷いた。

ーーーーーーー 出会い ーーーーーーーーーー

春、桜の木を途方に暮れながら私は見上げていた。

「どうしたの?」
声をかけてくれた人がいて、恐る恐る私は振り返った。

その人は背が高く、顔も整っていて、爽やかな容姿が苦手そうなタイプだった。
きっとクラスの中心にいるのかなと咄嗟に思う。

「風に飛ばされてしまって届かないんです」
途方に暮れていたから思わず弱音が出てしまう。

「いけるかな?」

「え?」
と言った時には宙を舞っていた。

しなやかだが跳躍する姿が美しいと初めて男子に対して思った。

「はい」
と言って手渡してくれる手は同年齢より少し大人っぽく見えた。

「ありがとうございます」

「いいや、気にしないで。それより遅くなるよ、きみは」
「おーい、鈴木」

手を振る男子が急スピードで近づいてきて、鈴木と呼ばれた私を助けてくれた人の肩をガシッと掴む。

「お前、ノートある?」
とかなんとか言いながら話している。

苦笑しながら、
「じゃあ、またね」
と去っていく姿を見て、私はしばらく地面に根付いた足を動かせなかった。

9/8/2024, 1:37:46 PM

【胸の鼓動】

 抽選戦争を勝ち抜き
 念願のチケットを手に入れた
 
 いつも画面越しに見ている貴方が
 数メートル先の壇上に立っている

 あの人も生きている
 あの人は生きている
 あの人が生きている

 ペンライトを握る手が震える
 心臓の鼓動がうるさい

 息をするのを忘れてしまうくらい
 貴方を見つめる

 歌声も セリフも ダンスも
 衣装も 舞台も 
 全部 ぜんぶ 眩しくて
 愛おしい

9/8/2024, 1:37:16 PM

心臓の一生のうちで打つ心拍数は決まっている
という話がある

これが本当なら
この世に生まれる前、
母の胎内で心臓が動き始めた時には
死に向かってカウントダウンが始まっている

生まれてもいないのに不思議な話だ

そして生まれれば、
年齢ごとに一定のリズムを
人生を刻みだす

驚いた時・緊張した時
心臓は激しく打つ
「寿命が縮んだ」なんて冗談まがいに言うが
強ち間違いでもないのかも

恋をする時
心臓は激しく打つ
「命をかけた恋」なんて戯言も
強ち間違いでもないのかも

拍動を犠牲に得たもので人生は豊かになる
心臓に手を当てる
静かに一定に打つ
私は拍動を犠牲に何を得るのだろう

〜胸の鼓動〜

9/8/2024, 1:34:48 PM

胸の鼓動✨️
私の場合
これが気になってきたら
更年期の始まり😭

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