『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
美しいものを見るたび
世界が少しずつ遠くなる
差し出される手 静かな眼差しは
あまりに透明で
触れた指が透けてしまいそうだ
その輪の中に入れないことは
もう痛くもない
静かにただ
何も映さない水面みたいな自分がそこにある
「美しい」
周りを見る余裕なんてあるはずない日々でなぜか忘れられない景色がある。
夜中に起こったトラブルのせいで早朝から会社に呼び出されたときのことだ。
喉を掻きむしりたくなるような焦りとぶつけようがない怒りで早足でいつものコンビニを通り過ぎるころ、ちょうど朝日がコンビニの上から顔を出して目背けた。その視線の先に色が抜け切った髪に寝癖をつけて、首に白いタオルを巻いて汚れた作業服を着たおじさんがいたのだ。
ちょうどタバコを吸い終わったのか立ち上がって灰皿に押し付ける。車に戻ろうとしたところで私と同じように朝日に照らされた。
スポットライトが当たった舞台上の俳優のように眩しく照らされているのに、目も背けない。むしろ太陽な挑むかのような目つきで背筋を伸ばした。
その様子がとても忘れられない。
私が怒れるほどの朝から覚悟を決めて一日に挑む。
これが日常、だがやってやんよとでもいうような余裕。
その姿はこれまでに見たどんな景色よりも美しかった。
例えばそれは路地の裏
例えばそれは雲の裂け目から射す陽光
押し入れに知らずのうちに開いていた隙間
引きずり込まれそうな が美しい
それは彩虹だったり柔肌を割いた赤だったりする
悍ましいと吐き気を催すかもしれないそれは で
常人には理解し得ないのだろう
特定のものを指すような無粋な真似はしない
を美しいと感じるのなら見たままをあいせばいい
その目に映るのは ?
生産性のない会話を永遠としている時、何にもならない時間を過ごしている時、が美しいと知ったのは大人になってからだった。
儚くて、美しい。何にも変えられない特別だった。
僕はまだ未完成で、不完全で明日を生きるには精一杯だけれど、冬の冷たい風に頬を撫でられて、くすぐったいと思った。冷たい凍える風なのに、暖かく包まれていると思った。僕の感性は間違っているかも知れない。だけれど僕が納得しているのだから良いのだ。幸せは、自分を納得して初めて成立したりするんだ。
/美しい
輝かしい 全てを隠し 発される
安らぐ暇 落日の日々
外見は完成しない木彫のように一生かけて作り込まれてゆく
生まれ持った容姿は彫る前の丸太にすぎなくて
習慣や心掛けが表情やリアクションとして現れ
選択の累積がディテールを決定する
ココシャネルが言う50才の顔には生きた価値の全てが現れる は、ある意味正しいのだろう
けど、その後も彫刻は一生続く
: 美しい
美しいものは全て嫌いだ
鮮明な色彩で彩られた絵画
視界いっぱいに広がる花畑
太陽の光を浴びて輝く紅茶
どこまでも続くように見える水平線
誰かからもらったずっと忘れられない優しさ
誰かがずっと大切にしている幸せ
誰かが目を輝かせて追いかける夢
誰かが信じてやまない愛情の欠片
そういう全部に私は、苦しめられていると思う。
ずっととか絶対なんて、ないことはわかっていたはずなのに
私は美しいものから捨てていた。
美しいから憧れたのに、美しいから手を伸ばして
美しいから近づいたのに、美しいから捨てた。
眩しいのだ、それらは全て。
その眩しさは私の目を、耳を、脳を、臓器を狂わせて
それに耐えられなくなったから、捨てたの。
ずっと大切に胸に抱えていられたら、どれだけ良かっただろうか。
美しさを浴びる存在を見ていると
それが終わっていく様を想像する。
その度に私は思うのだ。
私は、なんで愚かな人間なんだと。
だから美しいものは、全てが嫌いだ。
真夜中にカーテンを開ける
窓の近くに寄ると、冷気が伝わって涼しい
試しに触れると冷たく、ガラスの感触
夜更かししてみようと思った
何もせず、ただぼんやりと窓に触れたまま景色を眺める
ポツポツと他の家の灯りが消えて、私だけ生きているように思えた
日が差し込む
もう私は深い意識に呑まれそうになっていたが、その光で目が覚める
暗い夜を終わらせる合図
このためだけに、夜更かしをする理由があってもいいのではないか
そう思えるほどに、この景色は。
「美しい」
美しい
美しいものを美しいと言える自分でいれますように
【美しい】
この世で美しいものは花と星だけだと思う。
裏表がなくいつも輝いている。
枯れてしまうのは悲しいけれど、夜しか見れないのは悲しいけれど、少し見るだけで美しいと思えるのはこの2つだけだと思う。
【美しい】
美しいモノは好き
ずっと見てられる
でも不思議だよね
好きになる人は美しさだけではないんだよね
どんなに素敵でも仕草、話し方、フィーリング…
色んな部分で合わないと『好き』とはならない
ずっと見てられるのに感情までは動かない
逆に感情が動くと、
そこまで美しくなくても魅力的に見えてくる
実に面白い!笑
美しい景色に、
匂いに、
私は今感動している。
心を動かされている。
自然のど真ん中。
草原の中心では
草だけが風でなびき
草だけが私を包んでいた。
風の音と
遠くの方で微かに聞こえる小鳥の声。
静寂とまではいかない
この空間が
とても居心地のいい場所だった。
本音で構成された私を
私だけが見てあげて、
私だけが認めてあげれる。
互いに苦しめ合ってきた日常から
2人で少しだけはみ出して。
優しく抱きしめてあげて
撫でてあげて
涙を拭いてあげる。
私が誰でもいいから
誰かにしてもらいたかったこと、
全部私にやってあげる。
沢山褒めてあげる。
ずっと一緒にいてあげる。
不思議だ。
実際にもう1人の自分がいて、
その自分を労わっているわけでは
ないというのに
私は暖かくて満たされている。
草の匂い。
目を開ければ
光が私を眩しくさせる。
今の私には
太陽は少し暖かすぎるし、
眩しすぎるな。
"Good Midnight!"
ちょっと眠ってしまえば
こんなに眩しい真昼間は
真夜中に変わってしまうのだろうか。
#63 美しい
削って、削って。
余計なものは、削ぎ落として。
美しいものはシンプルで、それだけで完成されている。
自然、地球、宇宙……それらは本当に美しい。
だからそれを神様が創ったと思ってるなら、神様を崇め奉るのも頷ける気はする。
だけど人間は違う。
削って、削って。
余計なものは、削ぎ落として。
嫉み、嫉み、偏見、噂……全部無くして。
そんな眼で見ないと、美しさに気づけない。
人間の美しさは複雑で、過ちを経て構成されていく。
それで君に向き合って、全部ひっくるめて、
まるごと抱きしめて、君がくれたものだけを拾って。
美しい。
そう言える私でいたい。
そう言い合える私たちでいたい。
「美しい」
美しい人に出会った
容姿もきれい
心もきれい
性格も良い
周りに優しい
何事も努力する
ストイック
美しさと同時に
放つ強さがある
圧倒的な強さ
本当に美しい人は
芯が強いと
気づいた
昼下がり。
二人の男が、コーヒー片手にこう話す。
「美しさというのは、不変的だ。」
「そうだろうか。」
「百人一首は知っているだろう。
それに自然を詠んだ和歌があるんだ。
現代人と平安の人々で、美しさの基準というのは変わらないのだよ。」
「どうにも、不変という言葉はしっくりこない。」
「話は変わるがね、不変なんてものはないと思うんだ。」
「ほう」
「的外れかもしれないが、ビザンツ帝国。
あの1000年以上続いた帝国でさえ、
最後はオスマンに滅ぼされたじゃないか。
そしてそのオスマンすらも滅びた。」
「またそれか」
「つまり、何事も不変ではないのさ。」
「やけに論点がズレたな。
そもそも最初は"美しさ"なんてテーマじゃなかった
こんな話し合いじゃ意味がない。」
「いいじゃないか。すべての話に意味を追い求めるのも疲れる。何も考えずに話をしたり、話を書くのは
楽しいんだ。」
「全く、何時間話した?話が間延びしてきている気がするよ。」
「それはそうと、"人一倍頑張る"という言葉は変だと思ったことはないか?だって、"一倍"だろ?
"二倍"の方が正しいじゃないか。」
「確実に話が間延びしてるよ。おい、コーヒーが冷めるぞ。そういえば、このブラジル産の豆なんだが...」
「もう少し意味の無い話を続けるのも良いかもな。」
美しい
山の尾根を覆う白銀…夕方の影絵のような木立ち…池に広がる薄氷…
田舎だと、毎日見かける光景だけれど、毎日、微妙に変化していて綺麗…
都会のイルミネーションも、綺麗だけれど、田舎の何気ない風景も、引けを取らないと思う…
人工的な華やかさも、幾何学的な洗練さもないけれど、自然が生み出す、不規則な美しさは、神様の贈り物だと思う…
美しい
君にも見せたい
僕の故郷の田んぼ
稲の苗を植えて 少し成長した頃
その苗に吹く風。
苗の葉の表と裏では
何というか質感が違う
その葉の質感をキラキラさせて
風は吹く
強く吹けば 強くしなり
弱く吹けば 優しく裏返り
風の強弱を受け止める
青田風、って言うらしいよ
とっても美しいよ
休みの日には
家の農業を手伝っている彼は、
日焼けした顔で笑った-
そんなあなたが、
私には美しい。とても
美しい(914.6)
美人は3日で飽きるというが、嘘だと思う。
というのも、私の推しは美人(男)なのだが、ファンになって8年経った今でも、新鮮に「わっ!美人!」と驚く事があるからだ。
要因には、顔の角度、光の当て方、表情、目の輝きなど様々あるが、いずれにせよ、美人を再認識して惚れ直す瞬間が多々ある。
誰しも同じ経験はあると思う。
美しいは正義。
そういえば美人と聞いて思い出した事がある。
昔、友人と恋バナをしていた時のこと。
共通の友人を「美人系」と「可愛い系」に分類していたのだが、私の分類になった時、彼女が急に、それまで登場したこともない分類で「面白い系」と言ったのだった。
美人でも可愛くもないって事?!と地味にショックを受けつつ納得もして、何ならちょっと面白かった思い出。
美しい
最近美しいモノを見ただろうか?
例えば人。
容姿や仕草、行動が、
可愛らしい、面白い、賢い、段取り上手な、
そんな人たちは身近にいる。
でも美しい人は滅多にみない。
例えば景色。
綺麗な、鮮やかな、ゴチャゴチャした、
そんな景色はたまにみる。
でもそれらは美しい訳ではない。
いったい 美しい は何処にあるのだろう?
相撲の仕切り、
柔道での礼、
放物線を描くホームラン、
静寂な空から降る雪。
そうか、
時には、行いや息を呑む瞬間が、
心に響き、
落ち着かせ、
お腹に落ちた時に、
私の感じる 美しい となるのかも。
—完璧なプロポーズ—
綺麗な夜景がみえるイタリアンレストラン。
今は、コントルノの『季節野菜のグリル』を食べ終えたところだ。
彼女の好きなダリアの花束を用意し、彼女に伝える言葉は、何度も何度も練習した。
そして、背広の内ポケットには、メレダイヤをあしらった指輪が潜んでいる。
我ながら、美しいほどに完璧なプロポーズだと思った。
「僕は、君のことを必ず幸せにしてみせる。その準備も覚悟も全てできてる。だから、君のそばに居させて欲しい。僕と結婚してください」
映画に出る俳優のように堂々として言い、ケースを開いて掲げた。
「ちょっと待って……。すごい準備してくれたのはわかるんだけどさ……」
彼女は顔を赤らめ、僕の目を見て言った。
「私は、いつものあなたがいいな」
「……あの、今のはなかったことにしていい?」
彼女は頷いた。
そして、二度目のプロポーズに入った。
「僕は春菜のことが好きで、これからもずっと一緒にいたい。僕と結婚してください!」
彼女は少し笑って、小さく息を吸い込んだ。
「はい」
小数点まで合わせた指輪は、彼女の指にぴったりとはまった。
窓の外は、さっきよりも少し、夜景が輝いて見えるような気がした。
お題:美しい