『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
思わず見惚れる
音が研ぎ澄まされる
声も思考も行動も
脳が全てを停止させる
一言で表すのが
こんなに難しいのに
出てくる言葉はただ一つ。
その言葉に凝縮されている
–美しい–
「美しい」
なにかに夢中になっている君の横顔がとても美しい
note15に引っ張られてすこしポエムっぽいけど
怖いくらいに、彼女の顔は整っている。
大きく澄んだ瞳、綺麗な平行二重、細い鼻筋、小さな小鼻、薄く厚すぎない艶のある唇、シュッとした顔。
全てにおいて完璧とまで言える程、彼女の顔は綺麗だ。顔だけでなく人に優しく、誰にでも平等、彼女が歩く道全てがまるでランウェイのように華やか。男女問わず人気な彼女。そんな彼女が私に告白をしてきた。私は彼女と正反対で、一重の目、つぶらな瞳、団子鼻、丸い顔。
そんな私に彼女は告白をしてきた。何かの罰ゲームなのか、本気なのか分からない。でも、私は彼女の告白に「はい。」と返事をした。別に好きではない、寧ろ嫌いなまである。でも私はそう返事した。彼女は酷く赤面をし、私に「よろしくね。」と言った。
その日から彼女と私は性格の殆どを一緒に過ごすようになった。
ある日彼女に頼み事をされた。「写真を撮ってほしい。」私はそんな事くらい私じゃなくとも出来るじゃないかと思いながらもその頼みを受け入れた。
すると彼女は急に服を脱ぎ始めた。その行動に理解が出来ずにいた私に、「驚いた?」と聞いてくる彼女。続けて彼女の口から出たのは「ヌード写真を撮って欲しいの。」だった。
彼女の白肌は柔らかく滑らかで、キュッと引き締まった身体はとても綺麗で美しかった。私は彼女の裸体をカメラに写し、シャッターを切った。
その瞬間。私は彼女の弱みを握る。
後日の朝早く学校の黒板に、彼女の「写真」を一つ一つ貼る。
これで彼女は私のモノ。
2024.1.17 「美しい」
"中高まともに行かなかったから"みたいな語り口をやめたらどうかな?
アイデンティティとしても弱いし、面白くもない。
一面に広がる緑の森と小さく流れる川のせせらぎ
水面が光を反射して、鳥の鳴き声に耳をすませる。
美しい景色を見に行きたい。嫌なこと、過去のこと、全て忘れたい。ねぇ、一緒に行ってくれませんか?
美しい
私の名前の1文字に「美」が使われている。
まだ、電話での通話が主だった頃、
名前を言う場面で、
使われている漢字を尋ねられる事が多かった。
そして、これが嫌だった。
「美」を「うつくしい」と話すと、
電話の向こうでクスッと笑われる。
今思えば、美術の美とでも言えば良かったな。
何で「美しい」で例えちゃったんだろう。
…確かに笑える。
paki
#2 美しい
人生で人が多く集まり、涙を流し、笑ってくれる日は
3日間だけと言われている。
自分が生まれたその日。
自分が結婚した日。
自分が死んでしまった日。
このたった3日間の記憶に残るのは結婚式のたった1日。
このたった1日が貴方にとって幸せであり、
素敵な日となりますように。
生きている貴方は本当に美しい。
「そのドレスよく似合ってるよ。」
14世紀イタリアのルネサンス時代のある画家が、油絵で美しい頬笑みを浮かべた貴婦人の肖像画を描いた。
その貴婦人の肖像画は、何百年たっても世界で最も美しい女性と称され世界中の人々に愛された。
だけど世界でただ一人、この油絵が世界で最も醜いと思っているモノがいた。
それはこの油絵の貴婦人の肖像画でした。
「何故、たった1つしかないこの醜い私の顔を皆美しいと讃えるの。」
貴婦人の肖像画は長い年月を過ごす内に、何時の間にか人間のような心が宿っていた。
「ああ、私もあんなふうに豊かな見た目になりたい。」
貴婦人の肖像画は長い年月を過ごす内に何時の間にか人間のような心が宿り、いつも人間達を羨んであた。”彼女“にとって人間の喜怒哀楽によって変わる表情や歳を重ねる事に変わる顔が世界で一番美しいと思っているのだ。
ある日今飾られている美術館から別の展覧会の為にトラックで運ばれた。
トラックの運転手は杜撰な保管方法で”彼女“を運んだ。トラックの中は高温で貴婦人の肖像画を含む油絵の絵の具が溶け始めた。
展覧会の会場に着くと運転手と学芸員がトラックを開けた。その瞬間その場にいた人間全てが悲鳴をあげた。運んでいた油絵が全て歪んでいたのだ。
特に貴婦人の肖像画は瞼や頬が垂れ下がり、微笑んていた口元が不満げなへの字に曲がっていた。
世界で一番美しい貴婦人の肖像画が世界で一番醜い老婆の肖像画になったと”彼女“を除いて世界中の人々悲しまれた。
《美しい》
昨日があるさ、それは明日があるさじゃーってかあ( ´∀`)
【美しい】
化粧もファッションも香水も、全て美しいものだけで構成していたい。そう主張するといつだって、美意識が高くて凄いねなんて言われるけれど。
「そんなたいそうな話じゃなくない? 自分が最高に美しい姿で生きていたいっていうのは、ただ私がそうありたいってだけの話なんだし」
「まあみんな、そんな風に綺麗には割り切れないってことでしょ」
昔から私の不平に付き合ってくれる幼馴染は、ティーカップを傾けながらそう薄く微笑んだ。私の思う、この世で最も美しい人。私はただ君に釣り合う私でいたくて、精一杯の美しいもので自分を飾っているだけなんだ。
いつだって堂々と背筋を伸ばして、誰のことも否定はしない。だけど自分自身の意思だけは決して曲げない、高潔で美しい幼馴染。私にとって美しさとは、周囲からちらちらと向けられる羨望の眼差しに萎縮せず、君の隣に立ち続けられるよう自分を奮い立たせるための最強の武器だ。
「前々回が『どうして』、前回が『この世界は』、それから今回が『美しい』。……実は三部作要請?」
いや書けねぇけど。今更前々回と前回に関係性持たせて、そこから今回に繋げるとか、無理だけど。
某所在住物書きはスマホの通知画面に大きなため息を吐き、ガリガリ、頭を抱えた。
このアプリにエモネタが多いのは理解していた。そのエモネタを書くのが不得意なのだ。
「美しいものの背景、美しいに味と書いて美味、あなたの美しいは私の地雷。……他には?」
わぁ。意外と思いつかねぇ。物書きは再度息を吐き、天井を見上げた。
――――――
塩味からの甘味からの塩味。美しい組み合わせだと思います。それはその辺に置いといて、昔々のおはなしです。完全に非現実なおはなしです。
◯◯年前の都内某所、某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が、一家で仲良く暮らしておりまして、
そのうち末っ子の若狐が、前回投稿分でいうところの父狐。そろそろお嫁さんを探す時期になりました。
祭神のウカノミタマのオオカミ様が、「北に良き相手あり」とお告げをくださったので、
後のコンコン父狐、お告げに従い北上の旅です。
当時のコンコン若狐、お嫁さん探して北上の旅です。
「東京の狐のお嫁さん?私が?」
まずは近場を尋ねましょう。
狭山茶香る埼玉県、狭山の静かな茶畑で、コンコン若狐、美しい瞳の狐に会いました。
このひとこそ、私のお嫁さんに違いない!若狐は力いっぱい大きな声で、愛を叫びました。
美しいあなた、私のお嫁さんになってください!
すると美しい瞳の狐、困った顔して言いました。
「私、優しい方より、広い茶畑を駆け回って悪いネズミを全部退治するような、持久力ある方が好きなの」
都内の病院で漢方内科の研修医をしている若狐、広い広い茶畑を見渡して、しょんぼり。
無理です。若狐、そこまで体力無いのです。
失意の中、コンコン若狐、また北上の旅なのです。
「私を、あなたの嫁にしたい?」
東京の真北といえばここでしょう。
風に稲穂そよぐ新潟県、庄内の一面金色な田んぼで、コンコン若狐、美しい声の狐に会いました。
このひとこそ、私のお嫁さんに違いない!若狐は頑張って綺麗そうな声で、愛を叫びました。
美しいあなた、私のお嫁さんになってください!
すると美しい声の狐、困った顔して言いました。
「私、静かな方より、ドッサリ積もる雪を軽々片付けられるような、寒さにも雪にも強い方が好きなの」
都内の雪ほぼ積もらぬ神社に住む若狐、新潟の豪雪を思い浮かべて、しょんぼり。
無理です。若狐、雪片付けなどしたことありません。
意気消沈の中、コンコン若狐、更に北上の旅です。
山形のアメジストかエメラルドなブドウ畑を通り、秋田の絹の反物みたいな手延うどんを見ながら白神山地に入り、とってって、とってって。
コンコン若狐、北上と失恋を重ねに重ねて、とうとう本州最北の県までやって来ました。
ここまで55連敗。そろそろ気持ちがキツいのです。
「東京のあなたが、北国の私を嫁に、ですか」
雪降り積もる小さな霊場の山の中で、コンコン若狐、美しい毛並みの狐に会いました。
父親は、北海道と本州繋ぐトンネル伝って、長い旅してきた黒狐。母親は、小さな霊場を根城にする白狐。
親のどちらにも似てないけれど、その美しい毛並みは、雪氷まとってキラキラ光り輝いておりました。
このひとこそ、私のお嫁さんに違いない!若狐はこれを最後と、一生懸命愛を叫びました。
美しいあなた、私のお嫁さんになってください!
すると美しい毛並みの狐、困った顔せず言いました。
「東京からここまで来るあたり、随分辛抱強い方ですね。私は心の強さと柔軟さを好みます。
良いでしょう。あなたの嫁になってあげましょう」
都内某所の稲荷神社在住な若狐、ここにきてようやくニッコリ。55連敗のその先で、ついに、美しいお嫁さんと巡り合ったのです!
幸福と感謝でビタンビタン。尻尾をバチクソ振って、若狐、お嫁さんと一緒に東京へ帰ってゆきました。
それから都内の若狐は病院の漢方医として、北国の嫁狐は稲荷神社近くに茶葉屋を開いて、
酷い喧嘩も無く、双方浮気もせず、いつまでもいつまでも穏やかに、幸せに、平和に暮らしましたとさ。
美しいものと言っても人それぞれ。
後世に讃えられた芸術品を美しいと言ったり、逆に道路に捨てられた靴を美しいという人もいる。
時には陰鬱な赤き血潮を美しいとすら思う。
またおなじものであっても、美しいと見えたりそうではなかったりする。
親しい人に対してその差異が発覚したときは悲しくなるが、またそれも人なのである。
人は自分の見た物しか信じないし感じない。
僕の見てる物は
キミに見えない
こんなにキレイなのにな
こんなにキタナイのにな
何で僕と君は
五感を共有出来ないのかな
スマホと言う機械では
指先一本で「共有」できるのに
機械を通した「共有」では意味が無いんだ。
一緒にその瞬間を同じ四つの眼で見られなくて
何を持って綺麗だなんて証明出来るの?
かなぁ。
だから僕は一人歌う。
悲しいから歌う。
そんな人間に囲まれて生きる人生と毎日を
楽しんでいる君達が羨ましく、眩しいから
歌うだけ。
そうして
誤魔化し、誤魔化し生きてかないと
死んじゃう気がしてならないんだ。
こんな僕の姿を見て「美しい」なんて
誰が言うだろうか
作った僕を皆欲するから、ブレス一つ。
外見を綺麗にする営みです。
題 美しい
著 塵芥椎名
『美しい』
「鏡よ鏡、鏡さん……」
世界で二番目に美しい人が尋ねる。
彼女は私を盲信しているから、
私の言うことが誤りだとは思わない。
ねぇ、お互い、歳をとったものよ。
永遠に若いままではいられないし、
永遠の魔力なんてどこにもない。
私は嘘はつかないけれど、
きっと私だって間違えることはあるわ。
最近はもう、よく分からないの。
……ねぇ、永遠なんて無いのよ。
今でも、一番美しいのは貴女なのかもしれない。
私が間違っているのかもしれない。
それでも私は私の見た真実を語ることしかできない。
信じる貴女が悪いのよ。
私の言葉なんかなくたって、
自分が一番美しいのだと言い張れば良いのに。
私ね、貴女のこと嫌いじゃないのよ。
貴女は魔術に長けているのだから、
あの子の命を奪わずとも美しくなれたはずよ。
自分を美しくする術だとか、
若返りの術だとか、
他にもやりようはいくらでもあったでしょう。
でも貴女は、そうしなかった。
だって貴女は貴女のままで美しい。
貴女は貴女のままで、
一番であり続けたかったんでしょう。
嫌いじゃないわ。
私を盲信している貴女も、
己の美しさを自覚している貴女も。
だから精々、最期まで一緒にいてあげる。
貴女といるのは退屈しないから。
美しい
どこを見る?
見た目はもちろん大事だが、
本当の美しさは内面で決まると思う。
心が狭い人はいくら美人でもやな感じがする。
余裕がないときでも、
思いやりの気持ちを忘れずに。
『美しい』
美醜の感覚は人それぞれだ。花咲く瞬間は美しいし、星が流れて光る瞬間も美しい。流れ出る血は美しいし、赤く燃え盛る火も美しい。
一軒の民家から轟々と火の上がるさまが高台からようやく見えてきた。火事は火の手が見えてからでないと気づかれにくい。野次馬が集い始め、遠くから消防車のサイレンも唸りを上げ始めた。もっと近くで見れたらどれほど美しいかと想像するが、遠くで見つめるのも趣があっていい。けれど美しい瞬間はあっという間だ。花はいずれは枯れゆき、星は塵と成り果ててしまう。到着した消防車の放水によって炎の勢いが徐々に削がれていくと途端に興味が薄れていった。今日見た美しいものは心に大事にしまい込もう。いつか飽きが来るその時までは。
空が見える。海が見える。空と海が繋がってて、太陽が登ってきて余計に美しい。そこに私と貴方がいて一緒に海を昇って空に行くの。私たち以外誰も見えないそんな美しい世界。
あなたが持っている美しいものは何かと聞かれ
答えられるものは多くない
皆が美しいという顔は持ってないし
性格も特別突出しているわけでもない
おしゃれが好きだが高価なアクセサリーは付けないし
歌うのが好きだが魅力的な歌声は持ってない
唯一 家族愛は美しいと言えるだろうか
そもそも世間が美しいと持て囃すものは
自分にとっては価値が無いのかもしれないな
美しい…。
それはきっと無償の愛だと思う。
損得勘定をせず愛を与える。
目には見えないがそれはきっと美しいだろう。