『終点』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
そこには誰かいてるかな
知ってる人なら嬉しいけど
まだまだ行きたいところがあるし
走っていくのもしんどいから
そこへはゆっくり向かいます
私の終点
『終点』2023.08.10
この電車を終点まで乗ったらどうなるだろう、という考えがよぎり思わず笑ってしまった。
今書いている脚本の登場人物のような思考。ミッドライフクライシスというらしい。
あいにく自分はまだそこに至る年齢ではない。本やネットで調べただけの知識しかないが、中年期におこる憂鬱のことを言うらしい。
今日はオフだ。人に会う用事も買い物もない。時間に余裕はある。
いっそ本当に終点まで行ってみようか。
路線図を確認すると、終点は高崎駅だ。
行けなくはない。帰れなくもない。
帰宅の時間や交通系電子マネーの残金を考えると、なかなかの大冒険である。
しかし。
などと悩んでいると、本来降りるべきだった駅をすぎてしまった。
不思議と焦りはなかった。だから、そのまま座席に座ったまま流れる景色を見る。
乗り過ごしたのなら、仕方ない。
バッグから手帳を取り出し、今の心境をメモしようとした。しかし、それすらも面倒くさくなり、すぐに片付けた。
今の自分はシナリオの登場人物だ。その心境をトレスすることにした。
電車はガタンゴトンと揺れながら、高崎駅を目指す。
『終点』
少し前によく聞いていた曲のフレーズが頭を過りました。
「愛の遺伝子を持たずに生まれてくる人はいなくて…」
(OKAMOTO'S「Where Do We Go?」より)
愛されてこなかった過去を持つ人は思うより多くいると思っておりますが、愛されずとも愛することは叶うと、強く思えるフレーズに感じます。
たとえ愛し方を知らなくても遺伝子に刻まれているなら、、、そんな希望が見えるワンフレーズです。
辿り着く終点は見えないですが、わたしはわたしの1歩を重ねるしか出来ないので、たまに休んだり振り返りながら、なんとか前へ進んでいきたいです。その先が、どんな終点であろうとも。
(歌詞のワンフレーズの引用は著作権侵害に当たらないらしいので、引用させていただきました。)
お金も時間も義務も忘れて
電車が引き返すほど遠くへ行きたい。
街はあるかな? 海はあるかな?
車窓から見る景色は綺麗だろうか。
改札を出たらきっと私は
美味しいランチを探しに行くよ。
午後何時のことだろう。
年始
終点。
うちは終点が
近いから
大丈夫。
色んな電車に乗るけど
楽しそう。
終電に駆け込み乗車した僕。
その電車が、終点まで行くと、
乗車中の人間諸共、
この世界から消える電車だとは気づかずに。
目を覚ますと、暗い暗い森の入口辺りに寝っ転がっていた。
変だな…と思いつつも、体を動かす。
立ち上がって見てみると、
辺りには電車の残骸。
人一人居なさそうだった。
遠くから聞こえる、パトカーのサイレン。
そのサイレンを頼りに、電車の残骸を後にする。
けもの道からまともな道路に出たと思えば、
目の前に拡がっているのは畑ばかりで。
真っ直ぐ目を凝らして見ると、
パトカーらしきものが溝に落ちている気がする。
パトカーまで走って走って…
たどり着いた先には、血生臭い匂いがした。
その勘は当たってしまい、
人が三人ほど、乱雑に殺されている。
人の感は鋭いほど当たる。
周りに人はいない。僕一人らしい。
なんだか、奇妙な世界まで飛んできてしまったようだ。
「ジジジ…ぁ、あー、、」
「あれ?生き残っている人間がいるなぁ。」
「あいつはなぜ生きている?
この世界には、空気など無いのに。」
「あぁ、死んだ体が動いているのか。」
「ようこそ、ゾンビだらけの世界へ。
君はもう、元の世界には戻れない。」
95テーマ【終点】
終点まで
行ってみようか
とか言っちゃって
普通に帰るだけですよ
ほぼ終点の最寄駅~
(そういえばここ数年、電車乗ってない)
「終点、終点です」
単調な運転手の声が聞こえる。
「皆様、次の駅でお降りください」
そのアナウンスを聞きながら、私は流れていく窓の外を眺めていた。
どれだけ進んでも、田んぼ、田んぼ、田んぼ。
車両には私と、あともうひとりしか乗っていなかった。
いつも終点まで一緒の、幼なじみのルイ。
いつの間にか距離ができて気まずくなってしまった。
また昔みたいに、なんて思ったり。
電車が駅に着く。
私たちはそれぞれホームに降りた。
「ヨウ」
夏の暑さにうんざりしていると、名前を呼ばれた。
「ルイ?」
「あのさ、ずっと言いたかったことがあるんだけど」
ルイは髪の毛を弄りながら言った。
「ヨウのこと好き」
蝉の鳴き声がやけに大きく聞こえた。
夏の暑さのせいか、頬が火照っている。
「また、返事、よろしく」
ルイはそう言い、足早に改札を出ていってしまった。
「ほんと、昔から慌ただしい」
思わず頬が緩んだ。
ぽっぽっぽー
生まれたよ
ぽっぽっぽー
歩いたよ
ぽっぽっぽー
パパとママってことばを覚えて
ぽっぽっぽー
いちねんせい
ぽっぽっぽー
ともだちできたよ
ぽっぽっぽー
時にはケンカもするけれど
ぽっぽっぽー
友だちって楽しいね
ぽっぽっぽー
好きな人ができたよ
ぽっぽっぽー
勉強がむずかしくなってきた
ぽっぽっぽー
憧れの一人暮らし
ぽっぽっぽー
お母さんの手作りジャムが 恋しくなって
ぽっぽっぽー
雨の日も 風の日も 電車に揺られるよ
ぽっぽっぽー
一生そばにいてくれる人が できまして
ぽっぽっぽー
宝物がもう1人 できたんだ
終点までは まだまだまだ
人生ずーっと 列車のように
ぽっぽっぽーと続いてく
「むにゃ...駅ついた〜?」
『まだだよ。僕らが向かうのは終点だからもう少し先だよ。』
「じゃあ着いたら起こして〜」
『うん...お休み』
僕の妹は寝る事が好きだ。この前の家族旅行でも、車の中で僕の膝枕で寝ていた。
『さっきまでずっと寝ていただろうに...』
妹の頭を撫でていると1人のご老人が話しかけてきた
(おふたりかい?)
『はい。でも、終点で親が待ってると思います』
(そうかい。若いのがこの電車に乗ってるのは珍しいからねぇ。あんたさんも駅に着くまで暇だろう?少しお喋りでもしないかい?)
『...いいですよ』
〜〜〜〜〜〜〜〜
(それじゃ,私はここで降りるよ)
『終点まで行かなくていいんですか?』
(その予定だったんだけどねぇ。娘がうるさくて,どうやらここで降りないといけないみたいね。)
『そうですか...良かったですね。雑談楽しかったです』
(すまないねぇ。早いうちにそっちに向かうよ)
『僕はもう合わないことを祈ってますね』
........
<お母さん....お母さん!!>
《患者さん,意識取り戻しました!!》
(...こっちは騒がしいねぇ。)
<お母さん...!まだ死なないでよ>
(はいはい。もう大丈夫ですよ)
その後少し落ち着いて娘は家族に連絡するため席を外した。病室にはテレビがあり,ニュースが流れていた。
【先日,○○通りにて暴走車両が信号待ちしていた車両に正面から激突する事件がありました。被害者は家族連れで運転席と助手席に座っていた2名は即死。後部座席に座っていた子ども2名は病院に運ばれましたが,先程死亡が確認されました。暴走車両の運転手は....】
終点を渇望する車輪は、思い込みの自己に抱えきれない重荷を引き摺って、歪み、崩れながら走る。
光源からの投身である蜘蛛の子の巣立ちの35分 2cm
君と私の先の終点はもう交わることはない
同じで在ればいいと思っていた
視線の先に見るのは同じ景色
そうだとよかったのに
最後の時まで思い込んでいれば
それだけで、幸せだった
今日本当に頭が痛くて文を書く状態でないので、単刀直入に書かせて貰います。
業務連絡になってしまうけど、今日頭痛いので神社行ってから、うちの近くの角にある公園で待ってます。そこで会えたら嬉しいです。普通にあったらダメ?私ちゃんと会ってあなたのこと知りたいです。今年入ってから一度もお話してないですし。
今夜はこれが私の素直な気持ち。待ってます。頭痛いので多めに見てね。以上。
終点に着く
電車を降りる
海に行く
石を詰める
海へはいる
さようなら
終点
人生には終点がある
終点を自分で決められる人もいれば
決められない人もいる
決められない人は
終点が迫ってくる
その速度なんて分からない
決められる人は
自分が終点に向かっている
その速度は自分次第
でも誰がどっちとか
周りは分からないし
自分にだって分からないことがある
だから周りに無責任なことは
できないししちゃいけない
自分が他の人の速度を早くしてしまうかもしれない
自分にはもっと
雑に扱うことをしちゃいけない
傷つくことをしちゃいけない
速度が勝手に早くなってしまうかもしれない
1番大事なのは
終点までの時間の使い方
自分で速度を変えず
周りに影響されず
楽しく過ごそうよ
それは誰でも自分で決められる
終点
「もう、終わりにしなさい。
あなたが家のお金を使って友達と遊んでいるのは前からわかってるのよ。」
帰ってきた息子に向かってやっと言えることができた。
私はまだ息子が小さい頃に夫と離婚した。
だから息子には寂しい思いをさせて来たのかもしれない。
でも、息子はあまり寂しそうな素振りを見せないし、多分私と過ごす時間がなくても平気だと思う。しかし、少しでも寂しかったらと思ってせめてお金を多く渡していた。それでも足りないのかお金を勝手に使う。
だから少々家のお金を使っていても見逃していた。
でも、最近は極端にお金が減ってきている。
だからもうこの問題に終点を打たなければならない。
「べつに、いいじゃねえかよ。
うちに帰ってきても誰もいねえし、どうせ帰って来ても何もすることねぇんだからダチとぐらい好きに遊ばせろよ。」
やっぱり寂しい思いをさせてる?のかもしれない。
だけど、どうしても仕事を早くに終われなくて、帰ってきて「おかえり」も言ってあげられないし、一緒にご飯を食べてあげられない。
そうしないと私が少し働いたところじゃ食べていけないのだ。
だから遅くまで働く。息子のために。
「ごめんね。でも、これ以上お金を外に持ち出したらきついのよ。
できる限りお小遣いを増やすから・・・・・・・」
申し訳ない気持ちと理解してくれという気持ちでいっぱいになりながらそう言う。
「うるせぇよ。」
そう言って息子は自分の部屋に入っていった。
ある日
息子の高校から呼び出された。
何か問題を起こしたのだろうか。
不安に思いながら学校へ行くと
息子は友達と喧嘩をしたようだった。
先に手を出したのはうちの息子で相手の子を少しだけ怪我させたみたいだ。
「本当に申し訳ございません。
もう、このようなことがないようしっかりと言い聞かせますので。」
相手の保護者に謝る。
「いえ、いえ。うちの息子も悪いですからしかも傷も大したことないんですから頭あげてください。大丈夫ですよ。」
相手の保護者は私たちを責めたりせずにそう言ってくれた。
ありがたい。
感謝の気持ちを込めてもう一度会釈してから息子と学校を出る。
帰り道の途中に息子に何でこんなことをしたのか、聞くけれど何も答えず走って家に帰ってしまった。
息子が先に帰ってしまい、その後を歩いて追いかけていると
「あの!すみません!翔のお母さんですよね?」
息子の同級生なのか追いかけて来た。
なんのようだろうか?
「はい。そうですけど、何か?」
そういうと男の子はほっとしたように笑顔で言ってきた。
「俺、翔の親友の隼人と言います。
あの、今回の件確かに先に手を出したのは翔だし悪いのも翔だと思います。
だけど、責めないでほしいんです。
今回喧嘩した相手は翔のお母さんのことをバカにしてそれで翔はイラついて殴ったんです。
お母さんのことをすごく大事に思ってるんだと思うんです。
それに、お母さんの体が心配だって言ってました。
自分がいることでお母さんに迷惑かけてどうにかしたいけどできなくて、反抗してしまうって。
お母さんが頑張ってるの知ってるのに自分はお母さんに迷惑かけてばっかりだって。」
翔がそんなことを・・・・・
隼人くんは私の顔を見つめて続けた。
「多分寂しいんだと思います。
いつも夜近づいて時計を見るたびに寂しそうな顔してるんです。だから少しでもいいんで、お母さんも夜一緒に過ごすとかご飯を一緒に食べるとかあいつと一緒にいてやってくれませんか?」
そうよね。寂しいに決まってるわよね。
まだ高校生なんだもの。家に誰もいないなんて。
勝手に寂しくないなんて決めつけるのは間違っていた。
「ありがとう。」
翔のことを大切に思ってくれている親友の隼人くんにお礼を言って帰り道を急いだ。
家に着き、息子の部屋に声をかけた。
「翔、ちょっと出て来て?」
そういうと少ししてから出て来てくれた。
「あのね、翔。
お母さん仕事が大変でね。
毎日翔と、夜一緒にいる時間少なかったよね。
翔と過ごす時間がなくなっていくうちに翔とどう接すればいいか分からなくなってきて翔には寂しい思いをさせたわよね。ごめんね。
これからは翔との時間できる限り作りたいと思ってる。」
思いのままに伝えた。
すると息子はこっちを向いて照れくさそうに言った。
「別に、母さんが忙しいのはわかってるよ。
俺がいるせいでお金が掛かってるのも知ってるし、俺が負担になってると思ってると余計にどうすればいいかわからなくなってイラついて夜遅くまで母さんが働いたお金少しでも寂しさ埋めたくて、使ってた。ごめん。
だけどさ、母さん。たまにでいいから一緒にご飯食べたり話したりしたい、と、思う。」
最後は消え入りそうになりながらもそう言った。
「そうよね。ごめんね。寂しい思いさせてしまって。
母さん頑張るから。頑張って早く仕事終わらせて翔との時間作るから。」
私も本当はもっと翔といたかったのよ。
さすがにこれ以上は照れ臭くなって言葉を止めた。
「うん。でも無理はやめて。」
いつのまにか息子はたいぶ成長しているのが目に見えて分かった。
私達のこのはっきりしない、すれ違ってた親子の時間はもう終わりにする。
これからは暖かい優しい親子の時間を築けていけたらいいと心の底から思った。
完
お題《終点》
記憶の水槽、揺り籠。
幸福に満ちた日常もあれば、不幸だと思えるような夜の底もある。
それぞれの夜明けが、あなたを待っている。
それぞれの歩んだ先の、答えがちゃんとある。
あなたの歩んだ道は《正解》でしたか?
先が見えない終点。
先が見える終点。
どちらにせよ終点だ。
電車は終点駅に着くと、折り返しで始発に変わる。
始発は終点へ
終点は始発へ
グルグルと繰り返される順繰りは
電車だけにとどまらない。
始まったものは何かしらの形で終わりへ
終わったものは新たな物事の始まりへ
出会いがあったならお別れがあって
お別れがあったなら出会いがある
始まりは終わりへ
終わりは始まりへ
万物全てその流れに乗っていると思えば
寂しくはない。