Rit0

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「むにゃ...駅ついた〜?」
『まだだよ。僕らが向かうのは終点だからもう少し先だよ。』
「じゃあ着いたら起こして〜」
『うん...お休み』
僕の妹は寝る事が好きだ。この前の家族旅行でも、車の中で僕の膝枕で寝ていた。
『さっきまでずっと寝ていただろうに...』
妹の頭を撫でていると1人のご老人が話しかけてきた
(おふたりかい?)
『はい。でも、終点で親が待ってると思います』
(そうかい。若いのがこの電車に乗ってるのは珍しいからねぇ。あんたさんも駅に着くまで暇だろう?少しお喋りでもしないかい?)
『...いいですよ』
〜〜〜〜〜〜〜〜
(それじゃ,私はここで降りるよ)
『終点まで行かなくていいんですか?』
(その予定だったんだけどねぇ。娘がうるさくて,どうやらここで降りないといけないみたいね。)
『そうですか...良かったですね。雑談楽しかったです』
(すまないねぇ。早いうちにそっちに向かうよ)
『僕はもう合わないことを祈ってますね』
........
<お母さん....お母さん!!>
《患者さん,意識取り戻しました!!》
(...こっちは騒がしいねぇ。)
<お母さん...!まだ死なないでよ>
(はいはい。もう大丈夫ですよ)
その後少し落ち着いて娘は家族に連絡するため席を外した。病室にはテレビがあり,ニュースが流れていた。
【先日,○○通りにて暴走車両が信号待ちしていた車両に正面から激突する事件がありました。被害者は家族連れで運転席と助手席に座っていた2名は即死。後部座席に座っていた子ども2名は病院に運ばれましたが,先程死亡が確認されました。暴走車両の運転手は....】

8/10/2023, 11:40:38 AM