『紅茶の香り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「あらまあ今日は寒いから、
お紅茶淹れようねえ」
そう言って義母は、
いつも美味しいお茶を
淹れて迎えてくれた。
茶道を習っていたおかげなのか、
紅茶でも煎茶でも、義母の淹れるお茶は
何でも美味しかった。
ちなみにその茶道は、
足が痺れるからと辞めてしまったのも
天然エピソードのひとつだ。
天然で、いつも笑顔で、周りに愛され助けられる義母。
対照的に、実母を思い出す。
友達は数えるほどで、条件付きで人を愛し、
助けなど拒む実母。
この2人が私の人生に
居る意味は何なのだろうか。
そんなことを思ってると紅茶が冷める、
早く頂こう。美味しいうちに。
紅茶の香り
リプトンのミルクかレモン
あとは紅茶花伝あたり
リプトンは他も試してはいる
ストレートもリプトンだったかも
香りってより風味な気がする
香りで思いついたのは、ほうじ茶
道中に作ってる店があり強烈
紅茶と言うとイギリスだけど
中華から輸入してたはず
中華からインドを経由してイギリス
三角貿易、久しぶりにググりましたとさ
紅茶と緑茶は同じ葉っぱらしい
私は緑茶の方が好きです
緑茶に砂糖を入れるネタは
紅茶に砂糖をいれるからだったんだね
紅茶の香り
もうすぐ今日が終わる時間帯。
コーヒーは1日に2杯までと決めて
いて、あと一杯一息つきたいときは
紅茶にする。
猫舌の私は、紅茶が冷めて飲み頃に
なるまで、香り付いた湯気を味わう。
今日もおつかれさまでした☕
鼻にツンと突く臭い口に広がる水の感触、これは美味しいのだろうか
味覚のない僕には、匂いしかわからない
君が飲んでいる、それは美味しいのだろうか、僕の飲んでいるものも君と同じものなんだ、それなのになんでこんなに君との表情が違うんだろう
明日は君がパンケーキを作ってくれると言ってね。その紅茶を買ってきたけど、僕にはパンケーキの味も紅茶の味も、それが混ざった味もわからないんだ
ああ、でも君がその顔をしてくれるなら、僕は満足できるのだろう
明日は楽しみな日だ
紅茶の香り
わりと紅茶は飲むんですけど
やっすいティーバッグで
とりあえず色がつけばオーケイ
って感じで
なので香りとかあんまり気にせず
どちらかというと蒸しすぎて
渋くなるのが苦手
なんかごめんなさい
「紅茶の香り」
何を見てるの?
と訊かれたときに
私はテーブルの上の
ピンク色のカーネーションを見ていた。
あなたの話を聞きながら
私があなたを見ないのは
カーネーション
振り子の揺れる柱時計
窓に当たる雨粒
ティーカップのワイルドストロベリーの柄
カップの中の琥珀色の世界に映る私
甘さを抑えたチーズケーキ
BGMのエリック・サティー
いろんなものを見るたびに
いろんなものを聴くたびに
あなたの声を思い出すため。
そしてほら
この紅茶の香りも
もう一度嗅いだときに
必ず私はあなたの声を思い出す。
向かいのあなたは
また笑いながら
何を見てるの?
と私に訊ねるけど
わかってるんでしょ
「紅茶の香り」
#紅茶の香り
紅茶の葉の
苦しい匂いが
一面に香る
なんだか少し
楽になれそう
光が反射する硝子のティーポットで、ゆらゆらと踊る茶葉を眺めましょう。軽やかな足取りで舞う彼らは、ゆっくりとそのベルガモットの香りを醸し出す。でも踊り過ぎたら疲れてしまうから、砂時計をきちんと傾けてあげてね。
豊かな水色には温かさがあるでしょう。けれどね、冷えた氷にきらりと煌めくさざなみは、また違う顔を覗かせてくれるの。
細いグラスにマドラーをさして、いつもならこのままあなたにあげるアイスティー。
今日はちょっぴりいたずらをしましょうか。
そこに甘い甘いはちみつを入れましょう。
甘すぎては紅茶の味が拗ねてしまうから、ハニーディッパーでほんのひとさじを落としてあげて。
そしてほんの少し大人のジンを入れてみよう。
おすすめはジュネヴァだけれど、君にはまだ早いかしら? 大人の階段はゆっくり登って来てね。
そうして最後に爽やかなオレンジを添えてみて。
ほら、これがロイヤルアールグレイ。
大人になったあなたにあげる、私からの誕生日プレゼント。紅茶が好きなあなたにぴったりでしょう。
けれども僕は、もう紅茶を飲めない。
僕は君が入れてくれた紅茶が好きだったから。君の紅茶しか飲みたくなかったから。
そして僕は紅茶の香りに君を思い出し、二度と紅茶を飲むことはなかった…。
【紅茶の香り】
紅茶の香り
アールグレイのいい香りがしたと思ったら、
少し休憩しませんか?の合図。
"紅茶の香り"
「ご馳走様でした、と…」
昼休憩で昼食のサンドイッチを食べ、午後の予定を見る。今日は午前中のみで業務は一応終了、備品や消耗品の補充は数日前に済ませたばかりで棚には在庫でいっぱい。つまり、オフだ。
「そうだった…。どうすっかな…」
午前はてんてこ舞いで、今日は業務は午前だけで午後は無い事が頭からすっかり抜け落ちていて、午後からも業務はあるとばかり思っていたから、急に予定が無くなって虚無になる。
「そういや…」
近くに新しくカフェができたんだっけか…。気分転換にそこでお茶でも飲むか。
椅子から立ち上がって白衣を脱ぎ、ストールを羽織って地図アプリで場所を調べてカフェに向かう。
──カラン、カラン
扉を開けて入ると、ふわりと紅茶の良い香りが漂ってきた。店内は装飾品が少なめで、間接照明を使っているのか柔らかな雰囲気だ。
「いらっしゃいませ」
カウンターから、エプロン姿の男性が声をかける。胸元の名札を見ると、ここの店主らしい。歳は、見た目でいうと俺より二、三歳程上だろうか。それなのに妙に落ち着いた声と口調で、四十歳だと言われても変に納得してしまいそう。
そんな店主に席を促され、テーブル一つに椅子一脚のカウンターに近い席に行き、着席する。テーブルに立てかけられているメニュー表を手に取って開く。
──珈琲は一応あるけど、メインは紅茶か。だから店内に入った時紅茶の香りがしたのか。
そういえば紅茶は久しく嗜んでないなと思い、どんな種類があるのか目を通し、以前は好んで飲んでいたカモミールティーに決める。
他に何かお供を…、と思いページを捲る。ケーキは数種類あり、どれも気になるがページの隅の方にあるクッキーがとても気になった。メニューの写真には皿の上に七枚程。味はプレーンとココアと抹茶の三種類から選べるらしい。
すみません、と店主に声をかけ、カモミールティーとクッキーのプレーンを注文した。
少しして、カモミールティーが入ったポットとソーサーに乗ったカップが来た。テーブルの上に乗せられると、既にポットの中からカモミールティーの良い香りが微かに鼻腔を擽る。
右手で取っ手を持ってポットを持ち上げ、左手でポットの蓋を抑えると傾けてカモミールティーをカップの中に注ぐ。湯気と共に、林檎のようなフルーティーな香りが、ふわりと舞い上がって、注ぎ終えてポットをカップの横に置くと、はぁ…、と息を吐く。カップを持ち上げて香りを楽しみ、口をつけて一口飲む。久々に飲むカモミールティーの懐かしさに、ほぅ…、と心を落ち着かせる。
カモミールティーに一息吐いていると、クッキーも運ばれてきた。手の平より少し小さめで淡い小麦色の丸いクッキーが皿の上に七枚乗っている。その中から一枚取り出し、サク、と一口齧る。バターの良い風味が口に広がり、再び紅茶を一口飲む。程よい甘さだから、紅茶にも良く合う。
──はぁ、美味しい…。
気分転換には充分すぎる程に心が安らぐ。
──あいつにもこの店教えよ。
サク、とクッキーを再び一口齧り、久しぶりのカモミールティーを楽しんだ。
そう言えば、何となく気になったりしてたっけ。
けど、どうにもそう言うのは向いていなかったな。
元々凝り性で飽きっぽい。
だから続くことはまれで、正直いつだって投げ出してばかりだった。
それは今でも変わっちゃいないし、これから先変わる気もしない。
”紅茶の香り”はいつだって大人だと思ってた。
そうじゃないって解ってからも、たぶん、変わらないんだろうな。
紅茶の香り
紅茶の香り
真夜中の一人ぼっちの部屋には、ダージリンティーの香りが…君が大好きな紅茶、珈琲派の私は、まぁ飲まないことも無い程度で、良くは解らないけれど…でも、こうして紅茶の香りがすると、すぐ眼の前に君が居るようで…誰も居ない暗闇飲まない中、君の面影を描き乍ら一人静かに…
紅茶の香りがする人を好きになった。
いつも落ち着いた風に話し、機智に富んでいる。
かと思えば甘いものに目がない。茶菓子の前にすると目が輝く。
そんな人だ。
そして、私の友達に長いこと片想いしてる人。友達には既に恋人がいると知りながら想い続けてる人。
私と会うより前かららしい。指摘すると苦笑いした。
心のどこかで期待していた。友達を諦めた時、私にチャンスが巡ってくるのでは、と。
だが寂しげな横顔に、後悔が胸を刺す。
酷いことを言ってしまった。
風が吹く。
彼から紅茶の香りがふわりと漂う。
どうしたら、紅茶を飲み干すようにこの気持ちを飲み込めるのだろう。
【紅茶の香り】
普段から飲まないけれど、なぜか匂いは知っている。
自宅で紅茶を飲む習慣がまずない。
職場に持っていく水筒にティーパックを放り込んで帰宅するまで取り出さないタイプのやつなら冬場によくやって飲んでいたけど。
何度のお湯で、何分蒸らして、蒸らしてる間にお洒落なクッキーをお洒落なお皿に用意して、可愛いティーカップに可愛いティーポットで注いで、食べる‥なんて‥ない。
残念ながら優雅な淑女じゃないのよね。
でも女子会でカフェに入ったら、うんと甘そうなケーキと紅茶を頼む。
そしてあーでもないこーでもないと日々のくだらない出来事や、取るに足らないことで感情的になったことなどをティースプーンでくるくるしながら話すの。背筋も伸ばしてね。
そうすればちょっとはお淑やかに、見えるでしょ?
◇紅茶のかおり◇
*紅茶の香り*
ポゥと灯る豆電球を見つめながら想いにふける。
あの時、何故帰らなかったのか。
帰るのが怖かった。あのまま帰ってたら本当の貴方を見ずに済んだのに。
ロッカーから取り出した制服を見た。貴方が居た。
そこで目を伏せ踵を返していたら。
でも、袖に通す手、スカートに伸びる足…それは貴方のもので、最後にウィッグを念入りに被る貴方。
物凄く可愛かった…。
それからそのロッカーがある豆電球のプレハブに何度か通った。勿論、貴方にバレないように、そっと。
それが実は、バレていて、初めから貴方は『見せていた』と知ったのは…
私は今、渋い液体を飲まされながら後悔している。
「こんなはずじゃ!」
つい叫んだ私は顔に髭を書かれて貴方に男装させられている。
そして貴方が入れた渋い紅茶。
貴方は料理が下手なのね。
香りは良いのに黒とも言える紅茶。
「眩暈がするわ。嬉しすぎる!こうやって夫婦逆転で過ごすのが夢だったのよ!!」
貴方が言う。
「眩暈がするのはこちらの方よ…。」
何故か私も嬉しくて楽しいのが信じられないのだから。
本当の貴方が、私より可愛いのにね。楽しいの。私の容姿に後悔する日が来るなんてね。そこは残念すぎよ。悔しいわ。
紅茶の香りは増して鍋に煮出すその黒水を飲むのは、私なのかしらね…。
鏡に映る紅茶を飲む男と女
見られてました!!
世の中誰が見てるか分からないものです。お気をつけて。
このほわーんとした
甘い香りに誘われて
ちょいと一休みしませんか?
#紅茶の香り
紅茶の香り
大人になって知る香り
学生の頃は、
甘いミルクティー、レンモンティー、アップルティー
味が好きで飲んでた
香り?そんなの全く気にしてなかった
少し大人になって
甘い紅茶が少し苦手に
カフェでティーポットで入れる紅茶を注文
初めて、紅茶の香りをしっかりと感じた。
紅茶の種類によって香りが違うのも知った。
もう少し大人になった
自分で紅茶を淹れたりする
香りを楽しむという事を知る。
余裕がないと、出来ないけど‥‥
紅茶の香り
それは、大人の余裕
辛いことや悲しいことがあった時、子どもの頃に母が淹れてくれたこの香りを嗅ぐだけで、少しは前を向くことができる。
お題:紅茶の香り
紅茶の香りに貴方の影を重ねた。
貴方がいなくなって5年は経つ。
貴方は僕が淹れた紅茶を好んでよく飲んでくれていた。いや、“よく”ではないか。良く、呑んでくれていた。
紅茶を淹れれば、部屋の角で怯えと絶望の瞳をシーツで隠した貴方は僕を見上げ「ありがとう」とティーカップを両手で受け取る。
ミルクを注いであげるとドロりと目を溶かし「あなただけが私の闇の中にいるのよ」「愛しているわ」と言う。
腹の中でミルクティーがグルり渦巻く。
懐かしい、陰湿な空気。
僕はずっと夢を見ている。
貴方が……君が、僕に呪いをかけたからさ。
ねえ、■さん。
毎朝、毎晩、毎朝、毎晩、紅茶を淹れ、ミルクを注ぐ。
僕のルーティンさ。
マーブル模様を描く液面に君の瞳を思い出し、紅茶の香りに貴方の影を重ねる。
毎朝、毎晩、毎朝、毎晩。
ねえ、■さん 紅茶 愛しているよ。