『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
風で揺らめく森の木の葉。
朝日で輝く木々がダンダンとシルエットになっていくのは見ていて面白い。
四季でも変わっていくから、同じ景色は二度とないから一期一会みたいでワクワクしちゃうよね。
中にいても自然を感じられるから窓は好き。
でも、日焼けも暑いのも嫌だから部屋が好き。
だから窓越しに見える景色は最高の額縁だと思う。
-窓越しに見えるのは-
授業中は
いつも窓の外を眺めていた
グランドに吹く風や
高く澄んだ青空
なんでもない毎日を
ただ眺めていた
空の向こうには
希望しかなかった
窓越しに見えるのは
硝子に写る 透き通った俺の顔の
丁度、口に重なる
道端に落ちてる犬のふん
・・・アーーンしちゃって。
窓越しに見えるのは
電線から落ちないように
ちっちゃいニンジャが走ってる!
【7/1 テーマ:窓越しに見えたのは】
しとしとと空が泣いている。
ここ数日はこんなのばかりで外に出られず、実に退屈だ。
「何か面白いものはないかな」
そう思い壁にある四角を見る。
紫と青の紫陽花が花開き、よく見るとカタツムリがいた。空は先ほどと変わらず、寧ろ強く泣いていた。
「…家に帰る時は笑顔になっているといいな」
【窓越しに見えるのは】
雪がシンシンと降り積もる真冬の夜。
ボロボロの布切れを纏った少年は街を彷徨っていた。
クリスマス・イブということもあり、街は特別キラキラとしていた。
そんな光景など眼中にない少年は風通りの悪い路地裏に座り込むと、懐から寒さでガチガチに凍ってしまったパンを取り出し、弱々しく齧りつく。
パンは表面がほんの少しずつ削れる程度。
少年は食べることを諦めてパンを再度懐に仕舞い、少しでも暖を取ろうと身体を丸めた。
…どれぐらい経っただろうか。
何処からか「わははは」と楽しそうな声が聞こえた。
声がする方向を見ると先程まではなかった、光が漏れている窓。
少年はグッと残り少ない体力を振り絞り、窓の側まで近寄った。
窓越しに見えるのは暖炉の火がパチパチと鳴る部屋で豪華な食事を囲む仲良さげな3人家族の姿。
「いいなぁ…」と呟いた少年は静かに座り、俯いた。
少年は数日前、たった1人の家族を失ったばかりだった。
家族であった老人は少年が出掛けている間に周辺を騒がせていた強盗犯と鉢合わせしてしまい、刺された。
少年が帰って来た時には老人は虫の息。
「遠くへ逃げなさい」と告げてそのまま息を引き取った。
怖くなった少年は僅かな銀貨とパンを持って真冬の空の下を駆けた。
そして、やっとの思いでこの街に辿り着いたのだ。
少年は窓の側で部屋からの僅かな暖を取りながら目を瞑った。
もうどうでもいいや、と…。
暫くして少年が目を覚ますと見知らぬベッドの上だった。
困惑しているとガチャッと扉が開き、入ってきたのは窓越しに見えていた3人家族の内の1人。自分と同い年ぐらいの少女だった。
「あ、気がついた?」と少女は優しく微笑みかけ、大声で父親と母親を呼んだ。
するとバタバタと慌てたような足音が近づき、優しそうな顔の夫婦が現れた。
夫婦は少女が家の側に少年が倒れているのを見つけて介抱していたのだと伝え、少年に何処から来たのか、そして何故倒れていたのかを聞いた。
少年は少し迷ったが、正直に今までのことを全て話した。
3人は静かに少年の話を聞いていた。
やがて父親が「なら、今日からウチの子になればいい。まぁ最低限は働いては貰うが…」と言った。
少年は何か裏があるのではと疑ったが、父親は「男手が欲しかっただけだ」と少年の疑いの言葉を払い、母親も少女も歓迎ムードだった。
少年は泣きながら父親の手を取り、「これからよろしくお願いします」と言った。
少年へのクリスマスプレゼント。
彼は新しい家族を、幸せを手に入れたのだった。
『窓越しに見えるのは』
虚な目で 天井を見上げる
差し込んだ光に いざなわれる様に
窓辺に視線を移す
窓越しに 私は見つめる
眩しい光は 私の未来
だったら良いのにと、、、
光を拒絶するかの如く
目を瞑る
真っ暗な世界
そこに また光を見出すかのように
想像する
暗闇の中に 灯る光を
眩しさに顔を歪ませながら 恐る恐る
再び 目を開いてみる
本当は光を求めているんだ
だけど、同時に拒絶してしまう
おかしいよね
だけど、この2つが
今の私の真実
生きるために眠るのか
眠るために生きるのか
求めるのものは
渇望か
安穏か
矛盾している私の目に映る
窓越しに見えるのは
おそらく
絶えず せめぎ合う 葛藤かもしれない
『勢いとノリと鍋』
一つの鍋を大人数人でつつく時
汁から盛り付ける人、葉物野菜を多く盛る人、
メインの肉や魚介をよそる人、味変に生姜とかを加える人、その人その人好みと感覚で自分専用の小鉢鍋をつくる。これが個性。
そのそれぞれの個性の味が好きかが価値観。
葉物とメインをよそう2人は
意見が合わないみたい
汁から盛り付ける人と味変の人は
波長を合わせるのがうまい
歳を重ねる度に価値観を重要視するのではなく
お互いに波長を合わせながら歩める関係が素敵かと…思ったりするけれど、価値観の前に個性の段階で否定やケチつけてくる大人が、今の時代には多いということが現状なもので….。
窓越しに見えるのは
それは憧れであり現実世界
風を感じて理想を浮かべる
自分をどこかへ連れ出したい
そんなことを感じながら日々は続いてゆく
窓越しに見えるのは
雨で濡れるあなた…
傘も差さず
窓越しに見えるのは
じっと…見つめてる
あなたの
真剣な表情
愛してます
ずっと…愛してる
お題:窓越しに見えるのは
今きみはどこで何をしているだろうか。
元気で笑っているだろうか。それとも悲しみに負けないように笑っているだろうか。
一瞬でも多く笑っていてほしい、大好きなきみには。
綺麗な容姿に綺麗な心の持ち主。
きみのどんな横横顔も大好きで、何時間でも見ていられると思っていた。
私の大好きなきみの窓越しに見えるのは何?
昔ときっと変わったよね。
今きみの窓越しに見える世界が暗くて、怖くても、心の窓どこか1つくらいは明るいといいな。
その君に寄り添うような優しい世界を私が作り出せたらな。
あぁ、自分で言っといて何を言ってるか分かんなくなってきたけど、、つまり、私は君が大好きだから私の前くらいはホッとひと息ついてリラックスしてほしいってこと!笑
壁。いや?。窓越し?。我が家に窓はない。磨りガラスの引き戸しかない。居間だけ最上段が透明だが、そこから見えるのは隣接する幼稚園である。今は小さな裏庭のいろんな木が成長し過ぎて、その葉で幼稚園さえ見えない。あの葉先がいくつにも分かれた大きな葉っぱの木は何と言うのだろう。それが今は幼稚園からの目隠しになっている。昔はその透明ガラスから外を見ていると、目の前は園長室と職員室なので幼稚園の先生と目があったりしてバツが悪かったりした。窓といえばラジオCMで窓に関する文学作品を朗読するものがあった。堀辰雄や岡本かの子の作品だっただろうか。実は今、堀辰雄の『風立ちぬ』を読んでいる。小橋めぐみのトークイベントで小橋めぐみの写真集のタイトル『愛、立ちぬ』は宮崎駿監督の『風立ちぬ』からインスピレーションを得てタイトルをつけたという話があり、まだ観ていない『風立ちぬ』を観たくなった。『風立ちぬ』といえば堀辰雄だ。今読んでいるゴマブックスの電子書籍版『風立ちぬ』の表紙にも「世界のミヤザキにインスピレーションを与えた」というキャッチフレーズが書かれている。映画は図書館のDVDを予約していたものが長く待たされてようやく借りられると連絡が来たので、DVDはまだ受け取りに行っていないが、映画を観る前に堀辰雄の『風立ちぬ』を読んでおきたいということで読み始めたばかりだ。堀辰雄は初めて読むが、文章表現に並外れた旨味を感じる。冒頭に壁と書いたが、ドラマなどでよくあるパターンのイメージだ。住宅街だと窓の外は隣家の窓というのがありがちで、何かバツが悪い。いっそ壁の方が気が楽なので、窓の外は壁というのは憧れでもある。話は逸れるが、岡本かの子といえば「芸術は爆発だ」の岡本太郎の母親だ。先日、シュールレアリスムの美術展を観に美術館に行ったのだが、岡本太郎の絵が1点あった。何か凄味のようなものを感じた。
窓越しに見えたのは
僕が君と楽しそうに遊ぶ、夢のような光景だった
窓の多い家に暮らしていた。
夕方には雨戸を閉めるが、昼間は道路に面した窓はレースカーテン、そうでない窓はカーテンを開けて光を取り込んでいた。開放的で明るく、嫌いではなかったと思う。
ある時から遮光カーテンを閉め、家中の窓のロックを確認して周るようになった。
家の周りを見知らぬ男が自転車でぐるぐると周っていたのだ。廊下にいた私を見て、にやにやと笑い、リビングのレースカーテンの奥を見ようと顔を近づけてくる。
警察に通報したが、当たり前のようにパトカーを見た男は逃げ、警察は「いませんでした」と言う。
いつも見る夢は、男が鍵を開けて家に入ってくるのだ。
もう20年以上も同じ夢を見ては叫んで起きる。
こんな場所でないと、こんな話はできない。病んでいると、かわいそうぶっていると、面白可笑しく消費される。
ランボーと大して状況がかわらないことに最近気がついた。銃を持って立てこもらないことを、褒められても良い頃合だと思う。
横殴りの雨ってホントに真横から降ってんだなぁ。
なんて、馬鹿みたいなことを考えながら、リビングの窓ガラスを大量の雨水が流れ落ちていく様を見た。
テーブルに置いたスマホからは、警報の通知がひっきりなしに鳴って、さっきから全然仕事が捗らない。
くあっ、と大きく欠伸をしてパソコンを閉じた。
もう明日やればいいや、と椅子の背もたれにデロ〜ンと身を預けて脇腹を掻く。
脱げかけたスリッパをパタパタと揺らして、心做しかさっきよりも勢いが増した気がする風雨に耳を傾けた。
テーマ「窓越しに見えるのは」
窓越しに見えるのは
窓から望む一世紀
白い一軒家があった
壁、玄関、屋根、敷かれた砂利道から塗装されたコンクリートの床、そして郵便受けも例外なく白に染まっていた。
色以外で特筆することはあまりない、強いて言うなら二階建てで、都会にあるモデルハウスをそのままコピー&ペーストした量産型の産物と呼ぶだろう。
若い男女が荷物を運んでいる、段ボールだ、数がとても多い。時おり抱き合いお互いに言葉で愛を交わし、他者が見ればため息をつきたくなるほどに密接だ。
二人はやがて家の中へ、きっちりと揃えられた革靴と、脱ぎ散らかされた赤いハイヒールが玄関に転がる。
若さと勢いで浮かされた下の心が止まらない二人
悩ましい声が薄らと聞こえている。幸いに周りに住宅が無いのが救いか。
白い雨戸が隅に寄せられて大きなガラスの扉が現れたのは夕方になってからだった。
ガラス窓の向こうはリビング、そして離れた島、アイランドキッチン。
沢山の手料理が並ぶ、どれもこれも彩り豊かでオシャレな、そしてそれを口に運ぶ男の破顔が出来栄えを表していた。
季節が巡る
お腹を膨らませた女と愛おしそうにお腹を撫でる男。
リビングは既に子供専用のおもちゃがいくつかある。
月が変わる
夜中にサイレンが響く、空いた窓から女が男らに車へと運ばれていく、あの男の姿はない、代わりに縁側に残る小さな水溜まりが月明かりを照らした。
日が暮れる
木製のイスにかけた男が隣の女を宥めている。
足元に壊れたガタクタとボロボロの絵本。
目を腫らして泣いていた、お腹はもう膨らんでいない。
年が経つ
カーテン越しに映る二人と小さな影が二つ、暖色に照らされた家族の一時。同年に追刻された表札には二つの名前。
時を経る
壮年夫婦と若い夫婦、元気な幼い男の子がくたびれた男にまたがりおもちゃの剣を振り回す。適度な動きで馬を再現しつつも落ちないように気を配る。
針が進む
壮年の夫婦が喪服を着て中年の男と会話をしている。
家の外壁は傷だらけで、柱には車がぶつかった跡が残っている。何もなかった近所は似たような家が立ち並び、五十メートルも歩けば商店街があり、キラキラと光る光化学の小さな電球が夜の街を華やかな場所へと変貌させた。
一世紀を迎える
もうそこに白い一軒家は無かった。
大きな企業に土地ごと買収されたからだ。
ガタが来たボロボロの家を誰が使うものか、結局は取り壊され立体駐車場の一部がそこに在る。
形ある物は自然に淘汰される、人が作りし物もまた人の手で淘汰されただ消えていくのみ。
その歴史を見守っていた大木は物言わずに今日まで生きている。明日切り倒されるとも知らずに。また一つ大切な風景が、何かが消えていく。
なにも悲しいことばかりではない、何かが終わればまた何かが始まる。世の中の輪廻。
そして新しい世代へと進むのだ。
おわり
窓越しに見えるのは
仕事の合間に、ふと、窓の外を眺めた。
青い空には、太陽が輝いてた。
今日は良い天気だな、って、思って。
何か、テンションが上がった気がした。
と。
キラキラと輝く太陽の元、
憧れの先輩が歩いてきたのが見えた。
俺は思わず、窓を開けて、
先輩に声をかけようとした。
その瞬間。
先輩に小走りに駆け寄る人影が、一つ。
すると、先輩は、
その人に、飛び切りの笑顔を向けた。
そして、先輩とその人は、
とても親しげに、一緒に歩き出した。
窓越しに見えるのは、
幸せそうな先輩と、
俺じゃない誰かが、
親しげに連れ立って歩く姿。
隣に立つ『誰か』に、
優しくに微笑みかける先輩は、
ホントに幸せそうで。
なのに、俺は…。
窓越しに見える憧れの先輩を、
胸の痛みを堪えながら、
只、黙って見詰めるだけ。
窓越しに見えるのは
いつだって幻想
それがそこにあるのかさえ
わからずに見ている
ぼくはそこには行けない
外には出られないから
枯れていく青い星を
ただここからずっと見ている
授業中、ふとした時に外を眺めている。
窓際の席だった時は、回数もそれなりに多かったような気もする。廊下側の席になった時は、外なんてほとんど見ていなかった。けれど、窓際になるとつい見てしまう。
記憶に残っているのは、中学校での景色だった。
春は、教室の窓から見えるギリギリのところに桜が咲いていた。誕生日が早く、学年が上がった最初は窓際で過ごした私は、窓の外(主に桜)をずっと見ていた。咲くまでに長い長い時間をかけて、けれど、咲き誇った数週間後にはほとんどが散ってしまう。そんな儚さが好きだった。
春がすぎた後、夏は緑が生い茂った校庭と空や雲を、秋はポツポツと見える赤や黄色の木を、冬は寒さを感じながら意味もなく校庭を眺めていた。
今考えると、住んでいた場所が団地で、あまり景色を見られなかったからなのかもしれない。教室の窓から見える景色が珍しくて、ふとした時に見ていたのかもしれない。
昨日までは当たり前の景色も、次の日には無くなっているかもしれない。あの時から私は、無意識にその景色を大切な思い出にしようとしていたのかもしれない。親の事情で転校が多く、けれど、そこで過ごした記憶を、友達と笑いあった記憶を忘れたくなかったから。
何年、何十年か先の未来。
もしあの場所に訪れることがあったのなら。
あの時と変わらないな、と思える場所があるだろうか。
少しずつ薄れていく記憶に、胸が苦しくなった。
君の名を呼べない距離とわかっても
手を伸ばしてしまうとしたら