窓越しに見えるのは
仕事の合間に、ふと、窓の外を眺めた。
青い空には、太陽が輝いてた。
今日は良い天気だな、って、思って。
何か、テンションが上がった気がした。
と。
キラキラと輝く太陽の元、
憧れの先輩が歩いてきたのが見えた。
俺は思わず、窓を開けて、
先輩に声をかけようとした。
その瞬間。
先輩に小走りに駆け寄る人影が、一つ。
すると、先輩は、
その人に、飛び切りの笑顔を向けた。
そして、先輩とその人は、
とても親しげに、一緒に歩き出した。
窓越しに見えるのは、
幸せそうな先輩と、
俺じゃない誰かが、
親しげに連れ立って歩く姿。
隣に立つ『誰か』に、
優しくに微笑みかける先輩は、
ホントに幸せそうで。
なのに、俺は…。
窓越しに見える憧れの先輩を、
胸の痛みを堪えながら、
只、黙って見詰めるだけ。
7/1/2024, 5:48:41 PM