『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのはいつも見ていた何も変わらない風景。
いつ見ても季節の四季が変わっていくのみ。
代り映えのないこの景色はいつも変わらずここにある。
ただ、どうにかしてこの景色を変えて見ようとするのなら見方を変えるのではなく、誰と見るかでこの見る世界が大きく変わる。
これは自分だけの視点で考えていたことが別の物と共有する事で景色を変えることが出来る。
何気ない日常でも些細なきっかけで物事の捉え方が変わっていくのだ。
隣のクラスの気になるあなた
その教室を通るときは
窓越しにあなたの横顔が見られる貴重な時間
なんだか眠そうにしてる…なんて見ていたら
パッと起き上がってこっちを見て
さっきまでのウトウトが嘘みたいな
眩しい笑顔で手を振ってくれる
あぁもう
どんどん好きになるなあ
#窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは昨日植えたばかりのまだ発芽のしていない向日葵だ。学校で向日葵を育てていてそれが沢山あって種を持ち帰ってきたのだ。種を植えたはいいもののどうすればいいか分からないのでママに聞いたら「水やりと思いやりがあれば育つわ」と言われた。僕は窓越しから眺めるのをやめ、サンダルを履き外に出る。如雨露に水を入れ、向日葵の種を植えている場所に水をかける。いっぱい飲んで大きく育っての意味を込めて。
ーーーーー
1週間経ったある日。
「ねえ!ママ、ママ。向日葵小さい葉っぱが出てきたよ!」
「そうね。これからも毎日水やりをするのよ?」
「うん!」
ママはそういうと洗濯籠から服を取り出し、ハンガーにかけ棒にのせる。僕はワクワクしてきた。これからどんな風に育っていくんだろう。
ーーーーー
数週間経つと、そこには僕の身長をこえている大きな向日葵の姿があった。僕はママを家から連れ出す。
「見てよこれ!もうこんなに大きくなったよ!」
ママはフッと笑った。
「まだまだこれからもっと大きくなって綺麗な花を咲かせてくれるわ」
「そうなの!!頑張ってお世話するね!」
ーーーーー
1ヶ月後。
綺麗な花を咲かせた立派な向日葵の姿があった。僕は驚いた。
こんなに大きいの?僕の背よりずっとずっと高い!
「ママー!大きな向日葵だよ!!凄いよ、みてよ!!」
「そうね。大きいわね」
「ママの身長より高い!」
ーーーーー
数週間経つと向日葵は枯れてしまっていた。
「昨日までは枯れてなかったのに…」
ずっとずっと頑張ってお世話していたのに枯れるのはあっという間だなんて僕は知りもしなかった。早く枯れてしまうのならもっとよく観察していればよかった。僕はとっても悲しい気持ちになった。
すると、ママは優しく慰めるように言った。
「大丈夫よ。ほら、お花の部分から最初のときのような種があるでしょう?」
「うん、それが……あっ!」
「また来年向日葵の種植えよっか」
「うん!!」
こんにちはお姉ちゃん!
今日もおもしろい話をしてくれるの?
あっ!でも、その前にきいてほしいことがあるの!
僕のおへや、ひとつまどがあるでしょ?
いっつもはグレーのシマシマが見えているの。
今日もそうでしょ?
シマシマのときは、雨がふるとすごく大きい音がするんだよ!
それでね、それでね。
いっつも、水よう日と木よう日はシマシマじゃなくって、綺麗な景色が見えるの!
緑と青の。
絵本に出てくる世界が窓のあっちにあるんだ。
そう、で、水よう日の夜に、おふとんの中に入っていると、
まどからトントン音がするんだ。
それで、僕が見ると、ちいさな光が見えるときがあるの
だいたい4つか6つなんだけど、たまーに2つのときもあるんだ。
それでね、たまーにチカチカってなるその光を見てるうちに、ねむたくなって、ねちゃうんだけどね、
昨日、その光がいーーーーーーっぱいあったんだ!
それでね、トントンってなる音も、たーくさんあって、
グレーのシマシマのときの、雨の音みたいに!
トントントン、ドンドン!って鳴るの!
ね、ね?おもしろいよね?
え?どうしたのお姉ちゃん。
おかおがこわいよ?
あっ…そっかぁ、今日はもう行っちゃうんだ。
うん、うん。…わかった!
僕いい子にしてるね…。
うん、またね!
…
トントン
あっ!
貴方を考えるだけで心が満たさせる
教室の端で窓越しの貴方を見つめる
この恋を隔てる一枚の硝子板を挟んで
「窓越しに見えるのは」
今日 友人と会って
愚痴を聞いて貰ったのだが
自分ばかり喋って
帰って来たら自己嫌悪で落ち込んだ
窓の外には今日1日分の後悔が立っていて
よくもまあ おのれの感情ばかり垂れ流すネと
カーテンに再現映像を映し出し
止める気力もなく
涙すら出ない私の代わりに
過去の映像を逐一チェックしながら
可哀想な奴だと泣き始めるのだった
ねえ後悔
あんたはいつも後ろに立っているから
そりゃあ歯痒くもなるよね
でも今夜は 部屋にあげる余裕はないんだよ
今はただただ眠りたいだけ
胸の痛みを鎮めたいだけ
窓越しに見えるのは
たぶん
そうだね、
みんなが生まれるずっと前
くたくたになるまで、働いても
ビールが美味かった頃
街中の人達がエネルギーに満ち溢れて
日本の未来を語り合ってたんだ
なぜか
希望が持てたからだろう
もっと良くなると信じてたんだ
このちっちゃな国で
何をそんなに、迷って苦しんでるなら
この国ごと変えちゃいな!
この国は誰のものだ?
政治家か?マスコミか?検察か?経済人か?中国か?
国民の為にある、
その人たちも国民だ。
自信のない政治は、憲法によって始まり。
憲法を守り続けることによって
この国は終る。
過大に危機感だけ煽る者達が
国民の翼をもぎ取ろうと、デマを流す。
情報ツールにおいて、危機感や問題視することばかり
不安にさせることばかり、
意図的に。
自由と希望に満ちた未来のために
周りに惑わされず
我々の住む、この日本を良くしてほしい。
着信音に驚き目が覚めた、
はい、
えっ、
わかった、すぐ帰るから。
じいちゃん、ありがとう
窓越しに見えるのは
遠い記憶
七月が始まる夏に
暑くて耐え難い日
僕が窓辺で見たのは
それは何より綺麗で
瞳が痛いほど
羨ましく思った
手に入れたいと思った
外で遊んでた日々
今では打ち込むDTM
夢の中の日々は
いつの間にか消えていた
メモ
夏
子どもの記憶
輝く海
星が映る海だった
隣の席の彼女は、よく楽しげに窓の外を眺めている
気になって何度か自分も外を見てみたのだが、窓越しに見えるのは、雲だけだったり体育の授業中の生徒だったりと毎度さまざまだ。
外を観察するのが好きなのだろうか。そう思いまた窓の方を見ている彼女に釣られて自分も窓を見る。
ふと、窓越しに彼女と目があった。そして少しバツが悪そうに微笑まれたかと思ったら小声でこう言われたんだ。
見てたの、バレちゃった?
…もしかして、彼女が見てたのは外の風景じゃなくて
『窓越しに見えるのは』
窓越しに見えるのは
夜は
輝く光の世界
の時
または、夜景
朝は、、、、
読み終わった本を閉じると、傍に置いていた紅茶が冷えている。早めに明かりを点けていたから外が暗くなっていたのに気づくのが遅くなってしまった。
カーテンを閉めるために揺りいすから腰を上げ、窓辺に近づく。
薄墨に藍を溶かしたような空に、樹木がくっきり影を作っている。空気が澄んでいるのか、星が隙間から瞬いているのが今日はよく見えた。
ふ、と尾を引いてひとつ星が流れる。
木々の間を縫って消えた光に、そういえば今夜は流星群が見られると噂を聞いた気がした。
あの人に以前、星を見ようと連れ出されたことを思い出す。
少し歩いた先にある森が開けた丘だった。夜に備えて家の中で昼寝をしていたら寝過ごしてしまって、ぽつぽつ流れる星に焦って、手を引くあの人に息を切らしてついていった。
冷たい地面に寝転がり、二人流星を目で追いかける。地面の匂いと夜空の煌めきだけは鮮明で、空が静かになった後も寝転がって少し話をした。
何を話したかなんて覚えてない。それでも願い事は二人ともきっとしなかった。
今はあの丘に、誰もいないだろう。
あの星の下にまた誰かが自分を連れ出してくれるだろうか。
それはあの人だったらいいし。あの人に全く似ていない人だといい。
いつかとは違い、ひとり窓越しに流星を眺める。窓枠に切り取られた空は、あの時よりだいぶ窮屈だ。
『窓越しに見えるのは』
街の真ん中なのに誰もいない。
目の前には暗い黒に街灯の光
薄く弱々しい光であったが
ここから観ると少しだけ眩しい
『帰ってよ。』
彼が言う。何でそんな顔をするの?
「今までありがとう。」
この言葉を残して、彼は死んだ。長年の闘病生活から開放されたかのような、安らかな顔だった。私は看護師に声をかけられるまで、彼の死を信じなかった。信じたくなかった。今も残る、彼の手の温度。それも段々と薄れていく。彼の存在が消えていくようで怖かった。これから私はどう生きていけばいいのか分からなかった。彼のいない地獄を生きるのならば、いっその事、彼の元へ逝きたい。そして私は、自殺を決意した。
「ここはどこ?自殺に成功したのか?」
殺風景の中にある駅のホーム。その中央に私は立っていた。周りには何もなかった。
『何で来たの?』
懐かしの声がした。私は振り返った。そこには彼がいた。私が愛した彼は、どこか不満そうな顔だった。
『帰ってよ。君はここに来るべきではない。』
「何でそんな事言うの?私は貴方に会いに来たんだよ。」
『いいから帰って!』
突然の大声に、言葉が止まる。彼を見る。彼の顔には怒りがあった。しかし、頬は濡れていた。
『君には僕の分も生きて欲しいんだ。』
弱々しい彼の本心。私は自然と涙を流した。
『もう時期、電車が来る。それに乗れば帰れる。』
「貴方のいない世界で私は呼吸ができないよ。」
『大丈夫。君は一人じゃない。いつだって傍にいるよ。』
電車の訪れを告げる音がした。ドアが開くと、彼は私の背中を押した。
『もうこんな早くに来たら駄目だよ。』
窓越しに見えるのは、手を振る彼の笑顔と涙だけだった。
(お題・窓越しに見えるのは)
単身赴任で、海外に出張に来て1年がたった。家族は今、何をしているだろうか。連絡はとっているがたまに不安になる時がある。窓越しの空を見ながら息子と見た満点の星空を思い出して感傷に浸っている。早く家に帰りたい…
窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは君。
帰国前日彼には黙ってた。帰国する日は任務で遠くに行ってしまうから…
「何で黙ってた」
直前に伝えたことをひどく後悔することに。
見送りには来ないだろうな…スマホ見て涙する。
その時、誰かに引き寄せられた。唇に触れた感触…彼だった。
「何で…」と私は少しパニックになりそうになったが彼が来てくれたことが嬉しかった。
飛行機に乗り、国へ帰る私が窓越しに見えたのは見送る彼だった。
窓越しに見えるのは朝の眩しい太陽だった。自分を照らし、今日も繰り返される一日が始まる。重い体を上げて準備をするのであった。
窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは
青い空とどこまでも広がる海
ベランダには花が咲いていて
テーブルの上には紅茶セット
もう窓を開けて飛び出すしか
ないでしょ!
夢の世界へ
きれいなお花畑だったり
吹雪く雪の景色だったり
桜の花が散り舞っていたり
金色の銀杏の降る景色だったり
新緑の葉の揺れる景色だったり…
生まれてからほとんどの時間をここで過ごしたわたしには、この窓越しに見えるものが世界。
それでも、それはいつもいつも光を浴びてキラキラして、ガラス越しにそれらを見てるとまるでわたしがそのすてきなものたちを透明なケースに閉じ込めて持っているみたいに思えた。
閉じ込められてるのはわたしの方なのに。
でももうそれも終わりみたい…。
目を閉じるとその景色たちがいっせいにわたしのあたまによみがえる。
ああ、やっぱりちゃんと閉じ込めておけれてたんだ…こんなところに…
「窓越しに見えるのは」
カンカンと鳴るアパートの古い階段を昇る。仕事に疲れ、帰ってからはぼんやりテレビを見ながらコンビニで買った夕飯を一人食べる。
遅いシャワーを浴びて、その後は夕飯と一緒に買った缶チューハイを飲みながら、窓に寄りかかって外を見る。天気が良ければ狭いベランダに出るのだけれど、今日は雨だから無理だった。
滲む窓ガラスの向こうに建設が始まったタワーマンションが見える。
販売価格が何億で、即完売とかニュースでやってた。
点滅する光は一番高い部分の鉄骨を時々浮かび上がらせる。ビルはまだまだ高くなるそうだ。多分、この街で一番高い建物になるのだろう。
「·····」
あのマンションに住むのはどんな人なのだろう。
私なんかよりずっと頭が良くて、ずっと仕事が出来て、ずっと要領がいいのだ、多分。そんな考えが浮かぶ。そして多分、ずっと綺麗で、ずっと若くて、ずっと明るくて、ずっと前向きで、人生が急に暗転する事なんて、想像すらしていない人達だ。
窓に打ち付ける雨が激しくなってきた。
このまま嵐になるのだろうか。
缶チューハイはあっという間に無くなった。
空になった缶を床に転がして、私もそのままひっくり返る。
「·····あはっ」
シミだらけの汚れた天井に、なんだか酷く安心した。
END
「窓越しに見えるのは」
「窓越しに見えるのは」(一行詩)
上げ下げ式窓で見えるのはサクラサクラ桜の花弁よ
◆
真夜中のニャルソック出動は窓越しに
◆
丸窓越しに見えるのは蛇の目傘の細雪
◆
覗き窓越しに男女のアレヤソレヤ