『窓から見える景色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
朝。大きく窓を開くと、
そこにはどこまでも水平線の美しく海が見えた。
港町だから、カモメの鳴き声がしたり、
貿易商の人々の声が響いている。
どこかで屋台でもやっているのか、
美味しそうな香り海風といっしょにしてきた。
新しい1日。まずは何を食べようか。
“窓から見える景色”
「ずうっと同じ景色だねえ」
「ほんとだね」
「真っ暗」
「うん、真っ暗だ」
「ずうっと続くんだね、これ。目的地に着くまで」
「そうだね」
「飽きるね」
「しようがないよ。景色は変えられないもん」
「片道、何カ月かかるんだっけ。2週間?」
「2週間と3日、かな」
「長い新婚旅行だねえ」
「……後悔してる? 僕と結婚したこと」
「なんで? するわけないでしょ」
「でもさっきから飽きるとか、長いとか」
「そりゃ長いよ。だって2週間と3日だよ? 月まで到着するの」
「地球に居たかった? あのままずっと」
「居られないじゃん。人口爆発で食べ物作る農耕地が足りなくなったんだから。月のコロニーに行くしかないんだよ。政府の言うとおり」
「ーー僕にもっとお金があれば、残れた。土地、持てなかったから。地価が高騰した地球に。だから」
「ねえ、辛気臭い話は止めよ? あたしたち新婚旅行なんだよ? たとえ窓から見える景色が真っ暗で果てしない漆黒の世界でも、死ぬほど退屈でも、あたしはあなたと一緒ならそれで幸せなんだから」
「……僕だって、君となら、月のコロニーだってパラダイスさ」
「……ふふ、キザなセリフ、似合わなーい」
「いいじゃん、言ってみたかっただけだよ」
「照れ隠しめ。……あーあ、それにしてもずうっと同じ景色だねえ」
「ほんとだね」
地球発の宇宙船。3等客室の船窓にて。
#窓から見える景色
“窓から見える景色”
火曜日の午前10時。いつも通り空いている窓際の席に荷物を置いていつも通りの注文をしにレジへ向かう。いつの間にか顔を覚えられていた、母親くらいの歳の店員さんにおはようと声をかけられた。はちみつ入りのカフェラテのホット、Lサイズ。余ったら持って帰れる様にテイクアウト用の紙のカップに入れてもらう。
少し前までは毎回聞かれていたけれど、最近はもう何も言わずに紙のカップに入った状態で渡されるから少しだけ気恥ずかしい。ありがとうございます、と軽く頭を下げて受け取ったカップはスリーブ越しでもほんのりと温かい。
ごゆっくりどうぞ、というお決まりの言葉を背中に聞きながら窓際の特等席に戻る。窓際の席より、レジに近い席の方がコンセントがあって都合が良いのだろう、いつも窓際の席は空いている。窓の外では、今から仕事なのだろうスーツを着た大人たちがせかせかと歩いている。大人って大変だな、あと数年もしたら俺もあの中に仲間入りするのかあ、嫌だなあ。一生モラトリアムを謳歌していたいな、なんて考えながらカフェラテを啜る。
そろそろアイツが通り過ぎる頃だろうか。英単語帳を鞄から取りだすついでに時間を確認するとちょうど良い時間になっていた。毎日なのか、たまたま火曜日だけなのか必ずこの時間にこの前を通り過ぎて行く男を認識したのはこのカフェに通い始めて結構すぐのことだったと思う。この時間帯に私服で通る男なんていくらでもいるのに、なんでかあの男のことだけは忘れられないのだ。
今日も彼はモデルかと思うほど姿勢良く、肩で風を切る様に歩いて行く。白いセーターにグレーのチノパンが蛍光灯の光を浴びて輝いている様だった。当然こちらには目もくれず歩いて行く背中を目で追いながら、思わず漏れそうになった言葉を少しぬるくなったカフェラテで流し込んだ。
一生モラトリアムを謳歌していたい。窓から見える景色を眺めながら、俺はやっぱりそんなことを考えていた。
窓から見える景色を眺めていると、今いるここが私の街だと言えるようなったと感じる。
もちろん「この街は私のものだ!」という意味ではなく、「ここが私が住んでいる街だ」という意味である。
ふるさとを離れて一人暮らしを始めてから、およそ10年が経った。
私の地元はドがつくほどの田舎なので、窓から見えるものといったら山や畑、田んぼしかなかった。
引っ越した先は都会というほどではないけれど、私が育った場所からすれば充分町中といえる。車通りも多く、昼間は子どもの遊び声がよく聞こえてくる。
田んぼなんてまったく見えないこの景色に最初は馴染めなかった。
ずいぶん遠くまで来たものだと思った。
地元を離れたのは自分の意志だったので後悔はなかったが、環境の変化が大きく慣れるまで苦労した。
けれどふと窓の外を見れば、この街のことがあれこれ分かるようになってきた。
あの辺りにはどんなお店があって、よく飲みに行く友達の家がどこにあるのか。遠くに見える橋の上から夕日がきれいに見えることとか。
そんな小さなことが積み重なって、ようやく「私の街」という実感が湧くようになった。
その代わりたまに帰るふるさとの景色がどこかよそよそしく、他人行儀に感じる。
それが少し寂しくて、でもきっとこの先戻ることはないだろうと思う。私は故郷ではないこの街で生きていく。
「窓から見える景色」
窓から見える景色
毎回同じに見える景色
でも本当は違う景色
窓から見える景色
窓が見える。
窓から、窓が見える。
屋根も見える。
鳥さんかわいい。
あとは、空が少しだけ見える。
そういえば、小さい頃
カーテンの隙間から見ていた雲が
自分は少しも動いていないのに、
カーテンに隠れていくのを見て
「これは大発見だ!」
と、嬉しくなったっけ。
確かその後すぐに
そんなこと普通に大人は知ってると知って
せっかくの大発見が……と、
茜色の雲を見て落ち込んだ。
今も昔も変わらず、
昼にカーテンの隙間から雲を見ると
雲はたしかに動いている。
……世紀の大発見だと思っていたんだけどなあ。
ちゃんと学校で習いました。
天気予報でも雲は動くし、雨雲レーダーもある。
というか雲が動かなければ天気が変わらなくて困る……!
そんな事を考えながら、小さい頃の思い出に浸る。
小さい頃の私へ
発見してはしゃぐのはいいけれど、
あまり自慢げに話さないほうがいいよ。
そうなんだ、すごいね〜!
なんて、話を合わせてくれる事はないから。
冷静に現実を見せられ恥をかくからね。
全てと言っていいほど、
誰もが知ってることだらけだから。
少なくとも、五歳の私に大発見は無理だ。
だから、次の日に
プラスチックにも書けるペン(油性ペン)を
発見して報告する前にやめなさい。
今でもたまに失敗する私より
切り取った景色が溶けるほどの雨
/お題「窓から見える景色」より
【窓から見える景色】だけが全てじゃない。
君の知らない世界が沢山広がってるんだ。
#窓から見える景色
海が見える窓
引っ越そう引っ越そうと言っているのに
この景色のせいで引っ越せない
四角く切り取られた硝子の向こう側には
ゴミゴミした街並みが
小さく動くたくさんの人や車が
今日も忙しなく目まぐるしく
何処か生き急いでいるんだろうな
月日が経つのは早いのに
私はずっとこのままで
なんにも成すこともないままに
ただこの四角い硝子の内側に
ひんやりともたれかかったままで
✼•┈┈窓から見える景色┈┈•✼
この部屋の窓から見える
公園のグラウンド
たんぽぽが溢れたら
隣の君が
春がきたねって笑う
今はもういない君が
たんぽぽが咲くたび
隣に戻って来る
【窓から見える景色】
【窓から見える景色】
車窓、窓際。そもそも、窓の役割は光を入れる為のもの。そりゃ窓の側は明るいさ。お日様さえ出てればの話だけど。お、落ち葉。秋だねぇ。ドングリでも探しに行く?本を読んでたい?読書の秋ですか。私は小さな秋を探しに行くよ。コーヒーここに置いておくね。
―
白のロングワンピースに茶のカーディガンを羽織った彼女は紅葉した森の中に踊る様に入っていく。いつまでも少女のような人だ。そんな彼女と結婚出来て幸せだと思うよ。僕も脚があれば彼女と踊れただろうか。普段は生まれた頃からない脚に負の感情を抱いてはいないのだがあの笑顔を窓越しじゃなく顔が触れ合ってしまいしそうな距離で見たいと思った。愛しい人、僕も連れていっておくれ。
僕の通っていた高校は、学年によって階が分かれていて、1階は靴箱、2階から1年生の教室になっていた。
入学式が終わり、自分たちの教室へ向かった。ドアに張り出されていた席順の紙を見て席に座り、初めまして、よろしくと隣の席の人に挨拶をしてから一息ついた。窓の外を眺めると桜の花びらがひらひらと散っているのが見えた。知り合いが1人も居ない教室を見渡し、友達が出来るか不安だったが、綺麗な花びらを見たら、なんとかなるかと不安が消えた事を覚えてる。
2年生になり、教室が上の階になった。窓を見ると、校庭のグラウンドが見え、街の様子も少しだけ見えるようになった。夏はミーンミーンと鳴き声が聞こえ、窓から顔を出し、そばにある木をよく目を凝らしてみると、蝉を見つけた時は思わず友達に蝉!と指をさして報告をした。1年の時と比べて、見える世界が一段と広くなった。
3年生になった。さらに窓から見える景色は広くなった。校庭のグラウンドははっきりと見え、体育の授業をしている様子が分かる。街が遠くまで見渡せて、小さくなった店や家を見て感動した。夏休みに学校に行き、勉強をしていると、外から野球部が練習しているのが見えた。休憩中窓から野球部を眺めて、僕も頑張るかと意気込んだ。冬になり、葉が落ちて、段々と日が落ちる時間がはやくなった。授業が終わり、帰宅時間になるまで学校に残って、帰宅の音楽がなり始めた時、カーテンを開けると、完全に日が落ち、真っ暗になった空を眺めると、もう学校生活も終わりが近づいているのかととても寂しい気持ちになった。木に葉が生えだし、庭の花が咲き始め出した。もうすぐ卒業式があったため、皆で卒業式の合唱の練習をした。練習をしながら暖かな日差しが教室を照らし、窓の外を見ると、桜の花が咲き始めており、ほんとにもう学校生活が終わるんだなと歌いながら涙が出そうになった。
卒業式が終わり、教室で最後のホームルームが行われ、泣いている人が数人居た。皆が帰った後、僕は窓の外を見た。もう二度と見ることは無い学校の1番上からの景色。心地よい風を感じ、制服に花を付けた同学年の人達が帰っているのを眺め、思い出に浸ったあと、電気を消して教室から出た。
学生の時はよく授業中窓の外を見てぼーっとしていた。何故あんなにも外の景色に惹かれたのだろうか。家の窓の外からでは味わえないあの気持ち。もう一度学生時代に戻って、あの窓から見た景色を眺めたい。
お題「窓から見える景色」(雑記・途中投稿)
……あれ、だいぶ前にあったぞ?? だいぶ前って言っても今年の六月か七月の話だけど。お題読み返してから考えよう。
と書いて調べたら、「窓越しに見えるのは」だった。
雑記だと似た内容書くしかないんだよなぁ。
引っ越したいと当時書いてからまだ引っ越せていないし。資金四十万は貯まったかなと思うけど、通帳が記入できなくなって銀行行けって表示されたから今の貯金金額分からないし。(もしかして新しい通帳は有料? もう乗り換えようかな。色あんま好きじゃないし)
追記:下ろす時に残高見たら貯まってなかったつらたん。
あ、ふぁぼ累計1000超えありがとうございます。
閑話休題。
窓から見える景色って事で現住所の話でも。
ベランダに出る掃き出し窓しかないから風の通りが悪くて困っている。
初めて一人暮らしした部屋は小さいながらももう一つ窓があったんだけど。まあ網戸がない窓なんか嫌い。
夏は暑くて、チェーンを掛けた上で玄関扉を開けて物を挟んで固定してみていたけど、暑過ぎるせいか思った効果は得られなかった。今の時期ならちょうどいいかもしれない。
窓から見えるのは干したままの洗濯物。最近はちゃんと洗濯物を干す癖がついた気がする。
洗濯物をそのまま放置してもう一回洗い直す事が真夏は多かった。
今朝、仕事に着て行く半袖の服が少ない事に気づいたから欲しい。そういえば破れたから今年一枚捨てたんだった。Tシャツがないから買ったし、趣味を隠すつもりもないけど、仕事にキティちゃんの全面柄で行く気はないしなぁ。
時間の使い方の本に、着て行く服のセットを作っておくって方法が紹介されていたんだけど、夏は週の半ばに洗濯しないと着る服もなくなる。(実質二枚しかないスカートも洗濯しているけど)
家の裏のホームセンターに
雨が降ってるんだよ ざあざあと
外にいなくてよかったなぁなんて
あたふたする人間をベランダから見下ろしてる
神様にでもなった気分
降り込められて 御愁傷様ね人類よ
雷なんかも鳴っちゃって
ますます楽しくなっちゃうね
困ってる人間を見るのは楽しいね
なんて軽薄な優越感
僕は家でチャイを飲んでるのさ
雨が降る日には 甘いのに限る
明日降る雨なんて知らないふりで
さあもっと荒れに荒れろとほくそ笑んで
お題:窓から見た景色
午前授業を終えた放課後、進路相談を終え、さあ面倒な用事が終わった、帰ろうと昇降口を目指し階段を下りる。
「なんでもいいから、もっと真面目に考えなさいよ。まだいくらでも、どうにでもなるんだから」
私が何も決めていないせいでほとんど雑談しかしなかった面談時間の最後、先生はそう言って色んなパンフレットを手渡してきた。
「どうにでも、ね……」
学校の階段の踊り場で立ち尽くす。窓からはだだっ広いグラウンドで豆粒くらいの生徒らが走り回っているのが見えた。無声映画を観ているようで、校舎に私一人しかいないような気になる。
アイス買って帰るか、と私は太陽が眩しいその窓枠のなかの景色を見て、映画館のスクリーンの光を受ける薄暗い座席のように暗い校舎を抜け出した。
【窓から見える景色】
窓から見える景色
窓の画角やその景色、あるいは場所でも
見え方は変わってくる
面白いよね
いろんなところから見てみたい
#60 #窓から見える景色
窓から見える景色
日増しに強くなる想い
窓には夏の終わりの花火
きっと忘れられない
私の、部屋の窓から見える景色は最高だ。
家の近くにある、湖が一望できるからだ。
私は、この家が大好きだ。
教室の窓から
空を見ていた
先生が睨んでる
アイツは寝ている
でも、
遠くの空を見ていた
見えない何かを
いつも見ていた