『窓から見える景色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
窓から見える景色____
ドーン。
花火が打ち上がった。
私の住んでいる市は定期的に冬でも春でも
いつでも花火を上げる。
机に座っていた私は窓をガラリと開け外を見る。
だけど、いつもマンションが目の前にあって
花火がかけている。
「もう終わりかな」。
みんながそう思い始めて窓を閉めようとした瞬間、
ドーン…!!!
と大きな音がするんだ。
それは振動で少し家が揺れるくらいで、
とてもとても、とにかく、大きい音なんだ。
その瞬間、かけて見えていた花火が、
まるまる全部見える。
その瞬間のために私は花火をみる。
それ以外は、
かけていてほんの少ししか見えないけれど。
その一発のために私は窓を開ける。
窓からは何も見えない。
ただの駐車場に大きなマンション。
それだけ。
でも、この花火だけは毎日見たいと思える。
窓から見える景色をただ眺めていた
真っ直ぐ走る電車の中
座席の端に肘をついて
レールと車輪の擦れる音だけ響いていた
終点は無いらしい
各々ここだと決めて降りていった
ポツポツと降りてく背中を見送って
色々あったなぁと思い返しては
窓に反射した自分の顔はちゃんと笑えていた
もう十分かもしれない
だってこれ以上もう頑張る意味が無い気がした
絶望はしたよ 悲観も嫌になるくらいに
あがいて あがいて
一人隠れて泣いた夜も人並みにあった
だから、もういいよ
ここまでこれたなら十分だ、と
そう思った自分に驚いたけど
案外あっさり受け入れられたのは
きっと後悔は無かったから
見ての通りこんな世の中だ
助けてくれる人は居ないと分かって
自分で決めて、選んで進んできた道程だ
結末を決めるのも自分自身だ
だから終点を決めた
窓から見える景色は
焼き付けるにはあまりに見飽きてしまったから
少しだけひと眠りしたら
この電車を降りよう
よく頑張ったよ、と
笑って降りよう
―窓から見える景色―
真四角な部屋に、
白くて皺のひとつもない無機質なベッド、
簡単な作りのアイアン製の机、
キャスターの付いた回転椅子、
本がぎっしりと詰め込まれた本棚。
それぞれの家具にあまり装飾がなく、
壁紙も床も在り来りなもの。
そんな至ってシンプルな部屋にあなた1人。
部屋を出ようとは思わないけど、
何もすることがなく、
その部屋で唯一輝いて見えた窓に近寄る。
カーテンはついていなかった。
窓枠に手をかけ、窓越しに外の景色を見る。
なんと美しい景色なんでしょう。
思わず零れた溜息。
このお話通りに想像してみてください。
さて、窓から見える景色はどんなものでしたか。
緑が心地いい朝の景色ですか。
青く輝く海の昼の景色ですか。
黒色の都会の夜の景色ですか。
人それぞれでいいと思います。
それではいくつか文章を付け足しましょう。
―本がぎっしりと詰め込まれた本棚。
そして壁にかかるのは
この部屋に最も不似合いな、監視カメラの数々。
それぞれの家具にあまり装飾がなく、
壁紙も床も在り来りなもの。
壁に同化するかのように白いドアには、
小さく真四角な窓があり、
内側から外せない鍵が外からかかっていた。
そんな至ってシンプルな部屋にあなた1人。―
―なんと美しい景色なんでしょう。
満足して、景色からピントを外すと、
ピントがあったのは窓につけられた鉄の棒。
所謂、鉄格子。
思わず零れた溜息。―
美しい景色なんて気にならなくなりましたね。
―これが夢を壊されてしまったということです。
窓から見える景色、
それは体が動かない私の唯一の楽しみ。
看護師の人がベッドを動かしてくれて外の景色を見た。
みんな働いていたり学校へ行ったりみんな動いている。
でも、私は何も出来ない
いつか自分を苦しめるものになるだろうね
遠くに住む君と
唯一会える
この手の中の
小さな窓
あの夏の日
閉じられたまま
錆び付いた鍵が
頑なさを帯びて
強く私を押し退ける
もう二度と
開く事は無いと
「窓から見える景色」
窓から見える景色
ある寒い季節の雨が降る日、喫茶店を訪れていた。
客はとても少なく穏やかな時間が流れている。
窓際の席に座っている僕には冷たい雨が肌寒く響いているように感じる。
僕は誰かを待っているわけでも何かを待っているわけではない。
ただ、何杯目かも分からない少し冷えたコーヒーを飲みながら、ずっと繰り返しその一冊を読んでいる。
その本は海の見える場所が舞台で様々な人間模様がえがかれており、とても気に入っている小説だ。
僕は何度、この作品に登場したい、こんな場所に住んでみたいと思っただろう。
それほどまでに心踊る魅力的な内容の本なのだ。
いつか、僕にも窓から見える景色が晴れ渡るように感じることはできるのだろうか。
今は、まだ、先が見えない。
リュックと手持ちカバンを隣の席に下ろし
見るともなしに窓から見える景色を眺める。
まだ見ぬ土地。
私を知らない人々。
その土地にしかないものたち。
たくさんの出会いを思い描きながら
窓の外を眺めるこの時間が
たまらなく好きだ。
窓から見える景色
退屈な授業
退屈な先生の話
眠たくなってきて、ふと窓の外を見た
外は雲ひとつない青空で
遠くの海が陽光を反射してきらきらと輝いている
いつもと同じ、何も変わらない日常が
窓の外には、広がっていた
『窓から見える景色』
人間の作った世界は変わらないのに
自然は毎日毎日違う世界を見せる。
たった1つの窓の外。
なのに毎回毎回、飽きもせずに空は
違う顔を見せる。
時に恐ろしく
時にのどかで
時に美しく
変化してゆくその自然の姿に心惹かれ
私は今日も窓を開く。
「窓から見える景色」
窓から見える景色
窓から見えるのは
外ではしゃぐ子供たち。
一人一人にかわいそうだね。
と言いたくなる。
将来私みたいに自殺願望を持つようになるかも。
身体中に自傷をするかも。
いじめられて引きこもりになるかも。
そんなことを考えるとかわいそうとしか言いようがない。
窓から見える景色
私は田舎に住んでいるため、窓からは竹藪、山、そして畑が見える。夕方に窓を開けると冷たい風が家の中に吹き込む。青くてやわらかい光が畑と窓のそばの私に降り注ぐ。突き放されるような寂しい感じがして、ああとっくに秋だなと思った。この無骨ながら風情のある季節が切ないけれどそれなりに好きだ。
窓から見える景色
誰しも持っている
心の窓から見る景色は
おんなじものを見ても
それぞれの映り方をする
だから発せられる
言葉は違うのに
予め聞き手の納得度を
推し測って言う
言葉すらある
みんな同じ窓から
見ることはない
それが当たり前
だから違う
違うのが違うのが違う
みんながみんな
違う言葉を
発することの方が
健全な状態なんだよ
そこから分かり合うことが
最も大事で当たり前なんだよ
分かり合うことに
時間をかけよう
そこで語り合う意味は
きっと尊いもので
独りがなくなる
そんな世界になる
『窓から見える景色』
私はもともと心臓が弱く、心臓の病気も患っており、生まれてから入退院を繰り返していた。
退院といっても1週間ほど。私の体調も優れ、お医者さんからの許可が降りたら退院して家に帰ってきているけど、ほとんどが病院での生活。
病院の中にずっといれば退屈だと思われるかもしれない。けど、看護師さんとかとお話したり同じ歳の子で入院してる子とかとお話したりするのも結構楽しい。
でもやっぱり外の世界には憧れる。新しいスイーツ屋さんが出来たとか、隣町に大型ショッピングモールができたとか。耳寄りな話を聞くとすごく行きたいなと思う。家族と動物園に行ったり、水族館に行ったり、遊園地に行ったり…出したら止まらないほど。
外の世界に行くことは出来ないが、見ることは出来る、「窓」
目の前にスイーツ屋さんも、ショッピングモールもないからそれは見れない。
けど、自然は見える。
いつも、自分の病室の窓から外の世界を見ている。
私はいつもこの窓という存在が好きで、暇さえあればずっと見ている。
窓からは同じ景色しか見れないけど、空の色も日によって違うし、季節によっても咲く花、飛び交う虫たちは違い、葉の色や木の葉の量なども変化している。本当に同じ場所から見ている景色か疑うほど。まさに十人十色。
私はこの「窓」が外の世界の情報を寄せ集めて、小さな枠組みに一纏めにしてくれているみたいで、好き。
皆さんは窓から見える景色を
じっと見たことがありますか?
ちなみに私は授業中ずっと見てます
自然に囲まれてるので見てて飽きます
しかも席が全く同じ席2連続という…
そら見てたら飽きるんです
でも無性に見たくなるんです
だって暇だから
お題 窓からの見える景色
(全て主のやつです)
窓から見える景色は
いろんな情景が現れている
悲しみ 楽しみ 怖さ
いろんな情景を楽しむことができる
窓から見える景色は
楽しむことができる
「窓からのみえる景色」
いつも、彼との電話は窓をみながら話をする。
彼がどんな景色をみているのか、想像しながら…
いつか、窓からみえる景色を見ながら話したい。
例えば、朝なら、パンや、スクランブルエッグ、サラダ、たっぷりのフルーツや、紅茶やカフェオレなんかを用意して、食べながら窓辺で朝を迎える。
「おはよう」
「今日はどこいこうか。」
「秋だしコスモスを見に行こうか。そして、お散歩しよう
」
「昨日の仕事が忙しかったよ」
「お疲れさま」
「ゆっくり、休んでね」
「休憩入れないと、効率よくないわ」
「肩に力入れすぎないで、合間にストレッチしたりね」
などいいながら、話す…
窓からは、遠くに海が見えてたり、家々が建ち並んでいたり、街の中心部のビル群が建ち並んでいたり、そこは、少し、丘陵地にあるイメージ。
昼間なら、ゆったりとした籐でできた、ソファーに座りストールをかけながら、ゆっくりクッキーや、マドレーヌを食べたり、お茶したり、お昼寝をしたり、本を読んだりしたい。
「今読んでる小説に、この間教えてくれた、本がでてきたの。びっくりしたわ。ありがとう。」
夜なら、都会だけれども、少し星がみえる、窓からの星空をみる。温かいミルクティーと、綺麗だねと、輝くお星さまの話をする。
「星の王子さまの宇宙ノートがあってね…」
なんて、小説の世界だけかなと、思ってしまう。
そして、いつか旅行がしたい。
ヨーロッパの街並み。
窓からは、お花畑が一面に見えたり、色とりどりの街並みが見える国、歴史的な街並みが見える国…。
いつか、一緒にみてみたい。
いつか、彼に電話で話してみよう。
こんな、窓からのみえる景色をみながら、彼と素敵に過ごしたいと…。
9.25
「窓から見える景色」
安全な場所から嵐の景色を見せてくれる
満員電車にぎゅうぎゅうに押し込まれて出勤する毎日。これだけ人が接近しているんだから、痴漢と間近みえられないように、努力されている男性も大変だろうと思う...。
いつまで続くのかな、、この生活。
電車が揺られる度にみんなが同じ方向に押され、移動する。なんとか倒れないように、窓に手をかけた瞬間、ものすごいスピードで通り過ぎる隣接するマンションのベランダにいる人とバッチリ目があい、手を振っている人が見えた。
え?
と思っている間に、通り過ぎてしまった。
ただ単に、電車に手を振ってただけかもしれない...。
次の日も、同じ車両の同じ位置に乗りこみ、また次の日も同じことをしたけど、必ず同じ場所にいて私を見て手を振っている人がいる。
おじさんなのか、おばさんなのかさえ分からないほどの速さで通り過ぎるのに、手を振っている事だけははっきりと見えた。
咄嗟におかしくなって、ぷっと吹き出しそうになった。
苦しいと思っていた朝も、ちょっと目線を変えたら楽しいことに繋がっていきそうで、ちょっとだけ、明日が来るのが待ち遠しくなった。
※※※※※※※※※―※※※
【お題】窓から見える景色
※※※※※※※※※※※※※
私が住んでいる町は、
高台ならどこでも海が見える。
中でも、3階の音楽室の窓から見える、
たった数センチの海が一番好きでした。
中高と吹奏楽部に入っていたのは、
そこから海を見るためでもありました。
海を見ながら練習したり、
仲のいい部員とサボってぼーっと眺めたり、
戸締りの時には海風を感じたり…
「おくのほそ道」の授業をしていた頃、
それに感化されて海へ行くことがありました。
両親が仕事で遅くなる日。
家の門限を破って、自転車で夜の海へ。
超特急の弾丸旅行です。
でも、何かが違う。
音楽室の海ほど好きになれない……
きっと、「安心感」がなかったからでしょう。
あの音楽室には、部員である仲間と、
海に飲み込まれない距離がありましたから。
恐怖心にうち勝てば、
いつか直接見る海も好きになれるでしょうか。
私は小学六年生から学校へ行きたくなくなった。
所謂、不登校である。
中学校は入学式も行かず、制服に袖を通さないまま15歳になった。
毎日来ていた担任の先生も、段々と週に1回、月に1回、
その学期に1回…と来る頻度が減った。
もちろん卒業式も行かなかったが、後日、担任の先生が卒業証書を持ってきた。
別にいじめられてた訳ではない。
私は“ 学校 “そのものが嫌いだった。
友人の顔色を伺うのも、テストの点に一喜一憂するのも、
なによりも先生の高圧的な態度が1番嫌いだった。
最初こそ親は学校に先生の態度を変えてもらうために掛け合っていたが、
私が学校へ行く様子が全くなかったため諦めていった。
毎日聞いていた両親の喧嘩も、いつしか聞かなくなった。
私はいつも部屋にこもり、カーテンを閉めてゲームに明け暮れていた。
家の中でトイレとお風呂に行くだけの生活だった。
毎日パソコンでゲームをし、悪態をつく日々。
自分の部屋から外を見ることがないので、今日が何月何日なのかもよく分からない。
ただ寒い、暑いと感じることが唯一季節を感じさせていた。
ある日の夕方。いつも私が目覚める時間。
いつもはドアを開けてすぐそこにあるはずのご飯が無かった。
チッ、と舌打ちをして台所へ向かう。
いつもは多分いるであろう母親が居なかった。
薄暗いリビングに行くと、置き手紙がひとつ。
“ もう私は限界です。実家に帰らせていただきます。”
なんだか現実味がなくて、
『昔見たドラマみたいなセリフだな』
なんて思ったのを覚えている。
そしてすぐ
『私のご飯、どーすんの?』
と怒りに変わった。
何年ぶりかに廊下にある電話へ向かう。
電話帳を開き、母親の実家の番号を見つけて電話をかけた。
呼出音が鳴って直ぐに誰かが出た。
「はいもしもし〜」
祖母だ。
「おばあちゃん?私だけど、ママいる?」
「…あぁ、いるけど…」
「なら変わってよ」
「…今はそっとしておいてあげて…」
弱々しく話す祖母に、私は強気になれなかった。
「わかった」
と不満げに言い、受話器を置いた。
誰もいないリビングに戻り、ドサッとソファーに座る。
ふと目をテレビに向けると、テレビの横に写真立てがあった。
小学校入学式の写真だ。
庭に咲いている桜の花びらが舞う中、母親と撮った写真。
写真を撮ってくれたのは父親だ。
『あの頃は幸せで楽しかったな。』
重たいランドセルを背負い、走って家に帰る。
「ただいま!」と勢いよくドアを開けると台所からカレーの匂いが漂ってくる。
奥から母親が嬉しそうに
「おかえり!」と言ってくれた。
『戻りたいな…あの時みたいな毎日をずっと続けたい…』
それを壊したのは私自身なのに…。
そう、私自身だ。
あの明るい母親を暗くさせて追い込ませたのは私だ。
限界にさせてしまったのは私だ。
『変わらなきゃ』
そうは言っても何からすればいいのかちっとも分からない。
ただ母親を連れ戻したいと強く思った。
私は自分の部屋へ勢いよく戻り、ボロボロの部屋着から普段着に着替えようとした。
―――が、普段着が無い。
そりゃそうだ、ずっとひきこもっていたのだから、外に着ていくようなオシャレなものは無い。
『部屋が暗くてよく見えないな…』
私はカーテンをバッと開けた。西陽が差し込み、目に突き刺さる。
薄目を開けて外を見ると、庭に咲いている桜が見えた。
『春なんだ』
窓を開け、暖かい空気をすうっと吸い込み、振り返る。
――そこには、西陽に照らされたピカピカの制服がかけられていた。
これしかない…
私は「すぐ大きくなるもんね」と言って母親が1人で買いに行っていた中学校の制服を着ていくことにした。
もたつきながらも制服を着て、勢いよく家を出る。
『まずは謝るんだ…それで私、変わるからって伝える…!』
祖母の家まで徒歩で15分ほど。
走ればすぐだ。
体力は落ちていたが、10分ほどで母親の実家に着いた。
ドアを開けた祖母はとてもビックリしていた。
後ろから母親が顔を出す。
そして口元を手で覆い、膝から崩れ落ちて泣き出した。
「ママ、ごめんなさい!」
祖母に促され家に入る。
母親はしばらく泣いていたが、しばらくすると笑顔になった。
「私、これからいっぱい勉強して、ちゃんと高校行く!
だからママ…戻ってきて…!」
母親は涙を拭きながら、しずかに微笑んで頷いた。
「大きくなったね…」
そう言って、私の少し短い制服の袖を握った。
2人で手を繋いで家へと帰り、
カーテンを開け父親の帰りを今か今かと待つ。
帰ってきた父親もまた、涙し、私を抱きしめた。
窓の外の桜は、それをずっと優しく見守っていた。
【窓から見える景色】~完~
あなたの家の窓から見える景色はどんな景色ですか?
私の実家からはビジネスホテルと商店街と新幹線の線路と
川が見えてました(`・ω・´)キリッ
いつも♡︎ありがとうございます!