『突然の別れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
突然の別れ
それは突然…
春休みに入る前、いつもの様に、あの人と他愛もない会話を交わしていた…まだまだ夕方の帰り道は、冷たい風が吹いていた。別れ道の手前の小さな公園にあるブランコを揺らしながら…夕陽に照らされるあなたの横顔を、いつもみたいに、そっと見つめて…いつもは、もう少し明るい雰囲気なのに、何故だか口数少なく感じていたけど…
オレンジ色の空から、群青色に変わり始めて、寒くなったね、って言いながら、公園を出た。そして、いつもの様に、バイバイして、左右に別れて、少し歩いて振り返る…あの人も、いつもみたいに、優しく微笑み乍ら、小さく手を振っていた…そして、突然、
ずっと、ずっと好きだから…
そう言って踵を返して、夕闇に消えて行った…
其れから4月になって、あの人が、この街から居なくなったのを、人伝に聞いてから…突然のサヨナラに、ただただ、どうすることも出来ずに…
ペットを飼っていました
うさぎです
元気でした
死ぬまでは
-突然の別れ-
遠距離恋愛をしていた私。終わりは呆気なかった。
「バイバイ」
そう書かれたLINEを見てははぁ…とため息をつく。思えばいつも受け身だった私。付き合い始めたのも彼から。好きだよって言われて「私も」って返すレベル。別に好きじゃなかったわけじゃない。それなりにちゃんと好き…だったと思う。私は『好き』という感情が分からない。恋愛沙汰には疎いから全く分からない。今まで、そんなに率直に思いを告げてくれる人なんていなかったし、こんな私を好きになってくれたのはあの人しかいないんだろうな。突然の別れは涙を流す暇もなかった。そもそも泣けなかった。それほど相手のことが好きでは無かったのだろうか。自分はそんなにもドライな人間だったのかと思いながら毎日時を進める。遠距離だったから会うこともないであろう彼のことを忘れる日は来るのだろうか。
「突然の別れ」
突然の別れ
子供の頃は、自分の好きな人や物、風景や習慣など自分が大切にしている全てとの別れは突然だった。
単純で純粋だったから。
今は、色々な経験をしたし、どこでどう仕入れたか分からない、整理しきれない膨大な知識がある。
だから、予測する。
好きであればあるほど、大切であればあるほど、辛く悲しい身悶えする様な別れを予測する。
そして身構える。
傷付いてなるものかと。
それは、表情や声色に出る。
すると相手の、特に人には何故だか伝わる。
そして、相手も身構える。
それを私は察知して、さらに身構える。
すると、相手と一緒に居ても楽しくなくなり、綺麗な景色だとか、良い音色だとか、思わなくなる。
そして、ちゃんと確実に、思い描いた通りの別れがやってくる。
それは自分が招いた事なのに、この世の終わりかのように泣いたり喚いたりする。
つまり、何が言いたいかというと、純粋に誰か何かを大切に愛していたのなら、別れは突然でも大丈夫、その痛みは強烈だが後には残らない、という事と、私は別れ製造マシーンだったという事。
そんな自分と別れてから1年。
最近は、誰とも何とも別れていない。
家の鍵以外は。
2.024/5/19
【5/19 テーマ:突然のお別れ】
突然の別れは文字通りやってくる。
けど神様、これはあんまりじゃないか。
こんな無惨な姿でのお別れなんて、ねぇ。
ヒーローの色だと言っていた赤色と夕日が重なって溶けていく。
そしていつかは同化して思い出せなくなってしまう。君はあんなにも暁色に輝いてたのに。
Theme.突然の別れ
最後にあなたを見かけたのは、あなたが
エレベーターに乗っている時でしたね。
私はあなたが、転職することになるなんて
考えもせずに、笑顔で、
いつものように手を振ることしか出来ませんでした。。
もっと、あなたと、お話したかった。。
別れとはそういうものか。。
突然連絡が取れなくなった友人に
今も時折電話をかけている。
奇跡で繋がりますようにと思いながら。
もしかしたらこういうしつこいところが
嫌になって縁を切ったつもりかもしれないけど
私直接はっきり言われて泣くまで諦めないから。
突然の別れ
(本稿を下書きとして保管)
2024.5.19 藍
「上京するから。家族のことは任せた。」
今朝、兄ちゃんに言われた。いつかは上京するだろう、と分かっていたがいきなり過ぎる。せめて1ヶ月くらい前に言ってほしかった。僕以外の家族は、兄ちゃんの上京を前から聞いていたのだと後に知った。兄ちゃんなりの気遣いなのだろう。
「お盆になったら帰って来るから。そのときはお土産でも持っていくよ。」
僕は兄ちゃんが見えなくなるまで、何回も手を振った。
数日後、手紙を書くことにした。今日は学校で友だちができた、算数の授業が難しすぎる、夕ご飯が僕の好きなオムライスだった、…今思えばしょうもないことしか書かなかった。とにかく兄ちゃんと話したかった。お盆が待ちきれなかった。
「早く帰って来ないかなー?」
夏休みに入り、あっという間に宿題を片付ける頃になった。自由研究や読書感想文に苦戦し、夏の暑さにも潰されそう。なんとか宿題を終わらせ、すぐに学校が始まった。
僕は疑問に思った。兄ちゃんは帰って来なかった。お盆は8月の真ん中くらいだよ、と母さんは言っていた。それなら、夏休み中に帰って来るはずだ。しかも、夏休み前頃から手紙の返事が返って来ない。毎日書いてはポストに入れていた。そのことを母さんや父さんに伝えたが、忙しいのだろう、としか言わない。しばらくの間待ってみたが、兄ちゃんが家に来ることも返事が来ることも無かった…。
僕が上京するとき、母さんから手紙を受け取った。そこには兄ちゃんについてのことが書かれていた。
[兄は上京した年の夏に亡くなりました。交通事故です。ずっと黙っていてごめんね。 母]
※フィクション
【お題:突然の別れ】
別れはいつも突然だ。
よく聞く話だ。
ドラマや映画、漫画や小説で書かれがちの言葉。
自分には関係の無い事だと思っていた。
その時が来るまでは。
そう、別れいつも突然なのだ。
1つ年上の元バイト先の先輩
困ってる時に助けてくれた優しい人
約1年お付き合いしていたけど別れた
彼とは趣味が合わなかった
会う回数も減り、好きの気持ちもなくなってしまった
続くと思っている関係にも突然別れがくる
友達と電車で遠出をすることにした。
ホームに来た列車に乗り込む。
「―――よ」
後ろから声が聞こえたので振り返ると、友達が電車に乗っていなかった。
締まりかけるドアの向こうから、友達は私に言った。
「そっち方面じゃないよ――」
――突然の別れ
突然の別れ
三千四百十円。なんとも収まりの悪い金額だ。
私は手にした財布を仕舞い、隣を見た。
「いくら?」
「ハズレだった。千円ちょっと」
淡い金髪のセミロングをふんわり肩にかけた彼女は、悔しそうにそう言うと、同じように財布を仕舞う。高級そうな革財布。恐らく、高い財布なら金額もリッチだと思って選んだのだろうが、見事に当てを外したようだ。中身より入れ物の方が高い。
「あーあ。最近みんな持ち歩くお金少なくない?ペイペイのせい?」
「そんなことないと思うけど」
むくれる彼女に苦笑して、私は立ち上がった。コンビニにご飯を買いに行くのだ。水は公園にある。
週に一度、私達は財布を盗む。奪ったお金でご飯を買って、二人で食べて、毎日あてどなく歩き回る。
「今日は何食べるの?」
「パン。千円じゃあ、贅沢できないし」
彼女は答える。盗んだお金は互いにあげない。それが私達が決めたルールだ。犯罪は犯罪だから、自分で盗んだお金は責任を持って自分で使う。そんなルールしか私達に守れるものはない。
陽射しの降り注ぐ河原を歩きながら、私は思う。かつて地獄の底から私を救ってくれた彼女の姿を。一緒に逃げようと言って、赤く汚れた手を差し出した彼女の笑った顔を。
私は彼女がいればそれでいい。身一つで、財布を盗んで、公園の温い水を飲む生活だって構わない。彼女が隣で笑ってくれるなら、そこが私の天国だ。
今日は後ろがうるさい。通行人のひそひそ話。あの子、ニュースの−−−−同級生を刺したっていう−−−−本当かしら−−−−−
そんな声が聞こえたのだろうか。
「行こう!」
いきなり、彼女が笑って駆け出した。
人が追って来る気配がした。彼女は止まらない。汗が飛び散り、息が上がり、不規則に足音が鳴り響く。春の終わりの熱い日の下を、私の手を引いて、どこまでも走っていく。
−−−―-−−~〜〜−−ーーーーーーーー……………
それは、私の最後の記憶だ。二人きり、小さな旅の最後の一日の、最後の思い出だ。
彼女はいなくなった。私達は捕まって彼女と引き離され、彼女は泣き喚いて、私はどんな顔をしていたのか覚えていない。
何年経っても、金色の髪を揺らして私に微笑みかけた彼女の神々しいまでの美しさを、私は反芻している。彼女の手がまだ赤く染まっているのも知っている。
あなたがいなくなった日、私は人生を歩くことに決めた。あなたの人生を歩むことに決めた。広い世界が好きだったあなたは、まだ暗く狭い部屋にいる。
人生は選ぶものだ。そうあるべきだ。少なくとも私はそう思っている。
#18『突然の別れ』
昨日までは隣で笑っていたのに。
どうしてあなたはここにいないの?
最近、この星、この国では
とんでもないことが起きている
人々は苦しみの声を上げ、
その引き裂かれるような苦痛に倒れる人も多い
───そう、季節との別れだ。
ようやく麗しき春に逢えたと思えば
彼女はあっという間に儚くなってしまって
我こそが王だとでも言いたげな
彼の夏の苛烈さに襲われる
かと思えば
行方をくらましたはずの冬の君が
ひょこりと顔を出して悪戯に笑うのだ
秋は夏と冬の獰猛な牙に弱り果てて伏せりがちで、
もう駄目かと諦めようとすれば突然
起き上がってにこにこと散歩に出掛ける
この頃四季はどうにも
慌ただしい日々を送っているらしい
サッと現れては
サッと消え
生まれたと思えば
死んでゆく
もう少しここにいてくれ、と
頼む間どころか、
その願いを心に宿す暇もなく
彼らはすぅと去ってしまう
心地よく戯れていたのに、
彼女をおしのけて現れる
そして去ってしまった彼女が
当たり前のものではない
美しいひとなのだと言外に示す
もうどこかに行ってくれと願うのに
しつこくまとわりついて困らせて
そろそろ慣れて心地良さを感じた頃に
ふっ、と突然姿を消してみたりする
もう少し落ち着いて、そこにいてほしいと
まだ君と語らっていたいと願うのに
全くつれないひとたちである
「突然の別れ」
「ずっと嫌いだったんだよっ!」
それはいつもと同じ夕暮れ時の教室。
いつに無く、深刻な顔をした親友が言った。
「自分勝手で努力もせずいつもいつもあたしにばっか負担かけて、あたしが今までどれだけ我慢したか…!」
知らねぇよ。
傷つくより先にそう、思った。
だって何となく嫌われてるのなんか気づいてた。
話が噛み合わないことも多かったし、言われて嫌なこともたくさん言われた。
それでも隣に居たのは、たぶん好きになれると思ったから。
でもそれは私だけの幻想だったらしい。
「…なんか言えよ」
親友は黙ったままの私を睨む。
正直、面倒くさい。もう一瞬で親友への興味を失った私は、すべてがどうでも良かった。
「いままでありがとね」
私は感情を出来るだけ無くし、笑顔でそう言った。
別れを告げたら、糸は切れた。
別れを告げても、切れることのない糸だってある。
つなげていてくれる彼のことを大切に、そしてこの糸が永遠の糸であることを願って、今日も貴方に好きを重ねていく。
前触れもなかった
突然、溢れ出して溢れ出して
止まらなくなった
自信がなくなった
大好きなはずなのに
隣にいる資格がないなんて思って
離れたくないはずなのに
さよならと言った
自分の心を守ろうとした
はずなのに
正しいことだったのかわからない
自分が切り出した突然の別れに
涙が止まらない
君からしたら、意味がわからないよね
勝手ばかりでごめんね
忘れて、いいよ。
#突然の別れ
大好きだった遠距離恋愛の先輩。
毎日欠かさず連絡をくれた思い出
いまでもそれは忘れられない事である
手紙、プレゼント、そして心についた思い出、傷
すべてがその人と築いた思い出 すなわち歴史である。
それは突然のことであった。
『さよなら』 時は止まった
だがしかし、動いている。 別格の特別な時間は閉ざされた
暗い世界が広がって見える 別格の特別な時間などというものは存在していなかったのかもしれない。
暗い世界
世界とはなんだろうか。 自分に見える空間、思い、これが世界なのかもしれない。
作品No.49【2024/05/19 テーマ:突然の別れ】
あなたとの突然の別れから
今年で十九年
元気だったあなたが
突然にその命を終えた
あの日
恐怖はなく
ただ寂しくて哀しくて悔しかった
そんな〝おくりの日々〟
私の中に
今も大きな喪失感と後悔と
そして
それ以上に思い出を
遺したあなた
今年もきっと
命日にはウートートーしに行くからね