『秋恋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【55,お題:秋恋】
それは突然のことだった
親が神主の私は、よく神社の掃除を手伝わされていた
銀杏と紅葉の木が並ぶ、参道の周りの掃き掃除
いつものことながら、毎日やっていたらさすがに飽きる
しかも今日は風が強い、軽い落ち葉は私を弄ぶようにあっちへこっちへと舞い踊った
早く終わらないかな~とか、今日の夕ご飯なんだろうな~とか
雑念まみれで、ひたすら手を動かす
...チリン
「鈴の音?」
...チリン
なんだろうと、首を回らしていると
ぶわっと一際強い風が吹いた
後ろに気配を感じて振り返る、寺育ち舐めんな
「えっ...と、どちら様ですか?」
踊り舞う木の葉の中で、優雅に着物を着こなした背の高い男性
青い短髪に、秋を閉じ込めたような赤と黄色の混ざった瞳
手首につけた数珠の鈴がチリンと鳴って、その人と目があった
「あ、どうも...」
うわ、まつげ長...めっちゃ顔綺麗だなこの人
「君は...俺が見えるんだね」
そう言ってふにゃんと細められた目元
秋だというのに、彼の周りだけが春のようだった
9/21「秋恋」
「秋の恋は本物になりやすいんだって」
そんな話を女子がしていたから、アイツの動向が気にかかる。
男女問わず人気でいつも人に囲まれているアイツに、もし好きな人ができたとか、告白されたとか、そんな話を聞かされたら平静でいられる自信はない。
いっそ俺から告白するか? いやいやいや。アイツとは普通に幼なじみだし、アイツが俺に気があるわけがない。
「将太」
俺に気づいたアイツが近寄ってくる。
「ちょっと屋上付き合えよ」
「お、おう?」
腕を引かれて階段を登る。屋上に出て、手すりにもたれて、アイツは言った。
「オレさ、ずっとお前のこと好きだから」
にっこりと笑う顔に邪気はない。―――いや待って、今何て言った?
「秋の恋とか全然関係なく、ずっと前から年中お前のこと好きだから。それだけ言っときたかった」
言い残して、アイツは悠々と校舎に戻って行った。
アイツに人の心を読む力があることを告白されるのは、それから10年後だ。
(所要時間:9分)
『秋恋」の読み方も意味も知らなくて調べた。
【意味:秋という季節における恋】
【“ひと時の思い出で終わってしまう”という意味の「ひと夏の恋」とはよく聞きますが、「秋から始まる恋」は逆に長続きしやすい】そうな。
どんな時期に恋をしてヒトを好きになったとしても、
自分の中の相手に対する理想と相手の現実を擦り合わせて幻滅しないことが一番長続きするんじゃないかな。
「愁う」という言葉があるように、秋は物悲しい気持ちになりやすい季節だ。生命力に溢れた夏の景色から徐々に落ち着いた色彩に変わり、肌寒さを感じ始める時期。だんだんと色づいていく木々のように、また冬に備えて食料を蓄える野生動物のように、人間も「恋」の実を育みやすい季節なのかもしれない。
「秋恋」というお題から徒然なるままに「秋の恋」について書いてみたけれど、わたしは「秋が恋しい」と読みたいな。今年はまだまだ残暑が居座っているけど、道端のドングリや夜の虫の声に、確かに季節が歩を進めているのを感じる。冬が訪れる前に、もっと「秋、来い」と思う。
【秋恋】
「これ、シュウレンって読むんだよ」
秋恋。
そう書かれた文字をなぞり、彼女は笑った。
栗色に染めた長い髪はふんわりと巻いていて、暖色のカーディガンと薄化粧も彼女にはよく似合っている。
高校で見るのとは違う姿に、僕は視線を彷徨わせた。同級生のはずなのに、彼女のが大人っぽくて、艶っぽい。
「そうなんだ。知らなかったよ」
僕は嘘をついた。
本当は知っているよ。秋の恋は長く続くなんて話も。
ただ。言葉を途切れさせたくなかっただけ。
君の声を、聞きたかったから。
「そっかー! 和哉くんにも知らないことってあるんだね」
「あるよ。何でもは知らないと言うか」
「ふふふ、ちょっとホッとしちゃった」
得意げに彼女が笑う。
好きと語る小説を開いて、彼女はまた紙の上に指を滑らせた。何度も読み込まれた跡のある本を彼女が愛おしそうに見つめる。
おい、本、ちょっと僕と位置を変われよ。何て口が裂けても言えないが……少しうらやましくはあった。
「この小説はね、同い年の男女が恋に落ちてく話なの。でも秘密もあり、謎解きもありで面白いんだ」
「恋愛小説なんだね」
「和哉くんも何か秘密あるよね? 当ててあげようか」
ーー好きな人、いるでしょ?
彼女の口元が強気に口角を上げるのを見て、僕はドキッとした。
知っているのだろうか?
もしかして、バレていたとか?
嬉しい気持ちと、恥ずかしい気持ちと、怖いものを見るような思いが一瞬で心の中で混ざり合う。絵の具を全て混ぜた時の、あの混沌みたいな感じ。
「当ててあげようか?」
「うん。……あ、やっぱり、まって」
咄嗟に僕は手を広げてストップをかけた。
赤い顔は見せられない。その勇気はなくて。
それに。今は。
まだ、恋を夢見ていたいんだ。
#秋恋
鮮やかに
燃え尽くすほどの思いは
肌をかすめる涼やかな風も
花を濡らすそぼ降る雨も
美しく記憶の中に焼きつける
恋に焦がれた
それだけの恋だったとしても
あの優しさに包まれた季節の
温もりは消えはしない
秋。
まだ夏の香りが残ってる。
どんどんどんどん葉っぱが色付いて。
少し涼しくなってきて。
落ち葉が地面を覆ったら。
「ベッドみたい」「気持ちいい」と
寝そべる君がいるだろう。
秋恋
一昨年の秋は高校に入学してから片想いして大好きだった人に思い切って告白して振られた。引きずって引きずりながら彼氏作ってみたり男遊びしてみたり。だれもその人とは当たり前やけどちがくて。
1年経った去年の秋。やっとその人を諦めきれて男遊びも終わった9月下旬。のんびり始まった10月頭。今の彼氏と出会った。初めて心から大好きだと思える人と付き合ってこんなに幸せなんだって毎日が幸せだった。
それからまた1年経った今。数日別れてすぐ復縁みたいなのを数回繰り返したけど去年付き合った彼と続いてる。10月で出会って1年。最近不安定な私たちだけど無事に1年記念が迎えられたらいいな。
私にとっての秋は恋の始まりと終わりの季節。
秋恋
秋の恋は長続きするという。
私の散った恋は夏始まりだけど、1ヶ月考えてからお返事したのでほぼ秋からと言ってもいい。
大学の夏休みは長かったしね。
実際長く続いた。十年近く続いた気がする。
もういい歳だ、結婚も視野に入れて……なんて考えていたころに別れることになった。
私は依存傾向が強いのだとそれとなく示された。
疲れさせてしまったのかもしれない。
分かっていた。
でも、1ヶ月考えるそのときから私と交際するときの注意事項として「重たいよ」と伝えていた。
私はこの人しかいないと思い込むと、尽くし続けるタチなのだ。
今読んでいる社会心理の本にまんま書いてあった。
見捨てられ不安。
捨てられると後がないからしっかりねと、母に言いくるめられていたこともある。言い訳だ。
本当に、人生のすべてを彼に凭せかけていたようにべったりだつた。
友達より彼。ゲームするのも彼と同じもの。
頑張って、頑張って着いていこうと必死だった。
別れて思う。私には何も残っていなかった。
彼といなかった時間何をしていたのか、思い出せない。
彼といることこそが人生の意義だと信じていた。
今、改めて思うの。
「そりゃ捨てられるわよあんた」
落ち葉の掠れた音さえ遮らない声で
強く駆けた秋風に私の心音が勝った
(秋恋)
書く習慣/167日目。
「 秋恋 」…
秋恋♪
( ^ω^ )では、歌います…
スゥ…あっ…
🔔カーン (完)
秋恋とは…
秋という季節における恋
の様です…まんまやん!
ですが、秋の恋は男女ともども…
生存競争が始まるのだ!
私にとって恋と言ったら、
春で桜の木で告白のイメージだけど
何か、恋する季節が多いのは
秋と冬らへんの様です。
理由は、
恋人が一番欲しくなる季節で、
ハロウィンやクリスマスなどの
イベントごとがあるのと…
寒くて人恋しい、寂しい感じ、など
もあって男女は恋を求めるとか…
( ^ω^ )まぁ…知らんけど
( ー̀ ꒳ ー́ )せやな…
家庭の温もり、愛人の温もり、
だが、そこの恋人のいない若者よ…
余りにも温もりが欲しくて、
コタツに恋したり、
飼ってるペットでぬくぬくと…
そんな、恋ナキ者よ…
┏(^o ^┏)┓今!乗るしかない!
📃←[飲み会のチラシ]
リア充に俺はなる!
^ω^)と言う事で行ってきま〜す。
・・・数時間後…
私→(敗北者)<ウォォォ(泣)
友→ (⸝⸝ 。𐋣°⸝⸝)( ơ ᴗ ơ )デキタァ
友→ (⸝⸝ 。𐋣° ơ ᴗ < )
『 ( 非リアの禁忌 ) 』❣️
私→(^ω^) 恋は渾沌の隷也! (♪)
↑
SAN値ピンチ
🎲コロコロ ⚀←ファンブル
じゃあな…( ^ ω :;.:.. .҉ パッ
では、また明日…
いい男:女になれよ。
誠⚫︎⚫︎!
"秋恋"
CRに向かう途中、少し強い突風が吹いた。少し前まで吹いていた風よりも冷たく、ブルリ、と身震いする。肌寒くなってきて『そろそろ木々が色づく頃だなぁ…』と考えていると、ふと思い出した。
「そういえばあいつと出会ったの、今位の時期だったな…」
当時を思い出しても、まさか今の関係になっているなんて、傍から見ても驚かれるだろう。自分達が一番驚いているのだから。当時の荒みっぷり一触即発さといったらもう…、まるで子ども…。
「ハァ…」
と、半分笑い半分呆れの声が漏れる。お互い譲れない、というような言い合いで、今思えば本当に子どもの喧嘩の様。
けれど、あの時期があったからこそ、お互いの考え方や、何にどう感じるのかが手に取るように分かって、あの時期が無ければこんな関係にまで発展していなかっただろう。
全ての事は繋がっている。無駄な事なんて何も無い。
無駄だと思っていても、いずれ大事な事柄になって帰ってきたりする。それを知ったのはつい最近で、俺が人に言える事では無いけれども。知ってからは《今》を大切に抱きながら生きようと決めた。いつかそれが、何らかの形となって帰ってくるのだから。
「…フゥ」
息を吐き、気合いを入れて向き直る。ザッ、と地面をしっかり踏みしめる様に一歩一歩大切に、歩き始める。
「秋恋」この言葉を考えるとイメージが
わかないかもしれない...
でも、きっと
夏も終わって、涼しい秋を迎えて
「ひと夏の恋」というようにまた思い出を刻んでいくということを…
わたしと君の遠距離恋愛もまだまだ続いていくということを指している
I.m.
さつまいもが好き
柿が好き
梨が好き
キノコが好き
栗が好き
月見団子も
月見バーガーも
食べ物に魅力を感じる
秋は恋心多し──
(2023.09.21/秋恋)
秋恋
秋恋って秋にはじまる恋のことでしょうか。
そういう言葉があるのか調べてみたけどよくわからない。
恋に季節は関係するのかしないのか。
でも夏恋だともう少しイメージしやすいかも。
秋はどちらかというとシングルで色々楽しめる季節と感じるけどね。
なので秋恋するならば、本やゲームや芸術作品の中にいるかもしれない理想の何かにたいして、かな。
何よりも
大事にしたいのは
かけがえのない
わたしの愛する人たち
慰め
励まし
時に叱咤しながら
守り
守られ
支え合い
互いに
気遣い思いやる
心と心
わたしが
わたしで
あるために
わたしが
わたしらしく
生きるために
決して失くしたくない
この絆
# 大事にしたい (283)
秋恋
禁断の恋 この恋は叶わない
これ以上気持を大きくしてはいけない
僕は既婚者だから
君が退職してしまうのは
とても寂しい
お疲れ様でした体を大切に と
メッセージを添えて
選んだ桜柄のボトル
恋する夫よ 想像力を鍛えよ
妻の誕生日でさえそんな行動 皆無なのに
心がこもったそれは
妻の私にとっては爆弾なのだ
それに
綺麗にラッピングされた
ルビーピンクのそれを
いつまでも
棚に飾って置くのは
やめて欲しいと思っている
のだが
そんな無防備な年下の夫に
出逢った頃のまま
今も変わらない私の秋 恋心
見えてた肌が隠されて
「そんな服が好きなんだね?」
なんて珍しい姿にやっと気づいて
結いてた髪が解かれて
「そんなに髪長かったんだね?」
なんて今更気づいて
涼しくなるから
距離が近づいて
やっぱり好きだな
なんて改めて知って
頬に紅葉が色づいて
再び君に恋をして
–秋恋–
『秋恋』2023.09.21
秋というものは、わけも無く人恋しくなる季節だ。
ひんやりとした朝晩の空気、野山を紅く染める葉。
それなのに、僕の心は紅く染まることがない。
あの人が傍にいれば、紅葉するのに。
あの人の趣味である盆栽の紅葉もきっと、紅くなっている。
大切にされている自負はあるが、それもきっと僕の亡父のお陰だろう。
今の僕の地位があるのは、亡父のお陰。
そんなことぐらいは、分かっている。
それでも、あの人に愛されたいと思うのはいけないことなのだろうか。
無口なあの人から、沢山の愛の言葉を賜りたいと思うのは罪なのだろうか。
もし、今この場にあの人がいたら、どんなふうに話しかけてきて、どんなふうに僕を見てくれるのだろうか。
想像するだけで、胸の奥が締め付けられる。
しかし、隣を見てもあの人はいない。
ただ、いつかあの人から頂戴した紅葉の盆栽だけが紅く色づいている。
『あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む』柿本人麻呂
秋恋
「寒くないですか?」
紅葉を見に来て、その美しさに見惚れていた私に彼が声をかける。
「ほっぺがモミジみたいに真っ赤になってます。風も冷たくなってきてますからね」
そう言うと自分の首に巻いていたマフラーを外しだし、
くるりと私の首に巻きつけた。
マフラーから伝わる、さっきまでの彼の体温。あったかいと感じるとともに、顔に熱が集まってくるのがわかる。
「そろそろ帰りましょうか。あと、あったかい飲み物でも買ってきます」
何も返せず、寒さで赤くなった訳じゃない頬を隠すように、彼のマフラーに顔を埋めた。
とある日の紅葉を見に来た彼と私の話。