神様が舞い降りてきて、こう言った。』の作文集

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神様が舞い降りてきて、こう言った。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/27/2024, 6:14:08 PM

「パンパカパーン! 君、目の下に隈のある、明らかに幸の薄そうなそこの君! 厳正なる抽選の結果、君は私に選ばれました!」

その高らかな声が響くと同時に、真上で傘でも広げたかのような影が落ちた。
大学からの帰宅途中、片手にスマホをぶら下げて、
ひとりとぼとぼ歩いていた僕の前に、突然現れた人の顔。
それは何故か逆さまににゅっと生えるような現れ方をしたものだから、僕は驚きのあまり声も出せずにばたばたとみっともなく飛び退いた。
歩道の小さな段差につまづきかけた姿勢を、転ぶまいと咄嗟に戻す。周囲を通り過ぎていく人の、奇異なものでも見るような訝しげな視線が体に刺さった。

「……は、え、はぁ? な、何、あんた」
「なななんと! 当選確率は世界人口分の一! 君は今この瞬間、世界一幸運な人間になったと言ってもいいでしょう!」

僕の漏らす動揺と困惑の声などお構い無しに、やけに高いテンションの不審者は行先を塞いで何やらまくし立てている。そのくせ周りからの視線は全て被害者の僕の方にだけ向けられるという異常事態。
状況を一切飲み込めないまま、僕に絡む逆さまの人間を呆然と見上げた。

重い課題の提出期限に追われて徹夜が続いたのが良くなかったのだろうか。前々から自分の先延ばし癖は良くないものだと自覚していたが、ここまでくると流石にいくらかの危機感を覚える。いや、今回は教授の設定ミスだか何だかで予定よりも締切日が前倒しになったのが良くなかった。そうでもなければ自分がこんな幻覚を見るはずはなかっただろう。

浮いていたのだ。人が。
僕の真上に覆い被さるような形で、僕の顔を覗き込んであどけない声を響かせていた不審者は、どう見てもなんの支えもなしに空中で留まっていた。

「────い、おーい、聞いてる? えっ、まさか立ったまま失神してるとかはないよね? 駄目だよ道端で。私じゃあ君のこと運んであげらんないんだから。ちょっと、君ってば」

こんなことは現実じゃありえないわけで。くるりと宙で身を翻し、今度は焦ったように、もしくは心配そうな顔をして僕の頬をぺちぺちと叩くような素振りをする彼は、夢か睡眠不足の脳が作り出した幻に違いない。それにしてはあまりに具体的というか、はっきりと存在しすぎているような気もするが。
じゃあそれ以外の一体何だと問われれば、最適な答えは浮かばない。
しいて言うなら、この世のものではない何か、とか。

「いや、いやいやいや。流石にそんなわけ、」
「ある。あるよ、ありまーす。現実逃避も程々にして、そろそろ話を聞いてくれませんかー? 私ってばさっきから無視され続けて傷ついてるんですけどー」

頭に浮かんだ馬鹿げた考えを振り切って足早に歩みを進める。できる限り幻覚のことは無いものとして扱おうとしてみたが、やはりと言うべきか僕の真横をふわふわと着いてくるではないか。
自分のことを認識していると確信を持ってか、ひっきりなしに訴えかけてくるそれにとうとう良心が耐えきれなくなって、僕はついに口を開いてしまった。

「なん、ですか。さっきから」
「おおお! やっと、やっとだよ! 話しかけた時はこんなに苦戦するなんて思いもしなかったんだから……っと、こんな話はどうでもよくって。あのね、私は君にお願いがあるんだよ。他でもない、君に!」
「……お願い?」

ようやく得られた返答に感動したかと思えば、僕の前に躍り出てきてこちらをビシッと指さす幻覚。
その仕草は下手をしたら今まで出会ってきた誰よりも生き生きとしていて、別に必要も無いのだろうが、ぶつからないようにと自然に歩く速度が遅くなる。
不信感を隠す気もなく眉を顰めて聞き返す僕に、それはお願いをする立場とは思えないほど胸を張って堂々と続けた。

「そう! それもただのお願いじゃないよ、ありがたーい『神様』からのお願いだ。
神に選ばれた、名も知らない幸運な青年よ。私のために人助けをしてほしい」

彼はそう言うと、妙に得意気な笑みを見せた。
どうやらこの幻覚は自称『神様』らしい。
喋るほどに信憑性を失っていくその言動を半ば呆れ気味に流せば、自称神様は慌てたように僕の腕に縋って理由を説明し始めた。

曰く、彼は本当にちっぽけな神社に祀られていた神様で、最近はその存在すら人々に忘れられかけているのだと。
人からの畏怖や尊敬を得られないままだと神は衰弱していき、やがて消滅、言わば死を迎えるのだそう。
それは嫌だと悪あがきを始めたのがことの始まり。
まずは手近な道行く人の中から信者を一人獲得(目をつぶっての指差しという適当極まりない方法で選ばれたのが僕である)。
日々信者からの祈りをチリツモで受け取りつつ、その信者を通して人助けを繰り返すことで周囲からの感謝やら何やらを吸収して力を取り戻していく、という算段だったとか。

これが真実か僕の妄想かはさておき、信者候補の人間に半べそをかきながら縋り付く神様というのはいかがなものだろう。尊大さも何もあったものじゃない。

「人だって死ぬのは嫌でしょうが! 今なら初入信特典として私のなけなしの加護もつくから! いいこと起きるから!」
「例えば?」
「急いでる時に当たる信号がほとんど全部青になったりとか。お店のちょっとしたスクラッチや福引で二等くらいが当たったりとか、会計金額の端数が手持ちの小銭ぴったりになるとか……」

後半にいくにつれて徐々に小さくなっていく声。確かにいいことには違いないが。
しかしあまりの必死さに、放っておくのがなんだか可哀想に思えてきたのもまた事実。それに、何より。
ゆっくりとだが進めていた足を止め、彼に向き合う。

「……もしそれが本当だったら、考えてもいい、ですよ。多分、昔からついてなくて。それっぽっちの光景でも見たことないから」
「え。ホントに?!」
「どっちに驚いてんのかわかんないけど、本当。別に無理難題ってわけでもなさそうだし」

事実、彼が最初にかけてきた言葉通り、僕は運が悪かった。毎度赤信号には引っかかるし、どんな抽選にだって当たったことはない。財布にはいつも中途半端に使い切れない小銭たちがたむろしている。今日だって大学構内の自販機に五十円玉が吸い込まれて返ってこなくなった。
話している途中で、自分でも上手くいく可能性は低いと思いかけていたのだろうか。少しばかりしゅんとした表情をしていた彼は、僕の返事を聞いた途端飛び上がるほどの勢いでその顔を上げた。

「一ヶ月。お試しだけなら」

もしこれがただの夢幻ならそれでいい。家に帰って充分な睡眠を取れば、そのうちすぅっと消えていなくなるだろう。
心底嬉しそうに激しく頷き、僕の周りをぐるぐると浮遊して回る自称『神様』との出会いは、果たして僕にとって滅多に訪れることの無い幸運足り得るだろうか。
どこからか転がってきた百円硬貨が、踏み出した僕のつま先にコツン、とぶつかってまたいなくなった。


【神様が舞い降りてきて、こう言った】

7/27/2024, 6:08:36 PM

神様が降りてきて、こう言った。きっと上手くいくって。
求めよ、さらば与えられん。つまり、神に求め祈りなさい。そうすれば神様は導いてくださるだろうと。
都合の良い妄想だとは分かっている。それでも、他に縋り付く方法なんて無かったから、私は祈っては都合のいい答えを神様からの言葉だと図々しく思い込んで、現実から目を背け続けた。

7/27/2024, 6:04:10 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。

「君はこれを何だと思う?」

_______

相変わらずの曇天にため息をつく。
あの時アイツが置いていったペンは相変わらず自分の手元にある。
なーんの変哲もない、ただのペン。
最近インクの出が悪くなってきたから捨てようかとまで思い始めている。

ペンはペンだろ。

そう思いながら筆を走らせる。
一週間も仕事を休めば溜まるものも溜まってしまう。これもあれも全部アイツのせいだ。
眠気を誤魔化すように眉間を抑える。
その時、扉の音がした。

「ただいま戻りました。」

「あーい。」

書類の山を退けると、部下が書類片手にこちらに向かってきていた。

「これ確認お願いします。」

「ん。」

「ではお疲れ様です。」

渡された書類に目を通す。これぐらいPDFで寄越せよ。
書類を山に載せようと顔を上げると部下の去る姿が見えた。
ふと違和感を感じ、立ち上がって部下に近寄る。

「え、何です?」

こちらを向いた部下のシャツを捲り上げる。

こっちじゃねぇな。

ぎゃーぎゃー喚く部下は無視して背中側も捲り上げると、どす黒い痣が出てきた。
ビンゴだ。

「お前これどした。」

バレたくなかったのか、部下が苦い顔をする。

「殴られました。」

「は?」

「あちらさんちょっと今日機嫌悪かったっぽくて。あ、仕事は出来ます、します。あんま気にし…」

言葉を探す部下の両肩を掴む。

「よくやった!」

「え?」

痣を連写し、棚から訴状を取り出す。

「いや前からあそこのやり方気に食わなかったんだよなお前今から病院行って診断書取ってこい」

「っ…と…?」

「勝訴確定演出だ」


す、とアイツから貰ったペンをとる。


「ペンは剣よりも強し、ってな。」

_________
2024.7.28°

ペンは剣よりも強し(広義)

7/27/2024, 6:02:31 PM

都合のいい願いを叶えるために存在してない

やりたい事があるならば歩こう
道はいつも後ろにできてる

7/27/2024, 5:54:12 PM

目が覚めるとそこは知らない場所だった。
辺りは真っ白で、こういうのを光に包まれているって言うんだろうな、自分の体の感覚もなくて、上も下も分からない。
当たりを見回してみても、小さなゴミひとつ見当たらない。
さて、ここはどこだろうか。
これからどうするべきか。
そんな事を考えていたら、何かが羽ばたく音が聞こえた。
そちらの方へ視線を向けると、俗に言う天使の羽を二対、つまり4枚の羽を広げ神様が舞い降りてきて、こう言った。

『異世界の勇者よ、私の世界を救って欲しい』


「⋯⋯うーん、なんで見ただけで神様ってわかるんだって話だよな。あー、ダメダメ。在り来りすぎるわ、この話。おっとそろそろ時間か。さてと、見回り行くかぁ」

某サイトの閲覧アプリを閉じ、スマホの画面を消しポケットに仕舞う。
深夜降り出した雨は、朝方になるとその勢いを増した。
貴志は長靴を履き、合羽を羽織ると玄関を開けた。
瞬間、雨粒が地面を叩く音が鮮明になる。

「行ってくる」
「気ぃつけやー」
「はいよー」

目指すはココから直線距離で500m先、つい一週間前に苗付したばかりの畑だ。
畑自体の水捌けはこの雨でも心配ないが、近くを流れる川が氾濫すれば大事だ。
流木や草、ゴミなどが貯まればそこから水が溢れる。
だからこうして、何時間か置きに見回りをしている。
軽トラに乗り込みエンジンをかけ、ワイパーをMAXで動かすと慣れた道を走る。
家の敷地を出れば周囲は全て畑で、全てうちの土地だ。
爺さんの爺さんの代から、この場所で農家をやっている、生粋の農家の長男。
弟二人は家を出て普通のサラリーマンをしている。妹は今、海外留学中だ。
農家と言えば一昔前は休めない、重労働、儲けなしなど言われたものだが今は違う。
初期投資は掛かったが、AIやドローンなど最先端技術を上手く組み込んで、労働時間の短縮、品質の改善、収穫量の増加を果たし、親父の頃より収入は何倍にも増えた。
また、株式会社化し、農業に興味を持っている若者や田舎暮らしを考えている人たちを雇用、労働者を確保する事で休日も取りやすくなった。
両親は半分リタイヤし、家の近くの畑で自分達が食べるものと珍しい野菜を夫婦で楽しみながら作っている。
近所の跡継ぎのいない農家から農地の購入を依頼されて買った結果、自分でも驚くほどの土地持ちになってしまったのだが、各種作業車も農地が広ければ活躍の機会があり、遊ばせる期間が短くて済むため、減価償却の面でもいい事である。
目下の課題は、独自販路の拡大と規格外野菜の活用方法と言ったところだ。

「よっと」

サイドブレーキを引いてエンジンを止める。
ココからは気を引き締めて行かないと危険が伴う。
川の横の道を川の状態を確認しながら歩く。
3年ほど前に護岸工事を行い、ついでに川幅も広くした。
それなりの時間と手間はかかったが、農閑期で社員も対応したので費用は随分抑えることが出来た。

「うん、大丈夫そうだな」

所々に溜まっていた枯草やゴミを、長い竹竿の先に熊手を付けたような手作りのゴミ取り棒で取り除き、ある程度上流まで来た所でふと畑の方へと視線をやった、瞬間。

「うわっ!」

目を刺すような光に、思わず声が出た。
雷かとも思ったが、そうでは無いらしい。
何故なら、あの独特のゴロゴロと大気を震わせる音が一切なかったからだ。
代わりに貴志の耳に届いたのは、今まで聞いたことがないほど美しい声だった。

「ここはどこだ?」

光に焼かれた目は無意識にシバシバと瞬きを繰り返す。
暫く後、貴志が細く薄く目を開けると視線の先には人影があった。
いや、人影と言って良いのだろうか。
それは貴志から20m程離れた場所、一週間前に苗付した畑の中に立っている。
いや、正確には浮いている、足が地面に着いておらず30cmほど浮いているのだ。
それの背には2対の羽があり、羽を含めた身体全体が淡く発光している。
極めつけは、何も身につけていない。
つまり人間で言えば、生まれたままの姿と言うやつだ。
男なら良かったのかもしれないが、それはどうやら女のようで、形のいい大きく膨らんだ胸に細くくびれた腰、そしてハリのある臀部が顕になっている。
だがしかし、局所については絶妙に長い金色の髪がかかって見えないのが残念である。
貴志はあんぐりと口を開けたまま硬直していた。
それもそのはず、こんなに綺麗で完璧で貴志の好みど真ん中な女性の裸体などお目にかかったことが無い。
しかも雨が降っていて薄暗いにも関わらず、自ら発光しているおかげでバッチリ見えている。

「⋯夢、か?」

貴志がぽそりと呟くと、それは音もなくゆっくりと浮いたまま移動し、貴志の目の前で止まった。

「ここはどこだ?」
「⋯へっ?あ、うちの畑ですが⋯」

再度告げられた質問に貴志は答えたが、相手の欲していた内容ではなかったようだ。
体同様、美しい彫刻のような顔の眉間に若干の皺が寄った。

「国名は?」
「え、日本です」
「ニホン⋯知らぬな。お主、シャーダリフを知っているか?」
「いいえ、知りません。国の名前ですか?それとも人の名前ですか?」
「⋯⋯⋯」

貴志の問に答えはなかった。
不思議なのは、雨は相変わらず降り続けているのに、その音が全く聞こえないという事。
そして目の前の女性がこれっぽっちも濡れていないこと、そして何やらいい匂いがする事だ。

「仕方ない⋯⋯」

女性はそう呟いて貴志に近付いた。
貴志は後退ろうとしたが、体が動かなかった。
貴志の頬に女性の細い指が触れる。
少しひんやりとした感触が頬から伝わってきた。
それから静かに唇を重ねられた。


「神様⋯なんですか?」
「そうだ。この世界の神ではないがな」
「えーと、シャーダリフっていう世界の?」
「そうだ。で、今どこに向かっておるのだ」
「取り敢えず、俺の家に」
「そうか。それにしても随分と揺れるな」
「あー、軽トラなんで仕方がないというか、何と言うか」

貴志は自分の隣に座る女性をチラチラと確認しながら運転を続ける。
口の中に鉄の味が残っているのは、先程のキスで舌を噛まれたからだ。
男女の甘い官能的なものではなく、ガッチリと流血する噛み方だった。因みにまだ少し痛い。
後から確認したら、相手から知識を得る為には体液を摂取するのが手っ取り早いとか何とか。
それなら先に言って欲しかった。
舌を噛まれて、プチパニックを起こした貴志は後ろに転げて、危うく川に転落するところだった。
何だかんだで、その場に残していくわけにも行かず、こうして家まで連れていこうとしているのだが、さてこの先どうしよう。
軽トラに乗る際に羽が邪魔だと言って羽を仕舞った?ので、今の見た目は普通に超絶美人の外国人さんという感じだ。
因みに発光していたのも抑えて貰ったし、浮くのも辞めていただいた。
だって人間は浮いたり発光したりしないので。

「シャーダリフに戻る宛はあるんですか?」
「んー、今の所ないな。この世界の神ならわかるかもしれんが」

何でも、自分の世界で無ければ神の力?はほぼ使えないらしい。
だから、この世界の情報を得るのも、物理的な取得が必要だったとのこと。
自分の世界であればそんな事をする必要はなく、頭の中で願えば情報を手に入れることができるんだそうだ。
やっぱ、神様ってすげえ。

「ならすぐにわかるんじゃないですかね。だって日本には八百万の神様が居るんですから」
「⋯あー、その神と私の言う神は別物だな」
「え?」
「私の言う神はこの世界を管理している神であって、お前の言う神はその神の下の更に下にいる神のような存在だ」
「マジかぁ」

八百万の神様にすら会ったことないのに、その上の上とか、何か絶望的じゃないだろうか?
あ、でも同じ神様だしどうにかなったりするのかな?

「気長に待つしかなかろう。運が良ければお主が生きている間に会えるかもしれん」
「俺が生きている間にって、平均寿命から行けばあと50年くらいだけど、え?俺、早死する?」
「それは知らんな。この世界の神が我の存在に気付けば良いのだが、この状態では八百万の神とやらとあまり変わらん。そうなれば気付くことも興味を持つことも難しいだろうな」
「あ、え、その場合シャーダリフは大丈夫なんですか?管理人不在で」
「大丈夫かと言われれば大丈夫では無いが、まぁどうにかなるであろう。神などいなくても世界は廻るものだ。で、着いたのか?」
「あ、はい⋯って、待って待って、まだ降りないで!」

この状況を親に何と説明すればいいんだ?
それにこの人素っ裸のままなんですが!

「何だ?服か?」
「え、はい、そうなん⋯⋯エェェェ!」
「騒がしい奴だな」

そりゃ騒がしくもなる。さっきまで裸だったのに今は服着てるし。
素肌にサマーセーター、しかも色は白、そして肌にピッタリ貼り付いたスキニージーンズとヒール高めのサンダルとか、俺の性癖ど真ん中なんですけど!

「お前から得た情報を使わせてもらったぞ。後はそうだな、私はお前の恋人ということにすればいいだろう」
「こ、恋人!」
「何だ、不満か?」
「い、いいえ」
「アメリカ人とでも言っておけば、多少常識がなくても問題なかろう。そうだな、私のことはエマと呼ぶがいい。私はお前をタカくんと呼ぼう」

にっこりと微笑んだエマの笑みに、貴志は釘付けになった。

「じゃあ、行こう?タカくん」

顔を少し傾けて、上目遣いで貴志を見つめるエマに貴志は無言で頷いた。

あぁ、神様、俺今凄い幸せです⋯じゃなくて。
あれだ、夢だ、コレは絶対夢だ。
夢じゃないなら、きっと神様が舞い降りてきて、こう言ったはずなんだ。
『お前の夢を叶えてやろう』ってさ。



━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 神様が異世界転移!

7/27/2024, 5:52:14 PM

夏休み、父親の実家近くにある小さな遊具が少しある公園で1人ベンチで漫画を読んでいた。

こんな所、子どもなんて通りやしない。幼ながらどこか黄昏ながらセミの鳴き声と、どこかで流れている水の音を聞いていた。。




突然 砂利をふむ音、小さなすべり台を登る音が上から新たに聞こえてきた。
見上げた先にいたのは、この後どれほど離れようと恋焦がれるきみで、あの時きみは そう 神様が舞い降りてきたように昼間の太陽の後光を抱え、耳に通る美しいその声でこう言った



「ねえ!ねえ!君! 名前!なんていうの?」



神様は、愛おしい笑みを浮かべながら、此方を見つめていた。

7/27/2024, 5:46:41 PM

かみさま が まいおりて こういった。
ころせ

かみさま が まいおりて こういった。
いかせ


かみさまなんていないのに
正しさも間違いも肯定するそあくなもの


向かうとこは決まった

7/27/2024, 5:45:21 PM

「あっつい………しぬ………とける………。」

痩せ形色白髪の色素の薄い、いかにも貧弱な俺。夏は特に苦手。大学に行く途中、河川敷のアスファルトの道にへたりこんでいた。

ヒヤッ
‼︎?

「あげる。」

行きつけのコンビニの店員さんが、俺の頬に凍らせたスポーツドリンクを当てていた。

「熱中症にならないように、気をつけてね。」

そう言うと、ひまわりのような笑顔を残して、私服姿でまた自転車に跨り、コンビニのある方向に去っていった。

「神かな………。」
もらったスポーツドリンクを握りしめ、ぼーぜんとしながら言った。
さっきまで感じなかった風が、さあっと吹いた気がした。
なんでのぼせそうになってるんだっけ…





「神様が舞い降りてきて、こう言った。」

7/27/2024, 5:43:21 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。



確かになにか言われているが、うまく聞き取ることができない。
そもそも私は、目の前のこれが神様であるとどうしてわかったんだ?

7/27/2024, 5:42:01 PM

宗教って縄文時代から存在しているんだよ
人間ってほんとうに創造力が豊かな生き物だよね


【神様が舞い降りてきて、こういった】

7/27/2024, 5:40:33 PM

今も幸せだけど
貴方はいつか後悔のないくらい幸せになる。

7/27/2024, 5:36:34 PM

『死にたいのなら、死んでもいい。でも誰かが悲しむということを覚えておけ』

7/27/2024, 5:35:15 PM

“        ”


_神様が舞い降りてきて、こう言った。

7/27/2024, 5:34:58 PM

わたしを見つけなさい
       あなたに吹く風の中に
       静かに咲いた花の中に
       今日出会った人の中に
       わたしを見つけなさい
       あなたの心に存在する
       最善な答えがわたしだ
       夢を見た覚めない夢を
       窓の外には雨が降る音
       わたしの心を濡らす音
       夜の雨が囁いた子守歌
       今はただ眠りたいだけ
       わたしはまた夢を見る
       あなたの側で眠る夢を

7/27/2024, 5:23:02 PM

一目見た時、神様がこの世に現れたんだと

僕は本気でそう思ったんだ。



"やっと見つけた"



たまたま通りかかった橋の下。

聴こえた悲鳴に顔を上げた。

眩しく輝く太陽を背に

神様は再び僕の目の前に現れてくれた。



"何、邪魔してんだよッ!!"



舞い降りてきた神様は

酷く苦しそうな表情で

僕にこう言ったんだ。






『神様が舞い降りてきて、こう言った。』

7/27/2024, 5:13:35 PM

〘 私 の 願 い 〙

神 様 が 舞 い 降 り て こ う 言 っ た

[ お 主 の 願 い を 叶 え て や る ]

『 私 は 皆 が 幸 せ に な る こ と を 願 い ま す 』

[ そ れ で い い ん だ な ? ]

『 は い 』

[ 分 か っ た 叶 え て や ろ う ]

『あ り が と う ご ざ い ま す 、! 』

7/27/2024, 5:04:49 PM

絵本が、落ちていた。
それを私は、拾い上げてページを開いた。

ほとんど、破れていてボロボロ。
でも、最後のページだけ読めた。

私は、神様にお願い事をしたの。
そしたら、神様が舞い降りてきて、こう言った。

「あなたの願いは、素敵なお願いね。皆を幸せにしたい気持ちがいっぱいなのね。その願い叶えましょう。」

どんな願い事をしたんだろう?
その願いは、叶ったのかな…?

7/27/2024, 4:57:08 PM

突然の事だった。神様が僕の前に舞い降りてきたのは。
僕はいつも通りに出先から自宅に戻ったときだった。
リビングから
「やっほー!」と聞こえてきたのが怖くて恐る恐るリビングに行った。
「どちらさまですか?」と質問を投げると
「やぁ!俺神様なんだ!」と明るく答えてくれたことに驚いてしまった。更にはこうも言った。
「俺今家ないから一緒に住んでもいい?」と聞かれたので思わず頷いてしまった。こうして僕は明るい神様との共同生活が始まった。
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theme 神様が舞い降りてこう言った 2024-07-27

7/27/2024, 4:55:20 PM

神様が舞い降りてきて、こう言った。
「次はあなたを迎えに来よう。私と共に虹を渡り、その先に在るのはあなたの帰りたい場所だ。いつでも帰れるよう支度をしておきなさい」。

7/27/2024, 4:49:02 PM

結局何も上手くいかない。
みんな楽しそう。いいな

羨ましいけど、見てるだけ。
なんだか上手く言葉にできない。

見てるだけの方が好き。
偶然と偶然が重なって、一瞬だけ一緒に居られる瞬間。それを求めた時点で、それは偶然じゃなくて、必然になって、約束になって、束縛になって、息苦しい。

私は自由だけど、自由じゃない。

いつも考えている。
帰る場所のない自由。
秩序が崩壊した自由。
誰かの犠牲の上に成り立つ自由。

自由って、もっと綺麗なものだと思ってたのに、なんだか窮屈。

素敵な景色があるからって、見せてくれても、私には灰色に見える。
嬉しそうな顔を向けられたら、私はその灰色に向かって綺麗だねと言うしかない。

気づけば灰色だって美しいもの。
薔薇色も、虹色も、灰色だって全部同じ。

だから、
薔薇色がいいなら、あなたにどうぞ。
虹色がいい人、あなたにどうぞ。
灰色は誰も選ばない。だけど私は、余ったそれを大事に取っておく。

だれかがそれを馬鹿にする。
そんなの全然、綺麗じゃないよ。

誰かにとって、灰色は綺麗なものじゃないのを、私は知っている。だから灰色の美しさを理解できない、可哀想な人。
でも、そうすると、薔薇色も虹色も灰色に見える私は、可哀想なのだろうか?

羨ましいけど、私には永遠に理解できないもの。
そして、私の灰色も永遠に理解されないもの。

私の灰色を、素敵だねと言ってくる人はみんな詐欺師。
そう思わないと、私は、ただの、可哀想なピエロ。
みんな、私が、些細なことで喜んでいるのを見て、笑っている。

それは決して、喜んでくれてるわけじゃない。
哀れで、可笑しくて、可哀想だから、笑われている。

その笑顔の違いはなんだろう。

同じ笑顔なのに、何が違うんだろう。

薔薇色も、虹色も、理解できない私には、きっと永遠に理解できない。
きっと、本当に私の事を思って手を伸ばしてくれる人がいたとしても、分からない。
いてくれると信じているのに。
誰か一人くらい、いてくれたっていいのに。

きっと私は、警戒心を解くことが出来ないから、その人も諦めて去っていく。安心して、涙を零す。
よかった。これ以上傷つかなくて、良かった。

そうして次に思うことは、
早くこの地獄が終わること。

私は傷つくのを恐れて、また誰かを傷つけた。

しょうがないよね。
だって、ここは、本当はみんなにとっても地獄なのだから。

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