『神様が舞い降りてきて、こう言った。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
神様が舞い降りてきて、こう言った。
『おまえの願いを1つ叶えてやろう』
「お願いです神様。私の髪を増やしてください!」
『...ふむ。よかろう。それっ!』
パァァァ
次の日から良い事が起こり続けた。いつもいじめてくる上司は左遷され、仕事を認められ給料アップ、更にはストレスがなくなり肥満体質が治り、自分に少し自信がつき、彼女まで出来た。
あぁ、神様ありがとう。しかし神様、貴方に1つ伝えたいことがあります...それは
「神様(守護神)を増やせじゃなくて、髪を増やせって言ったんだー!!」
ストレスがなくなり髪が増えるかと思いきや、むしろ減る一方だ。
するとまたも神様が降りてきてこう言った
『神と髪、おまえはどちらをとる?』
私は迷わずこう言った
「カミだ!」
神様、ぼくの大切な人をお救いください。
なんでもします、ぼくの命を捧げます、お願いします。
"その願い叶えてあげましょう"
空から声がした。
そっと顔を上げると真っ白な人がこちらを見下ろしていた。
"あなたの命と引き換えにあなたの大切な人を救ってあげましょう"
ああ良かった…これでぼくは…
"しかしあなたの命はまだ必要ありません、あなたの命の灯火が消える時その魂を頂きます。さあお行きなさい愛する者のもとへ"
そして真っ白な人は姿を消した。
ぼくはここで死ぬのだと思っていた。覚悟していた。
早くあの子のところに行かなくては!
(あなたの行いはずっと見ていますから)
#神様が舞い降りてきて、こう言った
今日のテーマ
《神様が舞い降りてきて、こう言った。》
「神様、どうか願いを叶えて下さい」
奇跡なんて起こらない。
どんなに願ってもそんなのきっと叶わない。
神様なんてどこを探したって見つからない。
頭の片隅で、そんな風に諦めを促す声がする。
それでは僕は諦めきれなくて、その場に額ずいて祈り続ける。
僕の住む街と隣の街を繋ぐ街道には途中に大きな森がある。
森の奥には湖があって、その畔には人の姿を象った不思議な像があるという。
その像は地元の住人の間では『神を宿しき像』と呼ばれている。
曰く、村一番の人気者の男を想う娘が恋が叶うように祈ったら、数日後にその男から求婚されたとか。
曰く、日照り続きの時にその像に祈ったら翌日に雨が降ったとか。
曰く、幼い我が子が病に倒れ、藁に縋る思いで母親が祈ったら、それから程なく快癒したとか。
曰く、戦のために徴兵されることが決まった家族が無事の帰還を祈ったら、戦地に赴く直前に戦が終わったとか。
眉唾物の話も多いけど、大きなものから小さなものまでそうした逸話に事欠かない。
おかげでこの辺りの住民はみな信心深く、何かあるとその像の元を訪れて祈りを捧げる。
願う人の数が増えれば、当然ながら叶わなかった願いも数多くなる。
願いが叶わず当てが外れたり、そうした話を聞いて「あんなのただの迷信だ」と一蹴する者も少なくない。
僕は、どちらかと言えば信じていない方だった。
といっても、僕の場合は別に自分が何かを祈って叶わなかったわけではない。
叶ったと言われている願いはきっと偶然の産物で、たまたま運良くそのタイミングが合致しただけなのだろう、と思っていただけだ。
もしも本当に神様なんてものがいて、祈るだけで願いを叶えてもらえるというのなら、きっと世の中はもっと平和に、そしてもっと豊かになっているはずだ。
しかし、現実にはそうはなっていない。
隣国とは常に緊張状態が続いているというし、貧しい人や飢える人もいなくなることはない。
それこそが、みなが信じているような全知全能の神なんて存在しないという証ではないだろうか。
でも、僕は信じていなかったけど、だからといって信じている人を否定するつもりはない。
ましてや信じている人の前で「僕は信じてない」なんて言って水を差すつもりもない。
信じたい人は信じればいいし、信じない人は信じなくてもいいだろう。
僕が神様の存在に対して懐疑的なのは、元々の出身があまり信心深くない土地柄だったというのもある。
しかし同時にその地では、他人の信仰を否定したりすることもなかった。
だからこそ、僕もまた「そういう人もいる」という考えが根付いているのだろうと思う。
僕は信じてないけど、あなたがそれを信じることは否定しませんよ、と。
そんな僕が、今は、必死の形相で件の『神の宿る像』に額ずいて祈りを捧げているのには理由がある。
僕がこの辺りに住むようになったのはほんの1年ほど前のこと。
行商に赴いたこの地で、一生に一度と思える恋に落ち、故郷を捨ててもここで彼女と添い遂げたいと願ったからだ。
恋が叶うまでは紆余曲折あったし、口説き落とすまでには何年もかかった。
やっと想いが成就して結婚してからも、些細なことで喧嘩をしてしまうこともあった。
それでも彼女に対する愛情は日々いや増すばかりで、僕がその選択を後悔することはなかった。
幸せに日々はこのままずっと続くと思っていた。
少し前には子供も身籠もり、幸せの絶頂だと思われた。
いや、真実、それが幸せの絶頂だったのだろう。
しかしそんな日々は、2ヶ月ほど前に彼女が謎の症状に見舞われ、倒れてしまったことで終わりを告げた。
医者には原因不明だと匙を投げられた。
妊娠が起因して何らかの持病が顕在化したのではないかという見立てをしたが、その持病が何なのかが分からないというのだ。
王都の偉いお医者様にも問い合わせをしてくれたが、彼女と同様の症例はこれまで確認されていないらしい。
原因が判らなければ施せる治療などあるはずもない。
体力が落ちないよう、栄養価のあるものを食べさせてやる程度のことが関の山。
それでも彼女は日に日に弱っていくばかりで、ついに先日、医者から「母子共に助かる見込みは少ない」と言われた。
正確には「子供の方はもしかしたら助かるかもしれないが、母親の方は覚悟をした方がいい」と。
彼女との子供が欲しくないはずがない。
だけど、どちらが大事かと言われたら、僕が選ぶのは間違いなく彼女だ。
なのに、その彼女が助からないと言われて、どうして絶望せずにいられるだろう。
こうなると分かっていたら子供なんて望まなかったのに。
だからこそ、僕は今、信じていなかった神に祈りを捧げているのだ。
こうして祈っている間も神の存在には懐疑的で、もしも本当に神様がいたとしても、そんな僕の願いが聞き届けられるはずがないと僕の中の冷静な部分が断じている。
それでも、僕にはもう、こうする以外の手段が思いつかなかった。
些細な希望であったとしても、それに縋らなければ気が狂ってしまいそうだった。
どれくらいそうしていただろうか。
月の光が湖面に反射してキラキラと輝いている。
その傍らで一心不乱に祈り続けていると、不意に風が吹いたと思ったら、僕の目の前にふわりと誰かが降り立った。
目の前にあったはずの神像の姿はない。
まさかと思いながら顔を上げると、そこには目も眩まんばかりに美しい人が立っていた。
(神様だ……)
僕は茫然としながら、しかしはっきりとそう確信した。
そうでなければこの不可思議な現象の説明はできないし、何よりも目の前に立つ人物は筆舌に尽くしがたいほどに神々しい。
僕の目の前に舞い降りてきた神様は、心の奥底まで見通すような眼差しを向けてこう言った。
「そなたは妻を助けたいと望むか」
「はい」
「その望みを叶えるために、そなたが犠牲を払わなければならないと言ってもその気持ちは変わらぬか」
「変わりません。彼女が助かるなら、僕の命を彼女にあげてもいい。僕に払える犠牲なら、何だってします」
「内容も聞かずにそのような早計なことを」
「僕に払える犠牲なら、と言いました。でも、僕は彼女を助けるためなら何だってしたい。たとえ神様じゃなく悪魔に魂を売ったとしても」
「それで彼女が悲しむとは思わぬのか」
「それは……」
犠牲を払えと言いながら、神様と思しき人はそんな風に苦言を呈してくる。
だったら僕にどうしろって言うんだ。
たしかに彼女のことは悲しませたくない。
でも、僕が身代わりになることで彼女を助けられるなら、僕は迷わずそれを選択するだろう。
一番いいのは彼女が助かって、彼女と共にこの後の人生を全うすることだけど、願いに犠牲が必要だというならそれを払うことに否やはない。
そんな僕の心を読んだかのように、神様はやれやれと肩を竦めた。
その仕草はやけに人間くさく、しかしどことなく、親しみを感じられた。
それはきっと、僕が馬鹿なことを言った時などに見せる彼女の仕草を少しだけ彷彿とさせられたからかもしれない。
「そなたの妻は、人によく似た姿をしているが、生憎と人ではない」
「は?」
「人ではない者が人との子を胎に宿したために、拒絶反応が出てしまったのだ」
思いもよらない言葉に頭の中が真っ白になる。
いや、たしかに彼女は飛び抜けて美人だし、たまに世間知らずなところもあるけど。
恐らく僕は相当疑惑に満ちた目をしてしまっているのだろう。
神様がそっと目を逸らして小さく咳払いする。
「あれは人の世に遣わした我が眷族。もしもそなたもまた、ここで我が眷属になるというのであれば、胎の子は今ならまだ同族の子として変化できよう。さすればそなたの妻は回復し、胎の子も無事に生まれてくることができよう」
「なら、僕をあなた様の眷属にして下さい」
「我が眷属になれば、もう人には戻れぬぞ」
「彼女を失わなくて済む上に、彼女と同族になれるってことですよね? だったら願ってもないことです」
一瞬の迷いもなく頷いた僕に、神様は呆れた目を向けたが、やがて苦笑混じりの笑みを浮かべて何かを納得するように頷いた。
それから僕の額に、綺麗に整えられ彩られた爪の先を押し当てる。
触れた爪の先から、何か不思議な、熱いものが流れ込んでくる。
「ならば、願いを叶えよう。今後は我が眷属として、彼女と共に末永く我に仕えよ」
ああ、これで彼女が助かる。
僕が思ったのはそれだけだった。
これから先の僕の身の上がどうなるのかや、僕の体が何か違うものに造り替えられていく感覚などは二の次だ。
僕にとって一番大事なのは、自身のことでも神様のことでもなく、彼女のことだったのだから。
こうして僕は、彼女同様、神様の眷属となった。
翌日には神様が言った通り、彼女はすっかり回復して医者を驚かせ、それから数ヶ月後に元気な子供を産んだ。
彼女は最初、僕の選択にとても怒っていたけど、最終的には納得してくれた。
本当の意味で、これで最期まで添い遂げられることになったから、と。
神様の眷属である彼女は、実はあのままでも死にはしなかったらしい。
数年か、はたまた数十年か、眠りにつくだけで、いずれ復活を遂げられたのだという。
だけど、僕や子供が生きている間にそれが叶うかは分からなかったのだそうだ。
そして、もし奇跡的に助かったとしても、寿命も違うため、僕を看取った後はそれを思い出に独りきりでずっと生き永らえることになっただろう、と。
僕達の仕事は、例の神像に捧げられた願いをピックアップして神様に届けること。
願いの選別は恣意的には行えない。
できるのは、災いをもたらすような願いが届くことのないよう選別することだけ。
そして、あの神像が苔むしてしまったりしないよう、日々綺麗に保つこと。
以前は彼女がこっそりやっていたらしいそれを、これからは夫婦でせっせと行うことになる。
もっとも彼女はまだ産後で休養が必要だから、今は僕が1人でやっているけれど。
あともう数年もすれば、きっと成長した子供も手伝ってくれるようになるだろう。
我が子もまた、生まれながらにして神様の眷属となったのだから。
神様はいて、奇跡は起きた。
そして僕は、今日もせっせと神像を磨く。
彼女を助け、僕をずっと彼女の傍にいられるようにしてくれた、心温かい神様に感謝しながら。
《神様が舞い降りてきて、こう言った》
・家族を大事にな
・心配することはないぞ
・見守っているからな
「もう老いや病、怪我に苦しむことはありません。幸せに生きなさい。」
目の前を歩いていた人が突然そう言った。首だけを振り返りながら。
その言葉の意味はなんなのか、
なぜ首だけが動いたのか、
なぜそれを私に言ったのか。
その人は、私に3つの謎を残して消えた。
最初は、ただの変質者だと思って、忘れようとした。
が、その謎を解くのに、そう時間はかからなかった。
「全国の病院で、患者の怪我や病気が突然完治するという事態が起きました。都内の病院内でも混乱が起きています。渋谷区の病院で勤務している医療従事者の方に話を聞きました……」
なんの変哲もない普通の朝だった。
口に入れたパンが溢れる。すぐさま、朝早くに家を出た看護師の母に連絡をとった。この混乱の中、連絡が取れるとは限らなかったが、たまたま母と電話が繋がった。
「ねえ今テレビで…」
「テレビ見たの?!もう今大変よ!大混乱!」
最初に気づいたのは、夜勤をしていた看護師だった。交代の時間となり、着替えをし出口へと向かっていると、ほぼ寝たきりの状態だった老人がウロウロと歩き回っているのを発見した。老人に話を聞くと、昨日までが嘘のように体が軽いという。興奮した様子で話す老人をなだめ、他の病室も見ていくと、早く起きていた老人達も一様に体が軽いと飛び跳ねていた。中には半身不随と診断されていた人もいたという。しばらく時間が経つと、目覚めた老人から小児科の子どもたちまで、ベッドから動ける状態で無い人も、病気や怪我が完治したかのように歩いたり、走ったりしていた。
同僚の看護師と混乱する中、他の病院からも同じ現象が起こっていると電話がきた。
そこに母が通勤してきて、今は元気になった患者達の対応で大忙しだ、と母は鼻息荒く現在の病院の様子を話してくれた。
ここで1つ目の謎の意味が解けた。
謎も何も、あの言葉はそのままの意味だったのだ。ショックを受けた私は、時間も忘れ考え込んだ。きっとしばらくしたら、老いが来なくなったというニュースも報道されるだろう。新たに怪我や病気をしなくなった、とも。
そして、2つ目の謎も解けた。
あの人は神様だったのではないか。変質者ではなくて、あれは神様で、私が聞いたのはお告げだった。
でも、なぜ私に?
この世にはもっと神様からお告げを直接貰えるような、私より徳を積んでいる人がいるだろう。なぜ私に?
いくら考えても答えは出ない。
神様もくじでお告げを下すこともあるだろう。それがたまたま私だったんだ。
ヤケになった私は、無理やり答えを捻り出してその日は眠った。
……本当は気づいている。気づいているんだ。認めたくないだけで。
なぜ私なのか、違う。私しかいないんだ。私以外、いなくなっちゃったんだ。
外は荒野が広がっている。ここは都心だった。全世界を巻き込んだ核戦争は、何もかもを壊して、この美しかった世界を、人類を代償にして、収束した。
たまたま生き残った私を除いて。
もう母は死んだし、病院なんてもう吹き飛んだ。全ては妄想。ただ、一番フィクションのような神様のお告げだけが、リアルだ。あのお告げは、可哀想な私にだけ向けられた、神様からのメッセージ。
何もかもを失った私に、死という幸せすら残してくれないのか。
滅びた世界で一人、叫んだ。
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『我が愛すべき人類、滅ぶな』
神様が舞い降りてきて、こう言った(2023.7.27)
ある日、神様が舞い降りてきて、こう言った。
『そなたの願いを一つ叶えてやろう。明日のこの時間までに、願いを考えておくがいい』
「…って夢を見たんだよ」
「夢かよ」
あっけらかんと述べた俺に、目の前の少年、ユウタは少し呆れたように答える。
「まぁ夢は夢なんだけど、今日の夜同じ夢を見ないとも限らないし、ユウタなら何を願うか聞きたいなぁと」
「えー…?」
ユウタは困ったように首を大きく傾げて、長考する。
「うーん…特に欲しいものもないし、今のまま幸せに暮らせますように、ってぐらいか?」
「なるほど、枯れてんな」
「悪かったな、夢がなくて。そういうお前は、何を願うつもりなんだよ?」
「願うつもりっていうか…もう願ったよ」
「は?」
「『ユウタが生きていた頃の夢を見せてください』ってね」
薄暗い部屋の中で、ゆっくりと意識が覚醒する。神を自称するだけあって、あの謎の人物はちゃんと夢を叶えてくれたらしい。
あたたかな夢の余韻に浸りながら、頬を冷たいものが伝うのを感じた。
神様が舞い降りてきてそう言った。
「一つだけ願いを叶えてやろう」
僕は迷わずこう言った
「過去に戻して。」
あの子の事を救いたいんだ。気付かなかった。気付けなかった。過去に戻れば今を変えれる。あの子が飛び降りてしまう前に。
神様が舞い降りてきてそう言った。
「一つだけ願いを叶えてやろう」
僕は迷わずこう言った
「過去に戻して。」
あの子の事を救いたいんだ。気付かなかった。気付けなかった。過去に戻れば今を変えれる。あの子が飛び降りてしまう前に。
神様が舞い降りてきてそう言った。
「一つだけ願いを叶えてやろう」
僕は迷わずこう言った
「過去に戻して。」
あの子の事を救いたいんだ。気付かなかった。気付けなかった。過去に戻れば。過去に戻れば。過去に戻れば今を変えれる_____?
お題:神様が舞い降りてきて、こう言った
「忘れてはいけないよ。君はひとりじゃない。私がついてる」
神様が舞い降りてきて、こう言った
神様、私は一人ぼっちです。
両親は他界しました。夫とはずいぶん前に離婚しました。
娘は海外に嫁ぎ、愛犬は老衰で亡くなりました。
仕事は去年、定年退職しました。
毎日、家で一人読書をしながら過ごしています。
神様、私はこれから先、ずっと一人で孤独死をするんでしょうか。
その時、神様が舞い降りてきて、こう言った。
「心配しなくても大丈夫です。
星ひとみさんの人生占いによると、あなたは2年後素敵な彼氏ができて幸せになれるとでています」
神様、占いって、、、。
神様が占いって言っていいんですか?
神様が舞い降りて来てこう言った、
「貴方は生きなさい。」
別に死ぬ気はない。
でも死にたいなとは、思うけど
7月なのに、異常な暑さですね。
長引く戦闘、未だ終わりが見えません。
未曾有のウイルスも、収束はまだ先の話です。
世界は、地球は、どうなってしまうんでしょう?
「神のみぞ知る」って表現がありますよね。
降りてきて、仰って下さい。
「良い未来が待っているよ。」と。
「神様が舞い降りてきて、こう言った」
「君は、特別な人間じゃない。
ごくごく普通のにんげんだ。」
私は困惑した。
私は自分自身が特別だとは思っていない。
寧ろ、一般的だと自負している。
そんな私に、何故、神はこう告げたのか。
神様が舞い降りてきてこう言った
あなたは生まれ変われるならどんな世界に行きたいですか?
私は…家族に愛される世界に行きたい!
今の親はもう嫌だ!と言いたい。
でも実際は、神様なんていないのに何故か神様に願ってしまう。
こう…私はこの世にはいらない子ですなのでこの世から消してどこかの世界に行きたいですアニメでもなんでもいいのでと、私は毎日願っている…
いつか神様が叶えてくれると信じて…
神様お願いします…
「あ〜彼女がいたら祭りに行くのも楽しくなるんだろうなあ…。まあずっと出来ないだろうけど」
夏に包まれた部屋の中で、俺はずっと彼女が出来ないことを嘆いていた。彼女が出来たらなんだって楽しくなるのに、俺には出来ない。
すると神々しい光の中から神様が出てきて、俺にこう言ったんだ。
『お前に彼女が出来ないのはな勇気と行動がねえからだよ、嘆くな!馬鹿!アホ!!』って。
なあ俺ってもしかして神様に嫌われた?
久しぶりに体重計にのった。
夏がとんでもない猛暑をふるってきたおかげで毎日滝のように汗をかいている。しかも夏バテしたのか胃の調子が悪くて食べる量が明らかに減った。水分だけはとっているけど味がついていると吐き気がするから水しか飲んでいない。
この上なく不健康な食生活から言えること、それは。
「絶対痩せてる!間違いない!私は痩せた!」
何を隠そう私はデブだ。肥満だ。歩く脂肪の塊だ。
万年ダイエッター(笑)にようやく希望の光が差したのだ。
不健康?リバウンド?そんなの痩せてから考えればいいんだよ!
それはもうワクワクドキドキ、脂肪をタプタプさせながら体重計にのった。ピピッと電子音が鳴って結果が表示される。さあ、歓喜のときだ。
突然、部屋が真っ暗になった。
停電か、と思い天井の照明を見上げたときだ。
パァァァッと光り輝く何かが私の頭上に降りてきた。なんと表現していいのか分からないが、目を逸らすこともできないほど神々しい。
なるほど、これはあれだ。ゲームとかラノベでよくあるナレーションがピッタリなあれだ。
『―神様が舞い降りてきて、こう言った』
おお、本当にこんなナレーションつくんだ。
なぜか頭に直接響くきれいな声に、不相応な感想しか出てこない。自分の教養の無さが悲しい。
美しいラッパが高音でファンファーレを奏で、どこからか雪のようにひらひら光の粒が降り注ぐ。美しい光景にほぅ、と感嘆を漏らせば、光り輝く何かがより一層輝き出した。
あ、これ。お告げでもあるのかな、
『おぬしは、太った』
ピピッと電子音が鳴った。
神々しさなんてなかったかのように、いつも通りの見慣れた部屋に私はいた。照明も消えていないし、つけっぱなしのテレビの音も聞こえる。
白昼夢でもみていたのだろうか。もう夜だから明晰夢か。
暑さで頭ヤラれたのかな。
足元でチカチカと体重計が点滅している。なんとも幸先の悪い言葉をきいたせいで確認するのが恐しくなった。
でも、女は度胸だ。すでに結果が表示されているだろう画面を恐る恐る確認した。
「…太ってる」
【題:神様が舞い降りてきて、こう言った】
持つ者と、持たざる者。
選ばれた者と、選ばれなかった者。
神たる獣たちの選択だ。
〝運命〟という言葉で片付けるのは、諦めるのが楽だからだと悟ったのはいつの頃だったか。一方的に決定だけを突き付けて来る、こちらの意思も努力も及ばぬ存在。
それでも、この巡り合わせに感謝していた。生まればかりの弟が己れの指を握ってくれたその日から。弟を守り支える為に生きていく。持たざる者として生まれた事で周囲の期待を裏切り、伽藍堂だったこの身に喜びが満ちた。使命とともに。
ところがある日、『神様が舞い降りて来て、そう言った』。
────汝が弟を喰い殺せ。
神様が舞い降りる?
大喜利みたいだな、、
えっと、
舞い降りてきて、こんなことを言いました
「あ、ちょっとさ、神様交代してくれない?
もー、毎日毎日“お願い”ばっかされて疲れちゃったんだよね。
残業代つかないし、叶えても叶えても減らないのよ。
だからね?100年だけでいいからさ、交代してよ。
たのむよ!一生のお願い!」
…神様も大変だなぁ。
神様が舞い降りてこう言いました
生み出したのが間違いだった。
と...
天の神はこう言った
「そんなに早くここへ来るんじゃないよ」 と、
地の神はこう言った
「ここへ堕ちたからには 負けちゃいけないよ」 と、
舞い降りた神はこう言う
「お前には教えよう、神様なんて存在しないんだ」 と、
神様の存在を信じるかどうかはあなた貴方次第
ま、私は信じてません。
_ ₉₇
『なあ、神よ』
「神なんていない。」、それが私の口癖だった。
私には姉がいた。心優しい女性で、生意気な弟に違いなかった私をよく可愛がってくれた。いつでも領民のために心を砕き、彼らからも慕われるような人だった。彼女は十八歳を迎える前に、流行病で命を落とした。
私には弟がいた。穏やかで聡明な少年で、不甲斐ない兄に違いなかった私をよく慕ってくれた。何にでも興味を持ち、まるでスポンジのようにするすると知識を吸収していく、家族からも領民たちからも、将来を嘱望された子だった。彼はたった十歳にして、不慮の事故で命を散らした。
私には母がいた。慈愛に溢れた女性で、情けない息子に違いなかった私を愛してくれた。夫たる父を献身的に支え、私たち姉弟をいつくしみ、いつだって変わらぬ愛で包んでくれた人だった。彼女は弟が死んで三年が経つ頃、通り魔に刺され、帰らぬ人となった。
私には父がいた。厳しさと優しさを併せ持つ男性で、不出来な息子に違いなかった私を根気強く指導してくれた。誰よりも領民のことを考える、尊敬できる人だった。彼は、妻の喪も明けないうちに過労によって倒れ、そのまま目を覚ますことはなかった。
私よりずっと生き延びるべき人たちは、みんなみんな死んでしまった。神がいるとするのなら、こんな不条理を許すはずがない。あんなに心の美しい人たちが、こんなに短い時間で人生を終えているはずがない。あの人たちの死の損失には、私が百回死んだって足りはしないのに。
姉が死に、弟が死に、母が死に、父が死んだ。私に遺されたものはもう何もなかった。貴族家当主の地位も財産も、そんなものはどうでもよかった。ただあの人たちが愛し慈しんだ領地とそこに住む人たちを守るためだけに、私は生きていた。決められた政務を淡々とこなすだけの能力は、私にもあったらしい。私の大切な人たちがみんないなくなってしまっても、世界は変わらず回っていく。何事もなく日々は過ぎていく。
短い間に四人もの家人を亡くしたこの家を、呪われていると誰かが言った。確かにそうだ。この家はきっと呪われている。生きるべき人たちばかりが命を落とし、生きる価値のない私だけが生き残った。まるで永遠に喪に服しているかのような、すっかり明るさも穏やかさも失われた屋敷で過ごす単調な日々の中で、私は自分の心を殺していった。
なあ、神よ。お前が残した人間は、こんなにも脆くて弱い。残す人間を間違えたな。幸い部下には恵まれた。こんな不出来な人間がいなくても、この地の安寧は守られるだろう。私はもう疲れてしまったんだ。心がもう息をしていないことなど、ずっと前から気がついていた。
なあ、神よ。もう、いいだろう?私のことも……さっさと向こうへ、連れていってくれ。