『真夜中』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
真夜中から明け方まで
夜更けの時
空の色が
藍色から薄くなりゆく
自分しかこの世にいない
そんな思いで
朝を尊ぶ
テーマ:真夜中 #185
真夜中に最近目が覚める。
なんでかはわからない。
それから何分かして寝るのだが、
目覚まし時計がなる前にまた目が覚める。
それからは眠ることができない。
これってなんなんでしょう?
「真夜中」
午前0時、シンデレラは靴を脱ぐ
慣れない踵の痛みと共に今宵の夢を思い返し空を仰ぐ
夢のような現実が、まだ夢のようで
夢のようで
ひとつだけ魔法の解けないガラスの靴に
ビビディ バビディ ブー
小さく唱える
真夜中
夜は好きだ。誰にも何も強要されないから。
夜は嫌いだ。すぐに朝が来てしまうから。
真夜中そう考えている自分がいる。
人と話すのは好きで嫌いだ。
何かをするのも楽しいが辛い。
だから、だから
何もせず、誰とも話さず
ぼぅっとできる真夜中がとても楽だ。
その人はいつも夜にならないと会えない。
週末の夜限定で、いつもの場所でバイクを停めてタバコを吸っている。
その姿がとても美しいと思ってしまった。
タバコを持つ指先や、バイクのそばでの立ち姿、すこし長い前髪、伏し目がちに話す薄い唇。
ひとつひとつが美しいと感じた。
バイクの後ろに乗り彼と真夜中を駆け抜ける。
真夜中って、結局何時からなんですか。
瞼が重くなる時間ですか、頭がぼんやりしてくる時間ですか、身体が気怠くなってくる時間ですか。
僕は快感を欲す時間が真夜中だと思います。
彼を家に呼んで、彼を家に上げて。彼に時折「急に呼び出すな」と注意されてへらへら謝って、二人でシャワー浴びて。身体が濡れたままだとシーツが濡れちゃうからって体を拭いてドライヤーをして保湿クリームを塗あって、やっとベッドに入る。「なんだかもう眠くなってきちゃった」って言ったら彼にスイッチが入って、そのままキスして抱かれちゃう。快感にシーツを掴んで、離して、彼の体に抱きついて。そのまま果てたらぐちゃぐちゃに汚れたシーツに眠って、朝は彼の「さっさと起きろ」の一言で目覚める。
あ。今、真夜中かもしれないです。
真夜中の0時0分。
友達から電話がかかってきた。
「誕生日おめでとう」
そうか、今日は私の誕生日だったのか。
「ありがとう」
誕生日を祝われたのなんて、いつぶりだろうか。
小さい頃は、たくさんの人に「おめでとう」と
声をかけられていたのに。
時が変われば自分も変わるし、付き合いも変わる。
それはいい方向にも、悪い方向にも。
でも、私は幸せだ。
「誕生日おめでとう」と
気がついて、祝ってくれる友達がいるから。
一つ歳をとった今日、一番初めに聞けた声が
あなたでよかった。
【真夜中】
仕事を終えた時にはもう、終電間際の時刻だった。へとへとの体を引きずってどうにか電車に飛び乗り、自宅への帰路につく。アイツの長期出張からの帰りくらい出迎えてやりたかったが、こちらも繁忙期でそうも言っていられなかった。
互いに仕事があって、互いより優先するものがある。その前提で一緒にいるのだから、不服に思うのは筋違いだ。わかってはいるのに心の片隅でもっとお互い大切にし合えたらなんて思ってしまうのはきっと、疲労がピークに達しているがゆえの思考のバグだった。
アパートの扉に鍵を差し込む。もうアイツは寝ているだろうからなるべく静かに。音を殺しながら開いたドアの先、あまりの明るさに一瞬目が眩んだ。
「あ、おかえり。お疲れ様」
近隣の迷惑にならないようにか極限まで落とされたテレビの音。そのせっかくの気遣いをぶち壊すような、あまりにいつも通りの声量が鼓膜を震わせた。
「ただいま……?」
煌々と輝くリビングの照明に照らされた、久しぶりに見る姿に幾度か目を瞬かせる。と、ソイツは呆れたように俺を手招きした。それにハッとして、慌てて開けっ放しになっていたドアを閉めて部屋へと上がる。
「おまえ、何でこんな時間に起きてんの」
規則正しい生活を好むコイツは、普段でも23時にはベッドに入る。出張帰りで疲れているならなおさら、もっと早くに寝入ってしまうのが常だろうに。
「それより、久しぶりの恋人におかえりは言ってくれないの?」
「……おかえり」
揶揄いが半分に不満が半分といった声色での催促に、驚愕に固まった頭の片隅からどうにかそれだけは絞り出した。くすくすと楽しそうな笑い声を漏らしたソイツは、悪戯っぽく微笑んで俺へと顔を寄せる。
「ギリギリ間に合ったね。誕生日おめでとう」
そっと額に触れた優しいキス。ちらりと写った視界の片隅で、テレビの左上に表示された時計が今日の終わりを告げた。
真夜中。怖い?楽しい?感じ方は人それぞれだろう。
だが私がこの時に抱くのは、嫌悪感だ。
大地に立って、上を向く。
音がどこかに吸い込まれたかのように広がる静寂。今にも引き込まれそうな、どこまでも暗くどこまでも深い闇。そんな闇が広がる空に眩しいぐらい光り輝く星々。自分の無力さを、孤独さを、嫌なぐらいに思い知らされる。だから私は、幻想的な美しい風景が作り上げられるこの時間が、真夜中が、嫌いだ。
「真夜中」
真夜中に私は1人で街を散歩する
誰もいないこの時間
私だけしかいない時間
明るい時は人混みが怖くていつも端っこを歩くけど
今の私は主人公
この道の真ん中を歩くの
さあ、私の物語の開始だ。
真夜中の帰り道。300字小説。
角
『真夜中の0時に角を曲がるとどこかに連れていかれる』
私が子供のとき、そんな噂があった。よくあるご町内七不思議だと思っていたが……。
駅を出て、早足で家に向かう。
「ついてきてる……」
終電に乗り合わせた知らない男が私の後ろをずっと歩いている。
スマホの時計は午後十一時五十九分。まけるか解らないが、いつもと違う角を曲がる。
「うわぁ!」
私について曲がった男の影が突然、悲鳴と共に消えた。
『久しぶりに引っかかったな』
耳慣れない声が耳元で囁く。
『アレは儂等が貰っておく。アンタはお家にお帰り』
『若い娘が遅くまで出歩いておったらいかんぞ』
ケタケタと笑う声と共に
「ここはどこだ!!」
叫ぶ男の声が夜の静寂に消えていった。
お題「真夜中」
#真夜中…
真夜中は
私だけの時間
好きなことをしてrelax
昼時間の顔を脱ぎ捨て
本当の私になる
誰を気にすることもなく
自分のためだけに時間を使う
たとえ眠る時間を削っても
私が幸せを感じられれば
それで良い…
また夜が明ければ頑張れる…
また仮面を着けて…
真夜中のアイスに触れて霜走る
匙の冷たさあの日と同じ
真夜中、午前0時。寝苦しさから目を覚ます。外はまだ闇に包まれていて何となく不安な気持ちになって、眠ろうとした時、プルルルと電話が鳴った。電話に出ると、
「もしもし? 私だよ」
それは親友の声で私は一体こんな夜更けにどうしたんだと思いながら答える。
「もう夜中よ? 急になんの用事?」
「お願い、少しでいいから話したい」
「分かったわよ。」
やけに切羽詰まった声なものだから断らずに話を聞くことにした。
「ねぇ、私〇〇会社で働いてるって言ったじゃない?」
「そうだね、それが?」
「実はさ、先輩社員に仕事を押し付けられたり陰で悪口を言われたりするの。最初は就職したばかりだから我慢してたんだけどもう限界で──」
彼女の声が震えている。それを聞いて私は涙と自分への怒りが込み上げた。悩みに気付けなかったなんて親友失格だ。そう思いながら、私は言葉を続けた。
「ごめんね、今まで気づかなくて。辛かったよね。これから、一緒にどうするか考えよう。」
「ううん、私のほうこそごめんね。あなたに迷惑かけたくなくてもっと悲しませる選択肢を選んでしまった」
「え? どういうこと?」
「────」
ザザーッ。ザザーッ。ノイズがひどくなる。なにも聞こえなくなっていくその瞬間、最後に彼女がなにか言ったような気がした。
ふと、どうしようもなく眠くなり私は身を委ねるように目を閉じた。着信音が鳴っている。目を開けると朝で私は床に倒れていた。とりあえず電話に出ると親友の両親からだった。
「あの、どうかしたんですか?」
「落ち着いて聞いて欲しいの、あの子が午前0時に地下鉄のホームから飛び降りて亡くなったわ。」
「う、嘘ですよね? だってその時──」
私はその時彼女と話していた。死んでいるわけがない。私は呆然として携帯を落とす。電話越しにはまだ声が響いている。なるほど、死んで成仏する前に私に電話をしてきたのか。そういえばノイズが酷くなった後彼女は言っていた。
「ありがとう、私はあなたの親友で本当に良かった」
馬鹿。私は泣きながら叫んだ。
「───そんなの生きてるときに言いなさいよ!」
『真夜中の電話』
深夜3時20分
君は天使になった
かわいいかわいいその天使は
お空の国へ帰っていった
私が君を始めてみた時には
きみは冷たくて、小さくて
でも少し微笑んでいた
私の中は居心地が悪かったのかな
お空から君はどんな顔で私を見ているのだろう
私は君を追いかけてはいけないだろうか
そしたら君は大声で泣き叫ぶのだろう
一回も開くことのなかったその小さな小さな口で
真夜中、帰り道。
バイトが終わって家路へつく。
学生は10時までしか仕事出来ないのがもどかしい。
もっと働けるのに。
真夜中と言っていいのかはわからないが、
もう空は星すら沈んでいる。
そろそろ雪の季節だろうか。
この前より日が沈むのが早くなったかも。
何はともあれ、
頑張った自分へのご褒美に肉まんでも買ってやろうと
コンビニの明かりに足を進める。
今夜の夕飯はなんだろうか。
『真夜中』
灯りは消え、村人たちが眠る時。
我らが眠りから覚める。
紅き目を光らせ、今宵の生贄を選びに──。
…なんてね。
そんなおどろおどろしいものじゃない。
私達…人間が言うところの吸血鬼は
長い年月を経て人間と共に生活することを許された。
「人間を食糧としない」という約束をして。
吸血鬼は人工的に作られた血液でも栄養としては足りる。
人間がこの血液を作り出し定期的に私達にくれる事で
この村は人間と吸血鬼の共存を実現していた。
だけど、やっぱりたまに生きた人間の血を吸いたくなるときがある。
それは私が若いからっていうのもあるけどね。
だからね、
真夜中にこっそりと民家に忍び込み
バレないように私は人間から血をもらっている。
もちろん、死なない程度に。
「さてと、今日は誰から血を貰おうかな」
ブラインドの隙間から覗くおつきさま
静寂に負けじと時計の秒針リサイタル
羊飼いの少年は今宵も何処かで仕事中
眠れない夜の過ごし方
どなたか教えてくださーい
『真夜中』
" 暗闇と静寂は苦手なのです
きみとメッセージのやり取り
「通話する?」
なんだ、結構やるじゃん。
「もちろん!」
"真夜中"
てっぺんを超えて、ゴールデンタイムが始まる。
金曜日の夜が来た!
早く寝るべきなのは百も承知だが、
その分早く起きられるかといえばNOである。
であれば、この静寂を享受しないのはもったいない。
特に何をするわけでもない。
外には音も光もない、その気配を味わうだけ。
余裕があれば外に足を運んでもいい。
夜はすべてを受け入れてくれる。
後悔なんて起きてからすればいい。
ずっと真夜中ならそんな必要もないのに。
私が最も穏やかになれる時間。
この時間が永遠に続くことを切に願う。
耳を澄ますとカラスが鳴いている。
遮光カーテンの隙間からは淡い陽が漏れだしている。
午前4時半。
夜は悲しいほどに短い。
~真夜中~