『病室』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
いつもに増して爽やかな彼をバス停まで送り出したのはうざったい暑さが続く8月のことだったと思う。
今思えばあの時も辛い思いを抱えて、無理して笑顔を作っていたのだろうか。
ちょうどあの時くらいからサークルに来なくなって、あんまり会わなくなったなと思ったりして、あぁそういやあれが最後かとか思い出したりもしていたけど。
2ヶ月ぶり?だよね。
彼は今でも爽やかなまま、痩せた彼はまだここにいたのに。
もっと早く来たら良かったね。ごめんね。
ううん、今日来てくれたじゃん。サークル内で一番なんだよ。嬉しいわ。
皆来ないもんねーと笑った貴方の目が輝いていて。それが涙だと分かったときには遅かった。
あぁどうして貴方はそんなにも完璧で、だからこそ寂しい思いをさせてしまっていたのだろうか。
綺麗な横顔に涙が落ちた時、私は何か力になれるのだろうか。
入院していた頃
病室に一人だったので、昼は気楽だった
薬のせいで、ずっと寝てばかりだったが…
夜は怖かった
何度も来る救急車
突然騒がしくなるフロア
薄暗い廊下
出来ることなら、もう入院したくない
病から抗う人も待つ人も見舞いの人すら死は平等に
題-病室
私の妹絶賛反抗期だったんやけど
最近話してくれるの嬉しい
だいすき
LINEの名前
「私のかわい子ちゃん😘😘」にしてるのは内緒
僕の病室には、折り鶴がたくさんある。
もらったのでは無い。自分で折ったのだ。
正確にいえば、自分と同室のじーちゃんばーちゃんにも手伝ってもらった。
ことの発端は、僕の友達が、
「見ろよ、ガウスルート千羽鶴だぜ!」
だとか言って、31羽の折り鶴を持ってきたことだ。
僕のために鶴を折ってくれるのは嬉しいが、クラスメイトが1人1羽折るという絶妙かつわかりやすいサボりをされてしまい、複雑な気持ちだ。
いや、ふざけて木に登って、体重で枝が折れて落下からの骨折という間抜けな理由での入院だ。くれただけでもものすごくありがたいことなのだ。
それはそれとして、同室のじーちゃんばーちゃんに送られた立派な千羽鶴と比べると、「ガウスルート千羽鶴」は少々見劣りする。
だから、僕はこの「ガウスルート千羽鶴」を本物の千羽鶴にしてやろうと思って、入院中の暇な時間を折り鶴制作に使っているのだ。
一人で969羽折るのは大変なので、手伝ってもらっている。
千羽鶴になったら、クラスメイトに送り返してやろうと思うので、写経の上手いばーちゃんに折り紙に念仏みたいな呪いの言葉を書き連ねてもらった。
入院中の自分のために千羽鶴を折るだとかいう前代未聞のことを僕にさせたクラスメイトには、ばーちゃんの呪いをかけてやろう。
そう思いながら僕は168羽目の鶴を折り始めた。
僕には、大切な友達がいる。でも、その子は──。
「──では、HRはこれで終わり。日直挨拶!」
いつもとなんら変わりない帰りのHR。先生の長い話に欠伸をしながら早く終わらないかとソワソワしていた。日直の挨拶の後、僕が教室から出ようとすると後ろから声をかけられた。
「なぁ、花本〜今日こそは一緒に帰ろーぜー」
なんだ、星井か。こいつはいっつも僕と帰りたがる。星井には僕の他にも友達沢山いるし、彼女もいるのに。僕と帰って何がしたいんだかさっぱりだ。
「今日も用事あるからパス!ずっと言ってるけどお前彼女と帰れよな」
そう言い切ると悲しそうな顔をしながら分かったよ…。と呟き彼女のいる隣のクラスに向かった。
よし、もう止める奴はいないな。
僕は足早に学校を出て、自転車に跨った。向かう先は家でも塾でもない
僕の、大切な友達のところだ。
自転車を駐輪場に停めて僕は病院に入って、ある病室に向かう。
病室のネームプレートには、「高橋 レナ」と書かれている。
「レナ!見舞いに来たぞ〜!」
窓の外を見つめているレナに呼びかける。レナはこの声に気づいてこっちを見る。
「あ、ユウスケくん!今日も来てくれたんだね〜」
高橋レナ。交通事故に巻き込まれ、足の骨が折れたそうで今は入院している。レナをあの時守れていたら良かったのに…という思いと、レナと一緒にいたいという思いから僕はずっとここに通っている。
「レナ。どう?病院生活は。もうすぐ…2日後には退院出来るらしいが」
改めて、レナに聞いてみる。すると、満面の笑みで答えてくれた。
「暇だね!」
やっぱり、そうだったか。僕はその返答にふふっ、と笑いながらもレナの方を見ていた。
「でも、ユウスケくんと一緒にいる時は楽しいよ!」
急に言われたその一言に僕は少し照れつつも、また、話し始めた。
僕とレナの話し声と笑い声が微かに聞こえる病室には、
少し涼しくて、どこかの花の香りをまとった風がそよいでいた。
【病室】
僕は窓から見る景色が好きだ。
学校の窓からでも家の窓からでも
外の景色を見ていると
時の流れさえたまに忘れてしまう。
ただここ数年は一度も景色を見ていない。
目の病気になってしまった僕は見ることが出来なくなってしまったのだ。
初めは絶望したしかし手術を受ければまた目が見えるというのだ。
今日やっと手術を受けた。
見えるかどうかは僕が目を開けてみないと分からないらしい。
期待と不安が入り混じった気持ちで勇気を出して目を開けた。
病室からの景色は今まで見たどの景色より
鮮やかで輝いていた。
その時僕の頬に温かいものが流れている気がした。
自分が泣いていることすら気づけないほど、
見惚れていた。
どれだけの時間が経っただろう。
また時間を忘れてしまったようだ。
病室
もう2年前ぐらいのことなんだけど、車に轢かれそうな彼女を庇ったことがあって。すっごい痛くて、これ死んだなって思ったんだけど、なんかまだ生きてるっぽいんだ。
今日も彼女がお見舞いに来てくれて、色んなこと話してくれて。まぁ、反応はできないんだけどさ。
彼女は面会時間ギリギリまで居てくれて、また来るねって、泣きながら帰ってくのが悲しくて。返事ひとつできないなんて情けねーな、俺。
ごちゃごちゃな感情とは裏腹に、無機質な機械音だけが一定のリズムで鳴り響いていた。
#病室
昨日は卒業式だった
そして今は真っ白い部屋のベッドの上
どこにも入学も入社もできなかったあの時
どう生きていけるのか 未来がまるで見えなかった
きっと人生で一番不安な時期だった
病室から見えた春の青空が眩しくて
とてつもなく強くて
怖くて泣いてしまったんだ
瀕死だと告げられた、自分の大事な人が、奇跡の生還をして、病室で一番に自分の名前を呼んでくれた日。
どうしようもなく嬉しくて、愛しくて。
あの日自分は、生まれて初めて、身体中の水分がなくなるほどに涙を流し続けた。
【病室】
「今年の花火はまさか病室で見るとはなぁ...」
そう友達は話していた
友達は学校に向かう途中で交通事故に逢い
入院するくらいの大怪我をしたらしい...
いや、そんなこと笑いながら話す話でもないだろ...
1歩間違えてたら死んでたぞ...!!
でも本当はあいつだって辛いはず...
「あ、あのさ...!」
「退院したら2人で花火しようよ...!」
あいつは「いつになんだよ」って笑ってたけど
俺は言ってよかったと思った
377号室の患者さんは、厄介な患者さんだった。
壊死で入院された方だった。
あの日、ドクターヘリで担ぎ込まれた何人かのうちの一人で、その中でも特に損傷の重かった彼は、緊急で手術室を割り当てられた?
雪山で同行者に裏切られたのだ、と口癖のように言っていた。
起きた彼は何も信じなかった。
リハビリも点滴も何もかも、とりあえず拒否して、体をこわばらせていた。
彼だけが個室の病室に入れられたのも、彼が安心できるよう、担当の看護師が一人専属で割り当てられたのも、そのせいだった。
私は彼を世話するように頼まれた。
彼が信頼できる人間となって、彼の治療を円滑に行うこと。それが私に課された使命だった。
彼は厄介な人だった。
病室なんかは、一度懐疑的に見れば、なんでも怪しく見える。
彼を宥めるのは大変だった。
日の浅いうちは、暴言を吐かれたり、物を投げられたりすることもあった。
痣が絶えなかった。
彼は臆病だったのだ。
病室の端にうずくまり、怯えと警戒の色をした瞳だけをぎょろぎょろと光らせ、精一杯体を引いて必死にこちらを拒む様子は、まるで虐待された愛玩動物か、弱った野生動物のようだった。
私は、そういう瞳が、強張った顔が、好きだった。
それはただの個人的な趣味で私的なこと。
それを仕事の質と権限に影響させるつもりは全然なかった。
彼は徐々に心を開いた。
人間不信もトラウマも改善の兆しを見せた。
瞳の中の怯えと警戒は、ゆっくりと薄れていった。
代わりに、彼の瞳の中に灯る信頼と安堵とが、私の瞳にありありと映るようになった。
彼が眠るまで、病室にいたことがあった。
彼が落ち着くまで、背中をさすったこともあった。
彼が泣くのを、じっと聞いていたこともあった。
仕事のために。使命のために。彼を救うために。
退院のその時、主治医に頭を下げて顔を上げた彼は、私を見上げていた。
怯えと不安の混じった瞳で。
微かに震えた声で、これからどうすればいいんだ、と聞こえた。
退院は喜ばしいことだ。
病室が空くことは、死であれ退院であれ、患者さんが自分の足で次の一歩を踏み出した、進む兆しだ。
でも、彼の場合は、本当に前に進めたのだろうか。
前に進めなかったごく一部の患者さんは、何度も入退院を繰り返すことがある。
ミュンヒハウゼン症候群。
外科の私たちには専門外の、私たちには救えない患者さんたち。
それでも、患者さんが怪我をしたら、私たちは少なくともその怪我が治るまでは、入院してもらわなくてはならない。
それが彼らを足踏みさせているのだと知っていても。
彼はいずれまた戻ってくるだろう。
私は最後まで彼を救えなかった。
病室の掃除は、今も私が担当している。
377号室は、まだ空いている。
377号室の患者さんは、厄介な患者さんだ。
入学して丁度1ヶ月の体育の授業中に倒れた
原因は、貧血とストレスという至ってシンプルなものだ
すぐ治るものだと思い保健室で寝ることにした
保健室には先客がいて、寝ていたから身長はわからないが
細身の男子が寝ていた
使えるベッドが一つしかないから今日は帰ることにした
家に帰ってすぐのことだ
学校から電話が来て病院に行くことになった
話の内容はわからないからとりあえず母と車で病院へ向かった
まさかの入院と言うことになった
色んな手続きをして病室へ向かっている途中、
見覚えのある後ろ姿が見えた気がした
荷物をなおしてベッドで外を眺めていたら隣のベッドの人が
帰ってきた
私は制服のままだったからか隣の人が話しかけてきた
「〇〇高校の子?」
「なんでわかるんですか」
「いやいや、ここら辺の高校でしょ」
「確かにそうですけど」
「それに、俺も同じ高校だし」
そう言われて、ばっと隣を見た
まさかの保健室の男子だった
『え、なんでいるんだよ、てか、急に話しかけないでくれ』
そう思いながら、適当に話を流した
その日から毎日話すようになった
名前は遥兎で、3年らしい
話し始めてから毎日が楽しく感じた
歳の差はあるが相談をよくするようになった
遥兎の前では泣くのも恥ずかしいと思わなかった
退院したくないと思うほどに、
入院してから3ヶ月ほど経った頃に、遥兎に告白された
私も好きだし、告白されて嬉しかった
でも、もし自分の体のことが悪化したらって考えたらOKするか
迷ってしまう
それに、いつもみたいに話しかけてくれないかもしれないと思
うと少し複雑な気持ちになった
告白の返事は、NOを選んだ
退院して少しした頃、私より1週間くらい早く退院した遥兎に
学校で会った
それも、保健室でだ
気まづすぎるが遥兎は話しかけてきた
「返事ちゃんと考え直してくれたりした?」
確かにそう言われた気がする
「考えたよ、でも、」
「あの日の告白は忘れてくれていいよ」
「…え?」
私はあの日の告白はとても嬉しかったし、OKしようとしていた
忘れられるはずない
「遥兎待って!わたしちゃんと考え直した!私は遥兎が話しか
けてくれた時から遥兎のことが気になってた!今OKしても許し
てくれる?」
少し怖かった、泣きそうだった
どんな返しが来るのか聞きたくもなかった
「いいの?ほんとに?後悔しない?」
まさかこんな返しが来るとは思っていなくて泣いてしまった
後から聞いた話だが、あそこの病室は必ず男女隣になったら
付き合うらしい
だからこう言われている。
【運命の病室】と、
昔一度、検査で入院したことがある。
4人部屋だったけど、挨拶程度にしか話さなかったから一人音楽を聴いたり携帯を見たりしていた。
夜中になっても一向に眠れない。一日ベッドにいるだけだから眠くならない。辺りは静寂な闇。誰の寝息も聞こえない。灯りを消していないのはたぶんわたしだけ。ベッドを囲むカーテンに映る自分の影をじっと見つめた。手で影絵を作ってみたりした。
何故か涙が出た。心細くなったのか、帰りたくなったのか。ただ、そこでは静寂と影がわたしを独りにしていた。
太陽の光が窓から差し込み
窓から時折風が吹いてくる
気持ちいい朝を迎え
星が輝く夜を迎え
ここで過ごす1日はとても早い
動かない足 弱々しく動く腕
ずっと想像していた
いつか僕の足や腕が動くようになって
ずっと見上げていたここを歩いて日差しを浴びたい
今願ってももう遅いだろう
ここの名前、何か忘れてしまった
意識がもう遠い
ここ、病室で僕の体は動かなくなった
嗚呼、最期に一度だけでも病室を歩いてみたかった。
入院なんて人生デ一度もしたことがないので病室のことなんて全く分からないけど、個人的にはかなり質素でつまらなさそうだと思う。しかも、病院にいるのだから、何かしらの病気を抱えている。ネガティブなイメージが大半だ。
でも、考え方を変えると、病室は日常から少し離れた空間で、自由な時間が増えるのではないか。好きなことをしたり、寝たりと自分のやりたいことができる。病気という辛い状況を少しでも和らげてくれるのが病室なのではないかと僕は思う。
「病室」
赤ちゃんを抱いて病室から巣立っていくママたちに。
お産を乗り越えた称賛と精一杯の愛情を注ぎたい。
病室
ゆらゆらと真っ白なハネが舞う
目を固く閉じ、祈るように手を組む人々をちらりと見る
ベッドに横たわるこの人がそんなに大切なのだろうか
ぼくは光をほとんど宿さない眼をじっと見つめ、近づいた
細い首を、強い力で握りしめる
それと同時にピーという音が病室に鳴り響く
耳を貫くような悲鳴を聴きながら振り返らず部屋を出る
毎日毎日これの繰り返しだ
ブラック企業と呼ばれる人間の会社よりよっぽどブラックではなかろうかとぼくは思う
「病室」
あまり病室に行く機会がないからな…。
数少ない経験から思いつくのは、緊張かな。
あの独特の雰囲気のせいか行くと、緊張してしまう。
あとは滅多に病室というのに行かないから、
どんな風になっているのか観察してしまう。
TV、棚、をどうやって使うのか?
洗面所、風呂はどうなってるのか?
コインランドリーがあってビックリした覚えも。
談話室みたいなところは人がいっぱいいたな、とか。
病室には病室の世界があるんだな、と気付かされた。
『病室』
怪我で手術をした友人の麻理香を見舞うため、川沿いにある総合病院を訪れた。受付で、骸骨のように痩せた係の女性に言われるまま手続きをして、病棟に入る。静かな病棟からは時々、見舞客と思われる女性や子供の声が聞こえていた。しかし、やはり病人がいる場所なので、全体的に静寂の中に沈んでいる。
病室のドアをノックして中に入った。クリーム色の壁紙が張られた部屋の中、四つ並ぶベッドの最も入口に近い一つに、麻理香がいた。上体を起こしてはいるが、足には包帯が幾重にも巻かれていて痛々しい。
「薫。来てくれたんだね」
私の姿を認め、麻理香は弱々しく微笑んだ。私は、持ってきたリンゴと白桃を手提げから出し、麻理香の前に置いた。
「これ、近くの果物屋であまりにも美味しそうだったから買ってきたの。よかったら食べてね」
肉の加工工場に勤めている麻理香は、実は肉よりも果物の方が好きなのだ。私もそれを知っていたので、お見舞いには果物を持っていこうと決めていた。
案の定、麻理香は目を輝かせた。
「凄い。薫は私のことを本当にわかってくれてるね」
「それはそうだよ。何年友達付き合いしてると思ってるの?」
私の問いには答えず、麻理香はにっこりと笑って白桃にかぶりついた。先ほどまでの弱々しい姿が嘘のようだ。
「美味しい。甘味が濃厚で、とろけそうな感じ。病院食って味が薄いから、こういうものが食べたくて仕方がなかったんだ」
無邪気な笑顔で言い、さらにかぶりつく。こういう現金な所が麻理香の長所だと、私は思う。
カーテンで区切られた隣のベッドから、咳払いが聞こえた。気のせいか、途端に病室の壁の色が少し青褪めたような気がした。
「やばい。隣の人、また怒ってる」
麻理香が慌てて口の中のものを飲み込み、ちらりと奥にあるベッドを窺った。そして声を潜める。
「隣の人、死神なんだって。あまり怒らせるとあの世に連れてくよって、毎日脅されてるんだ」
そういう麻理香は、魔女の資格を持っている。
この世界に住む一部の人間が魔力を持つようになったのは、百年以上前だと言われている。麻理香は、いわゆる善性の魔女で、食べ物を美味しく加工する魔術が得意だった。しかし、魔力を持つ人間全てが善性とは限らない。時には、死神と呼ばれるような恐ろしい力を有する者もいる。
ここは、魔力を持つ人間専用の病院だ。見舞客には私も含め、力を持たない者もいるけれど、病院スタッフや患者たちは皆が魔力を持っている。
声のトーンを落としたまま、麻理香が言った。
「おととい、隣の人と斜め前の人が喧嘩した時もひどかったんだよ。斜め前の人が水の魔術を使って、この部屋を水浸しにしちゃってね。隣の人も怒って、あの世に送る呪文を唱えようとするし。結局は看護師さんが、雷を呼ぶ魔術を使って二人を黙らせて終わり。怖い怖い。みんながもっといいことに魔力を使えたらいいのにね」
同感だ。私は苦笑いして頷いた。
それにしても、魔術を使う者同士で喧嘩とは。ここでの入院生活も何かと大変そうだ。