病室ゆらゆらと真っ白なハネが舞う目を固く閉じ、祈るように手を組む人々をちらりと見るベッドに横たわるこの人がそんなに大切なのだろうかぼくは光をほとんど宿さない眼をじっと見つめ、近づいた細い首を、強い力で握りしめるそれと同時にピーという音が病室に鳴り響く耳を貫くような悲鳴を聴きながら振り返らず部屋を出る毎日毎日これの繰り返しだ ブラック企業と呼ばれる人間の会社よりよっぽどブラックではなかろうかとぼくは思う
8/2/2024, 12:18:50 PM