暗がりの中で
布団を頭からかぶって、よいしょっとほら真っ暗でしょ
そうゆったお姉ちゃん。あんなこと私にゆっといて自分は押し入れの中に逃げるなんてひどいよね。
ここなら見つからない。2人だけだよ
2人だけ、そのはずなのに、なんで怒った声で私とお姉ちゃんを探してるお母さんが近づいてくるの?
ねぇ1人にしないでよ
その時私の世界が急に明るくなった。真っ暗な夜はもうおわりなんだってさ
私は腕を捕まれ、乱暴に引きづられた
行かないで
うかつだった。
少し今日はおかしかったんだ。
頭では分かっていたのに。
それだけは絶対しないって決めてたのに。
まりちゃんって犯罪者の娘なんでしょ?
1度口から出た言葉は取り消せない、だからもう一緒にはいられない。
ごめんなさい。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいすきでした。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
どこまでも続く青い空
夏の空より、冬の空の方が綺麗だと思うんだ
そう言って上を見上げた彼女は、少しだけ目が潤んで見えた。
何かあったの
何にもないよ
って言って笑うんだ
そんな彼女が 私は好きではないけど、彼女は私が好きなんだってさ
その関係を私は心から愛しているよ
変かも、知れないけど、ね
声が枯れるまで
僕の好きな声。僕が惚れ込んだ声。僕が君を知るきっかけになった声。
そんな声が、もし、聞けなくなってしまったら。
私の声が好きだと言ってくれたあなたに。声を聞けなくなったあなたに。
耳が聞こえなくなったあなたに。
声が枯れるまで、歌えば伝わると信じてる
星座
「星座みたい」
万華鏡をくるくる回しながらそう言った彼女
「なんでそう思うの?」と聞くと、
「え?だってそう見えるから まーくんには見えない?」と
万華鏡をくるくる回しながら言った
どんぐりを沢山集めて、これで机つくるんだと言ったり
ツリーの飾りで使った松ぼっくりを繋げて、汽車と言った
まあちょこっとずれているだけなのだが、周りには彼女が異端児に見えるようだった ぼくはそんな彼女が大好きだ
「ぼくにも星座が見えるよ」
ぼくがそう言うと万華鏡から目を離し、「いっしょだね」
とにこにこしながら言った やっぱり好きだなあ