『病室』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
殺風景な病室は冷たい感じがするから
温かみのある壁紙で明るい部屋がいい。
窮屈に感じる時もあるだろうけど
四人部屋くらいがいいのかな。
夜 眠りにつくとき、
お見舞いにきてくれた人が帰ったとき、
孤独を感じて無性に寂しくなるかもしれないし
一人でいると余計なことまで考えてしまうから。
欲をいえば窓際で、
空の青さや木々の緑や飛び立つ鳥をみながら
外の世界に触れていたい。
身の回りはお気に入りを集めて、
少しでも心地よくいられるよう、
大切なぬいぐるみももちろん枕元に。
こんな想像をしてはみたけれど、
できることなら、これから先も想像の中だけで。
122:病室
病室
休める。休んでいいのだということがまず信じられなかった。ご飯を作らなくていいのだ。皿を洗わなくていいのだ。掃除もしなくていい。働かなくていい。むしろ働くと怒られる、それが私にとってはじめての病室であった。でも病室はつまらなくて私はすぐに退屈して働きたくなった。まだ病んでいる私は病室で寝ている。これは休暇なんだろう。隣のベッドの人が夜中に呻いていてびっくりしたけど、それでも休暇なんだと思う。なるべく休暇を楽しみたい。明日からなにをしようかな。なんて思いながら私はジュール・ヴェルヌの『二年間の休暇』という本を思い出す。そうよ、休暇は冒険なんだよ。明日からホント何しよっかなぁ。とりあえず図書室いこう。
真っ白い空間が嫌いでした。
まるで私が異物のように見えましたから。
病室、私には窮屈な空間である。
暗闇の中に独り、何事にも怯えては、苦しむだけ
なら、俺どうしたらいいんだ?
僕には助けてあげたくても、
切り替えるしか助けてあげられない。
脳内には危険信号しか流れてこない。
また、あの痛み、吐き気、頭痛、立ちくらみ、
食欲不全、いじめ、暴力、狡猾な生物の笑い、
悲鳴、体を汚す行為、自傷、沢山だ、もう。
本能がこの病院から逃げて逃げて逃げまくれと
言っていて私にはどうにも出来ないので
俺に切り替えて助けを求めた。
俺の出番って訳か。
皮肉だねぇ。
私は何も出来ない怯えては悲鳴しかあげられず
男達に喰われるなんて、俺は違う。
復讐という手段がある。
至って簡単だ。
病院には沢山の凶器がある。勿論狂気も。
さてと、準備も出来たことだし、
俺よりもやべぇ奴に後は頼んどくか。
準備は完璧にしておいた。
やりたいんだろ?
復讐を。
僕ちゃんよ。逃げる時になったら面倒だろうから
俺に切り替えろよ。
それじゃあ。よろしく。
ありがとう、僕に切り替えてくれて俺。
私のヒアリングは頼んだよ。
復讐と耽美な香りがする時間へとようこそ。
そして、
"この物語を始めた者への感謝を述べますよ。"
は?
何で?見えてるの?
このスマホからは…。
ま、まさか…。
お前は…。
"ずっといっしょだよ!"
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!
流れてくるな記憶、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌
……………………
あれ?何だっけ?
思い出せないや。
いっか。要らないし。
貴方もだけどね。
病室
いい思い出なんか一つもない
いったい注射ぶっ刺されてコロナんときは鼻に意味わからん棒突っ込まれて
強いて言うなら
去年に予防接種しに行った時の先生クソイケメンだった
もうちょい注射してくれてもいいんすよ?
病室
一度、手術を受けたことがある。
別にしなくても命には関わりなかったけれど。
最初は、本当に嫌だった。
理由は、怖いから。
しかも、受けなくても生きていけるならいいじゃないか。
当時、まだ年齢が二桁になったばかりだ。
麻酔、しかも全身麻酔。
怖い。
けれども、その病院はみんな優しくて、
何よりも隣の子と仲良くなれたから、
怖いのもマシになっていた。
何よりも、その子は私よりも幼く、
そして重い病気だったのに
頑張っていたから勇気付けられたのもある。
病室での楽しい日々はあっという間だった。
せっかく仲良く慣れたのにお別れ。
寂しかった。
あの子、元気にしてるかな。
明日は十五夜🌕
中秋の名月。
じぃちゃんの病室から歩いて
和菓子買いに妹と行ってさ、
窓辺にお月見団子置いて
じぃともお月見したことあったな、、、
もっとも意識は最後まで
戻らなかったまま逝っちゃったケド
でも、思い出すお月見は
じぃの病室で月に願掛けしたあの日、、、
もう、そんな時期になったんだね、、、
…病室…
#病室
毎日見るのは、白い壁、白い天井、温かみのない蛍光灯。
そして、時々買ってきてもらえる本達。
わたしは、この白い部屋から出られない。
そう知っていた。
だけど、部屋から出たいと毎日願っていた
ある日、願いが届き、手術を重ね出ることが出来た。
あとから聞いた話だと、毎日無理をしなかったから出ることが出来たそう。
もし少しでも無理をしたら帰らぬ人となっていたかもと思うと少しゾッとした。
そんなわたしは、今恋をして婚約して、今日が結婚式。
小さい頃のわたし!今頑張れば、こんな素敵な未来が待ってる!がんばって!
そんな私の願いを届けるかのように白いハトが
わたしの上を軽やかに飛び去った。
朝露に濡れた硝子窓
今日こそは天国へゆくのだ
この世に繋ぎ止めるための、この部屋
縄に命を括り付け、引きずるようだ
息をするのも陽に目を焼くのも億劫で
それでも白い箱に縋り付く私の浅ましさ
神さまはお赦しになられるだろうか
じくじくと掻きむしった肌が膿んで
私は跪くことすらできなくなった
この退廃と、私、白い箱に詰まった死と生の海に
澱む感情が押し寄せてくる
もう、どうにもならないそれを抱えて
今日こそ
天国へ
そして、私の未練を打ち切る、あの断頭台
白く澄んだ、空の病室
朝露の拭われた硝子窓にて
いつぐらいであったか、母が肋骨を折り入院していた時期があった。
母は非常に快活な人であったので、静まり返った部屋はとても彼女のものと思えず、わたしの隣に敷かれた布団も温める人がいなくなってしまったので、それはそれは寂しい思いをしながら眠った。
父が見舞いに行くと言うので、私はそれを必死で追いかけた。褪せたピンクの、ちいさな自転車を転がしながら。今の体感で言う1時間位を漕ぎ続けていた気がする。きっと距離はそこまで無かったのだろうが、そのときの私にはとにかくとにかく長い道のりだった。
病院独特のにおいの中を突き進んで、お目当ての病室を目指してずんずん歩く。真っ白な廊下のまっしろなドアを開いて、まっしろなベッドをいくつかとおりぬけて、まっしろなかーてんをあけて、ああ、おかあさん!!
何だか酷く久し振りに会えた気がした。それは本当に久し振りの再会だったのかもしれない。真っ白な病室に、ぽつりと母が黄昏れていた日。初めて病室というものを知りました。
このベッドも、白い天井も、出されるやたら健康的な食事も、もう何度も見ていてさすがに見慣れているけれど、この環境に身体が慣れることはない。
というか慣れたくない。
入院なんてもうしたくない。
早く帰りたい……。
薄くて固い布団で十分だ。タバコの煙で黒くなった天井の方が落ち着く。手料理なんて高望みはしないから。カップ麺でいいから。
だから、早く帰りたい……。
帰って、母さんに会いたい……。
出演:「サトルクエスチョン」より 仁吾未来(ジンゴミライ)
20240802.NO.10「病室」
両手に選んで貰った花束を持って、僕は病院の廊下を歩いていた。
何故って?ここには僕の親友が入院している。
今から彼がいる病室へと向かうのだ。
数日前、親友は突然倒れた。
なんの前触れもなく、ただ突然に。
今まで誰も気が付かなかった。彼の異変に。
彼の弟も、僕も、他の仲間も。
彼が隠していたから。誰も気が付かなかった。
「入るよ」
病室の前に着いて、コンコンと1ノック。
そうすると
「あぁ。いいぜ」
と、彼から返事が返ってくる。
あぁ、良かった。
今日も彼は生きている。
「おはよう。見てみてプレゼント!」
「わぉ。いい花だな。そこに飾ってくれないか?」
「もちろん!」
真っ白な病室が少しだけ鮮やかになった気がする。
それでも僕は残るこの白が嫌いだ。
まるで彼を逃がさないかのように、病室から出られないようにしているようで。
僕はこの病室が嫌で嫌で仕方がなかった。
病室
小さい頃よく見た風景
寝て起きたらお母さんがお父さんに変わっててびっくりした思い出
今考えてみると仕事で忙しい中、合間をぬって来てくれた両親に感謝を伝えたい
数年前、親族が緊急入院することになり、急遽着替えや日用品を届けることになった。
本人も徒歩で病院に行ってそのまま帰宅が許されず入院とは予想しておらず、スマホと財布くらいしか持っていないとの事。
必要なものリストを貰ったが、その中に「暇をつぶせそうなもの」というざっくりとしたオーダーがあった。
確かに病室には娯楽がない。テレビすら有料という世知辛い場所だ。
結果的に定番の小説とクロスワードという組み合わせを届ける。
結果、退院する頃にはクロスワードはほぼ全てやりきったらしい。
懸賞は恐らく当たらなかったのだろう。
何も言ってこなかったので
親族も昔よく懸賞パズル雑誌を買っては応募していた。
だが一度も当たったという話は聞かなかったので、
私の中では宝くじの1等くらい難易度が高いものとして認知している。
人生の最期の数日間、君は病室で過ごしたね。
絵本読んだり、前日にあった日のことたくさん話したけど、覚えてる?
ママはね、その時の事鮮明に覚えてて今も君のお世話してる感覚になる時があるんだよ。
声かけた時、ピクッと手が動いたのは反応してくれてたのかな。
最期にしっかり向き合う時間くれてありがとう。
頑張って偉かったね。
また会えたらママのことぎゅーってしてくれる?
一緒に手繋いでお散歩してくれる?
ママのわがままいっぱい聞いてくれると嬉しいな。
今までありがとう。ゆっくりしてね。
ずっとずっと大好きだよ。
今日のお題。病室。
生まれて数週間後に病院から退院した事以外、縁のない話だと思っていた。精神的には大怪我は何度も負ったが、
身体は全くもって大怪我したことがないからだろう。でもさっきまでいた。…どうやって来たんだったっけ。そうだ思い出した。
確か今人気の鬼と戦う大正バトル漫画が映画になってて、アニメが面白かったから見に行って…そして呼び出されたのか。
理由は…祖父が原因なのは明らかだが分からんな…しかしあの映画良かったな。いかに人が感動的になるかが考え作られている。
私はともかく家族含む周りの客全員泣いてたし、ストーリーの過程もキャラの最後の魅せ場をでそのキャラをしっかり魅せに来ていて…
「…グーちゃん」
「どした?」
姉がいつのまにか病室から出て来ていた。声が震えている。そう、あの映画で先輩を失った主人公達のような…
「…おじいちゃんがっ!」
「あっそ」
その先は言われずとも分かった。そしてそれに対して何も思わない自分はやはり世間一般から大きく外れているのだろうな、
と無表情で思った。
「病室」とかけまして
「なぜか敵方に情報が漏れている」と解きます。
その心はどちらも「かんじゃ(患者/間者)」がいるでしょう。
幸いなことに、これまでの人生では、あまり病室のお世話にならなかった。
ただ、1度だけ検査入院を経験したことがある。
いわゆる指定難病というやつの疑いが掛かり、5日程度、毎朝毎晩採血を受けなければいけなかった。
ところで私は、血管が異様に出づらい体質だ。
看護師泣かせの細っこい血管が、さらにタチの悪いことに、分厚い脂肪に守られて、すっかり見えない。この時の入院でも、当然それは変わらなかった。
運の悪い新人の看護師さんが、心底申し訳なさそうに何度も血管を探していたのを覚えている。刺してはうまく取れず、また刺し直しては取れずと繰り返す。救援に呼ばれた、ベテランの風格をした看護師さんも、1度間違えてからさらなる救援を呼んだ。
最終的に、私の血管に正確に針を刺せたのは、3人目の看護師さんだけであった。
ちょっとばかり誤解を招きそうな見た目になった腕を眺め、看護師とはかくも有難い仕事だと思った。
私の難攻不落の血管に挑んでくれた彼女たち。差し入れなんていうのは、このご時世じゃ中々できない。
せめてもの感謝の気持ちは、この立派に育った脂肪を減らすことでその代わりとしたい。
息が絶えようとしている
母の病室で
「90歳 何がめでたい」
というタイトルの本を
読んでいた。
すべて読み終えて、
自分は何をやっているんだと
激しい 自己嫌悪に
陥った。
90歳の母に会いたかった。
ごめんね、
母ちゃん。
もしかしてお題ひとつ飛ばした…?アイスの実のチョコ味うまうま!やっぱベルギー産チョコレート*は違うな〜。GABAも入ってるし睡眠の質も向上しちゃうな〜。
*製品中2.3%使用。