『理想郷』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
テーマ:理想郷 #351
人間たちは俺たち妖怪を怖がる。
別に怖がらせたいわけじゃない。
友だちになりたいから近づくのに、
悲鳴を上げて俺たちから逃げていくんだ。
俺は人間が好きだ。
人間は俺が知らないものをたくさん知っている。
だから俺は
人間と仲良くできる世界を作りたいと言った。
そしたら仲間に笑われた。
「そんなの理想郷だ」って。
そんなのやってみないとわからないじゃないか。
そう言って怒ると仲間たちはムッとして
「じゃあ、お前、人間に逃げられたことないのかよ
悲鳴をあげられて、泣き叫ばれたことないのかよ」
そう言われて何も言い返せなかった。
俺は妖怪。
怖がられたことだって何度もある。
たしかに理想郷かもしれない。
でももしかしたら、
妖怪を受け入れてくれる人間だっているかもしれない。
そんな言葉を口には出せなかった。
なぜなら俺は、
そんな人間あったことがなかったからだ。
どこもかしこも彷徨う人々は理想郷を求める。
彷徨う人は口々にこう言う
「アイツは恵まれてる」
誰が基準を提示したのか。
不確定なことで人を恨み出す。
しばらくすると殴り合いが始まる。
争いは何を産んだか。
新たな不幸だ。
誰が幸せになった。
幸せな人などいない。
じゃあ神はどうしてこの世を作り出したのか。
なぜ神は理想郷なんてものを作り出したのか。
世の中ってよくわからないことだらけだ。
理想郷
友達がたくさんいて
人気者で
将来も上手くいって
それから…
亡くなった人たちも戻ってきてくれたらいいのに
これが私の理想だよ。
美しいだけの、笑顔だけが溢れるそんな世界なんていらない。
僕はキミの涙が欲しい。怒りが欲しい。
受け止めるものが綺麗なものだけなら僕はいらない。
剥き出しの感情を僕にぶつけるキミでさえ愛しい。
だから僕の理想郷は今とあまり変わらない。
ただキミが笑い、喜び時に怒り悲しみ嘆き、憂いて。
キミがキミらしく在れる世界。
僕は、それがいい。
理想郷
何が自分にとっての理想郷なのかできるだけ早いうちに見つかると良いのだが
簡単には見つからない
理想郷
「私の理想郷は〜、んー…そーだなあ〜!
お菓子がいっぱいある世界、とかっ!」
可愛いあの子はそう言う。その子の理想に男子は、
「××ちゃんって理想まで可愛いのかよ笑」
と発言する。やはり顔が良いだけでチヤホヤされるのだろうか?
あの子が言った発言を私が言ったらどうなるだろうか?きっと男子から
「太るぞ笑」 「考えることまでデブかよ。」
なんて言われるだろう。
だから私の理想郷は
"可愛いあの子のいない世界" だ。
あの子がいなければ私はこんなにも言われなくて済んだのだ。比べられなくて済んだのだ。
そして───虐められなくて済んだのだ。
あの子さえ、あの子さえいなければ。生まれてこなければ___
「来世はお前より可愛くなってやるから!!!!」
そう一言放ち、少女は屋上から飛び降りた。
まるで、一匹の美しい蝶のように。
───────フィクション───────
理想郷
理想郷って考えるとどんなのだろう
みんなで幸せに平和で暮らせて
自分がなりたいような存在になれて
笑顔で過ごせてる
世界とか理想かもな
結局理想郷って何だろう
理想郷
特にないかな
何処にいようと起こると思う
地獄や天国だろうと
人が人々と過ごす限り
問題の起こり方が問題なんじゃない
人々のことは人々に任せるとして
私は私をやるだけだよ
ここが天国か地獄なんて問題にならない
ゲームとかのランクは上を目指したい
でも何もかも都合がいいのって
面白くはないんじゃない
それならやる必要はない訳で
理想郷ってのは
叶わないから理想郷なんじゃないかと
理想があるなら
現実と向き合わないとね
何故それを理想だと思ってしまったのか
それがあなたの問題なのかもね
あなたは何も出来なくても
あなたは誰も知らなくても
あなたはあなた
そこにはあなたがいるはず
あなたの理想郷には何がありますか?
理想郷
何も考えずに、淡々と日常生活を送れるなら…世知辛い日常で、何のために生きているのか解らなくて、不安になる毎日…会社と自宅の往復だけの日々に嫌気が差す…せめて一日でもいい、全て解放されたい…
理想郷。
僕が望む理想郷はたくさんある。
沢山あるがゆえに沢山犠牲にしなきゃいけない。
僕の理想郷を実現するためには僕に生命があっちゃいけない。
僕は命のない存在になりたい。
最初からそれとして存在していたかった。
望んでもどうにもならないことはわかってるけど、
やっぱ、望まずにはいられないんだ。
なんの努力もしてないんだ。
当然、今の僕に理想郷なんて実現させることなんかできない。
それでも生きなきゃいけないなら空想の中に僕を閉じ込めておくべきだったね。
もしも神様が存在してたった一つミスをしたとしたら、
それは僕に命を与えたことだね。
命なんか与えずに側で使えさせればよかったのに。
今更遅いけどね。
残ったのは心だけが浮いた僕だけだよ。
ねえ神様、
僕と話してよ。
僕のほんとの気持ちを知らない?
神様は僕を忘れたりしないよね?
今の僕を見てないよね?
都合の良いときだけあなたを信じて迷惑をかける、わがままな僕を愛してる?
ごめんね、こんなふうになっちゃって。
愛してるかは分からないけどあなたが存在していると信じてる。
ラブレターみたいになっちゃった。
恥ずかし
こんな自分が嫌い
あの人が嫌い
性別なんて…
友情なんて…
上下関係なんて…
あれが嫌だこれが嫌だ
じゃあ、何が欲しいの?
どんな世界なら生きられる?
私の理想郷はどんなところ?
私は理想郷とやらを創造するとして、
世界のある誰か1人でもその人の理想郷が
私が普段送っている生活を思い描いたとしたら
私は、自分の理想郷を
その人に伝える事が出来るだろうか。
綺麗な水、バランスの取れた食事、
清潔感のある衣服、安心して休める寝床
自分の理想郷とは、自分は何を創造し、
これ以上何を求めるのだろう。
もし仮に天国が自分の理想郷だと言われたら、
また、同じような人生をもう一度
味わなければならないのは
嫌である。
それは理想郷と、言うのだろうか。
#理想郷
#40 理想郷
電子レンジで卵を爆発させて、
君と笑いあった永遠が欲しかった
2023/11/1
虚しくなんてない
理想郷を思い描きつづけること
ほんの僅かずつでも実現して行けるのなら
それが進歩じゃないか
「理想郷」
#235
『理想郷』
ここ数年
年末が近づくと
いつも不仲の父と母が
もっともっと悪くなる
サチコの周囲では
期末テスト、クリスマス、
大掃除、冬休み、
大晦日にお正月へと
みんな活気に湧いていると言うのに
どういういがみあいなのか
子供のサチコには知るわけもない
時間のすれ違いが
家族を冷たくするのだろうか
期末テスト以外のなんの季節感も
感じられない
たまにある父母の怒声
サチコは悲しくて寂しくて
自分が作る家族は
クリスマスケーキがある
子供の所にはサンタさんからの
プレゼントがある
子供たちと皆でテレビの後ろとか
玄関のドアとか大掃除をしている
初日の出を見られなかった〜
と笑いあいおせち料理を戴きながら
お年玉袋がみんなに配られる
家族で近所の神社に初詣に行く
そんなふうに
夢を見る
私は子供を
家族を
寂しい気持ちにさせない
サチコの小さな理想郷
完全で平和な世界
それが理想郷というやつらしい
完全で平和ってどういうことだろう
争いや悲しみのない世界?
生きている限り、そんなの無理だよ
みんな何かと戦って、痛みや満たされない思いを抱えてる
誰だってそうなんじゃないかな
理想郷って、つまりは天国?
ようするに死後の世界?
なんて思ったりして
理想郷
理想郷って、理想の世界ってことかな。
理想とは?
思い通りの完璧な世界?
どんな世界なんだろう…
ちょっと見てみたいかも。
自分自身も理想の自分になれるのかな?
理想の自分ってどんなのだろう?
…切りがないな。
眠れなくなりそうだから、考えるのやめよう。
paki
人は落ち込んだり悩みを抱えたりしたとき、自然と向き合うことで再び生が吹き込まれる。
陽の光を浴びる。気晴らしに海や山に出かける。紅葉や満開の花は美しく、瑞々しい新緑は目にも心にも優しい。
秘境という言葉を聞くと殊更に胸が躍るような気持ちになるのは私だけだろうか。普段接することのできる自然よりも遥かに新鮮で、清らかな生をもたらしてくれそうで。
私が生まれたときから自然は周りにあり、それにまつわる思い出も多い。幼稚園に通っていた頃は、帰り道に祖母と寄り道をよくしたものだ。暖かい陽気の春には、川沿いの道を歩くとそこには花筏が見られ、徐々に暑くなり始めると蝉の鳴き声が聞こえ、木々の緑の鮮やかさが増す。祖母が上着を羽織る頃には、赤黄に染まった落葉で埋め尽くされた道の上を歩き、雪が降り始めればその白さに目を輝かせる。当時はもちろん大した感情は抱けていないだろうが、今は思い出すだけで心が洗い流されるように心地よい。
あれから数年が経ち、ここ最近は大学に通うために東京に行く機会が増えた。人の少ない田舎でぬくぬくと育ってきたものだから、都会の喧騒はあまりに心臓に悪い。田舎の人からは人間らしさを全開に感じるが、こちらの人々には全くそれがない。誰もが感情を失ったかのように、下された命令にただ従うかのごとく行き交っている。恐ろしくも、都会は私からも感情を抜き去っていたようで、寧ろ無の状態で往来するのが当然と思うようになってから既に久しいが、悲しいとも思えなくなってしまっていた。
人の流れに乗るようにして駅の改札を抜けると明るい声が一筋聞こえてくる。人混みの隙間をやっとの思いで通り抜けた先にあった看板には、幼稚園の文字があった。辺りはお世辞にも自然豊かとは言えない。大きな道路が園を取り囲み車の往来が激しく、少し離れたところには住宅もちらほら見えるが、どうも落ち着かない。それでも子供たちは愉快そうな声をあげて遊んでいる。
動物園に動物を閉じ込めてしまうのは動物が可哀想だ、という議論を見たことがあるが、その前にこの環境をどうにかしてあげたいと思うのは不自然なことだろうか。私が見てきた理想郷はここにはない。私が見てきた人間らしさもここの大人には見当たらない。
この子たちの理想郷は一体どうなってしまうのだろうか――。
突然黒服のガタイのいい男達に担がれ車に乗せられ眠らされて変な所へやってきた。私を連れてきた男達は私を置き去りにするとそそくさとどこかへ消えていた。
そこは本当に変なところだ。変としか言いようがない。
どうやらここは無人島っぽい。
前に見える景色は森だけ。後ろに見える景色は青い海1色。かめいたりしないかな。
とか思いながらぼーっと海を眺めてたら海からかめが出てきた。
そこそこ大きいかめでちょうど浦島太郎が乗っていったようなかめ。
すごく可愛い。
かめは好きだけど知識はなかったので遠くから眺めていたのだけれどかめが私の近くに寄ってきて、
「やあお嬢さん、ここで出会ったのは何かの縁だ。理想郷に連れて行ってあげよう。」
とイケおじボイスで私に話しかけてきた。
かめがイケおじボイス喋ったことと理想郷とかの意味が脳内で簡単に処理できず混乱する。
「り、理想郷…?」
私は聞く。
「ええ、理想郷です。あなたにとっての理想郷でしょう。」
かめが答える。
「さあ、行きましょう?私の甲羅に乗ればすぐにでも連れて行ってあげましょう。」
言われるがまま全体重はかけないようにそっと甲羅にのる。
「ありがとうございます。では、出発です。」
そして私は理想郷へと向かったのだった──
『理想郷』
「黒猫が怪しげに見つめて来て
"にゃあ〜お"
骨しかない犬に吠えられて
"グルゥア…!!"
典型的なゾンビに追いかけられて
"ぎゃー!!"
妖艶な魔女に騙されて
"うふふっ"
同じ人間の仲間が現れて
"おーすげぇ偶然"
仲間に頭をピアノで殴られて
"割れねえ…"
その仲間は死んで
"………"
世界は真っ暗な闇世
"………………"
今日みたいな日には一度行ってみたい
"さあ、キミも"
そう思わない?」
「trick or treat!お菓子くれなきゃ…?
…どうなるのか、キミなら分かってるよね」
_2023.10.31「理想郷」
ハッピーハロウィン!!>( ༎ຶŎ༎ຶ )
お菓子取られたなら千倍返しで奪いな!!