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 突然黒服のガタイのいい男達に担がれ車に乗せられ眠らされて変な所へやってきた。私を連れてきた男達は私を置き去りにするとそそくさとどこかへ消えていた。
 そこは本当に変なところだ。変としか言いようがない。
どうやらここは無人島っぽい。
前に見える景色は森だけ。後ろに見える景色は青い海1色。かめいたりしないかな。
とか思いながらぼーっと海を眺めてたら海からかめが出てきた。
そこそこ大きいかめでちょうど浦島太郎が乗っていったようなかめ。
すごく可愛い。
 かめは好きだけど知識はなかったので遠くから眺めていたのだけれどかめが私の近くに寄ってきて、
「やあお嬢さん、ここで出会ったのは何かの縁だ。理想郷に連れて行ってあげよう。」
とイケおじボイスで私に話しかけてきた。
 かめがイケおじボイス喋ったことと理想郷とかの意味が脳内で簡単に処理できず混乱する。
「り、理想郷…?」
私は聞く。
「ええ、理想郷です。あなたにとっての理想郷でしょう。」
かめが答える。
「さあ、行きましょう?私の甲羅に乗ればすぐにでも連れて行ってあげましょう。」
 言われるがまま全体重はかけないようにそっと甲羅にのる。
「ありがとうございます。では、出発です。」
そして私は理想郷へと向かったのだった──

『理想郷』

10/31/2023, 1:15:35 PM