『澄んだ瞳』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
題:澄んだ瞳
貴方の澄んだ瞳にはいつも私が写っている。
貴方から見た私の瞳には貴方が写ってるよね。
ねぇ好きだよ。
貴方はどーかな。
『澄んだ瞳』2023.07.30
あのスカイブルーの瞳にライトが当たると、キラキラと輝く。どこまでも澄んだそれは、太陽をめいっぱい抱きしめた青空のようだ。
綺麗だなと褒めると、彼は照れくさそうにそっぽを向く。
そうやって照れていても、スカイブルーはその色を変えることは無い。
離れていてもはっきりと彼だと分かるそれに、ファンが夢中になる気持ちも分かる。目立つから、視線の動きひとつにも注目がいくのだ。
だから彼は意識して目を開いているらしい。
どの角度を向けば、瞳がキラキラと輝くか。どんなふうに動かせば、空気を支配できるか。全て分かっている。
伏せた目が上がり、正面から見据えられると落ち着かない。
この後輩は、そうやって共演者すらも魅了する。
人間が青空を見て心地よいと感じるように、彼の瞳にはそれと同じ効果がある。
澄んだスカイブルーの瞳は、今日も誰かを惹き付けて離さない。
5年ぶりに彼女に会った
澄んだ瞳が綺麗な女の子だったのに変わった
何が、誰が、濁らせた?
そんな野暮な事はどうだっていい
「今でも海に行くの、好き?行こうよ」
"濁り"は俺がろ過して取り除いてあげる
だから
安心して笑うだけでいいんだよ
#澄んだ瞳
『澄んだ瞳』
翔真
ガキの頃から好きになる奴の条件は決まってた。それが満ちてりゃ女も男もどっちでも良かった。
「翔真〜私とかーえろっ!」
翔真の腕にしがみついてきた少女は花梨。どうにも翔真の事が好きらしい。
「花梨、離れろ、あちぃ」
そう言って引き離そうとすると更にしがみついてくる。
うざってぇと思いながらも俺は普通の男を演じた。
「いいから離れろ」
「え〜、げ、あいつ…」
花梨があいつ、と言って一方向を見つめた。目線の先に居たのは目を前髪で隠され、明らかにダボダボなYシャツを纏った青年が本を抱えて歩いていた。
その瞬間、翔真はこころを打たれたように彼に釘付けになった。「俺の理想じゃねぇか…」ぼそっと呟き、目で追った。
「ん?翔真何か言った?」
「いや?何でも無ぇ」
(あいつ、俺の想像そのものじゃねぇか。誰だ…聞いてみるか)
「なぁ、あいつ誰だ?」
自然に、違和感なく、聞いた。
「え、翔真知らないの?紅葉だよ、篠生紅葉。先週、私に告って来た奴だよほんっといい迷惑アンタみたいな陰キャ、微塵も興味無いっつーの!」
「あぁ…」(篠生紅葉…か、仲良くなっときてぇな)
紅葉
小さい頃から巻き込まれ体質って奴だった。駅の人混みで足を取られて知らないところに着いたり、委員会でなぜか違う委員会員と間違えられて最後まで仕事しちゃって当分気づかれなかったり…なんてまだ甘い方。
でも流石に、ちら…
ジーーーーー… バッッッッ!!!
クラス1の陽キャ、矢附翔真に壁ドンされるなんて思わなくない!?僕は何かした!!??
「あ、あの…「お前、女いんの?」「なっなんでッッッですかッッッッッ!」
説明面倒くせぇ押し倒してやっちまいてぇ。けど、こいつ細すぎだろ折っちまうぞこんなん…
まぁでも、
紅葉の顔を掴み、覗き込む。
「お前の目、良いな」
澄んだ瞳が美しく輝く。俺だけの物にてぇな。
澄んだ瞳
他の奴らのことなんて信じられず、嘲笑った俺を、涙を溜めた澄んだ瞳が射抜いた。
裏切られることなど、つゆほども信じず、信頼する君。
「寂しい人だね」
雨の中、ずぶ濡れの俺と傘を差す君が向かい合う。
「お前は簡単に人を信じるんだな」
少し間を空けて、答える。
「私が信じたかったから信じただけ。その人が信じるかはその人次第。裏切られたらそれまで。裏切る理由は私がその人にとって信じられる人じゃなかったから」
淡々と告げられるその言葉は、君の澄んだ瞳のように、スッと俺の心に染み込んだ。
「・・・お前は俺を信じているのか?」
また少し間を空けて、答える。
「うん。他の人に近寄られるのが怖くて、いつも一人でいるの。でもね、本当は優しくて、一人でいたくなんかないの。他の人を信じたいけど、信じきれなくて・・・。
そういう不器用な人だって信じてる」
照れたように、はにかんで、
「寂しい人だね」
ともう一度言った。
ーあぁ、俺の人生で初めて信じたい人に出会えた。
気づけば、雨は止んでいて、遠くに虹がかかっていた。
※BL、不穏です。苦手な方は飛ばしてください。
淡い、ブルーグレーの瞳が輝いている。
黒く荒ぶる海が、崖の下を叩きつけて乱反射しているせいだ。
「ハリー、危ないよ」
乱反射を受けていっそうキラキラと輝く亜麻色が振り返る。
そしてふふ、と可笑しそうにぼくに笑いかけた。
「危ないなんて今更じゃないか、コウタロウ」
「·····それもそうだね」
こんな時だと言うのに、ぼくらはくつくつと笑い合う。この澄み渡った空のように、無邪気に笑い合う。
己が死に場所を目の前にしながら。
浜辺で聞いたことのあるそれよりも重い波の音。
まだ冷たい春先の潮風が、後ろにそびえる木々と座り込んだぼくらを寄り添わせる。
着の身着のまま出てきた2人が纏う外套、その中に隠された襟の詰まった制服が所在なさげに軋んだ。
「皆は今頃、校歌斉唱でもしてるのかな」
思い出したようにハリーが呟いた。
「“熱い人”が多い我が校だ、まだ卒業証書授与の最中じゃないかな?」
「確かに!2組の武田先生は絶対に泣きながら点呼するのだろうねぇ」
ついぞ見ることは叶わなかった鬼の目に浮かぶ涙と、それに呼応するようにびしゃびしゃと広がっていく涙の波紋はさぞ汗臭かったことだろう。
またぼくらはくつくつと声を潜めて笑い合う。
ここには2人だけなのに、学舎が育てた2人の秘密は互いの根の根まで染み付いてしまっていた。
「·····もう、そんな事どうでもいいのだけれど」
「?」
「ううん、何でもないよ」
それからまた少し話をして、ひとしきり笑い合ったあと、ぼくらはどちらからともなく口付けをした。
いっそう冷たくなった潮風が体温を奪う。
夕暮れが近づいていた。
誰にもその心を悟らせまいとする静かな黒。
僕とは違う国の血がさらさらと線を流す黒。
しかし僕の前だけでは如何様にも姿形を変える、愛おしい黒。
これからもずっと、僕だけの。
「潮時かな」
西日が段々と陰らせた、君の姿形が唇を動かす。
「·····海だけに?」
「最後まで相変わらずだね、ハリーは·····」
困った様に笑う君の顔に確かな愛情を見て、胸の辺りがとろんと温かくなるのを感じる。
こつ、とつま先に当たった小石は弧を描いて視界から消える。眼下に広がる潮騒の中へと飲み込まれたのだろう。
少し踏み出せばあの小石のように僕らを飲み込むであろう景色が、怖くないと言ったら嘘になる。
それでも───────
ぎゅうと握り締めたこの温かさが、僕だけの黒が、僕だけの愛が、コウタロウが。
「誰かのものになんて、させるか」
はっと横を見やると、誰もを射抜くほどにいじらしく歪められた視線が僕を捉えていた。
その刹那、走馬灯と言うにはまだ早いはずの記憶の濁流に飲まれる。
【お題変更により時間切れ】
皆さんの投稿を流し見していたら、やはり綺麗なものに劣等感は付き物なのだなと思いました。
ビー玉、猫の瞳、子供の瞳、醜い自分を映す瞳。
似たりよったりの中にこそそれぞれの個性が見えるようで、なんだか面白いですね。
「澄んだ瞳」
仔犬や赤ん坊は
まっすぐに
「すき!」という表情で
私をみつめてくる。
彼らはひとことも 話さない。
それなのにこんなにも
心に染み入るのだから
澄んだ瞳というちからは
とてつもなく尊い
あぁ私も ことばに頼ることなく
眼差しだけで
愛を伝えることができたなら。
「澄んだ瞳」
澄んだ瞳にはいつも、私じゃない、別の人が映っている。
そこに私が映ることはきっともうない
空を映すビー玉のような
海を閉じ込めたガラス鉢のような
当たり前の如く甘えてくる子猫のような
生まれたばかりの魂のように
キラキラした星のヒトカケラを拾い上げ
フゥーッと息を吹き込んで
紺色のビロードが拡がる空へ送り出す
嘘つきな僕には手に余る
軌跡を描きながら彼方へ飛んでゆく
君を眺めながら目を細めた
「空飛ぶくじらに会いに行くの!」
黒い髪をなびかせて笑った彼女は、
いつまでもサンタを信じ続ける子供のような、
そんな純粋な瞳をしていたから、
だから、
だから私は、
「そっか。私も連れてってよ」
って思わず呟いた。
「笑わないの? うそだーって」
「笑わないよ」
いるんでしょう。きっと。
あなたが言うのなら。
空の青を
海の青を
閉じ込めたかのような瞳
キミの瞳は
宇宙そのもののようで
ただただ目を奪われた
澄んだその瞳に映る世界は
美しく綺麗なものばかりではないだろう
だけども
その瞳が淀むことのないよう
心は強くあらんことを
澄んだ瞳
君はいつだって、僕のことをまっすぐに見る
僕のことを信用しているのか
それとも
何もかも見透かされているのか
君の思っていることは、僕にはわからない
ただ
君の澄んだ瞳に
いつだって引き込まれているんだ
僕のこんな気持ち
君は気付いているだろうか
君のことを、どうにかしてしまいたい
こんな黒い想いを知っているだろうか
ただただ
君は今日も僕のことをまっすぐに見てくれている
ある古い書物の民族・種族欄1ページ目の一節にて。
その昔、ある種族が存在している。
種族は「アイ・アイ族」と呼ばれた民族だ。
「アイ・アイ族」の特徴として、瞳が宝石で出来ていること。綺麗で澄んだ瞳、「アイ・アイ族」にはまだ知らざる驚きを隠せない秘密の行動をする民族。
ハンターたちはその「アイ・アイ族」の瞳を求め、瞳を盗るハンターがいた。
あまりにも非情で、残酷だ。
民族は減って、いまでは「幻の宝石民」と語り継がれるようになった。
この世界には色々な種族が存在する。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
そんなに澄んだ瞳で私のことを見ないで。
貴女が思うほど、私は賢くも、優しくもないんだから。
そんなに澄んだ瞳で私のことを見ないで。
貴女が考えているよりも、性格良くないんだから。
純粋で、綺麗で、素直な貴女みたいになりたい私は、精一杯取り繕ってるの。周りに好かれようとして、好きな人に好かれようとして、自分の居場所がなくならないように、ちょっとだけ人よりも外れたところに居ようとして。
本当は貴女みたいに澄んだ瞳で、
本当は貴女みたいに澄んだ心で、
晴れやかな空の下過ごしたいだけなの。
そこに行くには何もかも足りなくて、取り繕っていないと、
自分の足元が崩れていきそうで、周りが壊れそうで、
ずっとずっと怖いの。
汗に塗れて油に汚れて、髪の毛だって見てられないのに、汚れない瞳。
あの人の瞳が闘志を燃やし、焦りを滲ませ、生気を漲らせること。それから、わたしに向かって穏やかにたわんで、澄みきること。それだけが、たからもの。
あなたのその澄んだ瞳で見つめられると、
何もかも見透かされてる気持ちになる。
そして、私はあなたに嘘をつけなくなる。
だから嘘をつくとき、あなたの目を見れなくなる。
そう、今も。
「好きな人はいるの?相手はだれ?」
あなたにそう問われて少し戸惑った。
…あなたに決まってるじゃん。
でも、正直に答えても叶わないのは分かってる。
それなら正直に言わない方が傷つかないだろう。
私はそう思った。
あなたの顔から少し目線を外して答える。
「好きな人?さあ、どっちでしょう?」
「絶対その反応はいるじゃん!ねえ、教えてよ」
心の中で謝りながらも再び誤魔化す。
「いるって言ってないよ?
とにかく、ご想像にお任せします」
ほんとは嘘つきたくないんだよ?気づいて欲しい。
でも、あなたは私より10歳年上で、しかも同性。
叶わないじゃん。
だから、今日も私はあなたに嘘をつく。
あなたのことが好き。
それは変わらない。
いつか伝えるから、それまで待ってて欲しいな。
#澄んだ瞳
ずっと
じーっと
わたしの顔を
見つめてる。
見られてるこっちが
ちょっと
恥ずかしくなっちゃうくらい。
ミルクは
美味しいですか?
たくさん
飲んで
大きくなぁれ。
#澄んだ瞳
#澄んだ瞳
無駄なものを削ぎ落とした美しい体。
今日も無心で走る君。
大勢の人達の期待に応えた君をカメラが捉える。
澄んだ瞳に釘付けになる。
所詮ギャンブルだろと言われようが
この気持ちは純粋である。
君を見る為
今日もせっせと馬券を買うよ。
私は彼の瞳をみた
彼の瞳は澄んでいた
人には悪や闇が奥にある
そんなことを忘れるほど綺麗な瞳だった
「あぁなんて綺麗で心が澄んでいるんだろう」と想う
そして私の目には涙が流れた
cat
あなたの澄んだ瞳に映る「好きな人」。
私のこの淀んだ気持ちが足枷にならないように、
私はあなたの恋愛相談にのる。