『溢れる気持ち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【溢れる気持ち】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
2/8 PM 4:20
「星河(ほしかわ)くん、ちょっといい?」
部活の休憩時間。
ピアノ伴奏をしてもらっている
星河くんに話しかけた。
「休憩が終わったら、こっちの曲を
練習しようと思ってるの。
お願い出来る?」
「……了解」
渡した譜面に軽く目を通して、直ぐに頷く。
……まさか、今のでもう初見で伴奏を弾く
つもりなんじゃ。
あたしがお願いしたいのは、現段階では
各パートの旋律の音を弾いてあげて欲しい
というだけの事なんだけれど。
「♪キスする少し手前の
苦しさが好きなの♪」
「――それ、誰の歌なんだ?」
説明しようとしたら、暁の歌声と
問いかける十詩希(としき)の声が
聞こえてきて、星河くんの意識が
そちらに持っていかれた。
(……やっぱり、暁が十詩希と2人きりで
話してるのは心配なのかしら。
気持ちがダダ漏れだものね、十詩希)
幼なじみ心(?)と恋心。
星河くんは常に気持ちを抑える気がない。
十詩希は抑えてるつもりでバレバレ。
はっきりしているのは、どちらも
拗らせっぷりがどうしようもないと
いう事かもしれない。
===================
合唱部員
椎葉 寳(しいば たから) → しぃちゃん
鹿野 十詩希(かの としき) → とっしー
何気ない毎日が流れていく。
普段と変わらなかったり、運が悪かったり、良いことがあったり、一生に一度の体験をしたり。
ぼんやりと思い返してみると、良いことも悪いことも自分にとって良い体験ができた。
言葉にできない気持ちも溢れてくる。
好きな所も嫌な所も全部、私という一人の人。
自分を認めて、抱きしめて。
胸を張って、堂々と、明日を迎えて、歩いて行こう。
どうしよう…。どうしよう。
あなたを見てしまうと、どうしても「好き」って気持ちが溢れてきてしまう。
声を聞くと、「好き」って気持ちが溢れてしまう。
仕草を見ると、「好き」って気持ちが溢れてしまう。
あなたを好きになってしまってはいけない。
あなたは誰にでも優しいから、みんなあなたの虜になるの。
そうなったら私、自分の醜い嫉妬であなたを傷つけてしまう。それは嫌だから。
そっと、溢れる気持ちに蓋をして、閉じ込めるの。見ないように、見つからないように。
#溢れる気持ち
今日は神推し様がリスナーとして配信に来てくれた。
普段私の配信に来るリスナーには申し訳ないと思ったけど推し様との時間を過ごさせて欲しいと思った。
推し様のコメントばっかりに集中してた。
興奮で語彙力もなく泣いてしまいどうしたらいいか分からなかったけど言葉で気持ち伝えるのはこれしかないと思い頑張って『大好き、愛してる』と伝えた。
普段思ってるけど中々言えないことをこうして言うことが出来、受け止めてくれた推し様。
まさに『夢の国』と変身した私の配信時間。
推し様が来てくれるなら毎日それだけで価値ある時間に変わります。
ただただありがとう。
推し様心から愛してます、本当に大好きです。
幸せを喜びをありがとう。
そしてサポートしてくれた大切な特別リスナー様、ありがとう。
2/5 2023年
なぁみんなぁー
最近異常にハートが増えてるんだけど
押してくれてありがとうなぁーー!
メルティーキッスの訳の分からんボケで20人ぐらいの
方々に押してもらってるんだー!
ありがとうなぁー暇人さんよー!!
最近何の話してたか忘れたんだけどよぉー
受験勉強頑張ってんだわぁ。みんなも目標があるなら
頑張れよぉー。俺も頑張っからよぉー。
オラわーくわくすっzo..
そういや、くっそ面白いボケを思いついたから
見てってくれよ!くっそ面白くて腹がねじれるぜぇ?
覚悟しときなぁ? いくぞーー。
俺は今日大事なテストがあった。周りは緊迫感を包んでおり殺伐とした空気だ。少しのミスも許されない。
周りも緊迫感を覆い、必然的に俺も緊張する。
深呼吸をし、「イメージトレーニングもバッチリだし、
いつものポジティブで乗りきってやる!」
そう心に訴えかけているうちに時間は過ぎていく。
試験管が教壇に立ち、今か今かと腕時計を見る。
「始め!」との試験管の合図で真っ先にペンを走らせた。シャー芯が折れた。俺の心も折れた。
いやぁーー!面白い!! ...ね?面白いよね?ね?
補足
えぇ皆さん今日も見て下さりありがとうございます。
基本的に毎日投稿したいと思ってるらしいんで気楽に見てやってください。「書く習慣」でなんか書いてる人
なんて所詮、根暗な友達いない人が多数でしょ。
あ、俺は書いてないですよ? 俺の心の誰かが書いてあるんで自分じゃないっす。えぇ... トモダチハイナイケドネ.....
#溢れる気持ち
#溢れる気持ち
溢れる気持ちを伝えたい
直球で
「好きだ〜!」とか?
でもなんか違うかな〜
好きとか他にもいろんな気持ち
全部まとめたら…
いつもありがとう
ずっと側にいて…
🌈黒猫のつぶやき🌈
ありがとう…
ちゃんと言わなきゃね〜
触れちゃだめ、言っちゃだめ
向こうから来ても、うまくかわすの
今は。
もう少しだけ待ってね
心が高鳴り過ぎてるの
あなたがいないところで思い出す
あなたの仕草、匂い、声
多分好きなんだな
好きな歌聴いてるつもりでも
集中できてないの
この気持ち、吐き出してしまいたい
次会うときはもう少し
自分の気持ちに寄り添ってもいいかな
私にあなたを追わせてほしい
あなたになら素直になれそうだから
#溢れる気持ち
気がつくと、視界には自分の吐瀉物しか映っていなかった。
体の痙攣が止まらない。悲しくないのに溢れる涙は古い蛇口から漏れ出る水のよう。鼻血も出てきた。
あまりの不快感に僕は全てを吐き出した。
辺りには何も無いはずなのに雑音が僕の脳を殴る。聞き取れぬ化け物の叫び声は、いくつも重なってひとつの絶叫になった。
妙に世界が鮮やかに見える。蛍光の空は自分の愚かさを際立てる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちゃんと片付けようね。
あなたが幸せな毎日を過ごせますように、と夜な夜な祈っています。
給食を食べるとき、隣の席の子と笑いながら話すあなたの姿を見ています。
発表をするときの姿勢のよさとか、意外と細い手と指にできているほくろとか。授業中はずっとあなたを見ています。
今ではあなたの字を読みたくて、集配係の仕事も頑張るようになりました。
まじでごめんなさい。書き出すとちょっと怖いですね。自重します。
でも、わたしはこれからも祈ります。素敵な一日になりますように。
*Precious time*
今の私に必要なもの
"何もしないこと"
忙しくすることが 生きている実感みたいに感じていた日々
そうして 引き換えになくしたものの数々
ちょっとだけ立ち止まってみたら
なんだか怖くなって
休憩したら
なんだかソワソワして......
麻痺してるのかもしれない
"何もしないこと"に慣れてみよう
ぎゅー。
「お、なんだ?」
伝われ、伝われ……!
「まったく、人肌恋しくでもなったのか? お前は昔から寂しがり屋だったもんな」
ぽんぽん、と頭に優しい衝撃が二、三度走ったところで、諦めて離れる。
「……ばか」
なんだよ、とやっぱりなにもわかっていない従兄を置いて、部屋に逃げる。
今日もだめだった。会うたびにああして溢れる気持ちを込めても、彼には一ミリも伝わっていない。
女の色気が足りないの? 妹属性とかいうのがまだまだ強いの? いっそキスでもしてみたら意識だけはしてくれる?
自分をきつく抱きしめる。頭に浮かんだのは戸惑いながら下手な言い訳を続ける従兄の姿しかなかった。
今のままじゃ捨て身の突撃をしたところで未来は変えられない。うまく立ち回ることも、さりげない台詞をつぶやくこともできないから、思いきり抱きしめるの。
いっそ「むしろ気持ちがわかっているから、ああして躱すしかできない」だったらまだ、望みはあるのに。
お題:溢れる気持ち
お題「溢れる気持ち」
「こちら、お代です」
「毎度どうも」
女は私に金を渡して、店を出ていった。
ぼんやりとした顔をしているが、この店に来た人間は必ず帰る時にそういう顔になっているので気にならない。
受け取った金を金庫にしまっていると、飼い猫のミケが足に擦り寄ってきた。
「おまえはかわいいねぇ」
私はミケを撫でる。すると、視界の隅にオレンジ色のランプが灯る。
ふと、先ほど出ていった客を思い出し、私はため息をついた。ランプが緑色に変わる。
「人間には生きづらい世の中になったよねぇ。私も猫になりたいなぁ」
ミケは何も考えていないように、みゃあとかわいく鳴いた。
物心ついた時から、私の視界には小さなランプが表示されていた。
それは私だけでなく、世の中全ての人に表示されるものだ。
話によると、産まれてすぐにこのランプが表示されるように体にチップが埋め込まれるらしい。
そのランプは、オレンジ、緑、青の3種類に変化するもので、自分の視界の隅だけでなく、視界に入っている全ての人間の頭の上にも表示される。
ランプはその人の心の状態を表す。
ポジティブな感情の時はオレンジ、ネガティブな感情の時は青。その間を揺らいでいるのが緑。
つまり、私たちは三つにカテゴライズされた気持ちを世の中に溢れさせて生きている。そう生きる以外、術がない。
「さっきの人もバリバリ青かったねえ。あ、ミケには見えてないのか」
ソファに座ってミケを撫でながら記憶を遡る。
この店に入ってくる人はみんな青いランプをしている人しかいない。
みんな口を揃えて言う。
「青いランプにならないようにしてください」
先述したとおり、青いランプはネガティブな感情を示す。それは脳波とか血流の乱れとか細胞とか、諸々の動きを測って表示される。
自分だけに見えるのであれば思考の偏りの改善などにも役に立ちそうなものだが、残念ながらこれは他者にも見えてしまう代物だ。というより、それを目的としている。
心の病を発症する人間や自殺する人間が多くなりすぎたことへの、世界の対処方法なのだ。
『人の心を可視化させて、危険状態になるまえに対処しよう』
そんな善意たちが研究に研究を重ねた成果。それが私たちに入っているチップであり、自分と他者の気持ちランプだ。
世の中としては賛否両論ではあったが、一つの国が始めると、それに倣って続々と使用国が増えていった。
今ではどこにいっても誰にあってもランプが見える状態となっている。
そんな中で生きづらくなっているのが、『危険状態』の人間だ。
彼ら彼女らは、すでに心の病を抱えている人やその一歩手前の人、後ろめたいことがある人など、様々ではあるが、誰もが周りに精神状態を見られたくない人たちの集まりである。
政府としては、そういう人間のために埋め込まれたチップなのだから活用するしかない。
街中で青いランプの人間がいればまず間違いなく聞き取り調査が行われ、個人情報を確認され、精神状態の検査が行われる。それは通院生活や入院生活の始まりであり、下手をすれば牢屋生活の始まりである。
そうして治療費が嵩んだり仕事を辞めさせられたり、生活が困窮していく人があとをたたない。
そういう人たちのために作られたものが、そういう人たちを苦しめている。見えるのが医者だけであればよかったのに、と私は思う。難しいことなのだろうが。
だからこそ、そういう人たちは願うのだ。「青ランプが点灯しませんように」と。
「あなたならその治療ができるんですよね」と縋るのだ。
私はその願いを叶える仕事をしている。
大きな声で言えた話ではないが、客の感情をぼかすのだ。薬とカウンセリングで。
カウンセリングという言葉はこの場合使ってはいけないかもしれない。洗脳だ。
さっきの客はどうやら家庭に不和があったようで、夫のことを考えるとすぐに青くなってしまうと言っていた。
だから、夫の嫌なところを挙げてもらって、片っ端から夫を擁護するように、それが嫌なことではないように思考を誘導していく。
さっきの人はそれでは足りなかったので、薬剤の投与も行なった。
だが薬剤によって直していくのは思考ではない。
『感情』を壊していくのだ。
まるで毒が体に回っていくように、自然と、だれも気づかないくらいにゆっくりと、感情を司る脳の部位を壊していく。
客がぼんやりとして帰っていくのは、その薬のせいだ。
だがこの薬は完全に非合法のもので、なんなら私と私の親友が手がけたものである。命の危険もあるので、ここの店でしか投与しないし、高頻度で投与するわけにもいかない。
一応客は、命の危険があることを承知の上で治療を求める。
きっと彼らにとっては、ランプがある状態で生きるくらいなら死んでもいいのだろう。
「やさしさはうまくいかないものだねぇ」
私は膝のミケを撫でる。気持ちよさそうに目を瞑っている彼女に思わず笑みがこぼれる。
そのとき、奥の部屋から男がやってきた。
「大繁盛ですね、この店。街中でここの噂してるご婦人いましたよ」
「それは困ったねぇ……また移転しなきゃかなぁ」
移転する場合、今まで通ってた客には謝罪にいくが、新しい店を教えることはない。
もともとのお客さんがいると心強くはあるが、噂が広まるのが早くなる。
そうなると、グレーゾーンな仕事をしている私たちは仕事ができなくなるどころか、お縄になってしまうだろう。
困ったねえと笑うと、私の親友であるその男は弱々しい声で提案をしてきた。
「次は……すこし南にある街にしませんか? 水も土もいいので、おいしい野菜食べ放題ですよ」
「それはいいねぇ、ミケのご飯もランクが上がるかもねぇ」
「ミケもそうですが、先生もおいしい食事にありつけますよ。僕、料理のレパートリー増やしときますから!」
「それは楽しみだなぁ」
私が笑うと、ミケも可愛らしく鳴く。私の可愛い家族のひとり。
灯りに囚われない、私たちとは違う存在。
「そうと決まれば引越し準備かぁ。シンヤくん手伝ってくれるかい?」
「もちろんです、というより、僕だって先生についていきたいんですから置いてかないでくださいよ」
「君は優しいねぇ。この老いぼれは荷物をまとめるのも一苦労だからねぇ。必要なものは今のうちに買わなきゃね」
私は手近にあった紙を広げて、買い物リストを作る。
猫のケージ、猫の餌の予備、水分多め、食料多め、薬の材料……。
「一番大事なの、抜けてますよ」
私の親友が手渡す。それは、客にも投与している薬だ。私たちも基本的に青色ランプの人間だから、外に出かける時は誤魔化すために服用しなければならない。
ランプは正常になるが、思考能力も下がってしまうため、旅行で使うのは危険な代物だが、仕方ない。
「ありがとう、君もちゃんと持ったかい?」
「もちろんです。明後日には着く予定ではありますが、多めに準備はしています」
「さすが、仕事が早いね」
「先生の助手ですから」
「私からしたら親友なんだけどねぇ。若い子じゃないと親友にはなれないかぁ」
「助手かつ親友なんですよ、そして家族です」
親友はミケを抱きあげる。頬をなめるミケはとても可愛い。だいぶ懐いてくれたようだ。
家族。親も兄弟も青ランプの人間だったため、もう私には血のつながった家族はいない。タイミングは違えど、みんな自死を選ぶことになった。
だからこんな仕事をしているのかと言われると、なんとも微妙などころではあるが。
血のつながりで考えると家族はそんな状況だが、血のつながりはなくても、ずっと一緒に暮らしてきた彼もミケも、私の家族になってくれた大切な人たちだ。
「家族なんだから、ちゃんと私の技術を引き継ぐんだよ。まあ、それがお客さんにとっての救いかどうか判断するのは君だから、技術を得た上で仕事として続けるかは君の自由さ」
「自分はもうおじいちゃんだから、って引き継いだ直後に逃げないでくださいよ」
「逃げるか逃げないかは、私次第さ」
笑いながらソファから立ち上がる。
ここにある仕事道具たちをどうにかまとめて、早めに引越しをしなければ。
こうして引っ越すのはもう何度目かわからない。
だが、引っ越す先々で繁盛してしまうため、この世の中に限界を感じている青ランプの人たちは大勢いるのだろう。
そんな人が少しでも苦しまないように。親友と考案した薬が、頭を壊す薬だった。
やさしさとはなんだろう。救いとはなんだろう。
荷物を整理しながら私は彼を振り返った。
「もしも私があの薬でおかしくなってしまったら、そのときは追加で投与して死を与えるんだよ」
彼は私を振り返らなかった。ミケが小さく鳴く。
荷物整理を進めながら、彼はぼそりと返事をした。
「そんなことに貴重な薬を使えないんで、おかしくなっても生きててください」
私も作業に戻る。
彼は優しい。私がおかしくなってしまったら、きっと彼は私のそばで介護をしてくれるのだろう。辛い思いをしながら、私のことを看取るのだろう。
私はぼんやりと窓の外を見た。
空は明るい。クリームパンのような雲が浮かんでいる。鳥の囀りも聞こえる。子供たちが元気に遊ぶ声も。
新しい場所で、彼には私以上の大切な存在と出会ってほしい。
青春というものをすべて研究に費やしてしまった彼は、色恋というものを全く知らない。
私でさえ恋人の一人や二人いた時代だってあったのに、この時期にそれができないのは少し寂しい。
私みたいな老いぼれを看取るより、まだ見ぬ恋人との仲睦まじい生活のほうを彼には選んでほしい。
恋人でなくても、なんでもいいのだ。私でなければ。
さっき彼が振り返らなかったのは、自分の感情を見せたくなかったからだろう。完全に顔を見えない相手にはランプは映らない仕様になっているのだ。
私も、そのときに彼が振り返らなくてよかったと思った。
私のランプは、これでもかというほど真っ青だった。
ミケは私に近づくと顔をじっと見つめてきた。
心でも透かされている気分になる。私はあわてて作業に戻る。
「まったく、生きづらい世の中だねぇ……」
いつかこのチップを取り除ける日が来ればいいのに。
何度思ったかもうわからなくなってしまった願いを心に閉じ込めて、私たちは黙々と引っ越し作業を進めるのであった。
おわり。
僕の心の中で踊り続けてよ。
もっと揺れ動いて。
跡形もなく消えればいい。
絶望すればいい。
君の意志はそんなもん。それだけの話さ。
僕の世界で足掻く君を見つめてる。
溢れゆく想いは何を映すのか。
「溢れ出す思い」
溢れる気持ち
君を見つけてから、
僕は少しおかしい。
いつもと変わらないはずなのに、
何か違う。なんだろう。
そう考えていくうちに、
僕はやっと
君の大切さに気づけたんだ。
今となってはもう遅いけど、
僕は君のことをまだ愛しているんだな。
ありがとう。好きだよ。なんて
言わなかったことを今では後悔もしてる。
でも幸せだった。
本当に愛してた。
これからはどうか幸せになってね。
溢れる気持ち
「わたくしはね、感謝しているんだ」
隣に座っていた中年くらいのおじさんが急にしゃべりだした。
遠出からの帰り道、俺はたまたま通りかかった公園のベンチで、近くの自販機で買った水を飲んでいるところだった。急になんだと思ったが、とりあえずこちらに話かけている様子ではないので、無言を決め込む。
「今日が、何事もなく、訪れることにさ」
(急に何を言い出すんだ…?)
「君も、そう思わないか?」
「え?は、は、はい…?」
おぉ…!?話しかけてきた…。
反射的に返事したものの…どうすれば。この人、初対面の俺にむかってなんの躊躇もなく話しかけてきたのだが…?無理!俺氏、コミュ症発動。
どうしよ、あぁ無理!無理無理無理無理!
帰る!話なんて出来ません!
俺はすぐさま立ち上がった。
「おぉっと。ちょっとお話ししましょうよ」
「…な、なんなんですか。あ、あぁ貴方は」
「いやなに、通りすがりの、ただのおじさんですよ。最近は君くらいの年代の人と話す機会がなくてね。だから、ちょっとだけでも…」
「いやぁ!俺、この後家で課題やらないといけないので!し、しし…失礼します!」
「え?いや、まって」
テクテクテクテク…
「…」
「…うん。まぁ、喋るの苦手そうだったし、仕方ないかな。よいしょっと」
…
足早に、家まで帰ってきた。早く歩いたことと、急に他人に話しかけられたことで、かなーーり疲弊した。
「ふぅ、全く…話なんて…こっちは何もないっつうの」
まぁ、無事に家には着けたので、安心。
俺は、玄関の扉を開けた…
…
次の日の夕方、公園に足を運ぼうと、歩いていた。俺は昨日、自分のとった行動に、少し反省をしていた。やっぱり、おじさんの話を聞けばよかったなと。何か、今後の人生についてアドバイスを貰えたり、面白い話を聞けたのではないかと思ったのだ。ああいう時に、テンパって頭真っ白になっちゃうのは、俺の悪いところだ。…やっぱり、心残りだ。
「今日、もしあのおじさんがベンチにいたら、勇気を出して話かけよう。そうしよう」
公園にきた。そして俺は。
絶句した。
「…え?」
一瞬。目を疑った。
目に写る今の惨状が、とても現実だとは思えなかったからだ。
パトカー、そして
「ベンチが、ベンチが…」
無かった。昨日まで、そこにあったはずの、木の葉で陰っていた、ベンチが、跡形もなくなくなっていたのだ。
野次馬の声が聞こえてくる。
「昨日、大変だったわね」
「そうそう、まさか人が、刺されたなんてねぇ」
刺さ、れた?人が刺されたと言ったか?
「ベンチで休憩中だった男性が、病院に搬送されて…」
「最近物騒な事件が多いわねぇ…気をつけないと」
「…」
俺は、何も言えずにいた。
嘘だ。そんなこと、ありえるのか。
こんな残酷なことがありえるのか。
おじさんの顔が脳裏に焼き付いて離れない。離れない…!
「わたくしはね、感謝しているんだ」
やめろ…やめてくれ
「今日が、何事もなく、訪れることにさ」
…俺は、走った。息を切らして走った。
…
ニュースになっていた、殺傷事件。男が、中年位の男性を鋭利物で刺して殺害した、と。亡くなった男性は…間違いなくあの人だった。動機は、会話の最中口論になり、むかむかして刺した。らしかった。あの時、俺が一緒に雑談できていれば…
…
俺は、この日を境に、人とキチンとコミュニケーションを取れるようになる為、色んな人に話しかけた。学校でも、家でも、とにかく会話をする様に心がけた。勿論、上手くいかない。けど、もう、嫌なんだ。やっておけばよかったと思うのは。嫌なんだ。だから、頑張るんだ。この溢れる、後悔の気持ちを、胸に。
溢れる気持ちが止まらない。
大好きで、そんな気持ちが止まらなくて。
でも、伝えちゃダメで。
貴方に、伝えたい気持ちなんて無いって、
きっと私は、いつまでもそう言う。
今日だって、モヤモヤな気持ちは隠して。
笑って生きてたら、大丈夫だよね。
溢れる気持ち
優しい人間でいたい。
あの子が僕を優しいとそう言ったから。
僕はただ臆病で怖がりでだから死をみたくない。
だから僕は誰であろうと何であろうと命を助ける。
それをみてあの子は馬鹿だなあと笑いながらやっぱりそれは貴方の優しさだよとそういったので。
“人を殺せる”優しさをもつあの子がそう言うのならそうあろうと決めた。
誰であろうと手をとり何であろうと死なせない。
貧富の差も身分の差も関係なく人を救おう。
救世主偽善者?そんなものではない。
僕にとってあの子以外は全て同じなのだから。
だからあの子以外の命は平等に扱う。
あの子の言葉に恥じない人間であるただその為だけに僕は人を生き物を世界を救おう。
この胸にあるのはあの子に捧げる愛ただそれだけ。
【命の重さ】
溢れる気持ち
JUJUのやさしさで溢れるように
あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように
わたしは強く迷わず あなたを愛し続けるよ
どんなときも そばにいるよ
「私」ではなく「あなた」
趣があるように感じるのはなぜだろうか
溢れ出したのは好きな気持ち
愛している気持ち
溢れて止まらないから
ねえ、受け止めてよ
コップ一杯、コップいっぱいの、この気持ち
「放課後、残って勉強会しない?」
多分、少し声が震えてたかもしれない。だって、君と話すだけで莫大の勇気を用意しなきゃいけないんだよ。この日のために用意した勇気は、この一言で使い切ってしまったというのに。放課後、委員会の仕事が入ってしまったことを昼休みに知った。
「ごめん、やっぱり勉強会は無しで」と申し訳なさそうに伝えた。私にはもう勇気は持ち合わせていなかったから。なんであそこで使い切ってしまったんだう、と自分を責める。
もう勇気があれば、「教室で待っててほしい」と君に伝えられたのに。
後悔ばかりが追いかけて、放課後。やけになった私は手早く仕事を終わらせた。もう帰ろう。そう思って、鞄を取りに教室のドアを開けた。
「えっ?」
思わず声が出た。窓際の机に伏せている、君の頭。なんでここにいるの?帰ってなかったの?起こさないように近づいて前の席に座った。午後の陽の光が髪に当たって綺麗。そう眺めていると、ゆっくりと動き出した。
「…あれ?委員会、もう終わったの?」
「う、うん。終わった、けど…」
「なんで、ここに、?」
「なんでって…勉強会するんだろ?」
「…待っててくれたの?」
「そうだけど?」と首を傾げた。まるで、最初から待つつもりだったと言っているかのように。すごく嬉しかった。
君の、そういう優しさが大好きなんだ。「ありがとう」を伝える勇気、まだ残ってるかな。いや、残ってなくたって伝えなきゃ。
「…ありがとうっ、」
「いいえー、ほら、始めようぜ!」
夢だったんだ。君と私しかいない教室で、二人っきりで過ごす放課後。でも私にはもう一つ夢がある。それは、君と恋人になること。私より仲良い子や可愛い子はたくさんいるから、自信なんてない。でも、いつか必ず伝えたいんだ。
この気持ちが溢れる前に────。
TITLE_「溢れる気持ち」