海へ』の作文集

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海へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/24/2023, 1:59:35 AM

『泡』

海からポコっと産まれたよ
白くて可愛い小さな泡が
一つ産まれて、二つ産まれて
たくさん、たくさん産まれたよ

大きな泡を慕うように
小さな泡たちが周りを囲んで
ザブンザブンと揺れる波間に
静かに漂う小さな膨らみ

海の青さをちょっぴり白く染めている
可愛い可愛い泡たちは
静かにポンっと弾けて
また海へ還ってゆくんだ

8/24/2023, 1:47:30 AM

貞子ヘ、いろいろと我儘を言ってゴメンナサイ、よっちんは、物凄く幸せでした、アリガトウ、サヨウナラ!

8/24/2023, 1:43:27 AM

海へ
波の音が心を穏やかにしてくれた
遠くに見える船の灯りが
心にも灯りを灯してくれた
砂浜にお城を作って笑顔になった
流木で相合傘を書いてときめいた

海よ
いつも心をあたためてくれて
ありがとう

8/24/2023, 1:23:10 AM

海へと叫んだ本音。それは貴方への気持ちのように溺れていった。

8/24/2023, 1:21:50 AM

海へ。この暑さで外出なんて正気の沙汰ではない。それが暑気払いのためであってもだ。エアコンつけて家にこもるのが一番だ。

 でもそれは俺に体力がないからだろうな。若ければ海に行く気力体力があるんだろうね。羨ましいものだ。

 もう俺には近場のプールに行く気力すらないわ。つーか日中は外に出ただけで倒れそうなくらい暑い。毎日くらくらしてる。

 それに人がいる場所って極力避けたいんだよな。人がいると気を使うというか気が休まらないというか。根っからの陰キャラだから一人で慣れない場所に行くのが無理。

 一人でファミレスとかカラオケとか。ああいうの無理だな。やる意味もないし。外食とかそんな金ないっすわ。

 そういや昨日桃食べたいって書いたらいよいよ桃欲が抑えられなくなってついに買ってしまった。でも案外安いのがあったわ。一個200だったかな。

 今日まではどうも目に入ってなかったけど安い桃も売っていたみたいだ。今までは一個500円くらいの桃ばかり見ていた。

 多分せっかく買うならいいものを買おうと思って安い桃は目に入らなかったんだな。でもなんでか今日は安い桃が目に入ったからこれなら買えると思って買った。

 今日の昼にデザートとして食べるとしよう。思えば桃なんて食べるの子供の頃以来かもしれない。桃は好きなのになんでこんなに食べなかったのか不思議だ。まぁ理由はどうあれ久しぶりの桃が楽しみだ。

8/24/2023, 1:00:06 AM

海へ

部屋に独り

誰からの誘いもない

私は誰かが手を差し伸べてくれると

期待する日々を

無意識に過ごしている

孤独なのか幸せなのか

いずれにせよ

この旅が終われば

みんな海へ帰る

8/24/2023, 12:52:32 AM

海へ

 やっとの思いで海へとたどり着いたとき、私にはもう何の気力も残されてはいなかった。
 山を越え、河川を渡り、それでも海へとひたすらに向かったのはひとえに心の中のもやもやを振り払いたかったからだ。
 それは少し晴れたものの、それ以上に大きな疲れが体にずっしりとのし掛かり後悔すらした。
 何キロ歩いてきたのだろうかと自嘲しながら浜に横たわる丸太に腰かける。
 貝殻を拾い集める余力もなく、石を投げ入れる気概もなく、ただ夕日が沈んでいくのを見つめる。

「探し物は見つかりましたか?」

 ふと、声を掛けられた気がしてキョロキョロと見回すが誰という気配もない。
 気のせいだ。疲れのせいだ。
 そう自分に言い聞かせながら、私は気づいた。

「何もかもを気のせいにするために来たのか」

 そして、自分の勿体ない精神の蓋をこじ開ける。
 ここまで旅をして、それすら気のせいにするのは勿体ない。ありもしない財布の中身にせめてもの思い出を詰め込むために、私は貝殻を拾い始めた。
 そうしていると、夕日が沈むのがやけに早く感じる。
 早くしなければ、何か大切なものが見えなくなってしまう気がする。


「それこそ、気のせいなのにね」

8/24/2023, 12:45:38 AM

海へ

海へ行くことはあまりないけど…。

海で泳いだことは一生忘れないからね。
子供のころ、よく海に行っては浮き輪を使って泳いだなぁ。
懐かしいや。大人になった今は海に行くことはなくなったけど海の景色は見たいなと思ってるんだ。

海ってきれいだもん。まぁ、汚い海もあるけど…、沖縄の海はきれいだから行ってみたいな。海へ、ではまたね。


終わり

8/24/2023, 12:27:53 AM

僕は今日も海へ向かう。

「よう、今日も来たのか」

いつも釣りをしているおじさんがいる。釣り糸をキラキラ光る海の中へと垂らし、じーっとしながら僕を目だけで追った。僕はおじさんの後ろに置いてある、クーラーボックスの中を覗いた。

「悪いな、今日は不調だ」

クーラーボックスの中は空っぽだった。
仕方なく、おじさんの隣に座り、釣り糸の先を目で追う。おじさんは釣り竿を持っていない手で、僕の頭を撫でた。

「何も釣れずに帰ったら、嫁に小言言われちまう。何か釣りてぇよな」

おじさんはずーっと、海と向き合っている。
時々釣り竿を寄せて餌を付け替えては、また海へと糸を垂らす。僕はいつも近くで座っているだけだけど、おじさんの話す声や僕を撫でてくれる手が優しいから居心地が良かった。

「釣れねぇなぁー…これでも食べるか?」

おじさんは鞄からかつお節を出して、地面に置いた。
鼻にいい匂いが届く。これはとても美味しい。
 
「…これが今年最後の釣りだったんだよ、何にも釣れなかったなぁ」

おじさんは弱々しい声でつぶやいた。

「おい、野良猫。俺は明日から入院するんだ!検査入院だが、長引く可能性もあってな。釣りもしばらく来れねぇよ。もう魚をねだりに来てもやれねぇから…自分で餌を探せよ」

入院がよく分からなかったけど、あまり良くないことなのはおじさんの表情から分かった。

「にゃお…」

「またな、野良猫」

その日は結局、何も釣れずに、おじさんはてんこ盛りのかつお節を残して帰っていった。



翌日も、その翌日も、僕は海へと向かう。
何回海へと足を運んでもおじさんは来なかった。

8/24/2023, 12:18:04 AM

碧と海



光輝く
碧と海の世界は
二人創り楽園…

交わる
鮮やかな色合い
神秘的な楽園…

一滴の闇が堕ち
淀んでしまった…

広がり始めた闇が
全て闇に塗り替えられ

何時しか居場所は
端に追いやられて逝く

鮮やかな楽園は
もう… 失う…

最後に綺麗な
記憶と祈りを

心の破片も
置き去りにし

此の居場所から
離れてしまった…

8/24/2023, 12:13:53 AM

なぜか凧が好きで、父とよく河川敷に上げに行っていた。
私の凧はビニール製の三角形で、黒い縁取りの眼が描かれた、当時大流行したものだった。
父はそれに本格的な回転式の糸巻きを取り付けていた。
私はその大きな糸巻きを持って、凧が風に乗るまで毎回大はしゃぎで河川敷を走り回った。

そのくせ糸が勢いよくほどけ、凧がグングン上がり始めるとすぐに
「怖い!もうやめる!」と音を立てて激しく回転し続ける糸巻きを父に押しつけていた。

晴れた冬の河川敷、父と並んで凧を見上げている。
さっきまで両腕に抱えていた凧は、今ではかすかな点になり、父の指先から延びる一本の糸で空に繋がっている。

青空がグイグイひっぱって来る。
強風で糸が大きくたわむ。
踏ん張っていないと糸巻きごと持っていかれそうだ。
上空で、轟音と共に8の字を描きながら風に乗っている凧の姿が頭に浮かぶ。
こちらを見つめる血走った目。
二人ともこっちへ来い。
…お父さん怖い!

ねえ、ここって河川敷じゃなくてさ、ホントは海の中なんじゃない?
だとしたらあの凧、空じゃなくて海面に浮かんで行ったんだよ、きっと。
ここはさ、ほんとは陸じゃなくて海の底なの。この糸がぜーんぶ無くなるより、もっともっと深い海の底なの。
ホントの本物の世界はさ、海の上にあるんだよ!お父さん、ねえ聞いてる?

父はいつもの鼻歌を歌いながら
「そんじゃ帰るかあ、竜宮城になあ。」
と言った。

8/24/2023, 12:11:25 AM

海へ
朝焼け。
橙に染めて光る青よ。
砂浜の静寂。
波の音。二人の鼓動。
世界にはこれだけ。
「またね。」
ーーー。
光の旋律が、波の音に混じって溶けていく。
その歌は母なる海へと帰っていく。
やがて、何も見えなくなった。
ただ、海が揺蕩う。
私は水平線から背を向け、歩き出した。

8/23/2023, 11:53:50 PM

鈴木健彦詩人五〇〇〇万円也
アパートアトリエ
水商売の下積み時代。名前が健彦。中国の詩人の名前。お水の花道ドラマ。24時間。詩人の活動。

8/23/2023, 11:40:39 PM

『海へ』
私はこの夏、海へ行った。海は気持ちがいい。海は全てを洗い流してくれるようなところだと私は思っている。私は今、高校3年生で受験生だ。受験生が勉強ほったらかして海へ行っていいのか?という疑問を抱く人もいるかもしれない。私はそれについて思うことがある。"なぜ受験生は遊びへ行ってはいけないのだ"と。受験生も人間だ。たまには勉強ほったらかして休むことも必要だ。1日ほったらかしただけで会社や学校が不合格となる訳では無い。1日ほったらかしただけで不合格になったらこの世はニートだけになってしまうのではないだろうか。だから、別にいいと思う。私のいとこの妹で今年の四月に高校1年生になる子がいるがその子はずっと部屋に引きこもって勉強をしている。とても偉いと思うが私はそれはあまりすすめない。なぜなら日に当たらないからだ。たとえカーテンを開けていてもそれは意味の無いことだと思う。だから休みの日くらいはどこかに家族とお出かけをした方がいいと私は思う。そう思っている私はこの前いとこの妹の家族全員と海へ行った。妹はとても楽しそうだった。その顔を見た時なぜかホッとした。ホッとしたということはどこかで不安を抱いていたのかもしれない。それに楽しそうにしていたのは妹だけでは無い。妹の父母全員楽しそうだった。私はその姿を見れてよかった。この楽しさを次活かしてほしいと思った。だが、現実はそんなに甘くはない。次の週に妹との家に行き聞いてみた。「あれ以来どこかに出掛けたりしてる?」と。妹はこう答えた。「行っていない。勉強をしないと受からないから」と。私はそれを聞いて呆れた。そして私は妹に言った。「それは誰かにそう言われたの?そう言われたからずっと部屋に引きこもって勉強してるの?言わせてもらうけど○○が今していることは本当の引きこもりと同じだよ?日に当たらずにずっと部屋に引きこもって何かをしている。だからたまにはどこかに出掛けないと。勉強のしすぎて落ちる人も中にはいるんだよ?努力が仇となる人だって中にはいるんだ。それは嫌でしょ?だから次の週でもいいから旅行とかに行きな。ね?」と。そして妹からは「確かに今までの努力が水の泡になるのは嫌だ。じゃぁ、お姉ちゃん。この前行った海にもう1回行きたい。」と言った。"もう1回行きたい"そんな言葉を妹の口から聞いたのは初めてだ。今まで妹のお母さんの口からしか聞いていなかったから。そして次の週に妹の家族ともう一度海へ行った。

8/23/2023, 11:21:56 PM

海へ

広くて
きらきらしてる
そんな海を見に

でも
君の隣なら
もっときらきらした顔で
笑ってみせるよ

君が目を離せないくらいに

8/23/2023, 11:21:09 PM

優しい死神は海が好き



“お前なんかいなくなればいい”

産まれてから17年間、俺はこの言葉を聞かされ続けた。

父親に、兄貴に、クラスメイトに。

俺はいわゆるいらない子だ。

味方は誰もいない。

庇ってくれる奴も、手を差し伸べてくれる奴も。



母親は俺の命を産むと同時に命を落した。

母親と駆け落ちして結婚した父親もマザコンの兄貴も俺の誕生より母親の死を嘆いた。

そして俺は恨まれ憎まれる対象になった。

物心ついた頃には名前ではなく“死神”と呼ばれた。

小学校に入ってからも特に変わらず

さらに疎まれる人数が増えた。

唯一の救いが俺は幼かったことだ。

幼くて死の怖さを知らない。

死神の意味も、後ろから指を差されて笑われる不愉快さも知らなかった。

それらに恐怖を覚えたのは中学頃だ。

今思えば遅いなと思う。

しかし感情、感覚が狂ってる俺にすれば妥当だとも思う。

さらにそれらが不愉快になったのは高校。

高校ともなれば虐待も虐めも昔の可愛げはなくなり、行為はエスカレートするばかりだ。

暴言暴行。
かつあげ。
食に関するものだって。

上げ出せばきりがない。

人間、怖さを通り越せばもう不愉快になるらしい。

すべての行為に気持ち悪さを感じる。

もう助けを乞うこともなく、ただその行為が早く終われと他人事のように待つだけの毎日だった。



今日もそれらの行為が終わり体はボロボロになっていた。

布団に寝転がる。

ふと目に入った月が綺麗で思わず泣いてしまった。

慌てて目をこする。

しかし涙が止まらず、頬を濡らした。

そして漠然と死にたくなった。

思い立ったら早くて、俺は兄貴のバイクで海に向かっていた。

死ぬなら海で死ぬと決めていたのだ。



海につくと辺りは真っ暗で人はいなかった。

どうせ俺が死んでも嘆く人はいない。

俺は母親とは違うのだから。

一歩一歩進んでいく。

冷たい。

真冬の海は体のすべての感覚を奪っていく。

それすら心地良く感じた。

“ねえ。僕と取引しない?”

どこからか幼い声が聞こえた。

しかし周りには誰もいない。

“その命僕にちょうだいよ。”

また聞こえる。よく見たら浜辺に小さい影が手を振っていた。

馬鹿らしい。

俺はさらに一歩前に進んだ。つもりだった。

しかし俺の意志とは反対に浜辺に戻っている。

俺の意識の抵抗も虚しくいつの間にか砂浜の上を歩いていた。

隣には影が付きまわってくる。

嫌になってそのまま帰った。



帰るともちろん兄貴に殴られた。

部屋に駆け込み座り込んだ。

まだ濡れた服はずっしり重くて気持ち悪い。

“ねえ。僕と取引しない?”

驚いて顔を上げる。

さっきまで影だったやつが光に当たってしっかりとした顔や体の輪郭、パーツを描いていた。

“だ、誰だよ。おまえ…”

“あれ?わかんないか。

僕はねー。そうだなぁ。

“死神”かな。”

そう言って死神は不気味に笑った。

混乱してる俺に死神は話を続けた。

“それじゃあ改めて。

森本海斗君。僕と取引しない?”

“なんで…名前知ってんだよ。”

“知ってるよ。だって死神だもん。”

また不気味に笑う。

“君は死にたい。現にさっき死のうとしてたしね。

でもさ。何にもしないで死ぬなんて馬鹿らしいじゃん?

だからさ。僕と取引するんだ。

3日間。君を僕にちょうだいよ。

僕も君にあげる。どう?

悪い話では無いと思うんだけど。”

どういうことか全く意味がわからなかった。

“どういう意味だよ…”

“ん?まだわかんない?

簡単な話だよ。

君は3日間死神になる。

あだ名なんかじゃない。本当のね。

死神は何でも出来るんだよ。

父親や兄貴に復讐も出来る。

クラスメイトに仕返しすることだって、

世界を終わらせることだって出来るんだ。

君は自由になれる。無力な人間でなくなるんだ。”

世界を終わらせる…

もちろんそんなことしたいとは思わない。

復讐も人殺しも御免だ。

でも、自由になれる…

“俺はどうなるんだよ。”

“あー心配しないで。

3日間君はこの世にいなかったことになる。

でも、3日後にはその3日間が無かったことになるよ。

もちろん僕が君の体を貰ったりなんてしない。

僕はこの取引で人間になるだけだ。”

その後も死神は詳しく話してくれた。

死神は取引成立によって人間になれること。

人間になることが死神界では凄いということ。

“いいよ。取引してやるよ。”

どうかしてるかもしれない。

でももうどうでもよかった。

“ほんとに?やった!

じゃあ取引成立だ。”

そう言って死神は右手を出した。

俺はそっと握り返した。






目が覚めた。

昨日のことが夢だったのではないかと思えてくる。

しかしそんな考えも一瞬で消えた。

いつもの部屋じゃなく真っ暗な世界だった。

どうやら死神になったようだ。

3日間どう過ごそうか。

“おい。海斗。お前どうすんだよ。”

突然の名前呼びにびっくりした。

“いや。誰だよ。”

“あ?

あーそういや海斗いい人間知ってるって言ってたな。”

黒い影がブツブツと独り言を言っていた。

そのすきに逃げようとしたところで捕まった。

“待て待て。ごめんな。

お前人間だったんだろ?可哀想に。”

可哀想?わからなかった。

“俺は圭介。お前は?”

“俺は…海斗。”

“マジかよ。おんなじ名前じゃん。

あ、お前が取引したやつとな。

海斗も気の毒だな。”

気の毒?

“どういう意味だよ。”

“あ?もしかして知らねえのか?

あいつ掟破ったな。

よし海斗、覚えろよ。

取引は3日間だろ?その3日間は仮契約みたいなもんでその3日間以内にまた誰かと取引しねえと人間には戻れねえんだよ。”

は?あいつはそんなこと言ってなかった。つまり…

“騙された…?”

“そういうことだ。”



それから2日なんてすぐにたった。

圭介に教えてもらった通りにしているはずなのに誰も見向きもしない。

もう圭介にも諦めろと言われてしまった。



ラスト1日。

どうせ無理だともう開き直ってた時、あいつがやってきた。

俺らが初めて会ったあの海に。

“その様子だと僕が付いた嘘わかっちゃったか。”

にやにやしながら俺の隣に腰を下ろした。

“ああ。すげーなお前。

騙してまで人間になりたかったのかよ。”

精一杯の嫌味を込めて笑った。

“うん。”

なのにこいつは真っ直ぐに海を見つめて泣いていた。

俺の中で何かが切れた。

“な…んでそこまでして人間になりてえんだよ。

人間なんて人を蹴落とし合うことしか考えてないクソなやつばっかりで。

肩書とか学歴とかしょうもねえもんで正義気取ってる奴らばっかりじゃねえか。”

海斗は不気味に笑った。

“うん。そうだね。僕もそう思ってた。

死神になる前はね。”

言葉を失った。

“僕も騙されたんだ。僕が君にしたようにね。

死神になってわかったんだよ。

空の青さも。花の美しさも。海の綺麗さも。

そして人の優しさも。人の強さも。

全部失ってから気付いたよ。君だってそうだろ?

あんなに白黒の世界が醜い姿になってようやく色付いた。

あんなに憎かった周りが、あんなに醜かった自分が愛おしくさえなった。”

世界が美しい?人が愛おしい?

違う。俺は…

“どうしても最後は人間で終わらせたかった。醜い死神じゃなくて。

海を見たかったんだ。あの頃好きだった海を。ううん。あの頃から好きな海を。”

海斗はやっぱり不気味に笑った。

“ごめんね。君を巻き込んで。

でも安心して。取引内容は守るよ。”

“どうやって…”

“死神は取引成立したら人間になれるんだ。

つまり僕に取引を持ちかければいいんだよ。”

海斗はずるい。そんな話を聞かされてそんなこと出来るわけ無いじゃないか。

“もう僕は十分だよ。

最後の願いも叶った。だからこのまま消えたいんだよ。お願いだ。”

“わ…かった。”

海斗の必死な顔を見たらこう言うしか無いと思った。

“俺と取引しないか。

素敵な取引だ。君を救えるかもしれない。”

“それ圭介でしょ?

こんな言い方しか出来ないからあいつはいつまでたっても死神なんだなあ。”

海斗が笑う。もう不気味さはなかった。

“君の命を俺にくれないか。

俺の一生をかけて君の命を守るよ。

君が今度生まれ変わる時素敵な人間になれるよう。それまで俺に守らせてくれないか?”

海斗は笑った。

“プロポーズみたいだね…

いいよ。取引しよう。”

海斗は右手を出した。

“取引成立だ…”

俺もそっと握り返した。



僕らは最後の会話を交わした。

“海斗。君は人間だ。

死神なんかじゃない。ただ誰かを苦しめるだけの死神じゃない。

自分の不幸を誰かにぶつける奴もいる。

自分の地位を確かめるために誰かを傷つける奴もいる。

でもね。それだけじゃ人間は成り立たない。

やられる奴がいる。じっと耐える奴がいる。

もちろん無いことが大前提だ。

なくならないけどね。

だから守る奴がいるんだ。大丈夫って手を差し伸べてくれる奴がいるんだ。

海斗にもきっといる。大丈夫。

僕は海斗が強いことも優しいことも美しいことも知ってるから。

きっと他にもいるよ。

だって、世界はこんなもに広いから。”

海斗は消えた。綺麗な光となって海へと消えていった。

ありがとうを残して。



それから季節は巡って10回目の冬を迎えた。今年もよく冷える。

あれから俺は高校卒業と同時に家を出た。

新たな場所で森本海斗として1からスタートさせた。

今では大工をしている。

海斗の言うとおり守ってくれる奴が現れた。俺も命をかけて守りたいと思った。

“今日の検診どうだった?”

“順調。

あ、男の子だって。名前考えなくちゃね。”

お腹をさすりながら頬を染めて言った。

ああ。そうかこれが、この感情が愛おしいんだ。



海斗ありがとう。

君もどこかで笑っていられますように。

8/23/2023, 11:16:09 PM

#海へ

夏だから出かけるならと海は嫌人の少ない浜辺で君と

秋が来て君は浜辺で飛び跳ねる無邪気な笑顔僕には向かず

8/23/2023, 11:02:58 PM

君に会うため、私は海へ行った。
優雅に泳ぐ君は私の心を踊らせてくれる、でも私はカナヅチで上手く泳げないが、君の為に克服しようと私は勇気を出して海へ入った。
失敗しても君は許してくれるだろうか?

8/23/2023, 10:38:15 PM

海へ

海に行くなら夕方か朝かな
眺めるだけなら海は好き

海よりは湖畔かなっとは思う
湖畔ってなかなかいけない気がする

海は行けなくもない
交通インフラが通ってるから
免許がないからここが基本的な限界

ダムとか川もいいね

空と水
光と闇
街並みのとある空間
人と人達の違い、歪み
空想と現実
好みはあるけど
どれでも何に繋げるかだね

海へを残してながら
海を固執しなくて
海に繋ぐ
海って常に私達と関係してるんだよ
解り易いのは天気だね

8/23/2023, 10:35:00 PM

もういいよね
頑張ったもの
とてもとても頑張ったもの

ダメだってわかってるの
わかってるけど
何度も何度も溢れてくるの

笑えるようにもなったしちゃんと普通の生活できてる
けど、本当はもう、あの時に私の中の何かが止まってたんだと思う

ひろ君は19歳の姿のままずっと立ってる
抱きしめたくて頭を撫でてあげたくて、近付きたいのに、私の右腕を白髪頭のパパが、左を嫁に行ったちーちゃんが引っ張るの

頭の中で引っ張り合いっこだって!
ふふ、綱引きみたいで楽しそう
そうか、勝ったんだ!
負けたのはパパとちーちゃんの方
悔しがって泣くかな
勝っちゃって、ごめんね!

これくらいの軽い事だから、悔いたりしなくていいからね

仕方なかったんだって
もう限界だったんだって
呆れて諦めてください
今更なんて百も承知

ごめんね、パパ
あの子に会ったら叱っておくね

ごめんね、ちーちゃん
お兄ちゃんに会いに行くね

だってね、1人は可哀想だから
パパはちーちゃんと
ママはひろ君と
ちょうどいいでしょ?

本当にごめんなさい
妻として母として最低です
許さないでいいです
ごめんなさい
いってきます
 

『海へ』

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