『海の底』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
海の底
水中は暗いことも
光は届かなくなることも
冷たさが終わりを作ることも
何も知らなかった頃
私は幸せだったはずだ
無知が救うことだってあったはずだ
中途半端な知性が
私を突き落とした
いつか習った浮力の仕組みも
何一つ役に立たなかった
抗うこともなく
ただ無気力だけを抱いて沈んでいった
しばらくして体温が消えたとき
陸では私が
一枚の紙になった。
海に投げ落としたスーパーボール
底についたら少しだけて跳ねて砂に埋る
戻ってこないことは想像できた
あのボールは、海底でずっと
埋もれつづけていくのだろう
戻ってこないボールに想いを馳せて
私は海を背にする
「あなたは太陽の下に戻ることを望みますか?」
YES
➤ NO
さらりとした砂粒の上に貝殻を置いて まるで猫鍋
緩慢な水の揺らぎはゆるく眠りへ誘う 子守唄
シロと クロと アオの先住民達は揶揄う
とうにほどけた髪でかくれんぼ
愉しいよ 優しいよ イタクナイヨ
たまに少しだけ泡の中の白が気になるだけ
#海の底
海の底から這い上がった不屈の精神を持つ貴方は
私達から姿を消し世界を相手に暗躍していた。
全ては仲間の弔いのため。
愛する家族のため。
これは夏の暑さで溶けそうな私を
友達が誘ってくれたあの日の出来事。
「やっぱり暑いね〜」
「暑すぎて死にそう」
「いや,だから海にまで来たんでしょ?」
「来ても尚暑いわ」
なんて言いながら
私たちを置いて友達と出かける彼を置いて
私達もプチ旅行をすることにして
景色がきれいな海に来ていた。
海の底まで見える海は私たちにとって新鮮で
みんなテンションが上がりまくっていた。
みんなで写真を撮ったり
浮き輪を使って浮かんだり
いつもとは違う
非日常を味わうことが出来て幸せだった。
私は彼からのネックレスをしたまま
海に入っていた。
海の波もネックレスも
太陽の光でキラキラと輝いていて綺麗だった。
少し強い波が来て私のネックレスは
海の底の岩と岩との間へ落ちていったのが見えた。
「ねぇ!私たち飲み物買いに行くけど行く?」
「行かない!」
飲み物よりも今はネックレスのことで
頭がいっぱいいっぱいだった。
「じゃあなんか適当に買ってくるね!」
「ありがとう!」
そう言って私はネックレスが落ちた所まで潜った。
しかし海の底は思っていたよりも
深くて息が続かなくて潜ることが難しかった。
「どうしよう...」
彼からのプレゼントを落とすなんて
きっと彼は許してくれるけど,悲しむだろうな。
そんなの申し訳なさ過ぎて私が許せない。
頭を働かせたがもう一度潜る。
ネックレスを取り戻すのにはその方法しか
思いつかなくて
また大きく息を吸って潜った。
またさっきのところから苦しくなってきたが
私は我慢してその先へ行こうとした。
すると見た事のある顔が居た。
そう私の彼だった。
なんで?そう思いながら
私は彼と1回上がることにした。
水面に上がって彼と話した。
「なんでいるの?」
「そっちこそなんで居るの?」
「プチ旅行してた。」
「俺達もだけどスゴすぎ。
じゃあなんで潜ってたの?」
「えーっと...ホントにごめんなんだけど。
あなたから貰ったネックレスをつけてたんだけど
落としちゃってだから拾おうとしてた。」
「あ〜そうなんだ。OK。
俺が取ってくるからそこにいて」
そう言って彼はまた潜って行った。
少し待っていると彼は
私のネックレスを持って上がってきた。
「はい。もう落とすなよ。」
そう言って渡してくれる彼は優しい顔をしていた。
「あとここで会ったことは
秘密ってことでじゃあ家で会おうね。」
そう言って彼は戻って行った。
タイミングよく
「飲み物買ってきたよ!」
「休憩しよ!」
大きな声でそう声をかけてくれる
友達の方に向かって走り出した。
海に誘ってくれる友達も
ピンチを助けてくれる彼もいてくれる
私は幸せ者だと思う。
私も友達も彼も大切にしていきたい
そう思った1日だった。
─────『海の底』
何もかも壊してしまいそうな
愛し過ぎて
殺めてしまいそうな
狂気のようなあなたへの思いを
どうか、海の底に沈めて下さい
二度と浮かび上がらないように
#海の底
「海の底」
溺れる、でもなく
静かに沈んでゆく
音も
光も
届かない
世界
波もなく
ただ
たゆたって
そのまま海の底で
私は眠る
海の底に建っている紀元前5000年前に建てられた物だと思う
だが紀元前5000年前のギリシャとは
違う。
「何処か違うんだがなぁ~」
私はそう思いながらコーヒーを飲む。
何かが違う。どう違うんだ。ん~?石で作らせたのは同じなのだが。
「石に何か絵が描いてあるなぁ~」
海の底
海の底は、まるで睡眠中のよう
光も届かず音もなく、波のまにまに漂い
呼吸を繰り返す
深い眠りは、水深何メートル?
電気の消された部屋の中にエアコンの稼動音だけがあった。ほかに人のいない、静謐な空間に揺らぐ厚いカーテンの合間から、月明かりがちらちらと差し込む。岩陰から水面より上を夢見る気分だった。月が水面に落ちてまやかしてくれるように、どうか手の届くもののふりをしてはくれないだろうか。座り込んだ傍らに落ちた白い明かりに触れると、ひどくあわれな気分になった。
// 海の底
人間は海の95%も知らないらしい。あんだけ大きい海だ当たり前と言える。だから私はあの頃、小さい頃に憧れた人魚はいるのでは無いのか。と、考える時がある。海の底にお城を作り、家族や仲間と一緒に暮らし、泳いでいて欲しい。
海の底には
塩、貝、砂、魚、資源、色んなものがあります。
皆さんはどれが欲しいですか?
個人的に貝と魚が欲しいですね。
大きな組織ほど資源でしょうか?
魚には塩が多少ついてるので、味付けは問題なしかと。
あとは火があれば貝も魚も問題なし。
腹減ったな。
彼と、あの子がお似合いだと、街で噂が広がった。
困っていた街の住人を二人が助けたことがきっかけで、息のあった連携で抱えていた問題を鮮やかに解決へと導いた。住人は言う「お二人は素晴らしいパートナーなんですね!」と。
彼とあの子は趣味があって、家族を大切にして、共通点がたくさんで努力家で…互いに磨きあっている。専門分野が違う私は、それを側で見守って応援しているだけ。
街の権力者を助けたあの日からなんとなく予感はしていた。
彼らは大々的に取り上げられ、評判の悪かった彼も街の英雄のあの子のお陰で改心したのだとか、恋の力で…だとか、お似合い以外にもどんどん尾ひれがついて、周囲は彼とあの子をくっつけようとしている。
手を伸ばせばすぐに掴めるはずなのに、彼を遠い人のように感じ始めて。
「あなたもお似合いだって、そう思うでしょ?」
賛同を求められて限界だった。もう聞いていられない、見ていられない。ここで私は呼吸ができない。
その場に居られなくなって逃げるように海へと駆け出した。
二人が困った顔をしていることに街の住人も海に走っていった彼女も誰も気付いていない。
私の、彼のはずなのに。隣に居たくとも私の居場所ではないらしい。
彼の立場を考えて付き合っていることは隠していた。
あの子と彼は美しい物語に仕立て上げられ街の住人は自分たちで作ったそれに酔いしれている。今さら名乗り出たところで噂に勝てる美談などはない。
あの子はとても良い友人で、周りに流される子ではないと分かっているのに。もしかしたら彼の、こと…。
考えてしまったら現実になりそうで、波なんてお構い無しに衝動のまま。冬の海の冷たさはあっという間に足の感覚を奪った。腰まで浸かる頃には先へ進むことができなくなった。波に少しずつ押されていって、砂浜に逆戻り。 もっと深くまで行ければ、波がさらってくれればよかったのに。
砂浜の上のにずぶ濡れで砂まみれになって寝転がる。
…中途半端だ。
起伏のない土地がここで仇となった。辺りは一面の砂浜。
見上げれば街の灯りではっきりとしなかった星たちがきれいで、滲む視界でより輝いていた。
「本当ならね、
崖でもあれば身を投げ出して
沈んでいく最中に海の織り成すグラデーションを
彼の瞳に似た色を目に、体に、焼き付けて
さいご
『海の底』でひとり朽ち果ててしまいたかったの」
震えた言葉は波のように揺らいだ。
「…俺が『底』まで君を追いかけないとでも?」
海と星空だけに胸の内を明かしたはずだった。息を切らせた彼に骨が悲鳴を上げるくらいきつく抱きしめられるなんて、思ってもみなかった。
入水をする程に強がりな君を追いつめた。とっくに限界を越えていて、砂浜に倒れているような濡れた影を見た時、生きた心地がしなかったがちゃんと生きている。
君に好かれているのか不安であの言葉をすぐに否定しなかった俺を許してくれだなんて言わないから。
『海の底』に連れ去れたらいいのにって思っていることを君は知らないだろ?
そこは陸に帰ることもできず、俺無しでは生きられない、二人だけの世界。
深いふかい、まっくらやみに閉じこめて君を独り占めにして、どうか俺だけをその目に映して、と。
心の奥底から『海の底』よりも厄介で暗く重い何かが、顔を出していることも。
真っ暗真っ暗なんにも見えないこの世界。
わたしあなたの顔もよく知らない。
でも何にも問題ない。
姿や形なんて些細なことでしょう。
ここにあなたがいて私がいる。
ときおり触れるあなたの温度。それだけで充分なのよ。
ポルノグラフィティの「海の底で物言わぬ貝になりたい」のフレーズが思い浮かんだので。
初めて行ったライブがポルノだったんですよね。何十年も前、友人に誘われてなんとなく。
前奏やサビで手を振ったりタオルを振り回したりする曲があると聞いて一応予習して行ったんだけど、謎の羞恥心が働いて何も振りが出来ずライブ中はずっと棒立ちで曲を聴いてた。
その後も何度かライブ行ったけど、やっぱり謎の羞恥心が顔を出してきて手拍子くらいしか出来ず。
周囲の人は私なんて見てないのはわかってるんだけど何でだろう。同じような人いるかなぁ。
じわり、と汗が頬を伝う感覚はあれどこの身は指一本たりとも動かず、芯から冷えていく心地を味わわされる。
海の底にいるような、冷たく暗いこの部屋には暖かくなるものが確かにあるのに、手を伸ばすことも出来ずただひたすらこの目は闇を見つめる。
「 」
微かに唇は動いたのだろうか、それすら今の自分にはわからず、ただ空気を吐き出す息だけが部屋の中に響く。
寒い、冷たい、お腹がすいた、……寂しい。
物語のように都合良く扉を開く存在がいるわけでもなく、ただ今日も息をする肉の塊に成り下がるのであった。
お題 海の底
暗い、真っ暗くて周りが何も見えない。
敵が見えないから周りの環境を過度に恐れてしまうこともある、不安をそそる。
そして一番の特徴は、そこから上がることはできてもそれより下がることはない場所であるということ。
静かな入水
水底から仰ぐ月が揺れている
遠くのサイレン、ゆっくりと感覚が身体から剥がれてく
水の味はしょっぱい
目を開けたら水の底だった。
青く美しい水の中に日の光が差し込んで、ゆらゆらと揺れて、大層美しい空間だった。
優しくて穏やかで気持ちが良くて、手足を伸ばして揺蕩った。
しかし上を見つめる目の端に映るのは、枠のようなもの。ちょうど、そう、学校のプールの底から空を見ているような。フレームのような。
なんだ、私の世界ってこの規模か。口元からポコと1つ泡が立った。
『海の底』
海の底にいる人間に
恋をしてしてしまった
私はあの人と一緒に居たかった
でもそんな未来は絶対に来ないから
あなたのために私は泡になることに決めた
誰でもない愛してるあなたのために
自分の意思で笑顔で消えるの