『泣かないよ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
泣かないよ
泣かないよ。君が今誰と付き合っていたって。泣かないよ。君が今誰と幸せになっていたって。もう泣かないよ。もう泣かないって決めたから…なのに、私の心の傷は、君にえぐられたまま…君と正式に別れて約一年…もう君との全てを忘れたはずだったし、忘れたつもりだった…でも…今日、久々に、君との出会いの場だった職場に来たら、何もかもが時間までもが巻き戻されてしまった…君との出会いの場に来てしまえば、あの頃の情景が君への想いや未練が蘇ってしまう…だからこそここにはもう二度と来たくなかった…のに…イベントで、望んでもないのにここに来てしまって、更には、席が無いからと、君と、君の彼女こと私の高校の後輩と同じ席で食べてしまったら、やはり、あの頃の時間と君への想いや未練が蘇ってしまった…きっと、私の中で、君を、君への想いや君への未練を、そして、君との時間を消す為に必死だったんだよね…私には、今、同棲中の彼氏が隣にいて、それなのに未だに君との時間や君への想い、未練が消せなくて…消す為に必死だったから、この場所には来たくなかった…でも、もう来てしまった今。後戻りは出来ない…君にも私にも、もう相手がいて、お互い、前に進み始めたはずなのに…もし、あの頃、君からの愛がちゃんとあったら…とか、今もまだ君も私に未練あるよねとか考えてしまう自分が憎い…もう戻るはずの無い時間…もう交わる事も無い一度繋がったはずの私達の赤い糸…何もかもがもう手遅れなのに…なのに、まるで私だけがあの頃のまま、時が止まったように、この場所から、この未練から逃れられない…私だけがまだ君に未練ある様な気がして、君の今カノこと私の高校の後輩に君と付き合ってた頃に君に買って貰ったファーコートあげて、自分だけ未練断ち切って、未練を消すつもりだった…それなのに、やはり、私は、君にまだ未練タラタラで…私って、ホント、狡くて、悪くて、嫌な女だね…お互いが納得して、別れたはずなのに、お互いまだ未練タラタラなんて…
泣きたく無いのに涙が出る
泣くのはズルい卑怯だ そう言われると
今度は本当に涙が出る
キミの為になんて泣かないよ。私が泣いたら違う気がするから、いつかキミが自然に泣けるときまでずっと待ってる。だから、これからも一緒に居てくれるだろうか。
私を覚えていませんか
貴方の隣を歩いて
貴方の髪に触れて
貴方の隣を歩いた
貴方が私を覚えていなくても
私は泣きません
貴方が忘れてしまっても
貴方が教えてくれた笑顔を
絶やすことはありません
【テーマ:泣かないよ】
⚠︎創作
「泣かないよ、僕は」
「本当に?」
「うん、泣かないよ」
「僕が死んでも?」
「うん。泣かない」
へえー。魂が抜けたような声を出して男は息を吐いた。男は白いベッドの上に寝転がっている。痩せ細った腕には点滴がつけられ、皮膚に薄く浮き出た血管が痛々しさを強調していた。
「そもそも、君は死なないよ」
「そう言ってくれるのはキミだけだ」
「死なないから、僕は泣かない」
「あははっ。余命宣言もされてるのにか。僕はもうね、いつ自分が死んでもいいって思ってる。けれどね、一つだけ心残りがあるとしたら」
「…だからそんな話しないでよ」
「それは、キミなんだ」
寝転がった彼は、白くて狭いだけの病室の、窓枠を見ていた。そこに、小さな白い花瓶がある。そこに一本、花が挿さっていた。一本、ただ一本だけ刺さるその真っ赤な花は、誰も彼のお見舞いに来てくれない男に同情したのか、看護師が用意したものだった。
いつからか、男は花と会話するようになっていた。幻聴だろうがどうでもいい。男の唯一の友達は、その名も知らない花だった。
「僕が居なくなってしまったら、キミは枯れてしまうからね」
「…君と話せなくなった僕に存在意義はあるの?」
「あーあ、僕、お願いしようかな。看護師さんに。僕が死んだら、骨と一緒にあの花埋めてくださいーってさ。その辺の庭に。あははっ」
「想像なんてしたくないよ。君が居なくなる想像なんか」
「キミと僕、どちらが先に居なくなるだろう。僕は自分で水をやることもできないし」
あーあ、一緒に枯れられたらよかったのに。男はそう呟いた。花は、一ミリたりとも動かない。
「…じゃあ僕が枯れなかったら、君も死なないでいてくれるの」
「うん、そうだね。キミが枯れたなら僕はつまらない。だから自分でコレを抜いてでも死ぬよ」
男は点滴の刺さっている箇所を指差した。その指は命の燈が消えかかっているかのようにかすかに震えている。
「前言撤回。やっぱり僕は泣く」
「へ?」
「君が死ぬ前に泣く。そうして、自分に水をやれたなら、僕はもっと長生きできるでしょう。そしたら君は、死なないでいてくれるでしょう?」
「花って、泣けるの」
「正論言わないで!!」
男は、ベッドの上から手を伸ばしても届かないその花瓶に、めいっぱい指を伸ばす。窓の外から差し込む太陽の光を透かして見るように、指の間からその赤い花を見た。あまりに太陽が眩しく煌めいて、目を細める。目に滲んだ涙は、眩しさのせいであってほしかった。
『あの子海外に行っちゃうって!』
仲間からメッセージが飛んでくる。それに『知ってるよ』と一言だけ返す。
続けて、他の人からも同じようなメッセージが飛んできた。
『海外行くってマジ?』
『寂しいね』
『いいの?』
なんでみんな俺にメッセージを送ってくるんだ。本人に送ればいいじゃないか。あと『いいの?』って何が?
少し前にそのことは聞いていた。
一緒に晩ご飯に行っていた時だ。親友である彼女が「海外に行くんだー」と何でもないことのように言った。
「へぇ、いいじゃん。どれくらい?」
「うーん、わかんない。一生……?」
その返答に椅子から転げ落ちそうになった。
そんな様子を悟られないように心を落ち着けて、極めて冷静に――
「『一生』って何!?」
――冷静にできていたかは置いておく。
どういうことかと彼女に問い詰める。
「んー。世界を回って、いろんなところでいろんな経験してみたいなって思ったの。だから、どれくらいかわかんない。飽きるまで!」
「そうなんだ……」
寝耳に水。青天の霹靂。
少なからず――いや、大いにショックを受けている。そりゃそうだ。親友なんだから。親友が遠くに行ってしまったら寂しい。
「応援してくれるよね?」
彼女が笑顔で言う。
「もちろん。応援するよ」
親友だからね――と、なんとか笑って返した。
そして帰り道。
「お土産買ってくるねー!」
「おー楽しみにしてるわ」
終始楽しそうな君。
そんな君に対して「行くな!」なんて言えるはずもない。恋人でもあるまいし、そんな資格はない。
仮に、もしも君を引き止めたとして、きっと君は行ってしまうだろう。知っている、君はそういう人だって。自分の決めたことは貫き通す、真っ直ぐな人だって。
前を歩く君の背中を見つめる。
その背中が、遠くで輝く明かりに滲んで、このまま本当に消えていきそうだ。
君がくるっとこちらを振り返った。
「え、泣いてんの!?」
「泣かねーよ!」
そこで初めて気付いた、涙が零れていることに。
いや違う。これは汗だ。額から流れる汗とかに違いない。まだ冬で寒いけど。
「かわいい奴〜」
君が俺の頭をわしゃわしゃと力いっぱい撫でる。
「泣かないでよ。死ぬわけじゃないんだから。こっちでもやりたいことあるし、飽きたらすぐまたあなたのところに帰ってくる。そしたらまた一緒に遊ぼ!」
「だから泣いてねーって」
涙を拭いながら言う。全くもって格好がつかない。
本当は、笑いながら送り出したい、大切な君を。でも、今はまだ心の整理がつかない。
「じゃあ、次会う時は笑顔で頼むわ」
「おう。任せとけ」
ぐしゃぐしゃな顔のまま、サムズアップで君を送り出す。
こうして、君とこの国での最後の日が終わった。
「今日旅立っちゃうんでしょ? 見送り行かなくていいの?」
仲間にそう聞かれた。
「大丈夫。今はまだ」
大分整理がついたとはいえ、あの日思わず泣いてしまったことへの恥ずかしさは消えていない。だから、今はまだ会うのは憚られる。それに、仕事もあるし、無理して会いに行くこともない。
だって、あの日君は言っていた。「すぐまたあなたのところに帰ってくる」と。だからその時まで、ほんの少しの「さよなら」だ。
次会った時は、絶対に泣かない。約束通り笑顔で迎えるよ。
そう君を想って空を仰いだ。
『泣かないよ』
泣かないよ
泣いてもいいよ
我慢は良くない
泣きたいときは泣けば良いのだ
…って、❲泣かないで❳ がお題だった時も
書いたな 同じようなこと
「ああそう。僕はあんたのこと嫌いだけど。」
言い過ぎ、だって?そうかな。
あの手の女は馬鹿だからはっきり言ってやらないとわからないよ。もっと事細かにどういう所が下品とか生理的に無理とか気持ちが悪いとか言わないと駄目かな。
あいつ自身がそうしていたようにさ。
泣いてた、って?はは、あんたも大概だな。
人の気を引くための演技だよ。少しも化粧が崩れていなかったし。
明日になれば何事も無かったかのようにやって来るぞ。
泣くわけないよ。
人を馬鹿にしてくだらない行為で傷つけて
醜い顔で笑っている奴はさ
泣かないよ
「今の時期に『泣かない』は、ちょっと難しい人も居るんじゃねぇのかな……」
だって、花粉だぜ。鼻水に涙、くしゃみだぜ。
某所在住物書きは過去投稿分を確認しながら、小さく首を振った。
去年は職場の不条理と、それをフォローする先輩とを題材に選んだようである。「上司のミスを自分に責任転嫁された」と。
「花粉、職場の理不尽、ガチャの爆死……」
泣く状況、他には? 物書きは天井を見上げて――
――――――
3月も後半戦。残り約2週間。
夜中に都内で震度1とか2とかを観測する地震があったらしいけど、気づかない程度には寝てた。
都内全域に強風注意報が出る程度には風が吹いてて、私は通勤中に引き直し可能ガチャで目当てのキャラ3枚抜きの最高条件を流れ作業で見送った。
泣かないよ(涙拭けよ)
泣かないもん(だから、涙拭けよ)
隣に乗ってたオバチャンが
「飴ちゃんに願い事すれば、きっとこれから良いことあるよ。知らんけど」
みたいなことを関西っぽいアクセントで言って、私に星の形の飴ちゃんくれたけど、
一気に心のAPが無くなっちゃって、ガチャ画面でスマホ放置して、それから午前中、ずっと引いてない。
私の界隈で「鶴」、ツルと呼ばれてるカプに、「ウサギ」を足した3人だったのに。
ツー様がまさしく「このキャラの中では完全に人権かつ最強」って言われる属性とコスのやつだったのに。
泣かないよ( )
泣かないもん( )
「後輩ちゃん、その、『ツル』ってなに」
「主人公の『ツバメ』と上司の『ルリビタキ』部長」
「『ウサギ』って、もしかしてツバメとルリビタキの組織の裏切り者さん?」
「知ってるの、付烏月さん」
「俺附子山だよ後輩ちゃん。俺、ブシヤマ」
「ゲームやってるの、ツウキさん」
「図書館勤務時代、それのアンソロジーコミック全巻寄贈に来た猛者を見たの」
「あんそろじー、ぜんかん」
「ウチの図書館が、そのゲームの同人時代の聖地だからって。『是非置いてください』って」
「わかった、ばしょ、とくていした……」
仕事場での昼休憩は、引き直しガチャの続きをしながらお弁当食べつつ、
3月に一緒にこの支店に異動してきた「謎の男」、自称旧姓附子山の付烏月さん、ツウキさんと雑談。
今日の差し入れは、花粉症に予防効果があるっていうゴボウパウダーと緑茶の粉を使った、ホイップクッキー。付烏月さんいわく、「作りたいから作るけど、たまってばっかりだから持ってきてる」って。
……二次創作仲間がおんなじこと言ってた(推しモチーフ小物を作りたいから作るけど云々)
「多分まだ、『借りた人に渡してください』って言われたノベルティ、残ってると思う」
「『ノベルティ』?」
「同人時代のシークレットノベルって言ってたよん」
「ツル召喚の触媒だ、同人時代の聖遺物だ……!」
良かったね、俺の前職がそこの図書館で。
付烏月さんがニヨロルン、私にメッチャ良い笑顔で名刺を――図書館の職員時代の名刺を渡してくれた。
コレ持って図書館に行け、ってことだと思う。
支店は小さくて人が居なくて静かだから、私と付烏月さんの会話は支店長にも聞こえてて、
支店長も、私を見てニヤリしてる。
「相変わらずの開店休業状態だし、ちょっと、外回りにでも出てきたまえ」
支店長が言った。
「そのままリモート直帰でも構わん。君に任せる」
前職聖地の付烏月さんと、
職場で一番「小説」に理解があるって言われてる支店長――昔々のコ◯ケを知り、昔々のコミ◯に『民俗学と二次創作』って頒布本でカチコミかけた事があるという「教授支店長」に、
私はバチクソ深く、ふかーくお礼のお辞儀をして、
その日の午後は、急きょ自分の部屋でリモートワークってことにした。
図書館寄ってシークレットノベル貰って、朝貰った飴ちゃん食べながらガチャの引き直し作業してたら、
触媒のおかげか飴ちゃんの加護か、きっとどっちもだと思う、30分で脅威の推し4枚抜きを達成。
泣いていいと思う(Happy End)
これは、泣かないでいられないと思う(Peaceful)
次にオバチャンと付烏月さんに会ったら、
最大限のお礼を、しようと思う。
子供の頃予防接種の時、俺は看護師さんたちから「ほーら、泣いてもいいから動かないよー。絶対に動かないよー。」
「動くと危ないよ~。」
と言われ続けた。じっと我慢したけど、涙がツーと頬を伝って落ちていった。
40代になった俺は予防接種の時、動かないし、泣いたりしない。
自分で言うのもなんだが、すごい成長を感じる今日この頃だ。
【泣かないよ】
──昔、夏祭りで買った甘いラムネ。
中のビー玉がどうしても欲しくて、
瓶を割ったら指先を切った事があった。
私が痛くて泣いていたら、
『泣かないで。ほら、絆創膏あげるから』
そう言って、あなたは私の指に絆創膏を貼り
いつまでも泣き虫なんだから、と笑った。
…私、あなたより大人になっちゃった。
もうガラスで指を切っても泣かないよ。でも…
──もう一度、あなたに逢いたい。
…そう思うと、どうしても涙が溢れるんだ。
〈泣かないよ〉
今の喜びが
必ずしも
自分を大切にできているとは
かぎらない
心が満たされたからと言って
それが本当の幸せかと聞かれたら
違う気がする
心と体は繋がっているけど
頭と心は繋がってない
分かっているのに
離れなれないのは
…もう中毒かな
----------------------------------------泣かないよ
「頷いてしまったら、きっとね……
きみのこと泣かすよ」
同性愛に
正直になることを恐れた
「泣かないよ
貴方は、俺を泣かすような人じゃないでしょ?
受け入れてよ」
"答え"を出した僕に
きみは"レ点チェック"を入れる
解き直された正解は
わかりやすい方式で"愛してる"を促していた
#泣かないよ
「おはよう」
隣の席のSが笑顔で話しかけてくる
咄嗟に返そうと思ったけど声が出なくて
そのまま俯いてしまった
物心ついた頃から自分はおかしなやつだと気付いた
自分では普通だと思っていたけど、周りの人たちは
「あの子はおかしい」「病気」だと話していた
母はそんな自分を心配して病院に連れて行って
くれたりしたが何も変わらなかった
ある時から持ち物がなくなっていたり
丸めた紙をぶつけられたりと
小さな嫌がらせをされるようになった
多分こんな自分に周囲の人達が腹を立てたのだろう
仲間に囲まれながらこちらを見て笑うS
自分もあんな風に笑えたらな
「さあ、今日も始めるか!」
放課後にN先生と二人で挨拶の練習をする
クラスでの自己紹介の時に、何も話せなかった自分を見た先生は、こうしてよく話かけてくるようになった
「まずは挨拶からだな。挨拶は人間関係の基本だ!」
普通の人間のように接してくれるN先生との時間は
とても心地よかった
Mができるようになるまで練習に付き合う、そう言ってくれた先生はある日を境に学校へ来なくなった
下駄箱から消えた靴を探しているとSに出会った
初めて挨拶してくれた時と変わらぬ笑顔でこちらへ近付いてくるSを見て、何故だか逃げ出したくなった
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「泣けよ」
馬乗りになったSに見下ろされる
「どうして泣かないの?」
こんな事されてるのに
泣かないんじゃくて泣けないんだ
そんなことを考えながらぼんやりと天井を眺めていた
お題「泣かないよ」
電車に寝る時は常にスカイツリーが見える方の席に座る。離れてから数年間はスカイツリーを見るたびに涙ぐんでいた。今はもう泣かないよ。元気でいますように、幸せに暮らしてますようにと祈ってるよ。
涙を浮かべて別れを惜しむ人たち。「また会おう」とまぶしく笑って語り合う声。
教室の前を足早に通り抜けた。もう帰ろう。卒業証書は貰った。あとはもう帰るだけだ。自転車が待ってる。取りに行かなきゃ。
ぼくは泣かないよ。泣くわけがないんだ。
「泣かないよ、泣かない泣かない、強くなるんだよ」
小さい時大人に言われた言葉。
もう私も大人。
だけど、辛い時、苦しい時、悲しい時、嬉しい時、感動している時泣いてしまう。
私は泣き虫だと思う。
でも
大人になって言われた。
「あなたは人前で涙を流せる。そうゆう強さがあると思ってる。」
その言葉に救われた。
最近知ったけど、すぐに副交感神経に変えることができるのが、睡眠と涙を流すこと、この2つしかないらしい。
私は無意識に自分を落ち着かせようと泣いていたんだ。
私も「泣いてもいいんだよ、泣いてる自分を許してあげて」と言える人になりたい。
Una
『泣かないよ』
4月から始まる大学生活の準備はやることがやたらと多くて大変だったが、なんとかひと区切りついた。寝転がってスマートフォンを触っているとメッセージが届く。
『明日遊ぼう』
同級生からの手短なメッセージにおけまると返信し、スマートフォンを胸に天井を見上げた。
小学生の頃から付き合いのある彼女とはなんやかんやで十年以上ほぼ毎日顔を合わせていたことになる。お互いの進学でそれが無くなるという事実が唐突に胸に湧いてきて、涙腺を緩ませ始めた。明日会うというのに寂しいなんて気が早すぎる。
寝返りを打ってスマートフォンに文字を打ち込む。
『明後日から私と会えなくなっても泣くんじゃないぞ』
送信ボタンを押して瞬きをすると涙がこぼれた。
『泣くわけねーし』
返ってきたメッセージにはこう書かれていたけれど、届いたタイミングはいつもよりちょっとだけ遅い気がした。
泣かないよと言いつつ潤む子のひざに
魔法をかける日々の愛しさ
辛くても、笑っていれば吹き飛ぶさ
悲しくなんてないさ
いつも笑顔でいれば、感情も分からなくなるさ
本当の自分を隠して生きれば、自分を遠ざける人は居なくなるさ
本当の自分ってどれだっけ