『泣かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
かかとの高い靴を箱から出す。
鏡には
真っ黒な服を着た私が映ってた。
ストレスで何本か白髪が生えたけど
髪も、
いらない気持ちも、
全部真っ黒に染め上げた。
黒はこの世で1番信頼できる色って
誰かが言ってたから。
外に出ると
風が思ったより強くて
スカートがふわりと広がった。
上の服は薄くて
少し寒い。
この家にはもう帰らないから
お気に入りの服を着て出たいと思った。
でも流石に気温には勝てないなと、
ケープを着た。
なぜ旅に出るようなことを
してるのかというと
ある人に会うためだ。
昔、
ある人と私は仲が良かったのだけど
急に会えなくなることになって
連絡も取れないって言われて
私は泣きじゃくった。
そしたらあの人はこう言ったの。
泣かないで。
きっとまた会えるよ。
今泣いてたら、
次会った時に恥ずかしくなるでしょ?
あー、あの時泣いてお別れしたなーって。
だから笑ってよ。
その時私は
思いっきり口角を上げて
にっこりと笑ってみせた。
それからは
ひとりぼっちでも
ある人に会えるって信じて
そこに居続けた。
でもほら、
向こうが忘れてるかもだから、
別に何処にいるかなんて知らないけど
動かなきゃって思った。
ある人が貸してくれた漫画は
今でもここにあった。
"Good Midnight!"
って言うあの人の声が好きだった。
旅に出るようなことって言ったけど、
しばらくは家の周りをぐるぐるするだけ。
もう少し待とうかなって。
きっとまた会えるって
言ってくれたから。
泣かないで
そのべそ描く姿 泣き顔 可愛いすぎるから
泣かないで♡
いや泣かせたくなっちゃうじゃないか 愛しい赤ちゃん♡
マイナスなことには左右されるな、とか
プラスの感情でしか前に進めないとか
否定的な気持ちは原動力にはならないっていうけどさ
そんなこともないんじゃないのかなと思って
書いてます。
現に今、ちょっと怒っている。
表面的には泣いたりもしていないし
何か衝動的な行動に至ってもいない
だけど一瞬で心の奥深くまでざわついたことがあった
それらはいくつものバイアスが絡んでいて
加害者に見える彼らが危険信号のマークのように
時折、被害者に見えるような
そんな世知辛さだった。
私は誰かと同じとか
似ているとか
ジャンル分けしてカテゴライズされるのが
あまり好きではないんだけど
同じようにどこかで
何かをジャッジしているんだと思うと
目の前の加害者に対して
生煮えの怒りがこみ上げてきては、また落ちて
作業をとめるとまたふっと、ナンセンスな発言に
落ち込んで、レッテルを貼られた感覚に憤りを覚えた。
一瞬で、悲しくなるような人間とは
もう線を引いているのだけど
時たまそういう未確認飛行生物と出会うと
こんなふうに、怒ってるんだな、という感情を思い出して
わたしを人間らしいと思ったりもする。
泣かないでっていうほどでもない
小さなささくれみたいな日常の事件に対して
今後も真摯に向き合っていくことが
わたしに対する私への責任かなと
思っている、11月の終わり。
恋愛も希望も夢を見られたらいいよね
夢の中ならとてもいい。
現実がとても無気力なだけ。
猫をケモ耳つけた擬人化で想像してみる。
ミケコは年若く、気の強い女だ。
「信じらんない!何日も来なくってさ!」
クロはミケコより少し年上の、物腰の柔らかい落ち着いた男。
「ごめん……
ごめんね………。」
ふわりとした物腰でミケコの隣に座る。
「なんだよ!くんなよ!
おこってんだぞ!」
「うん……
ごめんね………。」
そう言いながらもクロはさらにミケコに近づく。
「なんだよ!バカ!
クロなんかきらいだ!」
そう言ってそっぽを向くミケコの頬を伝う涙を、
「ごめんね…。」
と言ってクロがペロリとなめる。
「なんだよう………。」
ポロポロと泣き出すミケコの頬を、クロはペロペロと………
ペロペロと……………?
…………擬人化むりや。
「泣かないで」
どうしても溢れてしまうこの気持ちをどうすれば良いのか。ビターで薄ら寒いこの響を。
きっとこれも報いなのだろう。誰が悪い訳でもないこの世の不条理にぶち当たってしまった。人から逃げ、優しさに甘え、あまつさえそれを利用した。その消えない罪によって引き起こされた自業自得のカルマ。
私は決して許されない。許してくれる相手は消えてしまった。
母は認知症を患ってしまった。
大きかった背中はいつしか小さく曲がって行た。シワも増え、関節が痛むことがココ最近の悩みだったらしい。
私はそんなことすら気づかなかった。30年も毎日顔を見合わせ続けていたというのに。
寝室の前。軋む床材がなりやまない。バタバタと体を動かし意味もわからず歩き出す母に私はなんと言えばいいのだろうか。その光景を呆然と眺めるしか無かった。
いつしか私の頬に涙が伝う。クシャクシャになった感情のダムがついに崩壊してしまった。
「こんな息子ごめんなさい」
謝るしか無かった。
「親孝行のひとつできず」
息も絶え絶えで鼻水は垂れ流し、まるで泣きわめく赤ん坊のように母に縋った。
「ごめんなさい」
答えは求めていなかった。ただそれを伝えたくて。許して欲しくて。断罪して欲しくて。身勝手に泣き言を喚いた。
すると癖だからだろうか。母がぎゅっと抱き締め返した。スっと手を持ち上げ私の頭にポンポンと叩いた。
「大丈夫」
誰よりも優しい声で
「泣かないで」
誰よりも暖かい目で
「大丈夫、大丈夫だからお母さんがいるよ」
誰よりも厳しいことを言う。
私は一晩中泣くしか無かった
どちらがいいですか? と聞かれた。
「泣かないでください」か「泣いていいですよ」か。
その、冷徹にも聞こえる声が今の私には有難かった。
夜の森には私と彼、起きているのは二人だけ。他の者は長旅の疲れが出たのか、皆泥のように眠っている。
無言で揺れる炎を見つめていたら、不意に名を呼ばれた。
「後悔しているんですか?」
「なにを?」
「何もかもを」
彼の青い目がまっすぐ私を見つめる。焚き火の向こうに見える彼の目が、炎のように私を炙っている。
ここでもし、誤魔化すような事を言ったら彼は私を許しはしないだろう。過去の全てを抱えて、罪の全てを見つめて、それでも共に歩くと決めたのだ。彼の覚悟と決意に、私も応えなければならない。
「――してないよ」
小枝を一本、火に焚べながら私は答えた。
「後悔はしていない。私は今も、あの思いは間違ってなかったと思っている」
方法は間違った、とは思っているけれど。
そう言うと、彼は厳しかった表情をふわりと和らげた。
「貴方らしい」
そう笑った彼の目に、光るものが見えたのは気のせいだろうか?
「でも、そうだな·····」
「明日からまた歩き出す為に、さっきみたいに鋭い声で言ってくれるかい?」
〝泣かないでください〟
私の為に。
貴方の為に。
君の為に。
明日からまた二人で、歩き出す為に。
こうして強がる事が、お互いの背中を押す事になるのだから。
END
「泣かないで」
胸が締め付けられるような苦しい感覚。漫画のような小説のようなそんな世界ではきっとそう言うだろう。でも私にはただただ胸くそ悪いだけだった。
空気だけが冷え、初雪が嘘だったかのように消えていた。みんなは寒くて何枚厚着しているのか分からない。私も寒いのは嫌いだけど、君といるとなぜだか全身が火照ってしまう。君にそんな恥ずかしい姿を見せるわけにもいかないからいつも通り半袖に冬服を羽織った。最近は君が近くにいてくれるから寒くないかな、なんて言える柄でもないか。
「…んん、起こさないで…」
授業中に起こした時の妙な色っぽさ。班活動で寄りかかって顔を近づけてくる物理的距離。君が戸惑いながら照れながら、私の手を握ってくれたときはお互い顔が緩みっぱなしだったね。こんな日が続くといいなって思ってた。本当に。
君があの子と仲良さそうに話してた。私が見たことのない表情で。君が私に触れるまで。それは今まで長い時間がかかってて私たちだけの特別な感覚だった。はずなのに…どうしてあの子にはすんなり触れてるの?私の目の前で君とあの子は親密そうに話してる。私と一緒が良いって言ってくれたのに。全部ウソ。
私は君の彼女でもなんでもない。でも、君が私を特別に扱ってくれたから私は君の大切な何かで…言葉を自分の中で紡ぐほど涙腺が緩む。
ダメ、泣いてはいけない。悲劇のヒロインぶっても何も始まらない。そもそも私がヒロインになれることなんてなかったんだよ。そう、ちゃんと向き合わないと。君とあの子をみてはらわたが煮えくり返るような怒りと居心地の悪さを感じたと。
でも、私が君にそう伝えるまでの勇気なんて出なかった。関係のないやつがでしゃばっても意味なんてないから。実際は涙を堪えることぐらいしかできなかった。自分の弱さが自分をこんなにも傷つけていたんだと身をもって実感した。
君が繋いでくれた手はかじかんで赤く染まった。
手袋を着けるから大丈夫だよ。
君がからかってくれなくて君が来るのを待ってる。
することを見つけたからもう君のことを考えずに済んだよ。
なのにさ、心が一向に温まらないんだ。本当は君がいなくて寂しいよ。寒さが一気に増した気がして一人ぼっちになったような感覚を覚えた。お願い、泣かないで私。君から離れることをまだ決心できぬのなら。
題材「泣かないで」
悲しみこらえて微笑むよりも
涙かれるまで泣くほうがいい
武田鉄矢
絶妙な嫌味をいうママ友。
私が鈍感なのもあるけど、ぼんやり聞いてると気づかない絶妙な嫌味。
お家に帰る頃、なんだか後味が悪くて振り返ると毎回感じる違和感。
あの言い方する?
全部、勝ってるって気付いている私。
自分より勝ってる人とは付き合えない私。
なんでこんな一回りも離れた私と経済格差あって恥ずかしいとか羨ましいとか思って意地悪くないんだろう。ってたまに思ってた。
しっかり意地悪かった。
私は、鈍感だけど自分より下か上かは分かってる。
でも、だから許せる。
三島由紀夫が『人のアラ探しをしてる間は、自分の姿を見なくて済む』って言葉。
私のアラを探して絶妙な攻撃して自分の生活の憂さ晴らし。ああ哀れ。
あぁ、
もう
なんで
泣いてるの?
オムツ見たよ。
ミルク飲んだし。
さっき寝たじゃん。
なんでなの?
止まらない
泣き声は
―――もう!
なんで
泣いてる理由
分かってくれないの?!
と
責められているみたい。
あなたの
その気持ちを
分かってあげられない
未熟なわたしで
ごめんね。
#泣かないで
貴女には、そんなに泣かないでくださいと何度願ったことでしょう。
そんなに苦しそうに、生きていてごめんなさい、生まれてきてごめんなさいと、涙を流す貴女の姿を見ていたくありませんでした。
あの頃と比べると、貴女はとても明るくなりました。
勿論、心が動いて涙が零れることはありますが、無闇に一人で悲しい気持ちになって、突然泣き出すことはなくなりました。それが俺たちを、どれだけ安心させていることか。
幸福に、笑って生きていてください。
それが俺たちの、貴女への願いです。
「君は昔から泣き虫だ」
そんな言葉を口にしたのは、生まれた時からの幼馴染の渋谷叶夢。
僕と彼女は同い年で、保育園、幼稚園、小学校とずっと一緒だった。
あいつの言うように、僕は昔から泣き虫だった。
泣いては叶夢に慰められてを繰り返してた記憶がある。
そんな僕は今、泣いている。
でも、いつもとは違う涙だった。
それは叶夢も気付いていて、いつもは慰めるのに、今日は慰めることはしなかった。
僕が今泣いているのは、叶夢が東京の高校に行くから。
同じ高校に入学しようと話していた叶夢が、なぜ東京の高校に行くのか、それは父親の転勤だった。
家族で東京に引っ越すことになり、僕の幼馴染は遠くに行ってしまう。
それを聞いて泣いているところだ。
「僕も東京に行く」
「バカ?」
「本気。叶夢が居ない人生なんて、僕は要らない」
「君は昔から泣き虫だ。私が引っ越す日は必ず駅まで送ってね。
その時は、泣かないで」
引っ越し当日
約束通り、叶夢を駅まで送る。
僕は泣きたかった。
でも、叶夢と泣かないと約束したから、笑顔で送った。
送ったあとの僕は、どうなったのか自分じゃ分からなかった。母親に
「あんた、泣いてるよ?」
なんて言葉を言われるまでは
数年後
僕は、あれから変わらず泣き虫に育ってしまった。
「はい、すみません
ごめんなさい、やり直します
僕はこの会社で使えないんですか…?
分かりました、辞めさせてください
仕事も…なくて……家族も減った…
叶夢……いつ会える?…
待ってるからな……
泣いてても許してくれよ……」
「君は昔から泣き虫だ」
目の前に居たのは、あの時より少し成長した笑顔の、
あいつだった。
今日、プロセカをしていて、推しグループの
イベントが来たから、そのガチャを引いたんだ。
ほいで、ガチャシールが溜まるんだけど、限定ガチャシール券と交換しちゃったんだ。元々10枚あって、
120連して、取り敢えず交換しておこうと思って…。
泣かないで
そういう時も
あるんだよ
匿名
『泣かないで』
「泣かないで」「大丈夫だよ」「元気出して」
…分かってるよ。分かってるけど、元気出ないから泣いてるんじゃん。
こっちだって泣きたくないよ。
でも勝手に涙が溢れてくるの。
仕方ないでしょ?
それに、"大丈夫"だなんて、無責任なこと言わないで。
自分を慰めるための言葉だと分かっててもイラッとしてしまう自分にまたイラッとする。
「思いっきり泣きたいだけ泣いていいんだよ。スッキリするよ?我慢してるよりずっといい。無理やり元気出さなくていいから、過去振り返ったっていいから、ちょっとずつ前に進んでこうよ」
あの子に言われたこの言葉、すっごい嬉しかったなぁ。
泣かないで。
君を怒りはしないから。
泣かないで。
君に優しくするから。
泣かないで。
君をひとりにさせないから。
だから、泣かないで。
君が泣いてると僕も苦しいんだ。
ごめんね。
【泣かないで】
大丈夫だった筈なのに、
こんなに愛しく思うのは、
これまで通りが、今の続きだから。
泣いたらあなたに笑われるから、
泣かないと決めたけど、
それであなたが笑ってくれるなら、
泣いてもいいや。
母ってすごいと思う。
きっと泣きたい時だって沢山あるはずなのに、
あったはずなのに、泣かないで、いつも笑顔でいてくれた。
私は泣き虫だから、まだ上手くできないけど、
いつか、母のように強い人になりたいと願う。
「泣かないで」
泣かないで、かわいい吾子よ。
過去も未来もなく、ただ今この一瞬だけを全力で生きる君よ。
君の一秒一秒が幸福に満ちた時間であれと願いながらその小さな身体を抱き上げるこの限られた時間は、私にとっても限りない幸福の瞬間なんだよ。
泣かないで、かわいい吾子よ。
君の笑顔を一分一秒でも多く見ていたいんだ。
#泣かないで
【泣かないで】
泣かないでなんて優しさに見せ掛けた押しつけだよ
泣くことも大事
どうか気持ちを押さえつけないで