『泣かないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
泣かないで
ドアの向こうからぐす、と鼻をすする音がした。ゆっくりとドアを開けて、うずくまって泣く君の隣にそっと座る。
少しだけ肩が触れあって、そこからじんわりと熱が伝わるのを感じた。
ただ何も言えない僕の呼吸音と泣き続ける君の嗚咽が静かな部屋に響く。君の涙の理由も君の悲しみも、苦しみもわかるから、泣かないで、とは言えなかった。
むしろ泣いてすっきりしてくれる方がよかった。無理に笑ったりしないで、ちゃんと悲しんで、ちゃんと苦しんで。その感情に折り合いをつけて、それからちゃんと笑ってほしいから。
どれくらい経ったかわからないけれど、太陽はすっかり沈んで月が優しく照らす中、君はようやく涙を拭いた。
目はまだ赤くて、泣き跡や涙か鼻水かよくわからない液体でぐしゃぐしゃだけど、君はすっきりした顔で言った。
「……ありがと」
うん、静かにそう返せば、君は少し照れくさそうに笑う。その顔がかわいくて、思わずこの腕に閉じ込めたくなるけれど、まだ臆病な僕は何もできないまま君のことを見つめる。
好きな人の好きな人が僕ならいいのに。
僕ならこんな風に泣かせたりしないのに。
昔、「泣かないで」と舘ひろしに耳元でささやかれた事がある。
安いヘッドホンでラジオを聴いていた時だ。
世間ではかなりの数の女性がキャーキャーいっていた。
私はどちらかと言うと、女性からの「負けないで」や、「夢をあきらめないで」という言葉の方が元気が出たものだ。
「セーラー服を脱がせないで」と言ってた女性達もいたなぁ。小学生が嬉しそうに歌って踊っていた光景が目に焼きついている。ダメだろ。
#泣かないで
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泣かないで _,
泣いちゃ、ダメですか?
泣かないでより 泣いてもいいよ って言われる方が好き。
「泣かないで」
笑っていようよ。
きっとまた会えるよ。
そうでしょ?だから泣かないで?
そういう彼女の目尻からは一雫の涙がキラキラと光っていた。
そう言うあなただって泣いてるじゃない。
涙声でそう告げると慌てたように彼女は涙を拭って笑顔で
「また会える。だからさ、━━も笑顔!笑顔!」
私は不思議だった。
どうしてそこまで笑顔にこだわるのか。
しんみりしたくないのかもしれない、別れ際を押隠す彼女の振る舞いに無理してるのかもしれないと思った。
泣きたいなら泣けばいいのに何故、我慢してまで笑顔を大切にするのか最後に聞いてみることにした。
「なんで笑顔かって?それは、泣いたらさ、もしも、もしもだよ?もう二度と会えなかったら、最後の思い出はしんみりした悲しいものになっちゃうじゃない?」
「それより笑ったり、楽しかった思い出の方が大人になって思い出す時楽しい気持ちになれると思うんだ。」
「それに悲しかったり寂しい思い出で終わりたくないじゃない?」
「だって━━と一緒にいた時間はこんなにも楽しかったのに、それが悲しかったり寂しい思い出で終わるなんて私は嫌だよ。」
「私は━━と居れて最後まで楽しかったし、嬉しかった。そう思いたいんだ」
「つまり、ただの自己満足だね」
そう微笑む彼女の目尻からはまた一雫の涙が伝っていたけど、私は何も言わなかった。
ただ一緒に笑っていた。
このお題は、難しい
だって泣かないでって言われたくない。。
泣かないで
お願い、私
今だけは
泣かないで
彼の背中を
笑って見送るって
決めたじゃない
あなたが社会の荒波に揉まれていることを思うと
心臓にナイフが突き刺さったように痛い
あなたに飛んでくる矢の盾になれたら
何本の矢が刺さろうとも痛みなんてないのに
ああ、泣かないで
あなたは私にとって世界一の宝石
あなたを守りたい
この繊細で美しいあなたを
『泣かないで』
「泣かないで」
っていう言葉を待っていたかのように、
余計はげしく泣き出す子っているよね
もー好きなだけ泣きなよ
でも泣いているうちは話聞かないから
泣いて主張がとおると思うなよ…
#52 彼と、話して、病室にもきてくれる日々。
私の方が発作は多くて、点滴をすることが多かった。
毎日、治療は苦しくて、発作も辛い。こんな苦痛な毎日を頑張っているのに。なのに、こんなことをしても意味がない。
助かる可能性はほとんどないのだ。
何もかもが嫌になって、悲しくて、涙が溢れ出した。
ベットの中で、泣いた。
その時、病室のドアが開く。ガラガラと音を立てて開くため、泣いているのに誰かがきたことがわかってしまった。
必死に泣く声を殺して、息をひそめる。
息が苦しくなって、被っていた布団から顔を出すと、少し離れたドアの前に彼が立っていた。
驚きのあまり、再び布団をかぶって顔を隠したが、泣いているところを見られた恥ずかしさと、来てくれた嬉しさの葛藤が激しい。発作じゃない、心臓の音が自分にも聞こえてくる。
もっと、泣いてしまいそうになる。
私は、何をやっているのだろう、と。
その姿を見て、ただ彼は私のベットに近づき、
「……泣かないで」そう優しく言ったのだった。
_____泣かないで
愛っていろんな形がある
私はね、その一つを
あなたに向けるよ
あなたはそれを深く受け止めないで
笑ってこぼしてしまっていいよ
その白い歯で跳ね返していいよ
それでも何度でも
私はあなたに思いを注ぐさ
そしたら気づいてくれるかな
あなたは愛に溢れてる
もっと素直に生きていいんだよ
#泣かないで
幼稚園に職場体験しに行った時のこと。
おもちゃを取られて泣いている女の子がいたので、私は
『泣かないで』
とその女の子を慰めた。
するとその女の子は、泣くのを一瞬やめて、
「泣かないでって言われて泣き止む子なんていませんよ。
そんなんで幼稚園の先生目指してるんですか?
笑えますね」
と嘲笑うように言い、また泣き出した。
そして私も泣き出した。
*泣かないで
「泣かないで」よりも「泣いていいよ」と言ってほしい。
これは、泣かないでという言葉に対して思ったことである。
人目もはばからず大声で泣いたり、喚いたりするのなら、
「なっ泣かないで!」(人が見ているから!)という状況になるのは頷ける。
しかしながら、今回の「泣かないで」というのは、どちらかと言えば相手に静かに流れる涙を見ることに対して使うものなのかもしれないと考える。
涙を止めたいのだろうか。
私は天邪鬼なので、
悲しんでいる時などにもし泣かないでと言われたら、
あなたになぜ私の涙を止める権利があると思っている??などと思ってしまうし、
泣かないで、君には笑顔が似合うからなどともし言われた日には、
うるせぇポジティブ信仰押し付けんな
と思ってしまいそうだ。
私は涙には1種の浄化作用があると思っている。
悲しみを感じきり、浄化する。そのために必要なものでもあると思うのだ。
なので、涙が出なくなるまで泣いてもいいのではないかと思う方だ。
しかしながら、
相手の悲しみの気持ちを止めたかったり、いつまでも目の前で泣かれても大変かもしれないと思う。
その場合は、私には一人で泣くことを促したり、悲しみの気持ちを止めたい場合は、なんでもない話で気をそらせたりして欲しいと思う。私には。他の人にいいかは分からないが。
あとは、泣かないで、とお互いに言い合う場面。
これは、どのような場面なのだろうか。
お互いの涙を止めて、笑顔になりたい場合か。
悲しみの涙でもあり、爽やかさも含まれた青春の涙なら、泣かないでの言葉までが青春の1ページとなりそうだ。
あとは、泣いている子供を泣き止ませたい場合もあるのかもしれない。
その場合も泣かないでが出でくるのだろうか。分からない。
まあ有り体に言えば、私は泣かないでという言葉が苦手なのである。
泣かないでという言葉はあらゆる可能性を秘めていると思うが、
今回はひねくれたっぷりの文となってしまった。ではこの辺で。
泣かないで
雨の音だけが聞こえてくる青い夜。本や書きかけの原稿用紙が散在するその部屋の端っこで膝を抱えて蹲っている彼を、私は何もできずに見つめていた。
彼は何か辛いことを思い出したりすると、いつもわざと明かりをつけないで一人で泣いている。正直最初は驚いたし、何より怖かったのですぐに明かりをつけていたが、泣き顔を見られたくないのでは、と気づいてからは、彼が満足するまで暗くしていることにしたのだ。
……しかし、彼は泣いている理由を一度も話してくれたことがない。それどころか泣いていることを知られたくないのか、泣き声やすすり泣きの音さえも出さない。ただひたすらに瞳から雫を落とし続けている。
私がそこにいても、彼は一人で泣いている。それを見るのは、とても辛い。
泣きたいときは泣けばいい。
それでも、言ってしまいそうになる。
泣かないで
泣かないでなんて言わないよ
泣いていいんだよ
いっぱい泣いて
涙が出尽くしたら
いっぱい笑お!
泣かないで
泣かないわよ
なに言っているのよ
泣くようなことなんか何も無いじゃァない
それじゃぁまたね
泣くようなことしないでよね
え?
ちょっと待ってよ
いつもやってることじゃん
なんで急に泣くの?
泣かないで
周りの人にめっちゃみられてるよ
すぐ泣ける人っていいよね
こっちは毎日すごく嫌なことがあって
それでも泣かずに我慢してるのに
ないたときのまわりの迷惑を考えてから泣いてほしい
僕的には怒っている方がいい
すぐ泣くような人は苦手だ
泣かないで
うちの女性部下はよく泣く。
涙を見ると、俺も慰めないとと思ってしまう。
そんな俺に、ある上司が、
「女の涙は汗や」と。衝撃やった。
汗ってことは、生理現象で、自然と出てくる??
少し気が楽になった気がするけど、
泣かないでもらうにこしたことはない。
ねぇ、泣かないで
ずっと側に居るから
ずっと一緒だから
離れたくなかったな
こんな結果になるなら、
もっとずっと
素直になってれば良かった
『泣かないで』
泣かないでなんて言えない。
こんなに頑張ってる君、、
そんな君から涙を奪うなんて事出来ない。
こんな事はただの理想論で誰の心にも響かない。
それでも伝えたい、、
君の頑張りも君の辛さも君の苦しさも
認めてくれる人はいる。
君の喜びを君以上に願ってくれる人に
君が出会えますように。