『沈む夕日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『ごめん!今日彼女と帰る』
六限目終了のチャイム。
律儀だな。別にいつも約束してた訳じゃないのに。
「おー、彼女ちゃんに変なとこ見せんなよな」
支度を終わらせて校門前、2人を見つけてしまった。
お前、あの子の前だとそんな顔するんだな。
今日は少し遠回りをして帰った。沈む夕日が綺麗だった。
もう“あの子”には会えないの…?
なんで行っちゃったの…?
卒業まで後ちょっとだったのに…
さよならの一言も言ってないのに…
君の誕生日の前日に転校するなんて…
直接プレゼント渡したかったよ!!
さよならの一言ぐらい言いたかった!!
理由もどこに行ったかも…先生は何も教えてくれない…
そういえば…あの場所にいないのかな
僕が行ったのは君と良く来ていた小さい広場
君と僕はここに来て良く喋ってたよね
“夕日が沈んでしまうまで”
でも…君はいなかった
でも…僕は信じた。君がここにくることを
絶対にもどってくることを
それから僕は毎日ここにきた
でも…やっぱり君はこないなぁ…
もう一生会えないの?
高校とか…一緒にならないかなぁ
成人式のときに偶然会えないかなぁ
誕生日に直接祝えないかなぁ
連絡ぐらい…できないのかなぁ
君とした約束…叶わないのかなぁ?
“二十歳になったら初お酒は君と飲む”
こんなこと、願ってもどうにもならないよね…
行ってしまったんだと実感するにはすごく時間がかかった
だから、実感したときは、ここでずっと泣いていた
ある日、僕に人生最大の喜びの瞬間が訪れた
いつものように来ないだろうなと思いながらもここへ来た。
やっぱりこないなぁ…
夕日が沈むには十分早かったが、僕は帰ろうとした
すると突然、声がした
『あの…!僕のこと覚えてる…?』
…ッ!!
もしかして…と思い振り返る
するとそこには、転校してしまったあの子が来ていた。信じられなかった。驚きでいっぱいだった。
少し時間が立つと君は僕に“あのこと”を言った
『約束…覚えてる?
二十歳になったら初お酒はお前と飲む』
僕はそれを聞いた瞬間、感極まって涙が溢れ出してきた。覚えてたんだ…よかった…よかったよ…
そして、僕と君は“夕日が沈んでしまう”まで話し続けた。
あぁ、やっぱり…お前は最高なやつだよ
絶対戻ってくるって思ってた…信じててよかったな
テーマ:沈む夕日
あとがき
読んでくださった方、ありがとうございます。
この話は僕の実体験をもとに書いています。卒業まで後ちょっとの時、あの子の誕生日前日に転校を知らされ、直接誕生日を祝えなかった、さよならの一言も言えなかった。これが実体験です。
この後の話は自分の願望です。こんな再会の仕方したら本当に号泣してしまうと思います。再会できただけでも泣いちゃうんじゃないかと思います。
2024/4/7
【沈む夕日】
「海が見たい。…海に沈む夕日が見たい。」
焦点の合わない虚ろな黒い瞳が、ぼんやりと壁を凝視したままで、口元からはポツリと独白の様な呟きが零れ落ちた。
「うん。ちょっと行ってくる。かっちゃんは、どうする?」
ふたつ返事で、同行すると決めた。
お出かけ日和の昼下がりに、軽食と軽い着替えを乗せた車を出して、ふたりで海を目指した。
休憩の為に立ち寄ったサービスエリア。
「見たいと思ってた?ただ、出掛けたかった?」
急な思い付きもままあるが、あまり突拍子もない事をするタイプでは無いと思っていたので、確認したかった。
「ん?急に思い付いただけだよ。見たいなぁって思ったら、居ても立っても居られなくてさ。天気も良いし、すぐ行こう!って。」
体良く誤魔化したつもりなのだろう。
「…こないだのドラマ、綺麗な夕日が海に沈んでったもんな。」
ゴホッと咽るあなたを尻目に、くすりと笑う。
「うわぁ、キレイ…。」
海に沈む夕日を見届けて、美しい夕暮れを堪能した。
《沈む夕日》
大声でさけぶ勇気はとてもないから、「バカヤロウ」と唇の微かな動きだけでつぶやいてみる、ビルの屋上で 晩御飯は待っていない、けど、背中を押されるようにして非常階段を降りて行く 西日がまともに目を射るこの季節は嫌いだと、サングラスをかけ、ハンドルを握りしめ 駐車場にのびる長い影、白い線を何処までもたどって歩いたのは、もはや思い出
あの日あの時あの場所で…
なんて、小説でよくあるような文を綴った。
私一人と周りの景色を照らす大きな太陽。
離れたどこかから耳に届く小さな鳴き声。
自然の音をどこまでも見渡せる広大な土地。
ああ、色褪せない。
時間 空間
この瞬間を。この大地を。
私が守っていかなければ、と。
そう思ってしまうような。
結局私は、英雄なんだ。
#2024.4.7.「沈む夕日」
HQで私を知ってくれた方、本当にすまん。
レジェアルのゆっくり実況見ながら勉強してたらまた波が来てしまい…やっぱ好きだなと。
今回のはパトソール成敗後の照ちゃんです。
1週間で3、4回に分けて、HQとpkmn交互に書こうかな。
明日は始業式です。なんか緊張がはしる…。
<追記>
あなたの風邪はどこから!?
私は指から…(?)
あなたの指に狙いを決めて、押下アタック!
しなくてもいい程沢山…!ありがとう!
きょうだい並んで見つめる水平線
太陽が紅を濃くしながら降りてくる
特大線香花火の熱いしずく
静かな海面に刻々と近づいて
「ジュッていうかな」
「うん、もうすぐジュッていうよ」
さん、に、いち、
「ジュッッッッ!!!」
おとなになっても聞こえるかな
夕日が海に沈む音
「沈む夕日」
#384
道に迷った俺を見て、お前、爆笑してたよな。
珍しく青春してた気がしたのに。
逆光でお前の顔だけ覚えてないのが実に惜しい。
「沈む夕日」
沈む夕日は
少しだけ寂しさを感じるけれど、
明日への希望がつまってる感じがする。
そして朝日とはまた違うあたたかさ。
それが妙に心地よく、
同時に切なくもある。
蓋をしがちな感情が
ふつふとこみ上げてくる。
あの感覚は得意ではないけれど、
対応に困るけれど、
人間だからこそ実感するものとして
感慨深く思いながらも
丁寧に受け止めている。
今日もありがとうございました、と
胸を張って
夕日に向かって言えるよう、
明日はもっと
良い日にしよう。
小さい頃は、夕日が沈む前に帰らなければならず、夕日を見るのが嫌だった。
社会人になった今は、夕日が沈む時間に帰れることは少なくなり、夕日を見られるととても嬉しい気持ちになる。
【沈む夕日】
昼間はあんなに高いところにあった太陽が
夕方になると沈んでいく
オレンジ色の光の中で
今日という日が終わっていくのを実感する
沈む夕日は優しく温かく
私にさよならを告げていた
1日の終わりを告げる夕日に、今日は何を思うだろうか。
昨日は沢山笑いかけた。
だけど今日の夕日は、
私と一緒でなんだか悲しそうな顔をしていた。
どんよりとした曇り空の中に沈む夕日に
なぜだかもう会えない気がして
私は優しく笑いかけた。
学校帰り、部活が長引いたせいか日が長いはずなのに日が落ち始めてきた。
「早く帰んなきゃ真っ暗になるなー」
そんなこと言ってるが、俺たちは早く帰ったりしない。
コンビニでアイスを買って近くの公園で、親から怒りの電話が来るまでずっと喋ってるんだ。
これが俺たちなりの『青春』だと思ってる。
”沈む夕日“
ものすごく小さい時ずっと不思議だった
登って沈んだ太陽はどこに行くんだろう
海辺の丘に立つ家の窓際が私の指定席だった
毎日見ていたその光景が好きだった
当たり前のようにに登ってくる朝日
当たり前のように沈んで行く夕日
当たり前の日常
いつの日か私の指定席に私はいなかった
大好きだったあの光景が嫌いになったあの日
私は家を出た
あれから20年
海辺の丘に立つあの家に帰ろう
登る朝日を
沈む夕日を
私の指定席から小さかったあの頃のように
好きになれるかもしれないから
沈む夕日
夜道は危ないからひとりで歩いてはダメよと
口うるさいくらいにお母さんにいつも言われていた
女の子がひとりで出歩くのは世間一般的にもちろん危険なのだが
こちらでは別方向の危険の意味も含まれていた
その日は大切にしていたキーホルダーをどこかに落としてしまい
時間を忘れるほど夢中になってひとりで捜し回っていた
失くしてしまった悲しさと不安で涙が込み上げた
沈む夕日
辺りは徐々に闇夜に包まれていった
・・・?
ふと何かしらの気配を感じて後ろを振り返る
―――・・・
人らしき立ち姿が見えた
暗いのと涙で滲んで顔は見えなかったが
かなりの長身だった
―――見ぃつけたぁ・・・
低く呻くようなくぐもった声が聞こえた
何を言ったのか咄嗟には理解できなかった
ただ次の瞬間、人ならざるものの速さであっという間に詰め寄ってきた
不安が一気に恐怖となり身体が強ばる
―――ぁそぅぼう・・・
耳元ではっきりと聞こえたその声と
暗闇の中で浮かび上がった2つの赤い眼を見た瞬間に
私の意識は飛んだ
意識が戻ったのはお母さんに声を掛けられた時だった
遅くなっても帰ってこない私を心配して捜しに来てくれた
家の意外とすぐ近くの所で放心状態で立っている私を見つけたらしい
ふと右手の中に違和感を覚えた
見るとそこには失くしていたキーホルダーがあった
不思議な感じと恐怖心とが入り交じって何がなんだか分からなかった
あれはキーホルダーを届けてくれた妖精さん?
・・・あんな恐ろしい妖精さんあってたまるか
自分で自分に突っ込みを入れつつ
大切なものはもう失くさないと強く誓った
沈む夕日
沈む夕日はきれいだ。
田舎は特に。周りに何もないところに夕日が沈んだらきれいなんだろうな。。
人生で1度は見たほうがいいような気がする。
【沈む夕日】
沈む夕日を見た日には
何故か心が暗くなり
懐かしい思いが空泳ぐ
沈む夕日を見た日には
何故か心が煌めき輝き
明日の力になるだろう
沈む夕日を見た日には
あの子の事を思い出し
今となっているであろう
心が暗くなろうと あの子を糧に輝かせるまで
そうして私は
誰かの糧になり
誰かの心を煌めき輝かせたい
沈む夕日
あの夕日
あっちの方だと
昼間の太陽で
さらにその先では
朝日なんだもの
動く大地
回る地球
再びまみえる太陽が昨日と変わらずありますように
楽しいことしてると、時間ってあっという間だよね。
あ、ほらもう夕日が沈んでる。さみしいなぁ、また、また明日も遊ぼうね。約束だよ!絶対。じゃあ
「またね」
「逃げる影」
夕方、長くなっていく影が怖かった。
そのまま伸びて自分から離れていってしまう気がして。
夜は別の世界への入り口が開く時間帯。
逃げた影は、こことは別の世界へと逃げてしまう。
そして影は私とそっくりな人間の姿になり、その別の世界で私になりすまして暮らすのだ。
そんなことを想像し、どうにかして影が伸びないようにしたけど、出来なかった。
下ばかり見ていた私には、夕焼けの記憶がない。
今は、影をどうにかしようとも思わないし、別の世界に行くのも構わないけど、なりすましは勘弁してほしいと思う。
そして、多少無理してでも夕焼けは見ている。
一度として同じ風景は無いのだということを、知ってしまったから。
────沈む夕日
【254,お題:沈む夕日】
がららららら、車輪の回る音。息を切らしながら、どうにか食らいつこうとペダルを漕いだ
大量のススキが囲む一本道、急な上り坂になっているこの道を汗で髪を濡らしながら自転車で這い上がる。
とっくに限界がきている膝を懸命に動かし坂を上った。
この坂を上がれば、この坂を上がれば、それだけ考えて頭空っぽのままペダルを漕ぐことに集中する
遠かったゴールは目に見えるところまで迫ってきていた。
がちゃん!
自転車を止めたもう一歩も進めないほどに疲弊した足をさすって
それからコンクリートの地面に胡座をかいた。
なんでこんなに頑張ったか、それはこの景色の為だ
「はぁ...すげぇ...めっちゃ綺麗だなぁ」
今いる場所は急な上り坂の頂上、ここら一帯では一番高くなっている丘の上
他に遮るものがないこの場所は、水平線に帰っていく夕日を見るのには絶好のポイントだ
なんとなく思い立って家を飛び出し、沈む夕日を自転車で追いかけてそれが海に帰る瞬間を見てやろうと思った
まさかフルスピードで30分間漕ぎ続けることになるとは...
スマホを置いてきたことを静かに後悔しながら、夕日が海に溶けていくのをぼんやりと眺めて
ほぅ...と1つ溜め息をついた、頑張った甲斐があったというものだ
夕日がこんなに美しく見れるところがあるなんて、ここに来なければ分からなかった
夕日の最後の輝きまで見届けて、がしゃんと自転車を向きを返す
家に帰るまでが遠足だ、ここからは『暗くなる前に家に帰ろうRTA』のお時間となる
「やってやろうじゃん...!」
フッと少年の顔つきで笑って、自転車のペダルに足を乗せた。