永遠に』の作文集

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永遠に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/3/2023, 11:09:34 AM

永遠に

私はいつも見送ってばかりだ。
どれだけ愛した人も、友人も、お世話になった人も
先に旅立っていった。
人間より長く生きる私だが、別れの時ほど自らの運命を呪ったことはない。
「永遠に一緒にいたい夢は叶わないのかな」
悲しみは、空へと消えていった

11/2/2023, 11:13:12 AM

永遠に


(お題更新のため本稿を下書きとして保管)


2023.11.2 藍

11/2/2023, 10:17:03 AM

死んだら永遠にこの世とおさらば。
 彼は生きるのが楽しい間はそれでよかった。
 だけど、楽しくなくなったとき。
 
 彼は鳥に憧れた。
 生まれ変われるなら。
 それから、彼は生まれ変わりを少しだけ信じた。
 そしたら、少しだけ生きる希望が出来た。

11/2/2023, 10:11:22 AM

永遠に
 永遠になんて存在しない。
でも、想先生にお逢いして私は、ちょっとでも長く逢いたいな〜って願っていた。
背が高くて、爽やかで、ふんわりとしていて、時々、近くになって、時々遠くになってしまっった。
想先生が、私の頑張っている文芸を知って下さるだけで私は胸の中がいっぱいになった。
永遠になんてありえないんだ。
リアイストですよネ〜、私。
そんなんじゃファンタジーなんて描けないョ(#^.^#)♫
大好きな作家さんに言われそうネ。
書店のイベントで、ドキドキ💗しながら、作家さんの先生に質問した日のことをあんずちゃん憶出だしてね^_^♫と、声がした。
あんずちゃんは、言ったでしょう、ドラえもんののび太君が出てくるような物語が描きたいと、ネバーエンディングストーリーのような物語も描きたいんだよネ〜^_^♫
その気持ちを忘れないで頑張って下さい😊
のび太君のようなあんずちゃんだから描ける物語があるんだって信じているョ(#^.^#)♫
ネバーエンディングストーリーみたいな物語が創りたかったら、眼に見えないものも信じて友達になったり、
当たり前の世界からちょっとだけ想像のツバサを広げてみてね❤
 ーー最後に、もう一度だけ言うよ、あんずちゃん、夢をみてね❤✨   また、何時だって逢えるから‥‥‥。
『先生‥‥‥(´;ω;`)』
私の心に突然降って来た声だった。
眼の前のことでいっぱいいっぱいだった。けして、忘れてはいないから(´;ω;`)
私のなりたいことがだから‥‥‥。
 この気持ちを言葉で現すとしたら『夢』なんだよネ??
鼓動が高鳴った。作家の先生にお会いした日から、私の夢は動き始めたんだ。
 永遠なんてありえないと想っているリアイストの私の夢がファンタジーの物語を描くことなんて‥‥(^_^;)
大変そうだけれども、石渡りを、夏音ちゃんや陽葵ちゃんの手を繋いで渡ったように、私は作家への私への手を繋ぐんだ。
キラキラでも、ギラギラでもなくて、私らしく夢を見ながら歩みたいんだ。
秋の風は、クリアたからきっと私の迷いもなくなっていくと信じてみたいーー。
終わり

11/2/2023, 10:10:01 AM

「あなたとの時間が永遠に続けばいいのに」

ありふれた言葉だけど、本気でそう思ったんだ。


#永遠に

11/2/2023, 9:58:53 AM

永遠に永遠にずっと続くのは良いこと?

終わりの無いのは良いこと?

違う。

終わりがあるから良いんだ。

でもきっと空間は永遠。

ずっと永遠に続く空間なんだ。

11/2/2023, 9:56:19 AM

永遠に
永遠にあなたを愛します。
あなたのために生ませてきた私だから。

11/2/2023, 9:55:16 AM

「なあ、ほんとに行くの?」
「お前な、何言ってんだよ今更?」
「いや……そもそもこんなとこ来たのが間違いだろ。やめようぜ。」
「ビビりめ……ま、お前はここで待っててくれればいいからさ。帰んなよ!」

俺はそう言って一人暗闇へと消えて行くお前を見ていた。それがお前との最後の会話になるなんて思いもしなかった。


次に会ったお前がこんな箱に詰められてるなんて、本当に思わなかったんだよ。
「兄さん……」
「徹……」
「徹くんはお兄ちゃん子だったものね……」
アイツの弟が棺にしがみついて泣いている。宥める大人をものともしない、見事な泣きっぷりだった。周囲の人間も彼の涙に感染した様に目頭を押さえる。
「徹くんも可哀想に……」
黒い服に身を包んだ母さんも、アイツの弟に同情的だった。俺は黙ってジャケットの裾を握る。

「本日はありがとうございました。」

現実味がないままに葬式が終わる。宗教的な問題か何かで火葬はしないらしい。棺が車の中へ運び込まれて行く……



ごめん、ごめんな。俺はビビりなんだ。俺の力ではどうしようもないものが恐ろしくて仕方ないんだ。
「兄さんはとても明るくて、優しくて……僕の自慢の兄でした。」
兄の魂はこれからも永遠に、この家を見守っていてくれると思います。
まだ若い弟の言葉に、親戚らしい周囲の人間が感心したように頷く。寒気がした。

ああ、お前の言った通りだったよ。

『なあ、俺死ぬかも。』
『はぁ?』
『うちの家系は代々男二人兄弟なんだよ。んで、二十代のうちに長男が死ぬ。』
『それは……遺伝病的な?』
『いや。少なくとも病死では無い。全員健康体だったと記録にあった。』
『記録?……どういうこと?』
『これは推測だが、と言っても、俺はかなり真実に近いと思ってるけど。うちの家系はな、代々長男を殺しているらしい。』
『……はあ?』

有り得ないと呆れる俺と、証拠があると譲らないお前。じゃあ見せてみろだなんて、言わなければよかったんだ。いや、俺も本家に、お前について行くべきだった。それなのに、あろうことか俺はあいつに見つかって逃げ帰って……

「園田さん。」
びくりと体が跳ねる。いつの間にか背後に回っていた弟が、俺の肩に手を添えている。
首筋に触れた指は、無機物のように冷たかった。
「て、徹……」
「今日は来てくださってありがとうございます。兄も喜びます。」
「あ、あぁ……」

首筋を撫でるようにして離れていく手に、ぞわりと鳥肌が立つ。
『園田さん』
あの夜の声と重なった。
『兄は永遠になるんです。』

なあ、アイツの死体をどうするんだよ。


『永遠に』

11/2/2023, 9:51:35 AM

命の分かれ道に立つ度に

何故か あの不思議な出会いを思い出す。


生まれて初めて死にたい…

そんな風に思った時に

あの人に出会った。


SNSで知り合った

3つ年上のRioさん

顔も身長もちっちゃくて

童顔でギャルっぽくて

猫みたいにコロコロ変わる気分屋で…

はっきり俺のタイプから遠い人。


きっと 「りお」ってのも本名じゃない

色々聞いても 上手く はぐらかされる

今思っても 謎が多い人。


気まぐれに呼び出されて

気まぐれに振り回されて…

9ヶ月は無意味で退屈な日常を

違う景色に変えてくれて

そんなRioさんを好きな自分がいて…


「うちの誕生日は12月23日」


唯一教えてくれた 嘘のない言葉


誕生日に小さなケーキを買って

あの人のいる町へ向かう

好きです… そんな言葉を添えて。


待ち合わせの駅にいない姿

繋がらない電話にメール…

死期を悟った猫みたいに

フッ っと彼女は消えてしまった。


今どこで 何をして生きているのかな…


寄り道みたいな その日々があったから

今もこうして なんとか生きている


もう俺も いいおじさんだなぁ…

苦笑いしながら

あなたがよくしていた

鼻と唇の間を人差し指で横に擦る癖

きっと この先も直りそうもない。


今日も生きている…


タトゥーみたいに

あなたとの出会いを刻んで

永遠に消えることはない

本当にありがとう。


- Dear... -

11/2/2023, 9:48:05 AM

もうすぐ私たちの世界は永遠の眠りにつく。
パパととママともペロとも、タロウくんともハナコちゃんとも、パン屋さんともお花屋さんとも、ずっとお別れ。差し金と一緒に体が動いて、私は観客に手を振った。幕が閉じていく。

11/2/2023, 9:44:05 AM

小さい頃
死ぬのが本当に怖くて
永遠の命を本気で望んでた

永遠なんてこの世にない
永遠の愛を誰よりも祈り
誰よりも失ってきた
そんな貴方に
そんな儚い永遠の二文字を
心から誓いたいと願っている

きっとこの美しい響きの奥底にあるのは
終わりのない泥沼があって
途方もない絶望が続くのだろう
光の先には発光体あって
その先には暗闇しか待っていないのだから

その暗闇さえも
泥沼さえも
責任持って愛す覚悟があるのなら
たとえ永遠なんてものが存在しなくても
私の作る未来だけでも
その永遠を保証しよう
その一瞬一瞬は
紛れもなく私の魂が生きた瞬間なのだから

これは
私の胸に刻み込まれた
あなたという存在の愛は
私の意識が失せるまで
私にとって永遠に
絶える事なく最期まで
満ち満ちている

11/2/2023, 9:40:03 AM

「次は、永遠駅(とわ)、永遠駅」
電車のアナウンスで隣りにいる夫と目を合わす。
今日は夫と二人で息子夫婦と孫に会いに来たのだ。

電車に緩やかに速度を落とし停車する。
ドアが開いたので降りようとすると、先に降りた夫が手を差し出す。
私は夫の手を借りながら電車を降りる。
夫は前にもここで転んだ事を覚えていたらしい。
そう、私たちがここに来るのは2回目である

永遠という地名には由来がある。
ここは地形の関係でいつも風が吹いているのだそうだ。
本当に“いつも”なのかは知らないが、私が前に来た時はずっと吹いてたし、今も穏やかに吹いている。

この地名が縁起が良いということで、よく観光客がやって写真をったりと、ちょっとした観光名所だった。
さらに何かシンボルを、ということで小さな鐘が設置された。
これが大当たりし、カップルや新婚がやって来ては鐘を鳴らして愛を誓い合うがブームになったのをよく覚えている。
もちろん私も結婚したばかりの時、夫と一緒に鐘を鳴らし、愛を誓った。

しかし、それは昔の話。
そんな鐘も誰も鳴らすものはいない
流行り物だったのもあるのだろうが、みんな永遠なんてないって分かったのだろう。

私たちもそうだ。
お互い愛するものは一人だけと誓ったというのに、愛するものが増えてしまった。
息子夫婦と孫の3人、愛すべき家族。
誓いは破ったが、悪くない気分である。

気づけば夫と一緒に鐘をぼんやり眺めていた。
同じことを考えていたかもしれない。

しばらく眺めていると、視界の隅にこちらに来る人の姿が見えた。
息子夫婦だ

「おじいちゃん、おばあちゃん、こんにちは」
息子に抱かれた孫が元気に挨拶してくる。
たしか五歳になるはずだ。

孫は私達の後ろにある鐘に気づいたようで、じっと見ていた
「それ、ボクもならす」
息子に催促して、鐘の前に移動する。
小さな手で鐘から伸びる紐を引っ張って、鐘を鳴らすと鐘の声が辺りに響いた
その音に満足したのか大きく頷いたあと、手を合わせ始めた。
「おじいちゃんとおばあちゃんがずっと元気でいますように」

11/2/2023, 9:33:15 AM

永遠に叶わぬ願いと知っていても
それでも願ってしまう

もう二度と開くことのない君のその瞳に
どうか僕の姿を映して、と


『永遠に』#24

11/2/2023, 9:32:10 AM

134 「ずっと」は永遠ではなかった

大人の言う「今度」は永遠にやって来ないと早くに悟っていた。でも、「ずっと一緒に」の「ずっと」は人によっては「おはよう」の挨拶より軽いと知ったのは大人になってから。

お題:永遠に

11/2/2023, 9:15:42 AM

そろそろスイッチ押しますよ〜。
人間なんて、今後一切見たくない。
水の惑星は、再出発です。
では。

【永遠に】

11/2/2023, 9:15:15 AM

〚永遠に〛


私はこの世界が好きだ。
家族がいて、
友達がいて、
おいしい食べ物があって、
たくさんの喜びがあって、
そして、一生私を閉じ込めてくれて、、

私は永遠に大好きな世界に居られる。

11/2/2023, 9:14:12 AM

穏やかな陽の光。手入れのされた観葉植物。甘い化粧品の香り。優しく頭を撫でるエイミーの手。時折意地悪にキスをしてくれるエイミーの唇。包み込むように抱きしめるエイミーの体温。
 それらが、マールの世界の全てだ。
 昼過ぎにぼんやりと起きるマールにエイミーは「おはよう」と微笑む。起きてすぐはいつも動きの鈍いマールに怒りもせず、エイミーは手ずから食事を与え、それが終わると顔を洗わせ歯を磨かせた。うさぎの耳の生えた柔らかでふわふわの髪に櫛を通し、最後に「今日もかわいいわね、マール」と抱きしめてくれる。
 マールはとにかく生きるのが下手な生き物だった。
 鈍臭く、話すことが苦手で、なにをしても失敗ばかり。そんなマールに呆れるばかりか、関わる少女は必ず怒って去ってしまう。
 いっそこの耳の通り、うさぎであればかわいいだけでいられたのに。ふわふわとかわいいだけの、なにもしなくていい存在でいられたのに。
 そのマールの悲しみを、叶えてくれたのがエイミーだ。
 エイミーはマールに怒らない。どれだけ服を破いても、どれだけ食器を割っても、どれだけ何も出来なくても。なんでもしてあげると優しく囁いて、甘やかすだけ。
 エイミーの膝枕で昼寝をして、とろとろと甘やかされているのが好きだ。きっと彼女なしでは生きていけないし、永遠に二人きりでいられたらいいのにと思う。
 悲しいことは嫌。苦しいことは嫌。怒られることは嫌。エイミーがいなくなってしまうのは嫌。
 マールには嫌なことがいっぱいで、それは部屋の外には常にあるものだ。
 だから、マールは食事時が大嫌いだった。

「マール、そろそろご飯を探してくるわ。いい子に待っていられる?」
「うん……」

 二人きりで閉じこもっても、食事はどうにかする必要がある。だからその時間になるとエイミーは部屋から出ていってしまう。
 暮らしている館を探せば食事は見つかるから困ることはないが、探しに行く必要はどうしてもあるのだ。そして部屋から出るということは。館に住む他の少女とエイミーが出会うということになる。
 エイミーはかわいくて、美人で、優しくて、品がある。
 そんな彼女が他の少女と話したら、きっと少女はエイミーを好きになってしまうだろう。そうしたらエイミーだって、こんななにもできないマールよりその少女の方が気に入るに違いないのだ。
 恐ろしかった。エイミーがマールから離れるのが。
 恐ろしかった。エイミーがマールから奪われるのが。
 毎日のように送り出す、その背中に手を伸ばしたくてやめる。エイミーをこれ以上困らせたくない。
 でもなにかしたい。マールの平穏のために。マールがエイミーを引き止めるために。
 胸が苦しい。なんの取り柄もないマールには引き止めるための材料もない。ただ愛玩動物として飼われることしかできない。材料がないからエイミーに近づく少女をいなくならせるしかない。でもそんな度胸もないし、バレてエイミーに嫌われるのも嫌だ。
 そうしてその日も、苦しみながら膝を抱えてエイミーが戻ってくるのを待っているはずだった。

「……あれ…………?」

 ふと、床に落とした手に違和感があった。
 ベッドに置いたクッションの下。
 手を入れて引き出してみると、ずるり、と。
 大振りの包丁が、姿を現した。




※世界観設定……少女展爛会より

11/2/2023, 9:12:18 AM

お題 永遠に

永遠に残っていてほしいものを探し続けて旅をしてきた。だが永遠なんてモノはこの世に無いようだ。生まれたものは消滅する。人の命、動植物の命、モノだって時が経てば風化していく。この世に永遠のモノなんて無いんだ。

溜息をついた。何が永遠だ。そんなのまやかしだ。存在しないモノを探し続けた僕の半生は何だったのか?

「愛は永遠よ」

そう言って旅立ってしまった僕の妻の命だって永遠じゃなかった。そんな僕ももうすぐ逝く。永遠の命など無い無に還るんだ。あるとすれば僕という存在は無くなるんだ。

永遠に……

11/2/2023, 8:53:38 AM

『永遠に』

この幸せが永遠に続けばいいのに…
なんて言葉、テレビでも耳にするし
少なからず思ったことがある人がほとんどだろう。
恋愛や友人関係、親との関係。

だが大抵そういうものは叶わない。
幸せだと思っている時はそんな事思わない。
その幸せが無くなりそうだからこそ願う願いなのだから。

永遠なんて続かない。命に限りがあるのだから
人間に永遠なんて不可能だ。
ただ限りある永遠に縋って生涯を迎えるんだろう。
私のきっとその1人だ。

生涯を迎えた後、輪廻というものがあるのなら転生などせずに輪廻の輪の1部で永遠に過ごせたらいいのにと思う。

11/2/2023, 8:50:42 AM

いつもの帰り道、いつもの交差点。
いつもの信号につかまる。隣を見ると夕陽に照らされたキミがいつものように穏やかな顔して立っている。

全て、いつも通りの日常。
なのに突然不安になった。
いつもと変わらずキミが隣りにいること。
果たしてそれはこの先も約束されてることなのだろうか。

信号はまだ変わらない。僕は隣のキミの肩を抱いた。歩行者は他にも沢山いるというのに。構うことなくキミの体を引き寄せた。
「わっ。どしたの」
「何でもないよ」
「何でもなきゃ、こんなこといきなりしないでしょ」
「……別に。何でもないんだ、ただちょっと考え事してて嫌になっちゃっただけ」
「どんな?」
「キミがこうして僕の隣にいることは、当たり前じゃないから」
「……なにそれ」
訝しげな顔をされた。彼女はしっかりと僕に向き直って、僕の額に手を当てる。別に熱なんかない。
「じゃ、変な宗教にでもつかまった?」
「そんなんじゃ、ないよ」
そんなんじゃないけど、不意に不安に襲われる時ってあるでしょ。そう言ったけど、彼女はいまいち分からないという反応を見せる。キミは生きてる上で悩むことがないのか。羨ましいな。
「この瞬間は、永遠じゃない。言い換えるならば、この幸せな時間は永遠に戻らない」
何を詩人みたいなことを言ってるんだと自分でも思った。けど彼女は笑わなかった。真剣な目で僕を見つめ返してくる。もうとっくに信号は青になっていて、立ち止まっているのは僕らだけだった。
「永遠じゃないから、幸せなのよ」
「……どういう意味?」
「楽しいことがずっとずっと続いたらそれは当たり前になるの。嬉しいことが突然起こったら幸せ。何回か連続したらラッキー。それ以上続いちゃったら、感動しなくなっちゃうでしょ?」
だからいーの、永遠に続かなくて。
彼女の持論を聞いたけど、僕はあまり納得できなかった。
「じゃあ、キミと一緒にいられることは幸せなことだから長く続かない、って言うの?」
「……あのさ、ほんとに何かあった?幸せって、あたしたちのこと、考えてたの?」
「そうだよ」
「なんで?なんか嫌な思いさせた?あたし」
「違うよそういうんじゃない。ただ不意に思っただけだよ、幸せなことっていつまで続くのかなぁって」
「ハアァァァーーー……。えいっ」
「んぐっ」
大きな大きな溜息を吐いたかと思うと、彼女は僕の首根っこに抱きついてきた。それはなかなかの勢いで首が締まるかと思った。
「もーそんなこと考えてたの?くだらない。そんなことに脳みそ使わないの。禿げるよ」
「くだらないなんて……そんなふうに思わないでよ」
「あたしはね、今が楽しければそれで良いの。いつまでも、とか永遠に、とか考えない。未来ばっか想像したってどうせ見えないんだから無駄でしょが。だったら今を楽しむのっ」
「あいだっ」
最後に強めのデコピンをお見舞いされる。彼女は僕から離れて1人で先に横断歩道を渡りだした。
「ほらっ、置いてっちゃうよー」
「待って――――」
信号は点滅しかけていた。僕は慌てて走り出す。彼女が向こうで両手を広げて待っている。人目も気にせず、その小さな体に抱きついた。

夕陽が綺麗だ。
いつもどおりの景色。
いつもどおりの彼女からする柔軟剤の匂い。
今日も1日が平和だった。
それは明日も約束されているのか。
明日も彼女は僕に笑ってくれるのか。
時々そうやって不安になるけど、そんなことを考えるのはもうやめた。

今が楽しい。今日が幸せ。
なら、明日だって絶対幸せに決まってるんだ。

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