『楽園』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
はぁ?楽園だ?
「今なら選ばれたあなた様だけに、優先的に権利をお譲り致します。ただそのためには手付け金が必要でして。」だと?
おうおう、新手の詐欺だな?
おいらがそんな手に引っかかるなんてバカにしてんのかコノヤロウ!
おいらには極楽浄土が待ってんだ。
おととい来やがれ、このスットコドッコイ!
(これ、詐欺じゃないんだけどな。今の日本じゃ信じてもらえないんだよな。どうしようか。うわ、塩まかれた。)
お題「楽園」
楽園
朝起きて窓を開け
お日さまをいっぱい浴びる
さあ お洗濯
お気に入りの服に着替えて
お気に入りのカフェでモーニング
となりの可愛い雑貨屋さんを覗き
お花屋さんのお姉さんにご挨拶
いつもの小さなスーパーで
お買い物
テレビを観ながら
大好きな手芸をするの
自慢の手作り
早くお友達に披露したいな
これが私の創る
今日の楽園
k
「何故だ!
何故禁忌を犯し、エデンを捨てたのだ…」
神は怒り、憂い、悲しんでいた
欲望と執着を知ってしまった今、
私の子供達は二度と戻る事はできぬだろう
「愚かな…」
神はそっと楽園の門を閉めた
「ガシャン」
そしてそれは永久に閉ざされた
……時は流れ
人々は欲望にまみれ、執着に溺れながら
楽園を求めている
「楽園」
知恵の実は 園の外では 二百円 八百屋の棚で 赤く輝く
お題「楽園」
『枯葉』
また私は一人だ。
孤独とは大人になる前に友達になったのに
アンビバレンスとアンビバレントの違いも
学んだのに当たり触りの無い言葉で別れを
告げる。許せないを何度重ねれば気がつくの?
大丈夫。私はね。
枯葉はその季節に育ててもらった土地を
あたためて養分として次に繋げるわ
大樹になるには
何十何百何千何万年学習しなさいな
そうして埋もれていたっていること
わかっていないようだ
楽園
人々は、何でも自由に出来る場所が楽園だと思うだろう。
だが、現在で何でも出来るようになったら?
確実に戦争になるだろう。
よく考えていたらわかるはずだ。
俺の楽園はな、人々の夢の中にその人の楽園を
作り、幸せにすることだ。
そしたら、戦争もなく、ゆっくり過ごせるだろう。
「主、大丈夫ですか」
布団に横になっているであろう主人に襖越しに声を掛けると、少しの間の後ぱたぱたと畳を手で叩く音が聞こえた。「大丈夫ではない」の意だろうか。「聞こえている」という合図だけかもしれない。とにかく、余程体調が悪いらしい。
年頃の女性である主の寝所においそれと近付くのもいかがかと遠目に窺っていたが、流石に折を見て声をかけるしか出来ないのももどかしくなってきた。かといって、せっせと食事や看病と世話を焼く侍女たちの手伝いは経験不足で却って邪魔になるだろうし、そもそも本日の警護番として不用意にここから離れるわけにもいかない。
ふむ、とひとつ唱えて考える。考えて、考えて、ぽんと思い付いた。
「主、宜しければ膝をお貸しましょうか」
以前より甘えの一環なのか主が「膝枕して」と老若男女問わず数多の従者に声を掛ける姿を幾度も見ていた。「はしたないですよ」と窘められる姿も同じ数ほど見ていたが。幼少の頃ならまだしも近頃はいつものことかとまともに取り合って叶えてやる者も滅多にいないのだ。まあ、とはいえ体調が悪い時くらい構うまい。そう思いつつ、そろりと声をかければ。
「えっいいの!?」
瞬間見えたのは、ぼさぼさに絡まった髪と、いつもより随分と青白い顔。体調不良は一目見て明らかだ。けれど、がたがた、がたんっと。主はそんな喜色に満ちた声とともに襖から飛び出てこちらに顔を見せてくれた。
驚きや心配よりあまりの執念にちょっと引いたのは秘密である。
"楽園"
一瞬で着替えることができたらいいな
魔法が使えたらいいな
そんな楽園があったらいいな...と思う
「食べずとも追放でしょ?」と林檎捨て二人の少女は口づけを交わす
題-楽園
楽園
それは追い求めれば求める程見えなくなるもの
平和な日常こそが楽園かもしれない
学校終わり、一人で行くスイーツパラダイス。
男の俺が一人で入る時のあの空気は嫌いだ。
でも結局甘いスイーツに目がいって
食べるとふわっと広がる甘みが、俺の舌に広がる。
これが俺の楽園
「楽園」
「もしも楽園というものがあるのなら、是非貴方を連れて行きたいです」
「そんなこと、1ミリも思っていないだろう。大体、そんな場所には私を近づけない癖に」
「貴方が楽園を心地いいと言ったら、私の隣よりも心地良いと言ったら、私はその楽園を壊してでも貴方を連れ戻すだけですよ。」
ニコリと聖人のように笑う彼の顔を見ながら、苦笑いをする。たまにとんでもないことを言うのだ、この男は。
【楽園に向かうために、働きましょう。】
街のあちこちにある看板の一文。我々は生まれながらに地獄へ生まれ落ちていて、善を積んで、楽園へお呼ばれしてもらうために、住民に諭している。
「楽園ってどんな、ところだと思う?」
「きっと、お花が沢山咲いてて綺麗なところだよ。」
「美味しいものもたくさんあるかなー?」
「絶対あるよ!あーあ、早く楽園へ行きたいなー。」
登下校道の会話は大抵、楽園のことばかり。子供の頃から、「楽園に行くために。」とか「楽園とは。」「善を積みましょう。」とか。我々は楽園に向かうために生きて、楽園からの招集を待ちゆくのだった。
「くだらない。」
その、雰囲気を壊すものもいる。その1人が、我々の班の、みたくん。青いネオンを走らせる、全体的に角張った姿をしている。
「また、そんなこと言って!意地悪ばっかりしてると、楽園に行けなくなるよ!」
「楽園なんかないんだよ。花とか旨いものとか、そんなもんないんだよ。」
彼は、ズバッと言った。まるで楽園を知っているかのように。
「そんなの、わかんないじゃん!」
彼に反抗する同じ班の子達の声も聞こえないのか、聞こうとしないのか分からないが、彼は思考を止めない。曲げない。
朝から班の雰囲気は重苦しく、足取りが重く感じた。トボトボと学校につくと、我々以外の生徒たちも集まり、ワーワーキャーキャーと言葉を交わしていた。その雰囲気に包まれ、我々の班の重苦しく雰囲気は、どこかへ消えていった。
「実は、先生。楽園へお呼ばれされましたー!」
その言葉を聞いて、生徒たちは拍手と様々な声をかけた。
「先生!おめでとー!」
「いいなぁ!」
「先生、いってらっしゃーい!」
我々も声を掛ける。みたくんを除いて。
その日は、先生のおめでとうの会と、さようならの会をして、楽しい思い出になった。我々は、先生の楽園への移動が急だったため、帰宅後すぐに花束を買いに行って、先生の元へ届けに行った。
先生は、楽園の人たちと一緒に車へ乗ってしまい、僕らは、走って追いかけた。機械だから、疲れを感じないため、いくらでも走り続けることができた。
ついた場所は、人間の言葉で書いてある看板がそびえ立つ工場のような場所。我々は「なんてかいてあるんだろう。」と互いに質問しあい、解決には至らなかった。その中、1人だけ言葉を発する。みたくんだった。
「……工場……。」
みたくんはお父さんとお母さんが、楽園へ行っているため、ここに来たのは初めてじゃない。きっと、読むことも簡単にできるんだ!と我々は信じてやまなかった。
「みたくん、なんだって?もう一回言って?」
みたくんは、深く呼吸をし、僕らに告げた楽園の真実。
「機械処分工場。」
No.7 _楽園_
題 楽園
私は信じていたんだ。
ここよりいい場所はないって。
何一つ不自由なく手に入る自分の家
学校では勉強もできて、友達も沢山いる。
だからここ以外の場所を望んだことがなくて
望んだことがないからこそ
楽園というワードを聞くと
考えてしまう。
ここじゃない何処かに
私の楽園があるのかもしれないって
そんな馬鹿げた思考に支配されてしまう。
私が当たり前だと思っていた全ては偽りで
価値がまるでなくて、いらないもので。
私はなにもしないでただ一人でいられる、快適な空間を手に入れることで楽園を認識するのかもしれない。
楽園という響きに希望を感じる。
自分にとっての答えであり、完結した場所なんだろう。
そこに行けばめでたしめでたしで、お話が終わるような
物語の最後のページ。
到達したい
今満足してるくせにそう感じる。
考えてしまったからにはこの欲望はずっと頭に残り続けるんだろう。
高望みともいえるし、存在すらしていない場所かもしれない。
そんな不確かな霞のような場所を望み続けてしまうのかな。
私の楽園
どこにあるんだろう
いつか・・・いつかでいい
死ぬ瞬間までには到達してみたい
楽園
あるのなら行ってみたい。
だって、苦しみがないんだよ?
最高じゃないか。
苦しみがないってことは、自分の理想が現実になってたりするのかな?
僕はね、なりたい自分になれる世界線に行きたいな。
生きていれば憧れる職業に出会うことがある。
けど、それは頭のいい人しかなれなかったり。
資格がないといけなかったり。
そういうものが少なからずある。
でも、万能な自分の世界があるのなら。
楽しくずっと生きているんだろうな。
理想という名の楽園。
是非ともあってほしいね。
苦しんでいる方。
その苦しみのわけは人それぞれだから。
僕から言えることは少ないけど。
前にも言ったかな?
これだけは覚えておいて。
ひとりじゃないよ。
きっと手を差し伸べてくれる人が現れる。
それを気長に待と?
幸せは絶対くるんだから。
【15日目】楽園
どっか行きたい
そう思うけど本当は
キラキラと輝いていた
あの日に行きたい
白い砂浜の上で
二人で波と戯れた
夕日が落ちるのを
座って並んで眺めていた
若かった私たち
この時間はずっと続くと
思っていた
幸せって感じていた
…
幸せの感じ方はあの時と
変わってしまった
それはそれで不満はないけど
できればもう一度
あの日のあの場所に
行きたい
例えばそんな場所があるとして
万が一にも行けるとしたら…
なんだかすごく、つまらない気がする
何をするかより、誰といるか
どこに行くかより、誰と過ごすか
結局そういう事なんだなぁ
#楽園
楽園
「楽園なんてないんだよ」
これは、私が一年生のとき。担任よ先生に
言われた言葉です。
友達と楽園とはどのようなものか。
そんな話をしていたときに先生はそう言った。
先生は私をあまり好きではなく。
私は、先生が私に嫌みを言ったつもりだと
勝手に感じ取っていた。
どこかに必ずある私が思う楽園が、
自由で素敵でなにより晴れやかな日常が
何処かで手を振って待っていると思っていた
中1の今
先生の言葉を強く尊重する
楽園なんてないと徐々に知った
先生があのとき、楽園などないと
言ったときの顔を思い返すと。後悔してほしく
なさそうな。傷ついてほしくなさそうなそんな
目をしていた。
私は何てバカなんだろ。人の好意を嫌悪と
感じ取るなんて。私が先生の楽園の日々を
奪ってしまったような、そんな気持ちになった。
「おかしいと思わない? 天国が楽園なのはまだいいとしてさ、死ななきゃ楽園に行けないなんてさ、そんなのおかしいよね?!」
彼女の怒鳴り声が閑散とした商店街に響く。
僕はそうだね、といつものように相槌を打ちながら宥めている。
僕と彼女は物心ついた頃からの幼馴染で、小学生の頃からこの商店街が通学路で中学生になった今でも(頻度は減ったけれど)夕暮れを二人並んで歩く。
中学生になってクラスも離れてからはそれぞれの友人ができたりもして、ゆっくりと、しかし着実に枝が分かれていく植物みたいに別々の道を進みながら、それでも何か困ったことや愚痴を吐きたい時には今日みたいに一緒に帰路を共にする。
声を掛けてくるのはいつも彼女の方からで、僕はそんな時必ず彼女の誘いを断ったりはしない。
夕暮れの商店街はあの頃の活気付いた景色が寂れたみたいにひどく枯れてしまっている。小学生の頃は魚屋も、八百屋も、中華屋も賑わっていた。駄菓子屋のおばぁは腰を悪くしたという噂を聞いてから店が開いているのを目にしていない。夏の日に二人でパキンとふたつに折れる氷菓を買った思い出だけがその店の前を横切るたびに香る。
「楽園が死んだ後に訪れるなんて絶対におかしい! 私は私がいる今ここを楽園だと思えるような生き方をするの」
一直線の商店街に響く君の声が今も聞こえる。
僕は「僕も一緒に連れてってくれよ」と言う。
君はまっすぐに歩いていた。一歩一歩が着実で、そこが交差点だと気づいてないみたいに迷いのない歩をしていた。それなのに、僕が遅れをとりそうになると必ず君は足を止めて振り返り、僕の目をしっかり掴んで掌をいっぱいに開いてこちらに突き出した。
「あんたなしの楽園なんてないんだから!」
君が交通事故で亡くなってから十年が経って僕は夕暮れの商店街を一人歩いている。枯れた両脇のシャッター街から君の声が夏の風と共に吹いてくる。
僕は額に滲む汗を拭うことすら忘れ、僕の少し前を歩く君に延びる影を思い出している。
僕のいない君のいる世界が楽園であることを祈っている。
君の少し後ろを歩く僕の楽園がここにあった。
楽園
男の楽園…
一瞬の快楽に溺れて
一生を台無しにするなよ!
ギャンブル、犯罪、色んな意味だよ!