題 楽園
私は信じていたんだ。
ここよりいい場所はないって。
何一つ不自由なく手に入る自分の家
学校では勉強もできて、友達も沢山いる。
だからここ以外の場所を望んだことがなくて
望んだことがないからこそ
楽園というワードを聞くと
考えてしまう。
ここじゃない何処かに
私の楽園があるのかもしれないって
そんな馬鹿げた思考に支配されてしまう。
私が当たり前だと思っていた全ては偽りで
価値がまるでなくて、いらないもので。
私はなにもしないでただ一人でいられる、快適な空間を手に入れることで楽園を認識するのかもしれない。
楽園という響きに希望を感じる。
自分にとっての答えであり、完結した場所なんだろう。
そこに行けばめでたしめでたしで、お話が終わるような
物語の最後のページ。
到達したい
今満足してるくせにそう感じる。
考えてしまったからにはこの欲望はずっと頭に残り続けるんだろう。
高望みともいえるし、存在すらしていない場所かもしれない。
そんな不確かな霞のような場所を望み続けてしまうのかな。
私の楽園
どこにあるんだろう
いつか・・・いつかでいい
死ぬ瞬間までには到達してみたい
4/30/2024, 1:01:50 PM