『柔らかい雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
柔らかい雨が、頬をったって、私の手のひらへと落ちていった。それだけなのに、何故だか私の感情は洪水を起こした。
幸福世界
「ごめんなさい」
丸いビー玉のような瞳から雫が落ちて頬を伝う。
まるで泣いてるようだときみが笑った。
僕だけを写したガラス玉が音を立てて砕けて、
宝物は粉々になって散ってしまった。
2度と手に入らない宝物は誰のためにあったのだろう。
「許してなんて言わないよ、」
雨は今日も降り続けたまま、
きみを覆い隠して連れ去ってしまう。
【柔らかい雨】
「あらー、今日お散歩行きたかったけど、天気良くないみたいだね〜」
「えー!やだやだー!お散歩行きたい〜」
「でもしょうがないでしょう、雨なんだから」
「ねぇ、せんせ、? 雨って、悪い子なの?」
私はその日、傘を差さずに帰った。
その日の雨は、とても優しく、柔らかかった。
日曜日の昼下がり、連休最後の日だというのに雨が降っている。煩くもない心地のいい柔らかい雨が。
柔らかい雨
霧は柔らかいかな
夏の緩やかな雨とか
静かにあどけなくささやかな雨
雨が柔らかいのもあるけど
柔らかいと感じるかどうかなら
どこからが柔らかくないのかが気になる
雲は柔らかいんだろうか
ふわふわしてるようには見える
雪は柔らかいと思うよ
でも風や冷たさがあるから
ゆっくり降るくらいがいいかな
雨の柔らかさは
雨にはよらない
雨だけのせいではない
雨は雨なだけで
どのように降っているかによる
水は水だけど水ではないみたいな
それをどう表現してみたいか
そこにあなたの柔らかさがあるのでは
雨は嫌いではない
雨の降り方が好きか嫌いかだね
どの様な雨ならあなたは柔らかいと思う
多分柔らかな雨は嫌いな人はいない
それまでには厳しさがあるからだろうね
薄靄の中、しっとりとした
音の無い雨が降る。
ひどく打ちつける横殴りの
雨とは違って
いまの、私には余りにも
優し過ぎる。
乾いた瞳に、柔らかな雨が触れて
頬を伝う。
それが、いつしか
温かい涙となって本当に泣いてしまって
いることに ふと、気づいた。
噛み締め、きつく閉じた唇を
薄くあけ ふぅっと…息を吐く。
柔らかな雨は まだ止まない。
【お題:柔らかい雨】
「 柔らかい雨 」No.34
学校帰りに雨がポツポツと降ってきた。雨が降ると思っていなくて傘を持ってない。
でも雨に当たるのは悪い気分じゃなかった。
これまでの嫌なことを流してくれていると感じたから。
柔らかな雨…
液体に柔らかいも硬いもある?
軟水と硬水の意味?
この柔らかな雨でなんか物語の冒頭部分とかポエムとか考えれば良かったけど語彙力くれ
霧雨は柔らか雨に入るのかな?
豪雨は刺さるような雨だから違うと思う
「ねぇねえ、君は帰らないの?」
傘が無いの、帰れないの
「僕の傘を使いなよ」
汚れて、骨も折れている
「よかったら使ってよ」
そしたら君が濡れちゃうよ
「僕は家が近いからさ」
優しい子、ほんとにいいの?
「それに今日の雨はあったかいから、平気だよ」
嘘つき、嘘つき こんなに冷たいのに
「じゃあ僕帰るね!」
待って、待って
必ず返すから
かえしたいけれど
なふだのなまえがよめないの
ひらがながわからないから
かえしたいけれど
なふだがあめでにじんでよめないの
せっかくおべんきょうしたのに
かえしたくないのに
あのこのなまえがわからないから
こちらにつれてはこれないの
柔らかい雨
「春雨じゃ濡れていこう」
という台詞が好きだ。
春には心の中で5回は言っていると思う。
春雨は…やさしい感じかな。
じゃあ、柔らかい雨は?
柔らかく感じる雨。
その時の自身の感情に寄り添ってくれるような
雨とかかな。
優しかったり、柔らかかったり。
なのに朝の天気予報が雨だと、
憂鬱になったりして、
ちょっと雨に申し訳ない気持ちになった。
paki
◤秋雨と先輩◢
秋の雨というのは、冷たく刺々しい印象である。今日も今日とて冷たい雨に当てられて帰る私は傘をさしても足先が濡れ、温度が冷えてゆくことを感じた。小雨でこれなのだから、早く帰らなくては行けないことは明らかである。また生理が重くなるな、なんて考えれば憂鬱な気持ちになる。顔をあげれば信号が赤に変わる。とことんついてない日である。
一個前の信号で渡ったのか、先輩が向こうを歩いていた。同じ傘の中には私の親友が収まっている。何とも小さくて可愛らしい彼女は私なんかよりよっぽど先輩の隣が似合っている。二人で身を寄せ合っている姿は羨望と諦めを私に齎した。
いつの間にか土砂降りに変わった雨は私の心に追い討ちをかけるかの如く濡らしていった。涙とも雨ともつかない何かが流れ落ちて、既に濡れきった地面の水溜まりの一部となる。重くなった足を引き摺るようにして家に帰る。
マンションの前に辿り着いた。途端に雨はまた小雨になる。例えば何か、私は悪いことをしたのだろうかと心配になる。余りの運のなさには正直悲しみを通り越して呆れしか回ってこない。
「大丈夫?」
珍しく、良いことが起きた。さっきの今で良いことという私はどうかと思うが、先輩からの心配にはそれほどの価値がある。ニコリと笑えば先輩は心配そうな表情が一層深まった。
ああ、こんな程度で気持ちは軽くなってしまうのだ。今降っている雨が柔らかいかのように錯覚する。先輩がどんなクズでも、色んな女に手を出す黒い噂の絶えない人であったとしても、いいのだ。一時の優しさに愚かにも溺れていればそれでいいと。思ってしまえる程の人なのだ。
「言われたのでしょう?」
あの可愛い親友に。そんな含みを持たせて、目の前の先輩と同じ、計算的な女誑しの笑顔を纏った。
テーマ:柔らかい雨
安堵したあなたの琥珀と春雨と
眩しい朝日で虹がかかるよ
(柔らかい雨)
柔らかい雨は慈愛のように降り注ぎ、傷ついたあなたの肉体をやさしく押しつぶしてゆく
鋭い刃が、次々に頭上から降り注ぐ。
どんどんどんどん降ってきて。
痛い痛い、と。
辛い辛い、と。
苦しい苦しい、と。
何度言っても、何度叫んでも。
それは無惨にも降り止むことはない。
あぁ、いつになったら...この言葉の刃は、降り止んでくれますか?
どうしたら...言葉のハートは、降ってくれるようになりますか?
---二作目---
...雨はいい。
涙を流しても、誰にも気が付かれないから。
どんなに泣いても、降り注ぐ雨がそれを上書きしてくれるから。
そして同時に頭も冷やしてくれるから。
偶にこんなふうに雨に打たれて...一人ぼんやりと曇った、代りばえのない空を眺める。
全てがどーでも良くなって、辛くなって、苦しくなって、何も分からなくなった時に。
雨は全てを洗い流してくれるような、そんな気がした。
...今日の雨は一段と激しいから、より強くそれを感じられる
そんなことを考えながら空を眺めていると、突然空の色が重苦しい灰色から、青空のように綺麗な空色へと変わった。
「...やっと見つけた」
少し驚きつつ当たりを軽く見渡してみると、そこには2本の傘を差し出しているせいらの姿があった。
「...お前...どうしてこんな所に...?」
「それはこっちのセリフだ...まぁいい。取り敢えず帰るぞ」
「..................」
...まだ、帰りたくなかった。もう少しだけ、冷たく鋭い雨に当たっていたかった。
この雨に浸っていたかった。
...だから、俺は差し出された傘を受け取ることをしなかった。
「...はぁ、仕方ないな...」
そう言うと、せいらは器用にも片手で自分にさしていた傘を閉じ始めた。
...は?と思いながらそんな光景を眺めていると、突然こちらに近ずいてきて、腰を抱かれながら相合傘というものをされる。
「はッ...!?おまッ、何を!?」
「どうせ今の状態じゃ、よっぽどの事じゃない限り俺の話を聞かないだろう?だから無理やり引き込んで入れた」
「だっ、だからって...」
「...ごちゃごちゃうるさい、早くしないと風邪ひくのだから、さっさと帰るぞ...」
それに...お前が一人で思い悩んでるのは...嫌だからな...((ボソッ
「!!」
...ズルい...そんな事を言われたら...言われたら...
「!...わいむ大丈夫か」
「ッッ!?うるっせぇ!雨水だよ雨水!!」
...今は絶対に顔を見せられない...だって、今は俺の涙を隠してくれる雨はないのだから。
いつの間にか、あの激しかった雨は止み、優しい雨が空から降り注いでいた。
#柔らかい雨
111作目
あなたと入った相合傘
無愛想なあなたが少し柔らかく感じたのは、
雨の柔らかさのおかげかしら
「柔らかい雨」
柔らかな雨が降る夜に
静寂が包むこの世界で
やわらかな音色が心に響く
雨粒が奏でる穏やかな旋律
「柔らかい雨」
撫でるように頬を伝う雨
そう、これは雨で
ただの雨で
少しなまぬるい
秋雨といふには遅き雨降れり。
七十二候は紅葉の蔦黄ばむとあるを、
木々も並べてならぬ暑さに戸惑いけるにや、
その便りもいまだ聞かず。
しのぶることの多き世なれど、
いつか時めく夢見て、
などか諦めるよしあらむ、
いまだ散るほどにあらずと
勉むる人のいかで羨ましからむ。
もみぢ葉や
時ならぬ雨風
荒るとも
染め果つまでは
散らぬとばかりに
人言ふ、ままならぬ世ほど面白きはなし。
【柔らかい雨】
大雨の中わたしは傘もささずに外に出た
何となく泣きたい気分で
外に出るとさっきまでのバケツをひっくり返したような雨から私を労るように少し柔らかい雨になった
その時だけは私に味方が出来たような気がした
柔らかい雨
柔らかい雨?
ニュアンス的に優しい雨かな?
具体的にだと、小雨、霧雨?
どちらにしても、激しい雨ではないはず。
優しくて、温かい雨
私の心を慰めくれる