月に願いを』の作文集

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月に願いを』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/27/2023, 2:57:51 AM

「月に願いを」

  この秘めたる願いは

  さえざえと冷えた月明かりに祈る

5/27/2023, 2:48:59 AM

【月に願いを】

 ようやく、願いを叶えるときが来たのだ。
 私は万感の思いをこめて、最初の一歩を踏みしめた。
 月に第二の足跡を刻む、これは人類の悲願だった。
 かの有名なアポロ11号計画から、すでに四百年。衰退していた宇宙開発への情熱をもう一度奮い立たせ、人類は再び月への有人飛行を叶えたのだ。
「人間にとっては小さき一歩でありますが、人類は再び大きな飛躍を遂げました。これまで私たちが重ねてきた一歩一歩の歩みが、この地に刻まれた一歩によって、力強い羽ばたきへと変わるのです」
 予め考えていたスピーチを、月の映像とともに地球へ送り届ける。司令室がわっと湧いてるのが聞こえる。
 ん? 司令室の音声が急に怒号に変わったような……そう思った瞬間、視界は闇に包まれた。


 ようやく、願いを叶えるときが来たのだ。
 我々は万感の思いをこめて、最初の一歩を踏みしめた。
 この小さき星に第一の足跡を刻む、それが我々の悲願だった。
 活動停止した母星を捨て、苦節四百ヌート。新たな惑星へ移住するための第一歩として、我々はついに、目当ての惑星を周回する衛星への着陸に成功したのだ。
 ここまで来れば、惑星の占領には半ヌートもかからない。
 我々はさっそく、この星の邪魔な生命体を排除した。


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リアルが急に忙しくなったため、しばらく書く習慣をお休みしていました。まだ忙しさが続くため、不定期更新になります。これまでいただいた“いいね”はすべてやる気に繋がっております。ありがとうございます。

5/27/2023, 2:18:43 AM

──彼の有名な文豪が愛の告白を「月が綺麗ですね」と訳したお話は、ご存知でしょう?
 ──私? 私だったら、そうはしないかしら。
 ──なぜって、雲に覆われたくらいで隠れるような気持ちなら、そもそも伝えようと思わないもの。それに満ち欠けする月を持ち出すなんて、不実な娘だと思われてしまうじゃない。
 ──日本人なら、というお話だというのはもちろん承知の上で言ってるのよ。けれどね、私なら、もっとはっきり云うわ。あなたにはもう、お分かりなんじゃない?
 ──まあ、意地悪なひと。いいわ、言って差し上げる。今のあなた、月さえ霞むほどに、何よりも誰よりもいちばん綺麗よ。

(月に願いを)

5/27/2023, 2:05:01 AM

ܾ︎︎☁︎︎*. •*。 ꙳ •. 月に願いを ・ ☪︎ * 。 ꙳ •*. •.


どうしたものかの〜…

コチラのアヤとやらは『カズナリさんと結ばれるように』と願われとるが…

そのカズナリとやらは『アヤさんのお姉さんと自分が良い仲になれますように』と願いを書いておる

( `・ω・) ウーム…アッチをたてればコッチがたたず…
どっちがいいのかの~…思案のしどころじゃの〜…
難しいの~…ウーム…

よし!こうなったら…いつもの…
メンドイから ポォ〜イ ( ̳- ·̫ - ̳ )੭ ⌒ - ̗̀ 🕳 ̖́-

ところで…

おい、そこのお前!

そうお前じゃ…お前の願いは『月に願い事をして本当に願い事を叶えられるなら、そういう事が出来る存在の仕事を覗かせろ』じゃったの〜…

どうじゃ?ワシの仕事ぶりは<( ¯﹀¯ )>エヘン
何?そんなに適当でいいのか?じゃと?

お主…よく目の前を見ろ…願いの書かれた紙が目の前に積まれすぎて白い壁になっとるし頂きすら見えん…文字どおり山ほど白い紙束が積まれとる…富士山並に積まれとるかもしれん…これ全部叶えとったら、いつ終わると思う?

………

ウム…お主の言うとおりじゃ…願い事を叶えて処理する速さよりも紙の山は増える増える…そのうちチョモランマも超えるじゃろう…

人の願いは多いのじゃ、ワシ1人でこの富士山どうやって攻略すりゃいいんじゃろうな?

コリャ!まてまてまてまて、まてと言うとるに!
逃げるな…何もお主にバイト代 払って手伝わせるとか、そんな事はせん…

まあ、願い事が『仕事をお手伝いさせて下さい』じゃったら、させとったかもしれんがの~(笑)

さて話に戻るのじゃが…

ワシの仕事は『願い事を叶える事』じゃ…
しかし、全部叶える気なんぞ、ありゃせん…
ワシの気になる願いを、この中から、たまに叶えるだけじゃ…

お主は 、その、たまにの中にハマった運のいい者じゃ…そしてココに来る人間は珍しい…褒美に何でも一つ質問に答えてやるぞい?

なになに『たまにしか願い事叶えないのでは私たち人間は月に願いをする意味がないのでは』か……。

それは『その人の思い次第』じゃな…

願い事をするという事は頭の中に意識として大小、大きさは違うんじゃが残るものじゃ…大概の願い事は小さなものじゃが物凄く大きい夢を叶える願い事をする者が稀におる…

ワシはそれほど大きい夢を望む者が、どんな人間か注目する、そして夢を叶える為どう行動するのか見ておる、ワシが願いを叶えるに値するか値踏みする訳じゃ…まあその値踏みしとる期間は後ろの紙の仕事は、ほったらかし じゃがの(笑)

そ〜してワシのメガネに叶った人間に手を貸す…そして願い事は叶うという訳じゃ…

もし先程の大きい夢を持った人間が月に願いをしなかったらワシがその者を知る事もなかった…そう考えたら意味はあるじゃろう?

じゃが、この大きい夢を願った者にワシが手を貸さなかったとしても夢は叶っておったと思う…そういう意味では意味がないのかもしれんの~ …

『月に願いを』する事は
ワシにとっては願い事を叶える、きっかけでしかない…

じゃが願い事する側からすれば 自分の心に目標を焼き付ける、きっかけになるんじゃろう…

その行いに意味があるかないかは
お主達、人間が決める事じゃ…

まあ、ワシはタダ 願い事の紙を見て、その紙を書いた者の人生を覗き見し…面白おかしく時々スパイスを加えて物語を楽しんでるようなものじゃ…

おっと…もう、そろそろ時間じゃの…

何?もう一つ聞きたいじゃと?
ワガママじゃの〜…まあいいサービスじゃ
もう1つ答えてやろう…

なになに『何故お主の願い事を叶えたのか』じゃと?

そんなの決まっとるじゃろ…

『面白いから』じゃ!!!

────────────

そうして私は夢から覚めた…願いを叶える存在って、とても人間臭く娯楽に飢えた存在だと分かった…

私も本気で夢中になれる事 探してみようかな?

5/27/2023, 1:41:57 AM

#月に願いを
「明日が上弦の月か」
夜空を見上げて、満月になるまで遠いなと独り言を呟く。日没が遅くなり夜に虫の声が聞こえれば、夏が来るんだとすぐにわかる。
メイドも執事ももう寝静まっているのかとても静かだ。しかし城下の町を見ればまだ煌々と明るい酒場が点々とある。

「神様、月に住まわれる女神様」
月に向かって手を組み、祈りを捧げる。
「昨年は冷夏であり、十分な作物を取ることができませんでした。どうか今年こそは、良い夏をお恵みくださいませ……」
組んだ手を強く握り、女神様に届くように何度も何度も祈る。
今年こそは、民が憂いなく過ごせますように。

5/27/2023, 1:34:17 AM

月に願いを

月に願いを
星に祈りを

あの人の穏やかな優しさが
静謐なまなざしが
眩しい太陽の光に灼かれてなくなってしまわぬよう

闇を照らす静かな輝きが見えなくなってしまわぬよう

5/27/2023, 1:31:48 AM

『ムーンダンス』
浮かぶナイロン袋を月と例えて 小刻みにステップ踏んで 同居人の可笑しな噺に耳を傾け ツボに入って笑い転げて いつのまにか球体になる このままじっとこのままずっとせめて夜の間だけ其れを続けていたいんだ

5/27/2023, 1:17:14 AM

皆既月食
月が地球の影に隠れて『かくれんぼ』
瞬く間
奥手な彼が初めて私の手を繋ぎ、
キスをした。

淡い月を見上げると
「また隠れてくれないかなぁ」て
ほんの少しの欲が出る。

#月に願いを

5/27/2023, 1:13:45 AM

やば、民度が低いわ、着るものも垢抜けしてないし、今だマスク神話から抜けきらない従順な奴ら、変な所で意識過剰、こいつ等救いよう無いよ、と、言って今の俺は江東市民。

5/27/2023, 12:55:35 AM

「お星さまにお願いごとすれば叶うんだよ」と保育園の先生に言われてからもう数十年経つが、未だに七夕に書いたあのくだらないお願いごとは健康でいられますように以外はまったく叶っていない。

そう言う話を同窓会でしたときに隣にいた子が言った。
「月にすれば叶うんじゃない?」
確かにあり得るなあって思って、家に帰ってから酔った勢いで願いを叫んだんだけど、
月も星も一緒みたいだ。ひとっつも叶わない。

それともあの月が三日月だったから?

5/27/2023, 12:48:21 AM

あしたへ

芽吹く

花のように

暖かな光を

優しい風を

心と身体に

感じて...

生きてる

今日の命に

感謝します


ありがとう

5/27/2023, 12:47:22 AM

「月がきれい、じゃ伝わらないから」

そう言った嬢は寒い気温のせいでしょうか、鼻や頬をほんのり朱色に染めていらっしゃいました。
先刻、月が本当に綺麗だったので、「月が綺麗ですね」とこぼしたのだが、いつぞやの文豪の告白のように嬢は捉えたのでしょうね。さあどうしたものでしょうか。

「お嬢、私はこの命、もとよりあなたに捧げる覚悟。星に願うだけでは物足りず、こうして月に願いを込めるのです」
「……なんて願うの?」
「あなたのためなら、『死んでもいい』と」

嬢は少し間を置いて私を小突きました。そしてまた、小さな声で繰り返したのでした。

「だから、伝わらないって」
「おやおや。私は最初からお嬢、月(ルナ)様のことを申し上げておりますのに」

イタズラに笑うと彼女は顔をもっと高揚させて怒ったように目に涙を溜めて私のループタイをぐいと自分の方にお寄せになりました。
小さな嬢の少し震えた柔い唇が触れました。外気にあたって最初は冷たさが伝わって、だんだんとお互いの熱が絡みました。

私と嬢は30cmの身長差がありましたから、嬢の背伸びに限界が来たところを抱き上げて月の見えるバルコニーを背に、年に一度しか会えない織姫と彦星が年に二回会うことよりも超えてはいけない一線を弾く音がいたしました。

5/27/2023, 12:41:12 AM

月に願いを。流れ星に三回願いを言えたらその願いが叶うというのは聞いたことがあるけど月に願い事というのは知らないな。なんかあるのかね。

 月に関する行事と言えばお月見となんだろ。特に思い当たらないな。なんか笹に願い事を書くのがあったけどあれは月と関係あったっけか。わからんね。

 願いと関係ないけど月と言えばアポロ計画が有名だな。月に旗を立てたんだっけ。でもあれは捏造の疑惑があるらしいけどどうなんだろ。

 なんかゴルゴ31でそれ関係の話をやってたのをふと思い出したわ。ゴルゴも息が長い漫画だよな。あれ多分今も連載してるんだろうけどなんの雑誌で連載してるのかな。

 ああいう長期連載の漫画はこち亀が有名だし最も記憶に残ってるけど今の最長連載で一番単行本が出てるのってなんなんだろうね。

 そうそう、月と言えば外せないのが狼男だな。月を見たら変身して銀の弾丸じゃないとダメなんだっけか。

 狼男って吸血鬼と同じで多分西洋の怪物なんだろうけど日本にも月に関係する妖怪とか怪物っているのかな。思い付かないけど

 日本の場合月や太陽は神の領域ってイメージがなんとなくある。でも月関連の神様ってなんかいたっけ。太陽は天照があまりに有名だけど。

 月って太陽に比べるとなんとなく地味だけど月がないと引力やらなんやで地球がやばいってどっかで見た気がする。お月様に感謝だねぇ。

5/27/2023, 12:31:05 AM

今日私は、想いを寄せてる人と月を見た。
彼は、月や星を見ながら、 「きれいだね。」と言った。
私にとっては月や星より他あなたの横顔の方が綺麗  すぎると思うが。

5/27/2023, 12:30:00 AM

『月に願いを』

月に願ったら叶うのか?

だって、ずっと表しか見せない奴だぜ?

裏が見えないんじゃあ、信用できねぇな

5/27/2023, 12:21:28 AM

「ダラダラ部屋」


はい♪今日も書いてみようと思います(笑)

今日は「月に願いを」うん♪素敵なお題ですね(^^)

なんだろう…願い事って季節ごとに何に願うか変わりますよね♪
例えば、今の時期だったら七夕が近いので
なんとなぁ〜く月を眺めながら短冊に願い事を書いたりして
冬は冬でサンタさんにお願いしたりね♪
僕は暑いのが苦手なので夏は辛いですけどw
夏の季節ってなんか「願い」って言葉を目にするだけで
ロマンチックな気分になります♪(^^)

なんだろう、、
言葉が心に沢山生まれる季節なのかもですね♪
「面影」とか「思い出」とか「水面に響く波紋」とか
そういうの想いながら願いを見つけて
できれば叶うといいなって思います♪
まぁでも結局は努力しなくちゃダメなんですけどね(笑)

でも願だけならただなんで思う存分願いましょうw


はい今日のダラダラ部屋はここまで(^^)



またね(^_^)ノシ

5/27/2023, 12:11:19 AM

『月に願いを』

咲哉はいつも「月に行きたいな」と言っていた。
生まれつき病気があり、生まれてからの大半を病院で過ごしている。
咲哉の世界は、白い病室と窓から見える景色が生活のすべて。かわいそうな咲哉。

いとこの私は「なぜ月に行きたいの?」と聞く。咲哉は「だってみんなが見てくれるじゃない?僕が、死んでも」それだけ話すのも辛そうに言う。

私は咲哉の目を覗き込みながら「咲哉は死なないわ」と長い髪が咲哉の頬にかかるのも気にせず言う。

外に出られないので咲哉の肌は、陶器のように滑らかな白い肌をしている。いつもママが飲み物を飲むのに使っている、真っ白なきれいなカップが咲哉の肌に似ていて、聞いたら「これは陶器でできているの」と教えてくれたから。
髪は癖があるので、少し伸びると巻き毛になって、その色素の薄い、茶色い瞳によく似合っていた。
私は、まるで家にあるガラスのケースに入った良くできたお人形のように美しい咲哉を見るのが好きなので、こうしてよく会いに来る。

咲哉の滑らかな頬に手をそっとあてて優しく撫でながら「もし」と言うと、咲哉のきれいな色素の薄い瞳が私を見る。
「本当に咲哉が死んだら」その巻き毛に指を絡ませながら「毎日、毎晩、必ず月を見て咲哉に話しかけるわ」と言う。
すると咲哉はぐったりとして「それなら」そう言うだけで苦しそう。
「僕は死ぬのが、楽しみだよ」と言うと、疲れたのだろう目を閉じた。
なんて長いまつ毛、美しくてかわいそうな咲哉。
私はまだ子供だから、死ぬ、という事がよくわからなかった。
死んだら、と小首をかしげて、咲哉はこのベッドからいなくなるの?

疲れて、小さく寝息を立てている咲哉を見つめながら、いなくなるって、どういう事だろう、と考えた。
そして、咲哉の言う通り、月に行くのだろう、と思った。

眠りを邪魔しないよう、そっと病室のドアを開け、私は帰る。

翌朝、肩をそっと揺すられて目覚めるとママが悲しそうな顔をして「黒いワンピースに着替えて。咲哉が夕べひどい発作を起こして亡くなったの」と言った。見るとママも黒い服を着ていた。
私は黒いワンピースを着て長い髪を梳かしながら、咲哉はちゃんと月に行けたのかしら?と考えた。

ママに手を引かれどこかの広いお部屋に入った。
真っ白な入れ物に咲哉は入っていた。きれいな白いお花に埋もれて咲哉は眠っていた。

この入れ物でお花に埋もれて咲哉は月に行くのだろう、と思った。

白い病室、白いベッド、そしてまた白い入れ物に白いお花。咲哉によく似合うわと考えた。
私はその日から、毎日毎晩、月を見て咲哉に話しかけた。

今日、かわいい子猫を見たこと、きれいな青いお花が咲いていたこと。

その夜は月がまん丸でとても明るかった。「あら、今夜は満月ね」とママが言った。

私は庭に出て、その大きな明るい月をじっと見た。何かの形が月の中に見えた。きっと咲哉が踊っているんだわ、と思った。楽しそうに、軽々と。
良かった、咲哉は願ったとおりになったのだわ。
私は嬉しかった。でも、本当に月に行ってしまったのなら、もうあのきれいな陶器の様な咲哉の頬も色素の薄い瞳も、きれいな巻き毛にも見れないし触れないんだ、と思うとそれは悲しかった。

咲哉、いつの日か私が行くまで待っていてね。その代わり、毎日毎晩、話しかけるから。

「風が冷えてきたわ。お家にお入りなさい」とママが言った。「はあい」家に入るとき、そっと月にいる咲哉に手を振った。

5/27/2023, 12:06:33 AM

「ねぇパパぁ,ママぁ。月が大っきいよ!」

可愛い手が私たちの手を引いてベランダに出た。

「ほら!大っきいね!」

満点の笑みを私たちに見せてくれる

「ほんとだね!」

「おぉすごいね。」

私たちの反応を見て

にこにこ笑った小さな君は月に手を伸ばした。

「何してるの?」

「こうしたらね、とどくかなって
でもね、とどかなかったぁ」

少し残念そうな様子の君に私は言った。

「願い事なら届くんじゃない?」

「ほんと?
じゃあ、ねがいごとする!」

月の綺麗な日には

みんなでねがいごとしたいな

次もみんなで願い事しよう





─────『月に願いを』

5/26/2023, 11:59:07 PM

丸く綺麗な月。
なんとなく縁起が良さそうだから、手をあわせてお願いごと。

「なぁにしてんの?」

「月に願い託してる」

「どんなの?」

「知りたい?知りたい?」

「あ、いいです別に」

「君もなんか願っとけば?」

「やってみるか」

そう言うと君も手をあわせ始める。
叶うと良いなぁ。

5/26/2023, 11:50:36 PM

「ママ、あしたのかけっこ、いちばんになれるかな。」
添い寝している娘が興奮気味に問いかけてくる。
「そうね。がんばって走ったら、きっといちばんになれるわよ。そのためにも、早く寝なくちゃね。」
明日は幼稚園の運動会。コロナ禍が少し落ち着き、初めて家族観戦が許されてから初の大型イベント。家族はもちろん、本人もとても楽しみにしている。
「そうだよね。もうねるね!おやすみなさい。」と言って、娘は目を閉じた。
ええ、おやすみなさい…と言いかけた時、
「あ!」
忘れてた!と言うように娘が声を発し、パチっと目を開く。
そして布団から出ると、カーテンをシャーっと勢いよく開けてしまった。
「えっ、何、どうしたの?」
慌てて駆け寄り娘を見れば、窓の外に向かって両手の指を組んでお祈りしている。
外は暗闇。ただ、明日の快晴を思わせるように、まあるい月がひときわ輝きを放ち、娘を照らしている。
真剣にお願いをする娘をしばらく見つめていると、
「これでよし!ごめんねママ、はやくねようね」
と布団へ戻り、カーテンを閉め横に並んだ私に布団をかけてくれる。
「ありがとう。ところで、何をお願いしたの?」
「あしたのかけっこ、うさぎさんもおうえんしてねっておねがいしたの」
「うさぎさん?」
「うん。ウサギとカメのうさぎさん、さいごはまけちゃうけど、はしるとすっごくはやいんだよ!だからね、まけないようにおうえんしてねっておねがいしたの」
嬉しそうに、ちょっと照れた笑顔で私を見る。
幼稚園の中で聞いた物語によって、娘の中で、月にもうさぎがいるのだと、信じているようだ。てっきり月にお願いしているのかと思ったら、違ったようだ。
「そうだったの。じゃあ、うさぎさんにも見えるように、頑張らなくちゃね。」
そう言って頭を撫でる。
「うん!がんばる!じゃあママ、おやすみ…ふぁ〜」
返事の後にあくびが出て、目をこする。
そろそろ眠くなってきたみたい。
「おやすみ」
明日はお弁当づくりのために私も朝早い。
このまま一緒に休もう。
健やかな寝息をたてる娘の横で、かけっこで1位になって喜ぶ娘を想像しながら、私も眠った。
(明日はお願いしますね)
月にお願いしながら…。

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