『暗がりの中で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『赤と青』
赤と青 そこに黒は無い 笑顔があって 私も笑う
いつか虹は奪われた 5分前のリップスティック 色づくこともないんだな 赤と青 その間には居られない
どちらかで息をする その色に染まり生きていく
闇に紛れて。そうすれば何も気にすることはないのに。何も見えなくて、互いの声しか聞こえなくて。でも心許せるときにはパッと照らされて。そんな便利な太陽が一人ひとりにあったらいいのに。
見た目に気を病み、周りと比べ、落ち込む必要はなくなるから。
闇の中に一人座ってぼぉっとしていたい。誰とも関わりたくはないからさ。…なんてね。一人じゃあ、寂しいよ。たまには話し相手だって欲しい。でも自分からは話しかけにはいかない。いけない。だって向こうが自分を求めていなかったらどうする?自分から話しかけたくせに話が続かなかったら?つまんなかったら?常に受け身で生きていたい。根本は相手にある。どうするも勝手だ。悪魔で相手に判断を委ねる。
暗い中でひっそりとしていたい。生まれたときからそれならば。友というものを、娯楽を知らなければ良かったのに。…ならば生きる意味はあるのか?生まれてきたことすら無駄ではないのか?
…これでは母親に申し訳ない。ごめんなさい。何も取り柄がなくて。ごめんなさい。見た目に優れているわけでもなく、話が上手いわけでもなく、頭が良いわけでも、運動が出来るわけでもなく、何も秀でたものがなくて。勿論、貴方はそんなこと思っていない。そんなことないでしょう、って励ましてくれる。温かく包みこんでくれる。
でもそのたびに胸が痛む。100%の努力なんてしていないから。自分は駄目だと分かりつつも、努力が出来ない。期待をされているから、嫌、されていなくても自分が自分に期待をしているから。辛い。苦しい。どうしてこんなにも学生が向かないのだろう。いつの時代なら馴染めた?
温もりを知ってしまっているから、自分より上をみあげてしまったから。暗い闇に包まれて、そっと消えてしまいたい。
夜のドライブは好きだが
街灯の無い夜道を走るのは嫌だ
子供の頃、旅行の帰り道に
父が道を間違えて
街灯の無い山道を走ったのが
トラウマになっているのだろう
ナビもスマホも無い時代
あげく、車もしょっちゅう故障していた
前にも後ろにも車は無く
暗がりの中で恐怖に怯えていた
やっと麓の民家の明かりが見えた時は
子供ながらにホッとした
今となっては笑い話だが
二度とあんな体験は御免だ
10/28 「暗がりの中で」
「光が存在するためには闇が必要だ。私はそう思ったのだ」
命の源である魔結晶を砕かれ、その存在が光となって消えていく僅かな間、魔王が語ったのは一人の青年が最悪の魔王と呼ばれるに至るまでの物語だった。
「私の生きた時代は所謂、平和な時代だった。人類を脅かすほど強大な敵はおらず、魔術の発展により病魔や天災さえも克服しかけていた」
今の時代では考えられないほどの平穏な時代。しかし、それを語る魔王の顔はその言葉とは反して心底忌々しげだった。
「平和な世界。誰も傷つかなくていい世界。そんな世界が実現した時、次に人類は何を始めたと思う?」
分からない。
俺はそう答えた。
俺が生まれたその時からこの世界は滅びの危機に瀕していた。
人々は常に日々を生きる為に死力を尽くしていた。
それでも唐突に降り注ぐ理不尽が嘲笑うように全てを壊していく。
そんな世界が嫌で俺は旅にでたのだ。
だから、俺には魔王が何を言わんとしたかなど分からなかった。分かりたくもなかった。
そんな俺の答えにひどく満足そうに魔王は笑った。
「世界なんてものは適度に滅びているべきなのだ。平和は人を腐らせる。外敵と悲劇、適度な絶望こそが人が最も美しく輝くために必要なものなのだ」
ひどく身勝手な言い分だ。
この旅を始める前の俺ならば躊躇いなくそう吐き捨てただろう。
けれど、今はそうではない。
この旅を通して多くの国や集落を訪れた。
中には立地や環境から限定的ではあるが所謂、平和というものを手にした国や集落も少なからずあった。
そして、そこでは何が起きていたのか俺は知っている。
だから、今の俺にはただ魔王の言葉を否定するという簡単なことが出来なかった。
「私はね、闇になろうと思ったのだよ。人類を脅かす圧倒的な闇に。人々が僅かな希望にすがりながらも美しくもがけるように。私という脅威に対して団結し、一丸となれるように。そうして私は最悪の魔王と呼ばれるに至ったのだ」
魔王は甘美な夢でも見ているかのように、喜びに満ちた声で虚空に手を伸ばす。
その焦点は既に合っていない。
あれ程までに強大だった存在感も今では欠片も感じられなかった。
「さぁ、勇者よ、希望の光よ。ここから先は私が拒絶し、君達が命を賭して掴み取った真に平和な時代だ」
吐き捨てるように魔王が言い放つ。
「私は先に行かせてもらう。そんな時代など、私は…私は、まっぴらごめんだ」
消えていく。
多くの国を滅ぼし、多くの人の命を奪った闇の王が。
世界を恐怖と絶望で支配した最悪の魔王が。
そして、いびつながらも人を愛した一人の青年が消えていく。
朝日が差した。
闇の時代の終わりを告げるように。
光となって消えゆく寸前、確かに彼は笑っていた。
あ 見えないって
い 目で見なければ良い
あ そんな
い 目だけじゃないだろ
あ そうか…
い 人の感覚とは…あっ
あ え?
い 痛っ!
『暗がりの中で』
私は毎晩、寝る前にこの文章を書いている。電気も消して月明かりも届かない暗い自室で、ベッドに入りスマホをとる。アプリを開き、テーマに沿って執筆を開始する。書きながら、あんなことこんなこと、思い出しては消えていく。書き終えたら今度は日記を書く。その日あったこと、日々の中で感じること、忘れられない思い出。その全てを引き続き暗がりの部屋の中で書く。目に悪いだとか、行儀が悪いだとか言われても仕方ないことだ。しかし毎晩のこの時間が、自分と向き合って正直になれる数少ない時間になっているのも確かだ。今日も明日も明後日も、私は暗がりの中で文字を書く。
丸呑みにされたのは一応救いだったのだろう。噛まれてたら助からなかったはずだ。
そして、暗がりの中には先客が居た。
先に飲み込まれていたおばあちゃんだ。
狼の胃の中はギュウギュウ詰めでかなり苦しい。
どうにかしてこの暗がりの胃から出なくては。
しばらくもがいていたら、いきなり光が差し込んできた。そして、6匹の子ヤギたちが押し込まれてきた。
暗がりの中でパニックになっている子ヤギたちと、諦めて寝ようとしているおばあちゃんに挟まれつつ、どうにか助かろうともがいていた。
その後色々あって、無事に暗がりの胃から出れた2人と6匹は狼の胃に石を詰め込み古井戸に突き落とした。
暗がりの中で狼がもがく声が響いてくる。
その声が漏れないように蓋を閉める。
全てが終わった頃、日は沈み辺りは暗がりに包まれていた。
(暗がりの中で)
赤ずきんちゃんと7匹の子ヤギに出てくる狼のラストシーンが同じだと気付き混ぜました。
暗がりの中で
1つだけでいいから、
確かな光を掴んで
オレンジ色のライトが
部屋の隅っこから
いい感じで照らしてる
どれだけ部屋を
好きなように飾っても
ベッドの上で
項垂れたまま
動けないのは
今日も会えないあなたと
ぜんぜん素直じゃない自分が
ちょっと憎たらしいからよ
「暗がりの中で」
6年前に起きた
ブラックアウト
我が家は約2日間ほど電気がなかった
幸いなことに水は使えたのと
食べ物もあるもので過ごせたので
娘とアナログゲームをした2日間だった
そして
電気がないとモーター音もなく
とても静かな時間が流れていた
リビングからは空を眺め
娘と話し
電気が戻るのを待った
ゆっくりと目を開け、身体を起こした。周りを見渡すとぼんやりとした光で現在の時刻を知らせる。俺が眠ってから二時間くらいしか経っていない。
暗がりの中で視界が慣れ、横を見ると背中を向けた恋人が安心した表情ですやすやと眠っていた。
彼女の気の抜けた顔に自然と口角が上がってしまう。
俺は彼女を背中から抱きしめると、むにゃむにゃと俺の体温に反応した。
軽く振り返って俺を確認すると、ふにゃりと微笑んでから安心したように身体をあずけてくれる。
そのまま俺も彼女の肩に顔を埋め、もう一度瞳を閉じると、彼女の優しい香りが鼻をくすぐった。
ああ、やっぱり安心する。
俺は彼女の温もりに包まれながら意識を手放した。
おわり
一六五、暗がりの中で
『暗がりの中で』
毛布をかぶるとワクワクドキドキするね。
弟と一緒に毛布の中へ潜ると真っ暗な世界。
明かりはライトだけ。
何故かワクワクドキドキする。
それは私と弟の小さな冒険ごっこ。
それは小さな私の思い出。
私は今悩みを抱えている。どれだけ考えても決して答えが出ず、まるで暗がりの中で手探りで迷宮を進んでいるかのようだ。きっかけは今年一つ下の後輩に実力が抜きん出た人がいたことだ。普段ならば戦力の増強に繋がるため手放しに喜べばいいことなのだが、今年は少々訳が違う。というのもうちの部の伝統的なルールとして最後の大会には全員がシングルスで出場できるというものがあるからだ。そして与えられる枠はちょうど今の私の代全員分のみ。しかし、大会で勝てば勝つほどポイントが貰え、翌年以降有利になるシステムの都合上、そのままでいる訳にもいかない。何度か部内で話し合いの機会を設けるも話し合いは平行線のまま、まるで進展を見せない。誰か私たちに道を照らす光を与えてはくれないだろうか。そんなことを考えながら今日も話し合いに望む。
くらがりのなかで
「……電気つかねぇ」
繰り返しスイッチを押すものの電灯は暗いまま。
電球切れた?電球ってか蛍光灯。
接触が悪いのか。なんでもいいけど絶望感。
真っ暗闇の中、一人。
なんでこういう新月の日に限って夜中目が覚めるんだろう。
なんでそういう時ってめちゃくちゃトイレ行きたくなるんだろう。
ここで漏らしたら一生の恥だよな。
別にお嬢とか笹本さんに知られる前に片付けりゃいいしあの二人は俺が漏らしたところで「そんな時もありますよ」くらいで流してくれると思うけど。
どちらかといえば石蕗さんの方が「大丈夫ですか、ここに住んでる間はあなたの体質や諸々の面倒も世話もしますけどそのうち出ていくんですよ今からそんなんでどうするんですか」って顔すると思う。やけに具体的すぎる?こないだ言われたもん一字一句違わず。
でも怖いもんは怖い。
何が怖いのか。オバケ。
言葉が通じない、話が通じない、国家権力も通じない。
理屈も心も通じない。この世の異物。
そういうところだ。
電灯がつかないなら仕方ないので少しでも明るい通路を選んでいく。こっちからだと中庭をぐるっと回るルート。
井戸もあって空気がひんやりしている。夏は気持ちいいんだろう。な〜デッカい西瓜を井戸水で冷やしてさ。
風鈴つけてさ。縁側で食う。最高じゃん。塩かける。
後日加筆します
ある日、主人公は、散歩に行きました。辺りは、とても暗い夜の道その暗がりのかなでたくさん泣いた一人の女の子がいました。その子に近づくにつれて声の音量が大きくなって行きました…。主人公は、だんだんその子に近づくにつれて怖くなりましたが、そっと声をかけました。「どうしたの?こんな夜にこんなところにいちゃだめだよ?」と言いました。女の子は、「お姉ちゃん私のことが見えるの?」と言ってきました…。主人公は、見ちゃいけないものだと思い、とっさに足が、ガクガク震えましたですが主人公は、「それより!家どこ?送ってくよ?」と言いました。女の子は、「私の家、神社なんだ!来てくれるの?」と言いました。喜んだ顔を見たせいか、主人公は、安心しました…。おしまい!
雪景色
太陽の光を
浴びて
キラキラ光る
君が
目を覚まし
アクビ1つ
目の前に
広がる景色に
綺麗と呟く
小さな
静かな町
僕が育った
何も無い町
何も取り柄も無い
つまんない
僕だけど
飾らない君
が大好きさ
今日は
クリスマス
クリスマス
プレゼント
君は喜んで
くれるだろうか
【暗がりの中で】
暗がりねぇ……何か書けるかな、と思った時に思い出してしまった。
真夏に素足でナメクジを踏んだら
ひやってしてると思う?
冷たそう?
そんなことなかった。
生暖かかったよ……
あいつら意外と常温だよ……
明かりはちゃんとつけようって思った。
なるべく早く忘れたい記憶、です。
彼と2人
急に暗くなった部屋
私は怖くて震えていた
そうしたら彼が近づいてきてくれて
「大丈夫だよ」の一言
私はその言葉に支えられた
暗がりのなかの出来事
ぜーんぶを遮断して、
自分だけの空間で、
誰の目にも触れず
誰の声も聞こえない。
なんて静かな世界。
暗がりの中で、
ここにいれば安心と、沈む。
でもずっとは駄目。
ちょっとゆっくりしてから
また歩きださなければ。
ここは、私の安全秘密基地。
やあ、元気かい?
最近は書きたい気持ちが先走っちゃってね
お題に沿って書くのが続いていたよ
もう此処には来ないって言っていた僕は
どこへいったのだろうか。
でも吐き出す場所も大事なことに
今更ながら気づいて
此処にくるのも悪くはないって思ったんだ。
まあ、来れば来るほど苦しくなったけど、
吐き出さないのも良くないみたいだからさ。
自分で決めたことも守れない僕でも
独り言を聞いてくれるかい?
いや、別に聞かなくてもいい
そこに居てくれるだけでいい
それだけで救われる気がしてくるから。
たまに問いかけをするかもしれないけれど
答えなくていい。
考えなくていい。
ただ、聞くだけでいい。
多分、答えが欲しいんじゃなくて
自分が喋る口実を作っているだけなんだ。
疲れたら君も吐き出しなよ?
無理はした方が楽しいのかもしれないけど
した分だけ自分を労わる時間を作ってあげて。
疲れの借金は知らないうちに溜まっているからね
無理した時間分だけ返すんじゃ
利子が溜まっていってしまうよ
僕もしばらく此処にいるから
たまには立ち止まらないかい?
これもただ 僕が自分だけじゃ寂しいだけなんだから
別に進んでもいいんだよ。
現実に居過ぎると色々見えてしてしまうから
今日くらいは自分の世界に寄っていっておくれよ
サングラスくらいは貰えるだろうさ。
色眼鏡で見た方が楽な時もあるよ。
僕はずっと自分の世界にいるから
失明するのも近いだろうね。
失明した方がいいと思うなら
楽しいかもしれないけど
確実に生きづらくなるだろうから
真似しないでおくれよ。
まあ 本音は一緒がいいんだけどさ。
今日は聞いてくれてありがとう。
あぁ、やっぱり進んでいくのかい?
一緒に行きたいのは山々だけれど
僕はここにいるよ。
たまに寄っておくれ。