『時間よ止まれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ある日、彼女と買い物をしていた。
彼女が御手洗に経ってから随分時間が経ったから迎えに行ったけどなかなか出てこない、連絡をしても帰ってこない、
元々心が不安定な子だから心配になって探し回った。
そしたらこの建物の屋上にいた、。
僕は驚いた。なぜ今なんだ?急にどうしたんだ?
そればかり考えていた。
なぜならつい先日僕は彼女にプロポーズしたからだ。
今日の買い物も一緒に指輪を買いに来ていた。
彼女は言った。「私、1番幸せな時に死にたいの。」
僕も負けじと言った「待って、待ってくれっ、君の葬式なんてっ、出たくない、」
泣きながら僕は叫んだ、
「時よ止まれ」
「あーあ。また負けちゃった。」
液晶に映し出される『GAME OVER』の文字に、何度目かも分からない深い深いため息をつく。
「今日調子悪いなぁ……」
一旦休憩、コントローラーをポイっと放り投げ、ガサツにポテトチップスの袋を開けて、口に放り込む。やっぱポテチはコンソメに限るわ。
最近全然外出てないな、そろそろお風呂入んなきゃな、とか思いながら意味も無くテレビをつける。おそらくバラエティ番組かなんかだろう。
『超話題の期待の新星! なんと18歳の現役高校生!その魅力の秘密に迫る!』
アイドルか女優か、興味が一切無いので何かは知らないが、大きく取り上げられていた自分よりもはるかに若く美しい少女が映し出される。
「ふぅん。最近の若者は凄いねぇ。」
私だって注目浴びてみたいし、テレビにも出てみたい。
だけど私に才能や美貌なんて物は生憎1ミリも無いから、ただの戯言でしかないのだけれど。
………ふと、こんなことを思いつく。
「…私以外の人間全員、時間が止まってしまえばいいのになぁ。」
よくあるじゃん。『一つだけ超能力が手に入るなら』みたいな質問。今の私なら、『他人の時間を止める力』って答えるかな。
それでさ、自分以外の人間みーんなの時間を止めて、私だけ動ける世界にしてみる。
あ、勿論時間自体は動いてるから、日にちは進むよ?人間の動きが止まっちゃうだけで。
…それで、一体何をするのかって?
そんなの簡単。
「なんもしないに決まってんじゃん。」
才能ある人は皆努力をしている。努力あってこその才能だ。
でも、私は努力が出来ない。だから何も出来ない、ただの無能で平凡以下な人間。
そこで、時間を止めるのだ。
そうすれば人間皆が、努力しなくなる。
自分も含めた、全員が。
誰も努力しない世界になるのだ。
そんな世界が幸せかは分からない。だが、今の世界が幸せかどうかも、私には分からなかった。
「ま、自分が頑張ろうとしない時点で一生このままだろうけどな。ははっ、我ながら救いよう無いなぁ。」
…皆止まってる世界で、私がもし、努力をしたら追いつけるかな。
「…今この現状で、努力出来ない私が、どーせそんなことできるはずないんだろうなぁ。」
そんなことを思いつつテレビを消し、空になったポテトチップスの袋を、溢れかえりそうなゴミ箱の奥にねじ込んだ。
あー、明日ってゴミの日だっけ……
何時も何時までも
秋風に君の長い髪なびく。美術館デートの帰り道。黄色く染まった銀杏並木を柔らかな夕陽の光を浴びて歩く姿は、さっき見た彫刻の女神より美しく愛らしく、俺は何度もこの瞬間を『時間よ止まれ』と願わずにはいられなかった。
秋風にすっかり白くなった髪が揺れる。縁側でのんびりと湯呑みを傾ける。赤く染まった庭の紅葉に目を細める姿は、どんな絵画よりも美しく穏やかで、俺は隣に座りながら、何度もこの瞬間を『時間よ止まれ』と願わずにはいられなかった。
「あなた、何をじっと見てるの」
「……いや、何年経っても、何時でも、君は綺麗だなぁ……と見惚れてた」
「……ふふ……ありがとう」
お題「時間よ止まれ」
『時間よ止まれ』
貴方が願うことはなんですか?
お金が欲しい?
推しに会いたい?
過去や未来に行きたい?
それとも今の時間から逃げたい?
今を大事にしようよ
君がいることが僕には大切なんだ
時間よ止まれ
呪文を唱えれば、自分以外の全てが止まる。
そんな魔法が使えたら、どんな時に使うだろうか。
好きな人と過ごしている時?
夢を叶えた瞬間?
交通事故が起きる寸前?
様々な場面で使えるんだと思うが、
それは時間が止まっているわけではなく、
動きが止まっているだけ。
そもそも時間というのは、人間が作り出したものだから元から存在しないわけで、止めることも動かすことも出来ないんだと思う。
時は流れることで、日常を創るものだから。
だけど、敢えて時間を止めるなら、呪文を唱えるなら、どんな時だろう。
ベストな瞬間は、女の子のスカートが強風に煽られ、捲れ上がった瞬間なのだと思う。
時間よ止まれ
この時間が続きますように……
ってのはあるけど
止まってかぁ
走馬灯とか思いつくけど
止まれ……
止まってどうするん?
何も変わらないのは
いいことのようで、何もない
まぁ、悪いこともない……のかな?
止まって自分だけ動ける、意識があるなら
考えてもええんやけどなぁ
『時間よ止まれ』
相対性理論では、重力が大きいと時間は遅くなると言われています。時間が止まったら存在していられないかと。
と、まあ、夢のない話はさておき、創作します。
『時間よ止まれ』
ふわふわ 美味しい
わたあめは
ふわふわ 甘くて
優しいにおい
ケサランパサラン
見た人は
きっと わたあめ
見たんだよ
だって こんなに
しあわせで
時間よ止まれと
思うもの
ふわふわ 優しい
わたあめは
ふわふわ 甘くて
しあわせいっぱい
嫌なことがあったときや、朝起きたときああ時間がないなって思ったときに時間が止まってほしいと考える。
例えばあさ、いつもより10分遅く起きちゃった。この10分あったら何が出来たかな?
もっと早くごはん食べれたしシャワー浴びれたメイクも早く出来たかも笑
あとは休憩時間止まったら寝れてたりして、、、笑
時間が止まるのもいいけど動いてた方が飽きないかな?色んな景色見られる??
あとは緊張したとき私は発表の前とかかな。
何回も練習しても不安で不安でどうしようって時に今止まったらもーーーーっと練習できるって思う止まってほしいなって思いながらも本番へ
意外と本番の方が楽しかったりして楽しめた自分に良かったね
時間よ止まれ
「時間よ、止まれ!」今の彼との時間毎分毎秒が幸せ過ぎて、毎日そう思う。それくらい、ホントに今の彼と過ごす時間は、すごく楽しくて、幸せなんだ。だからこそ、彼と過ごす毎分毎秒を、毎日噛み締めている。ホントに、もし、時間が止まるなら、彼との幸せな時間で止めたい。色々あったけど、何とか、私の親に、彼との同棲の許可を貰い、少しずつ、二人で過ごす未来へと着々と近付いて来ている。夢見た彼との同棲生活…そして、彼も私も初めての同棲生活…だから、私は、同棲も、結婚も、彼にとって大きな「初めて」は、何とか貰えるんだ。彼は、私よりも15年長く生きて来ているから、彼にとっての「初めて」は、沢山貰いたいのに、なかなか彼にとっての「初めて」は、無いけれど、でも、彼にとっての大きな「初めて」は、貰えるから凄く嬉しい。だって、「同棲」も、「結婚」も、人の、そして、彼の人生殆どを、締めくくる物だから…彼は、私の理想、殆ど叶えてくれてる…結婚式の話もそう。私が、「ディズニーランドのシンデレラ城で結婚式挙げるのが夢なんだ🎶」と言う私に、「流石に、ディズニーランドで結婚式は、費用も沢山かかるし、遠いし、難しいけど、シンデレラ城で結婚式挙げるくらいに似た結婚式は、出来るように頑張るよ」と彼は、言ってくれた。何時も、彼は、「君の為に。」と、どんな時でも、私の事を一番に考えてくれる、ホントに素晴らしい彼氏だ。そんな彼だからこそこれからも永遠に彼のそばにいたい。
【時間よ止まれ】
亡くなった弟は、人知れず恋をしていた
弟の日記にはあるひとへの溢れ出す愛しく苦しい
気持ちが弟のミミズのような字で表されていた
そんな恋心ばかりの日記の中に気になる文があった
おそらく、暗号文である
「もう長くないようだ 日に日に悪化する症状、
ちを吐くこともあった 辛くて仕方ない
らいげつまで生きられるかどうかも分からない」
実に、同情を誘う暗号文だが、僕は笑った
弟はなんて馬鹿なのだろう 僕が解けない訳が無い
不自然な平仮名の各行の1文字目をひらがな表で考え、
その対になる文字、例えば「あ」なら「わ」
この文章では「とみか」
僕が2年前、騙すように弟から奪った僕の婚約者だ
弟よ、恨むなよ
両親から愛され、才能に溢れたお前がずっとずっと
どうしようもなく妬ましかった お前の出番はもうない
僕はニヤリと笑い、 ページを捲った
その瞬間、僕は全身の血の気が引くのを感じた
「もう遅いかな?ごめんなさい
とわに貴方に着いて行く
ひとりにしないで」
つまり、「共に」
とみかの字だ
…!「共に」という事はまさか!
僕は日記を投げ捨て走り出した
時間よ止まってくれ!とみかだけは、どうか!
弟は僕と彼女が暗号を解けることも分かって
僕への今までの報いとして最後に復讐をしかけたのだ
神よ!弟よ!どうか僕を許してくれ!
僕は弟と違って、とみか以外何も無いんだ!
『 カンナ 』
皆さんは時間が止まって欲しいと思ったことはありますか...?
砂時計、砂時計は不思議で面白くて好き。
まるでひっくり返せば時間が巻き戻るような気がする。
そして横に倒せば時間が止まってるようにも見える。
この横倒れになった砂時計のように私の恋も、
全ての時間が止まってひと夏の恋じゃ終われないくらい彼のことを独占し続けたい。
『 永遠 』
大学受験まであと3年。勉強なんてやらない。高校受験はギリギリまで本気出さないで受かったから。大学受験まであと1年。まだまだ遊べる。大学受験まであと半年。しかし、数学が難しい。後にしよう。大学受験まであと1ヶ月。過去問を解いて分かった。大学受験は高校受験の何倍も難しいことを。こんなことならもっと早くから勉強すれば良かった。時間よ、止まってくれ。いや、無茶か。
例えば、夜中の12時に明日の朝8時に、あなたは死にます。
って言われたとして、
何度でも繰り返して構いません。8時間は自分の生きてきた過去に戻る事ができます。
って条件が付け足されました。
どうしますか?
死んだおじいちゃんおばあちゃんに会いたい
→8時間後に会えるかも?
公園でドッチボールして遊んでた日に戻りたい
→何時間?
親孝行したい
→いつ、何をすれば良かった?
合格発表の喜びをもう一度
→結果を知ってるんだからドキドキしない。
子供が生まれた日
→今、生まれたその子が生きてるのに?
安い時計みたいに時間は一方通行の方がいい。
8時間後に死ぬって知らされずに8時間過ごしたいって思うわ。
世界中の時が止まったとて、なんもする事ない。
いつものように寝て、目が覚めてお弁当作って、いってらっしゃいって言って…
私が死んだとて時間は進む。
レールの上をゆっくりと焦らしながら上昇していく
ジェットコースター!
あと少しで最高到達点からの最高速度
そして最大落差が待っている
隣にいる彼女はハイテンション
俺はローテンション
(なんで乗るって言っちゃったんだよ俺…!)
苦手と得意の温度差も最大落差
ぐわん
視界が無常にも反転
意識が遠ざかりそうになりながら
神様に祈った
(ぎゃああああ!時間よ止まれ〜〜〜!!)
-2nd story-
今何時だ?
目を擦り、時計を見てギョッとする
「嘘だろ…」
絶望的な遅刻だった
スマホの充電も残り10%を切っている
枕に突っ伏した
「はぁ〜。このまま時間よ止まれ!」
も〜!結衣ちゃん!笑
えー、こうなのー?こうで良くな〜い?
だめだめ!笑
えー、
時間よ止まれ、
キィーッ!
結衣、、、?
ひ、な、
結衣、!
結衣、!?
結衣ッ!泣泣
ごめ、ね、
〇〇月〇〇日〇〇時〇〇分〇〇秒
橋本 結衣
死去
、結衣、
結衣、
ゆい、
ゆい、泣
何度も呼ぶ、
でも、
もう、結衣は、
この世に居ない。
時間よ、止まれ、
結衣が生きている時間で、
この幸せを、
消えてしまった幸せを、
噛み締めさせて、泣
お題_時間よ止まれ
3作目_時間よ止まれ_。
※いつも以上に恋人要素強め。男×男想定、口調とか改変すればどんな感じでも行けます。
苦手な方はご注意を
こいつと一緒に居られる時間が、一番幸せだったりする。
...恥ずかしいから、口には決して出さないけれど。
一緒に出かける時間も
一緒に食卓を囲む時間も
一緒にのんびり過ごす時間も
...全部が、全部、幸せなんだ。
「...フッ、どうしたんだ?なんだか嬉しそうだな」
顔を少し上げてみると、優しく微笑むあいつの顔が至近距離にあって、思わずドキッとしてしまう。
「な、なんでもねぇよ...」
「そうか...その割には、耳が真っ赤だが?」
顔をニヤニヤさせながら、俺の耳をふにふにと触ってくる。
「う、うるせぇ...んだよ///」
そうやって指摘されたのが恥ずかしくて、こいつの肩にぐりぐりと顔を埋める。
「...そうかそうか...」
優しく声を掛けられながら、まるで子供をあやすかのように背中を撫でられる。
尚更恥ずかしくなって、けど全然嫌な感じはなくて...寧ろ幸福感が全身を包んでて
結局それ以上声を出せずに、こいつの身体に抱きついてしまう。
......
...大好きな恋人に包まれながら
只々一緒の時間を過ごす。
...嗚呼、幸せだな...
こんな時間が、永遠に続いてくれればいいのに...
そんなことを考えながら、身体に回した手に更に優しく力を込めた。
#時間よ止まれ
63作目
お題「香水」
人の記憶は、都合良くは出来ていない。
忘れたい。忘れたくない。覚えていたい。そんな当人の思いとは関係なく、忘れたいことほど強く記憶に残っているし、忘れたくないものほど早く忘れていくものだ。
それでも、人の記憶は儚いものだ。
思い出したくない記憶には蓋をして、振り返らないようにしているうちに、本当に劣化していく。
忘れたい記憶は、時間をかければゆっくりと、けれど確実に薄れていってくれる。
同時に、忘れたくない記憶も劣化する。
どれだけ覚えていたいと思っても、時の流れには敵わない。
当たり前の事実に、少しでも抗いたい。
その想いに、応えてくれる店があった。
「いらっしゃいませ。どんな香りをお探しですか?」
『Re』という看板が掛けられた扉が開く音がして、振り返る。入口付近に不安そうに立ち尽くすその人に、店主は優しく声を掛けた。
この店の噂は、必要な人から必要な人へ、自然と広まっていくらしい。必要のない人のところへは店の噂は届かないし、必要な人のところへは必ず届く。そういう風に出来ている。
だから恐らくはこの人も、必要があったからここに来たのだろう。
この店を必要としてここを訪れたのなら、その想いに応えなければ。
「えっと、あの……青リンゴみたいな、でもちょっと苦くて爽やかな香りで。それから……」
店内に足を踏み入れたその人は、薄れ始めた記憶を必死に手繰り寄せながら、求める香りを語っていく。
「その人は、どんな人でしたか?」
「どんな……なんか、ヒーローだとか正義の味方だとか、みんなに言われるような人でしたね。頼られると断れなくて、いつも忙しそうで……」
彼女は語る。思い出の中のその人の姿を。
忘れてしまわないように、今日まで必死になぞり続けた、その面影を。
人助けをするために、一体何度約束をすっぽかされたことか。遠くの他人ばかりを気にして、近くの身内はいつでも放っておかれたのだと。
それでも、あの人は約束を忘れないから。
約束を破ったことを気にして、いつだって駆けて戻ってきてくれる。それが嬉しくて、だから何度すっぽかされても、約束をすることが好きだった。
でも、もう戻っては来ないから。
「忘れないって思ってても、気が付いたら、忘れてて。昨日まで覚えてたのに、もう今日は思い出せないこともあって。どうしようって思ってたら、ここの噂を聞いたんです」
『Re』という店は、記憶の香りを再現してくれる、と。
そのお店は駅前の大通り沿いという分かりやすい立地にあるのに、知っている人はとても少ない。
噂を聞いた人が探しに行っても、どこにもなかったと言うこともある。
けれど、噂を聞いた人は近いうちに、そのお店が必要になる。
そうして再び探してみれば、以前はなかったその場所に、何故か『Re』の看板を見つけられるという。
「必要な人しか、このお店には来ないですから」
話を聞き終えて、店主は迷うことなく精油を選び、香水を作っていく。
ベースにするのは、彼女が最初に口にした香りであるグリーンアップル。そこにベルガモット、ジャスミン、サンダルウッドなどを適量。それらと無水エタノールをガラス棒でよく混ぜ合わせたら、スポイトを使ってシンプルなガラス容器に移しかえる。
「完成です。良かったら、香りを試してみてください」
出来上がったばかりの香水瓶を受け取った彼女は、少し緊張した面持ちだ。
複数の香水を試すのなら試香紙を使うところだが、ここでは毎回一種類のみ。なので本来の香水の香りを感じてもらいやすいように、直接肌に吹き掛けて試してもらうことにしていた。
そっと、彼女が香水を吹き掛けると、ふわりと辺りに香りが広がった。
フルーティタイプの、甘く爽やかな香りの中に一匙の苦味を感じる、そんな香り。
その香りで、理解した。
このお店の話をする時、誰もが口にする言葉。「記憶の香りを再現」という意味を。
香りは記憶に紐付いている。まさにその言葉の通りに、広がる香水の香りと共に忘れかけていた思い出が蘇る。
あの人の周りには、こんな香りが漂っていたんだった。こんな声を、していたんだった。こんな風に、笑う人だった。いつもこんな表情で、約束を破ったことを謝りに来ていた。
そういう、時間と共に薄れていく、些細なことも。
「この香水があれば、ずっと、覚えていられそうです」
「それは良かった」
「あの、お代を……」
言うと同時に、浮遊感に襲われる。一瞬意識が遠退いて……気付けば、歩道に立っていた。
駅前の大通り。古いお店や最近新しく出来たばかりのお店が立ち並ぶ場所。
ここに来たことは覚えている。自分の足で、確かに目的を持ってここに来た筈なのに、それが何なのか思い出せない。
いつの間にか、手には香水瓶を持っている。持ってきた覚えもなければ、買った覚えもない。けれど、自分が持っているべきものだと、それだけは分かった。
人の記憶は、都合良くは出来ていない。
ほんの少し前のことすら簡単に忘れてしまうし、忘れたくないと思うことも、時間と共に忘れてしまう。
それほどに、人の記憶は儚いから。
何かに助けて貰わないと、ずっと覚えてはいられない。
―END―
時間よ止まれ
時が止まってほしいのはどういう時?
楽しい時、切羽詰まった時
来てほしくない予定が控えてる時
毎日が楽しいだけならいいのに
立ち向かわなければならない明日は
必ずやってくる
明日のことを考えると憂鬱で
明日なんかこなければいいのに
時間よ止まれ
そうすれば、明日なんかこないから
だけど
いつまでもこんな堂々巡りの夜も辛い
やっぱり時間は止まらないほうがいい
辛い明日より
乗り越えた明日を楽しみにしたい
落ちないで
わたしのところに
くるならば
上昇気流を生もう
砂時計
【時間よ止まれ】
時間よ止まれ
頼むから止まれ
呑み過ぎた翌朝
今日は出勤日
もっと眠りたい