『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ん?それ?
学校の時計あるじゃん
上の方に飾ってるやつ
その時計の秒針がさ、たまに狂って
めっちゃ速くぐるぐるする時あったじゃん
俺あれ好きなんだけど
授業中誰も気づいてない俺だけが見たっていう状態で
ぐるぐるするときがあって
周り見てもみんなきょろきょろしてなくて
焦ったけど
なんか1人だけ異空間に飛んだ気分になってさ
自分だけ特別感出てたよね
あれ?これ俺だけ?って
まぁ実際そんな事なかったんだけど
全部において平均だった俺はそれが好きだったんだよ
だから
今日それ思い出して買ってきた
速くぐるぐるしないかなぁ、秒針
『時計の音』
tick-tack... tick-tack...
The second hand is glaring at me.
Please don’t come tomorrow.
“Someone” who doesn’t know me seems to hate me.
This is reality.
...Good night, good bye.
私は大丈夫なのだと証明したかった。
与えられた一枚の紙に書かれた些細な問に答える。ただそれだけのことで、証明できるはずだったのに。
私は頭を抱えている。
簡素な机に向かい、デスクランプの明かりを反射する白紙の存在に絶望し、頭を抱えたまま過ごしている。課題は答えを欲しているが、問の意味すらわからない。見知った日本語のはずなのに、目が滑る。一文字ずつ、一単語ずつ声に出して、問の咀嚼を試み続けた。辞書を引き、文字の羅列をつなぎ合わせ、文を理解しようとする。繰り返せば繰り返すほど、彼等は初めて目にする異国の言葉のような、何一つ知らないものへと変わっていく。
深呼吸をし、目を閉じる。時計の針の進む音が二重にも三重にもこだまして、もはや何を刻んでいるのかすら分からない。今座っているはずの椅子が、私の頭を軸にゆっくりと動き出している。椅子を先端にした時計の針。そう、私は針にされたのだ。流れ続ける時を、以前の私は過ぎ去ってしまったという事実を、留まることなく刻み続ける時計の針に。
気持ちの悪い浮遊感。地面はどこにある?私は今どうなっている?
平衡感覚を失う前に、私はそっと目を開き、まばゆいほどの白紙と、絡まった黒い糸へと変貌した問を見つめた。解読を試みるしかない。この悪夢を終わらせたい。でも、どうやって?
私はただ、自分が大丈夫なのだと証明したかった。
君と同じ空間を共有している。
まるで時が止まったかのように。ひたすら。
君とずっとこの場所で、同じ空気を吸い続けたかった。
君が吐いた言葉を飲み込んでは咀嚼し、伝わってきた空気をまた伝わせて返す。
そうして、君との間に見えない道ができる。
…「じゃ」
そう呟き、君は別の世界へと消える。
ああ、また、この空間に一人きりだ。
せっかく築き上げた道は途切れ、私の中に、
君の言葉だけが溶け残る。
ふと、時計を見上げた。
…なんだ。止まってなんかいないじゃないか。
お前のせいだぞ。私が一人になってしまったのは。
そんな言葉が、また響く。
受け取り手はいない。ただ空気が揺らぐばかりだった。
時計の針は、静かに時を刻む。
時計の針
その動きは成長の証
もっと自分を信じて期待しろ
徐々に動きが鈍くなっていくのが分かった。
傍にいた弟に手を伸ばすが、弟はジッと俺を見るだけだ。止まらずにゆっくり離れていく。
「もう、ダメかもしれない……」
薄々気付いてはいた。
もう5年になる。限界がきているのはとうに分かっていたのだ。それはきっと弟も。
何度も頭を打ち付けたり、叫んだりしたから、寿命なのだろう。
「せめて、最後の叫びを……」
離れていった弟が戻ってくる。
「兄さん」
「最後の仕事だ」
「うん」
カチリ。時間だ。
ジリリリリリリリリリリ!!
「んー……あと、5分だけ……」
バン!
俺たちの必死の叫びは、強制的に止められた。
「……おつかれ、兄さん」
「ああ。お前もよくやった。さあ、休もうか」
俺たちは、主が設定した時間を示したまま止まった。
また命を吹き込まれるまで、しばしのお別れだ。おやすみ、主。
時計の針が進むと
新しく何かが始まるんじゃないかとドキドキする
チクタクチクタク、規則正しい音が続く。
この冬、私はいわゆる自殺をした。
もうにもならなかったから。
終わらない勉強、取れない点数。
怖くて怖くてたまらなかった。
死ねば、楽になれるって思ってた。
だがどうだ。
起きれば真っ白な場所。
時計の音。
病院だった。
あともう少し発見が遅れていたら、私は死んでいたらしい。
じゃあ殺してよ
もう終わらせたいんだよ
ずっと後悔してて
もっとこうすれば良かったとか
考えるだけで胸が張り裂けそうなんだよ
死にたいの
生きてたくないの
消えたいの
時計の針
時計の針は戻らない進んでいく。
時は戻らないとその時その時を大切に
後悔してももう遅い
あの時には2度と戻ってこない。
時は時に残酷だ。
歳を取れば取るほど
親も同じだけ時を重ね
いつかいなくなる。
親だけじゃない
友達や大切な人がどんどん
いなくなる。
そして私もいつかはいなくなる。
【時計の針】
進みゆく秒針に
祈りを捧げ またパレード
二人だけの行進
いつかは三人目が現れ
またも繰り返すよ
[人間失格]
【時計の針】
カラン-…。
乾いた音を立てて1人の男性が扉を開けて入ってきた。
「いらっしゃい」
室内はコツコツと色々なところから時を刻む音が聞こえる。ワタシは、この時計店の店主をしている。
「すみません、修理をお願いします」
そう言って、入ってきた男性は1つの懐中時計をカウンターへ置いた。
「結構年季入っていますね」
「えぇ、祖父から譲り受けたものなんですよ」
男性は答える。とても大切に扱われていたのだろう。傷は沢山あるが 、しっかりと磨かれていて大変綺麗だ。
男性が店を出たあと、修理に取り掛かる。慎重にパーツを外し、破損したパーツは新しく作って埋め込む。
繊細で器用さが問われるが、無事動き出した時計を見ると、達成感に包まれる。
そうして依頼主にお返しをする。男性は笑顔で受け取ったあと 、
「いい音だ」
ただ一言、そう言って丁寧に時計を耳に当てた。
そんな様子を見て、ワタシ自身も嬉しくなるのだ。
今日も、またお客さんが時が止まった時計を持ってくる。
-壊れた時間、動かします。
時計の針が進む音が、眠気を誘ったり、落ち着かせてくれたり、恐れを抱かせたり、
私をいろいろなところへ導いてくれる。
私の心を映す鏡なのかもしれない。
いや、針の進む音が聞こえちゃうくらい静かなところにいるから、いろいろ考えちゃうのかも。
でも、そんな時間も私には必要で。
また頑張れるようになるからさ。
今は針の音聞かせてよ。
【時計の針】
気にしなければいいのだ。
実際、朝や昼は気にならないのだから。
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
どこにでもある時計の音だ。
秒針がゆっくり回り、12を指して通り過ぎる。一分経過したことを告げた針はそれを六十回繰り返して一時間を、更にそれを二十四回繰り返して一日が終わることを告げる。
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
電池が切れるまでそれは続く。電池を交換すれば更に長く、繰り返し時を刻み続けるのだろう。
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
深夜。
家族が寝静まり、テレビも消えてリビングには私一人。時計の針がか細く鳴くのを聞きながら、私は読みかけの本のページを開く。
チッ、チッ、チッ、チッ……。
「·····」
数ページ進んだところでパタリと本を閉じる。
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
夜、一人でいるとそれは私をからかうようにやけに鮮明な音となって耳に届く。
ただの時計だ。時計はただ時を刻むだけ。なのにあの音は、私に何かを急かすように神経質な音を響かせる。
タイムリミットなど無い。(本当に?)
この家であと何度二十四回を繰り返すのか。(永遠に?)
壁にかかったあの時計のように、このままこの家で朽ちていくのか。(それが人の生でしょう?)
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
時計の針が更に私を追い詰める。
――決行の日を、決めなければ。
深夜。
一人で本を読む私は、時計の音を聞く度にこうした昏い妄想に取り憑かれている。
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
妄想で済んでいるならまだ大丈夫だろう。
「決行の日を決めなければ」
チッ、チッ、チッ、チッ·····。
少しずつ音は大きくなっている。
昏い妄想はやけにリアルな夢になり、言葉と行動で私を突き動かす。
あぁ、時計の針が、聞こえてこなければ··········。
END
「時計の針」
#時計の針
秒針の色が澄んだ夏空にそっくりで、気づいたらレジにいた
あなたの好きだった澄み切った濃い青
あの頃の記憶をこの身に纏う
いつでもあなたがそこにいるようで
お題:時計の針
もし時計の針を使って時間を巻き戻す事ができたら
僕はもっと自分の意思で生きてみたい。
今まで誰かの言う通りにして生きてきた。
ほんと馬鹿みたいだよな、今だって自分の意思を全部
無視して人の言う通りにして生きてる。
明日こそは、明日こそは、って言って結局できてない。
そして僕はまた繰り返す。
「明日こそは自分の意思で生きるんだ」
人は死ねば消えていくけれど
止まってなお唯一の時を指し示す
彼はわたしの時計の針
時計の針
12時を指し
日付が変わる
鐘の音が響く
その瞬間
時刻は朝に戻った
何かある
時が戻った
その理由に
心当たりはなく
戸惑うしかない
何度も何度も
時は戻り理由も判明
知らぬ所で
事故にあった
恋仲を救うため
戻ったのだった
刻々と 刻む時間は まだ1人
いつかふたりで きざめたらいいのに
時計の針
時計の針が戻せたなら、一体私は何がし
たいだろう。きっと1つになんか絞れや
しない。でも今だったら子どもの頃の私
に会ってみたい。会ってどうするのだろ
う。こうしなかったから、大人になった
私が苦労をしているだとか、子ども相手
に文句を言うだろうか。いや、たぶんそ
んな事はしない、出来ないと思う。子ど
もの私に罪はない。ただ遠くからその姿
を見てみたい。きっと泣けてくるだろう
なぁ....。色んな思いが、入り混じって。
時計の針が戻せるなら又、あの頃の子ど
もに帰りたい。
『時計の針』
最近、私の中の時計の針は速く動いている。
24時間が、たった3分のように。
1週間が、たった1日のように。
よく、「人生は短いんだから、大切に生きなさい」と言われる。「そうだね」って答えるけど、やっぱりなんか違う。今は、このままでいい。せっかちな私の時計のままで。
結構、この時計 気に入っているんだ。
おばあちゃんになったとき、後悔するかな。あんなに時間があったはずなのにって。それとも、良い生き方したなって 誇らしいかな。
時計の針は、一度通ったところは二度と通らない。この針が戻ることがないように、私もやり直すことはできないのだから。
ねぇ。80歳の私は、時計の針を巻き戻したいなんて思ってないよね?