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私は大丈夫なのだと証明したかった。
与えられた一枚の紙に書かれた些細な問に答える。ただそれだけのことで、証明できるはずだったのに。

私は頭を抱えている。
簡素な机に向かい、デスクランプの明かりを反射する白紙の存在に絶望し、頭を抱えたまま過ごしている。課題は答えを欲しているが、問の意味すらわからない。見知った日本語のはずなのに、目が滑る。一文字ずつ、一単語ずつ声に出して、問の咀嚼を試み続けた。辞書を引き、文字の羅列をつなぎ合わせ、文を理解しようとする。繰り返せば繰り返すほど、彼等は初めて目にする異国の言葉のような、何一つ知らないものへと変わっていく。
深呼吸をし、目を閉じる。時計の針の進む音が二重にも三重にもこだまして、もはや何を刻んでいるのかすら分からない。今座っているはずの椅子が、私の頭を軸にゆっくりと動き出している。椅子を先端にした時計の針。そう、私は針にされたのだ。流れ続ける時を、以前の私は過ぎ去ってしまったという事実を、留まることなく刻み続ける時計の針に。
気持ちの悪い浮遊感。地面はどこにある?私は今どうなっている?
平衡感覚を失う前に、私はそっと目を開き、まばゆいほどの白紙と、絡まった黒い糸へと変貌した問を見つめた。解読を試みるしかない。この悪夢を終わらせたい。でも、どうやって?

私はただ、自分が大丈夫なのだと証明したかった。

2/6/2024, 12:42:22 PM