『時を告げる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
15日目
私の中にある時を告げるチャイムはいつも決まった時間に正確に鳴り響いていた。
それが鳴り響くのは私が眠る前。
そのチャイムが鳴らなくなったとき私は永遠の眠りにつくだろう。
毎日夜の12時には時を告げるチャイムが私の胸の中で鳴り響く。
それが鳴り終わるのを聞いて私は眠りにつく。
胸の中には10という数字が刻まれてある。
その数字は1回チャイムが鳴る事に1ずつ減っていく。
つまり、私の死へのカウントダウンだ。
あと10回、あと10日すると私は死ぬ。
あと10日どう生きるのか、私が死ぬ時、周りにどれだけの人がいるのか、想像もできないけど。
残された時間は少ない。
何をして過ごそうか。
集まる視線 抑える腹
下げる視線 止まらぬ音
鳴り止まぬ 昼を告げる音
朝日は、昼の太陽は、夕日は、月は、星は、時をつげるもの。
人生も後半に差し掛かり
残りの年月を数える方が
易くなりました
相変わらず目覚ましで目覚め
仕事場ではチャイムの音
お風呂のお湯もアラームで止め
ピーピー鳴ればご飯が炊ける
様々な音でわたしに時を告げてくれる
わたしの時はいつ告げよう
その時は穏やかに告げよう
皆を不安にさせてはならない
愛する人よ
どうかわたしより先に
時を告げないでおくれ
時を告げる鐘がきみとの時間を邪魔する
いっそのことこのまま時計がないところへ行こう
時を告げるは氷だけのコップ
別れの雰囲気を2人でなぞる
この会話がひと段落してしまったら…
またしばらく会えないのにな…
私は彼の顔をみつめることしかできない
「時を告げる」
いつの頃だったかよく覚えていない。時間についての物理番組をみた時に「時間は存在しない」という内容だったのを思い出した。今回のテーマは「時を告げる」なので、ふと、時間そのものが存在しないのであれば、そもそも時を告げる事ができるのだろうか?と考えた。
もちろん、世の中には時計があるのだから、現実として時を告げる事は可能である。記憶がはっきりしないのでwikipediaなどで調べてみたけれど、時間の矢についても未解決なので、時間は存在しないというのは、さらにその先の謎となる。
物理学的時間と仏教に関する論文もあった。仏教では空間も時間も物質の概念も般若心経をはじめとする経典で考察されているが、物理学と同様にそこに答えはなく、さらに深い思索に誘われるばかりである。
もし時間が存在しないのであれば、この世界も存在しない事にはならないだろうか?もしかしたら、この自分自身もこの世界も、全て幻なのかもしれない。そう考えて、ふとある俳句を思い出した。
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 正岡子規
時間は存在しない事をここまで書いてきたけれど、法隆寺の鐘が鳴った時に柿を食べていた正岡子規は、確かにその瞬間に存在していた、と思う。何とも矛盾したオチである。
今日は君との2回目の旅行。
一人旅と嘘をついて出てきた家。
それもそうだ。
1年も前に別れた君との1泊2日。
嘘以外にどう言えばいいんだ。
夜、ツインベットに潜る。
君が隣にいる。
それだけで、胸が高鳴る。
手を伸ばせば君がいる。
手を伸ばす。
旅行先では寝られないという君。
僕の手と君の手が合わさる。
どうして別れを選んだのだろう。
誰も正解なんて知らない。
手を繋いだまま眠りにつく。
束の間の、前に戻ったように穏やかな時間が流れる。
翌朝、時を告げる音。
僕たちは手を離し、旅行を続けるんだ。
『時計台は笑う』
そっと南を向いて 風は消えそうな蒼だ 年を重ねて煉瓦が朽ちて 鴉がそこに集まって 秘密の会議が毎夜毎に行われる その時間は口が裂けても言えない
時を告げる
ボーンボーン、と低い鐘の音が時を告げる。
あるときは物語の始まりを、またあるときは魔法が解ける時間を、告げるそれは今日という日まで正確に時を刻み続けた。
そして、最後の鐘が鳴って、それは静かに時を刻むのを止めた。
ある人はこう語る。
「新しい物語は始まらないかもしれない。けれど、魔法はきっと永遠に続くでしょう」
時を告げる
…そろそろ時間だ。
先月受験した高校の合格発表が始まる。
目の前に広がる大きな紙
そして今私の手の中で小刻みに震えている小さな紙
…でも、すぐに見ることなんてできなかった。
自分の番号がそこにあると思わなかったからだ。
この高校を受けた人はみんな私より何倍も賢そうに
見えた。
中には同じ中学校で、学年トップだった人もいた。
…私はこんなハイレベルな高校になんて入りたく
なかった。
もっとのほほんとしていて青春を謳歌できるような
ところがよかった。
…でも、それでも私はここを選んだ。
だって…
小学生のときからずっと想い続けている人がいるからだ
…彼は
明るくて
誰にでも優しくて…
そんなところに私は惹かれたのだ。
…今日は彼と結果を見ようと思っていた。
だけど、そこに彼の姿はなかった。
……あれ?
なぜが涙が出てきた。
……。
その時誰かに肩を叩かれた。
「何泣いてんのさ」
それは優しい彼の声だった。
「よく見てみろよ。ちゃんとあるじゃん!」
彼が指を指した先に目を向けると
ちゃんと「2525」の数字があった。
「…数字…ちゃんとある。」
「…やった…!!」
「おめでと!! あ、もちろんちゃんと俺も受かったし」
まだ、彼と一緒にいられるんだ…
「ほら、とりあえず涙拭けって 2525 ニコニコだよ!」
「…なにそれ笑」
お互いに笑い合いながら、まだ雪の残る道を歩いた。
高校の近くにある古い時計台が
気づけば正午を告げていた。
学校の近くにある小さな公園。
君と隣同士でブランコを漕ぐこの時間が僕は好きだ。
今日はあの先生の機嫌が良かった、とかなんてことない話をしながら、沈んでいく太陽を二人で眺める。
ただなんとなく寄り道をした、あの日の僕の偶然の出逢い。
違うクラスということもあり、学校では顔を合わすことは殆どないのだが、お互いに放課後の公園で話すということがどこか習慣のようになっていた。
よいしょ、と呟いて彼女がブランコの上に立った。
全力でブランコを漕ぐ君は、まるで夕陽に飛び込むかのように見える。
あぁ、もうそんな時間か。
君はいつも、帰る直前にそうやって立ち漕ぎをする。
橙色の光に照らされる君の横顔が、僕らのまたねを告げるんだ。
〝時を告げる〟
時を告げる音がした。
音を止めてカーテンを開ける。陽の光が少し染みた。
窓を開けるともったりとした少し重たい部屋の空気が、朝のひんやりした空気に押されて混ぜられる。
外の空気を吸いながら少し伸びをすると、まだ寝ていたいという欲が少しだけ収まったような気がした。
今日はいい事がありますように、と心の中でお願いしながら部屋を出る。
今日もまた一日が始まる。
時を告げる
時間って忘れるよね
常に動いてはいるんだけど
いつの間にか経ってる
読書とかゲームをやってると特に
声を掛けられるまで誰だか忘れてたり
それでも不思議とあまり困らない
困ってから覚えることになる仕方なく
覚えようとして覚えることは少ないかも
気がつくと覚えている
時間とは違うね
時を告げる必要な用事はアラーム
ほとんどは忘れても困らない
困らないは言い過ぎかも
困ってから済ますことになる
身近な時を告げるものは陽の光
特に朝日と夕焼け
あとは虫や鳥の声など
時を告げるにしても
それが時だと判らないといけない
諦めどき、やりどき
時を判断する状況や状態
タイミングはそれぞれだけど
なんとなくわかると思う
わかりたくないこともある
それでも身体が告げる
何の事か解らなくてもね
わかったようでわからないことは
専門家に頼るしかない
当たらなくても探る事は出来るから
誰でもなくあなたが告げる
後はあなた次第
時には誰かが告げる
どうするかはあなたが決めること
選択肢が多いようでも
似たようなものが割と多い
とりあえず選んでみよう
やってみないことには違いが解らない
解らないと同じ様に見えるんだよね
「トマレ」
もういいよと言うまで時よ止まって、
何事も進まないで、
私が歩み出すのを待っていて。
そんな願いは虚しく、
時代の流れも
人びと生活も
進んでいった。
流れていった。
取り残された私には
部屋の本や小さな置物だけが
変わらず残る。
遠い昔の思い出を秘めて
#時を告げる
もう少しで、きっと私の命は…尽きる。
手は尽くしたが、もうこれ以上は……今の医療では……生きられないと主治医から告げられた。
血筋を考えれば、私はよく生きた部類だろう。
何が、高貴な青き血だ。近親婚を繰り返した、濃すぎる血。
其の代償に、多くの親族は……私の家は…幼き頃から病を患い、寿命は短い。
やはり、私も……永くは生きられないみたいだ。
やっと、愛する貴方のもとに逝くことが出来る。
でも、貴方の遺したものを思うと…少し気掛かりだった。
私の代で少し血を薄められた…のだろうか。
其れを見られるのは、もう少し先のことに生るだろう。
嗚呼、もう少しだけでも…生きたかったな。
貴方の遺したものの、行く末を……願わくば、見届けたかった。
勝手知ったる君のうち。昨日は部屋でそこそこ飲んでふたりしてバッタンキュー。
されど朝日と共に起きる習慣のある俺は、君をベッドに残して勝手に起きて勝手に飯作って、ひとり珈琲を淹れる。
まるでこの家の住人みたいに。
俺はこの時間が結構好きだ。君の部屋。君のリビング。君のキッチン。まるで君に囲まれてるみたい。しかも寝室には君がいる!
君の気配を…、ひとりをたっぷり堪能して、さてそれではそろそろ君を起こしましょうか。
仕事に行く時間まであと小一時間。シャワーを浴びてゆっくり朝ごはんを食べるだけの時間はあるでしょう。
君はいつもお寝坊だけど、俺が告げる時の声には従ってくれるよね。
「ほら、おきろー!」
▼時を告げる
ゴーン、ゴーン…と、大きな振り子時計の音が静かな喫茶店に響いた。合計、5回。午後5時を報せるものだった。書き物をしていた私はふと顔を上げ、窓の外を眺める。ついこの間までは午後5時であろうとまだまだ明るかった筈なのに。今ではもう日が傾き始めていた。
「日が落ちるのが早くなって来たね。」
洗い物を済ませたマスターが、口にした。『そうですね。』なんて返事をしながら、今年も夏が終わっちゃうのか…と、少し寂しく思う気持ちを、残っていた冷めたコーヒーと共に飲み込んだ。
季節の終わりは、寂しいだけじゃない。言い換えればまた新しい季節の始まりだ。
「…今年の秋は、どんな時間が過ごせるのかな。」
言い換えただけで、心にわくわくが広がっていく。
その気持ちを忘れないうちに、私はノートに書き留めた。
『時を告げる』
すいません!!今日忙しすぎて作れませんでした……今度はちゃんと告知する時に出します……
初めてのプレゼントは
おそろいの時計
白とシルバーの
マルイの通販で買った
時計
あの時計は
今は無いけど
同じ時間の中で
一緒に一つ一つ乗り越えて
娘達の幸せを
いつか
花咲く日を
信じて
時間のある世界に
時を告げるのは
思い出の中の時計