『星空の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「一回でいいから実際に流星群見てみたいんよなぁ」
酒もだいぶ入り普段よりさらにゆったりした口調で男が言う。
「流星群?ここらでよう見えるとこってどこやろな?」
なんの流星群がいつ頃来るか、全く知らないが、なんとなくそう思って調べたら、5月の大型連休後半に、みずがめ座なんちゃら流星群とやらが見れるらしい。
場所を決めて一緒に行くか、と言おうとして男を見たら、うとうとと船を漕いでいた。
あんま強くないのに酒の味覚えたいて言って結構呑んだもんな。
意志の強い目は閉じられ、長い睫毛がよく見える。
形のいい唇を少しあけ、眠りに入ろうとしている姿は可愛らしくも見えた。
190近い男が可愛いなんて笑える。
それでも満天の星空の下でこの男が目を輝かせながら「流れ星や!」なんて声をあげる姿が浮かんでしまい…不覚にもやはり可愛いと思ってしまった。
【お題:星空の下で】
「星空の下で」が題目なんて、なんてロマンチックなんだろう。
なぜロマンチックだと思ったのか尋ねられたって困ってしまう、理由なんか特にないので。
輝く星には多くの人にロマンを感じさせる何かがあるのだろう。それで良いと思う。
「...ロマンチックな王様で、風のすべてが彼の歌、星のすべてが彼の夢...」
最近子どもとその童謡を聞いたとき、懐かしみながら、そんな歌詞だったんだとも思ったし、大人になった今、もし自分もそうあれたら嬉しいなと思った。
星空の下で
膝に頭を預け、横になり彼らは星空を見上げていた。
あたり一面は静寂に包まれ、涼しい風が吹く
「あー、帰りたくない」
こんな夜遅くに帰ったら、間違いなくあの人は怒る。
「なー」
彼は呆然と星空を見上げて言う。
「地球は綺麗だな」
星空なら飽きるほど見てきた。だがこの地球から見上げる星空は格別だ。
草木に囲まれ、心地良い風に撫でられ、静かに虫が鳴く。
うーん、もう少しくらい大丈夫だろう。
⚠️あてんしょーん⚠️
・BL
・二次創作
・MASHLEのキャラクターを使用させて頂きました。
・レイン・エイムズ×マッシュ・バーンデッドの
レイマシュです
・ギャグ、下ネタも少々。
・解釈違い注意!
・ネタバレは一切ありません。
・名前付きのモブさんがいます。
・前前回の続きなので短いです。
・えるじーびーてぃーも少々(レズとかバイとかゲイとか)
前前回の投稿をご覧になられていない方は私の前の投稿から読むようにお願いします。
📌これらのことを承知の上で下にお進み下さい。
尚、地雷な方はご遠慮下さい。
『あ゙?』
「あ、あばばばばばばはごめんなさいレインくんん」
『あのなァ、まず、俺はゲイではねえがノンケでもねえ』
『バイだ。』
「ぞ、そうなんですね、」
『次に、俺はむっつりスケベじゃねぇ。公開スケベだ。』
「へ、へぇー、」
『最後に、お前の言うその綺麗な人って誰のことだ。』
「、れ、レインくんといつも一緒にいる茶髪の、」
『あ、サトウか、』
「ほ、ほらやっぱ、」
『あいつ、レズだぞ。相手いるし。』
「え、?」
「そ、そうなんですね///良かったです。」
『もう安心したか?』
「、、、」
『まだあんのか。言ってみろ』
「れ、れいんくんがバイだとフィン君とか神格者さん達にレインくんのことと、盗られちゃう、!」
『盗られねぇよ。フィンは大事な弟だから対象外で
神格者達はあくまで仕事仲間だ。俺が好きなのはお前だけだぞ?』
「れ、れいんくん、ちゅーしてください、
あと撫でるのも、!」
『甘えたか?いくらでもしてやる。』
この後レイン氏の方が逆にムラってしまい、明日二人とも大事な仕事と授業があるのに、マッシュの耳を重点的に攻められて、ベットの上で一夜を過ごしたという。。
#23【 お題無視 】
あとがきい
ギャグ、下ネタ、エロ、純愛のフルコースでしたねー
美味しいかはどうあれ終わりました。サトウさん、MASHLEのキャラの誰とも被らない名前を選びました。
最後まで見て下さりありがとうございますた。明日もネタがあれば投稿したい!MASHLEだけじゃなくて文ストとか他のもやりてぇ
あとね、私生まれてこの方ネッ友ができたことがねえ!
なってくれる人おらんー?明日の投稿にもろもろ言います。それじゃばいねー
あほあほのうご
星空の下で
何にも考えずに
生きていけたら
どんなに良い事か
だが現実には
飢えていたり死に絶えたり
震災、紛争、貧困、暴力と
避けられないものが満載
延々と続く世界の歴史の中を
モブの自分が生きている
春の霞で見えない星より
せっかく会えた君と、視線を交わすほうが
よっぽど楽しい夜になる。
手を取ろう。俺と踊ろう。
「星空の下で」
星空の下で君に恋ができてよかった。
でも、この恋は、、、、、
私には幼馴染がいる。男の幼馴染。
好きにはならないと思っていたのに。いつの間にか君のことをずっと見ていたいと思うようになってしまったよ。でもこの恋はきっともう終わる。
「おはよ」
彼はいつもそう声をかけてくれる。だから私も
「おはよ~」
そうするといつもどおり意味があるかわからない会話をする。
「〜〜〜〜〜!」
「〜〜〜〜〜w」
そしてチャイムが鳴るまで一緒にいる。
「ねえもうチャイムなるよ?w」
「じゃまた」
そして休み時間になるといつもどおりバスケをしたりして遊ぶ。
そんな私達を見てみんなが
「ねえあんたら付き合ってんの〜?」
って毎日のように聞いてくる。
好きだよ。っていう気持ちを抑えて
「付き合ってないしw」
というしかないじゃん。
だって彼はもうすぐ亡くなるのだから。恋なんてしちゃいけなくても、結ばれなくても、こんなに君のことが好きになっちゃったよ。
一ヶ月前彼に呼び出された。少しの期待を胸に待ち合わせ場所に行った。
そして彼はこういった。
「ごめん」
え、私告ってないのに振られた?とか思って
「え、なにが?」
と聞き返した。そうすると彼は
「〜〜〜。」
説明してくれた。彼によると、小さな頃に悪性の脳腫瘍ができて1回治ったけど、最近再発してあと3ヶ月だと言われてしまったらしい。
もしかしたら私は気づいていたのかもしれない。君の様子がおかしかったことに。でも逃げていたのかもしれない。少し前からたしかに君の様子がおかしかった。
「頭いたいんだけどwなんこれw」
とか
「ガチ頭痛すぎて飯食えないw」
でも私はそう言われても彼は笑っていたから大丈夫だと思っていた。でも彼はどんな気持ちで笑ってた?彼だって気づいていたのかもしれない。でも逃げていたのかもしれない。再発の恐怖から。
私はその夜今までにないぐらい泣いた。自分のせいかもしれないと考えてしまったら、涙は止まらなくて。
次の日彼は私を見て驚いた顔でこういった。
「え、お前ないた?」
私は
「別に〜?」
でも彼は
「お前のせいじゃないからな。俺だって気付いてたよ。薄々ね。でも病院に行ったら認めてしまった気がして、なかなか行けなかった。医者からも言われたよ。気付いてましたよね?ってw だから、お前は悪くない。だから自分を責めんなよ」
って彼は言った。そのときにこの人は優しい人だなって。そこから私の恋はスタートした。でもこの恋は結ばれないと分かっていたから、告ることもできなかった。
そしてそこから一ヶ月後の今。
彼から電話が来た。
「一ヶ月入院する。」
と、あぁもう一ヶ月しかないのか。彼との日々が楽しすぎて時間が早く感じるよ。
気がついたらこんな事を言ってた。
「私、君が好き。君に恋なんてしちゃいけないと思ってた。でもそんな思いがなくなるぐらい今は君のことが大好きだよ。愛してる。私の最初で最後の恋はもう終わりだね。ありがとう。」
すぐに電話を切ろうとしたら、
「待って!」
そう言われた。
「なに?」
「俺だってお前のことが好きだ。言葉では伝えられないほどお前のことを思ってる。俺は、優しくていつだって笑顔で周りのひとを幸せにできるあなたが大好きです。よかったら会いに来てくれませんか?」
「会いに行く!すぐ行くから待っててね!」
電話を切ってお母さんに言う。
「今日学校休む!」
「理由は後で!」
そして家を出て今までにないぐらいのスピードで走った。
そして彼の病室に入ると、
「急ぎすぎじゃね?」
思わず、
「うるさい!!」
と言ってしまった。
「ありがとう。お前の気持ちを最後に知れてよかった。愛してるよ。」
涙が溢れる。
「こちらこそありがとう。私も君の気持ちを知れてよかった。私だって愛してるよ。」
彼は、
「というか最初で最後の恋が君で良かったって言ったよな?」
「なんでんなこと言うんだよ。お前はこれからも何十年も生きて、恋をするんだよ。最後の恋なんて言うなよ。」
私はすぐに答えた。
「もう君以上に誰かを好きになることなんてないと思うw」
「俺は最初で最後の恋だけどなw」
「というかお前学校は?」
「休んだよ。」
「www」
そんなこんなでいろいろな話をしてみんなが学校から帰る時間になった。
その時に彼はこう言った。
「最後に星空をあなたと見に行きたい。」
「いいよ。行こう!」
彼は嬉しそうに、
「担当医に言ってくる!」
そして彼は走って行った。
その時、病室のドアが開いた。
「こんにちは。」
この人は彼のお母さんだ。何度かお会いしたことがある。夏にはプールにも連れて行ってもらった。
「こんにちは!」
「あの子に会いに来てくれたの?」
私は答えた。
「はい!そうです。」
「それで今彼と星空を見に行こうって話をしてたんです。」
そうすると彼のお母さんが
「付き合っているの?」
唐突にそんなことを聞かれてしまった。でも迷わず答えた。
「はい!付き合っています。」
「そう。あの子も最後にいい思い出になると思うわ。ありがとう。」
そうして話をしていると彼が帰ってきた。
「先生行っていいって!あ、母さん来てたんだ。」
そうすると彼のお母さんは
「良かったわね。」
そして私は
「はい!」
彼は
「最後の思い出、最高の思い出にしような。」
そしてその日が来た。
朝から電車に乗って海の方へ行く。
そしてつく頃にはもう空は暗くなっていた。
そして星が出るまで待つと、無数の輝く星が光っていた。
彼はそんな星を見ながら泣いていた。そして彼は弱々しい声でこう言った。
「俺、、、死にたくねぇ。まだやり残したこともあるのに、、もっとお前と生きて、買い物行ったり、風呂はいったり、何気ない日常を過ごしていたかったな。」
彼は今まで私に弱さを見せたことはなかった。でも彼はもしかしたら、本当は、ずっと怖かったのかもしれない。でも私を心配させないために明るく見せてくれていたのかもしれない。そう思うと私も涙が出てきた。私はこう答えた。
「君は迫ってくる死を、いつか終わるこの日々をどんな気持ちで待っていたの?本当はずっと怖かった?私より泣いていた?」
彼は、
「お前よりは泣いてないかもしれないけど死ぬほど泣いたよ。怖かった、お前と一緒にいられなくなるのが。死ぬことよりお前の顔が見れない、お前に会えなくなることのほうが怖かった。」
思わずこう言った。
「ねえ、私君に恋をできて幸せだったよ。だから未来の約束をしよう?」
「未来の約束?」
「そう。未来の約束。簡単に言うと来世の約束かな。来世は、私達もっと生きてまだやってないことをやろう?また結ばれて幸せに暮らそうよ。そう思ったら今よりは辛くなくなるんじゃない?」
「お前は強いな。俺はずっと俺よりお前のほうが弱いから明るくしてなきゃと思ってたのに、お前のほうがずっとずっと強かったのかもな。来世があるかはわかんないけど、もしあったら一緒に幸せになろう。」
そして私たちは唇を重ねた。
彼との初めてのキスは二人の涙の味がした。
そして帰った3日後、彼は帰らぬ人となった。私は意外と泣かなかった。だって十分すぎるほど私は彼から沢山の愛をもらったから。そして彼と未来の約束をしたから。
そして私は家に帰った。なんとなく葬式の日まで過ごしていた。
そして葬式の日も私は泣かなかった。少し泣きそうだったけれど。彼はとても穏やかな顔をしていたから。そんな顔を見ていたら、彼の笑顔が瞼の裏に浮かんできた。だから私は少しだけ泣きそうになったんだ。
そうしてなんとなく毎日を過ごしていたら、彼のお母さんから電話がかかってきた。
「少しあなたに見てほしいものがあるの。」
そうして待ち合わせ場所に行った。
そうすると彼のお母さんがノートのようなものを持っていた。
「これをあなたに読んでほしいの。あの子の日記みたいなものよ。」
そうしてそのノートを受け取って家に帰った。
そしてそのノートを見てみた。そのノートの表紙には【俺の愛する人との思い出】と書いていた。
中を開くと、彼との日々が蘇ってきた。彼と小学生の時に初めて行ったプール、そこら辺の大きいショッピングモールに行ったときのこと、小学校の修学旅行、小学校の卒業式、中学校の入学式、夏休みに花火を見に行ったこと、コンビニで爆買いしたこと、私の家でお泊りをしたこと、ゲームをしたこと、旅行に行ったこと、中学校の卒業式、高校の入学式、そして、私たちが付き合ったときのこと、バスケをしたこと、アイスを二人で食べたこと、アイスを早く食べすぎてふたりとも頭が痛くなったこと、彼のお見舞いに行ったときのこと、二人でプリクラを撮ったこと、そして最後に星空を見たこと、他にもたくさんの思い出が写真と一緒に書かれていた。
そして最後に、私への手紙があった。
俺の愛する君へ、俺達が初めてあったときのことあなたは覚えていますか?小学生の時でしたね。俺が男子のグループに入れなかったときに優しく声をかけてくれたのは、あなたでした。それから中学、高校と、俺たちはいつでも一緒でしたね。時には他の人が俺達の仲を悪くしようとしてきたこともありましたね。それでも二人で真実を話し合ってより絆が深まりました。俺があなたに恋をしたのは実は中学の時、あなたと花火を見たときでした。花火よりあなたのほうが眩しくて。そして高校に入って再発したと言われたとき、もう終わりにしようと思いました。この恋が叶うことはないのだから、もう終わりにしようと決めて、あなたと距離を置こうと思っていました。でも無理でした。あなたに会うたびに、気がつけば話しかけていました。そしてあなたの笑顔を見るたびにあぁやっぱりあなたが好きなんだと思ってしまいました。だから、あなたから好きだと言われたとき、本当に本当に嬉しかったです。もうこの恋が叶うことはないと思っていた自分に、諦めるなと言ってあげたいです。あなたが毎日のようにお見舞いに来てくれたことが、俺の心の支えになっていました。大好きなあなたに恋をしてよかったと、心から言えます。あなたと星空を見に行ったときにあなたは俺にこういいましたね。「私以上に怖かった?私以上に泣いていた?」と。あぁこの人は本当に俺自身を見ていてくれてるんだなと、嬉しく思いました。と同時に少し恥ずかしい気持ちもありました。今まで弱さをあなたに見せなかった俺があなたに弱さを見せてしまったことを、そしてあなたに心配されてしまったことをとても恥ずかしく思いました。それでもあなたが「未来の約束をしよう」と言ってくれたことが最後まで俺を救ってくれました。もうこの人生終わっても後悔ないと思わせてくれました。だから俺から1つあなたに伝えたいことがあるのです。
あなたがいつも笑っているから、俺も笑っていれました。
あなたがいつも俺に強さをくれるから、強くいれました。
あなたが安心させてくれたから、俺は安心しました。
あなたが弱さを見せてくれたから、俺もあなたに弱さを見せることができました。
あなたが俺のことを心配してくれたから、俺にも余裕ができてあなたを心配することができました。
あなたが優しくしてくれたから、俺も優しくすることができました。
俺はあなたにいろいろなものをもらいました。そして知れました。
あなたは素敵な人なんだと、俺はこの人を愛してよかったんだと、
だから、あなたには、あなただけには笑っていてほしいのです。
あなたは俺を愛せてよかったと思っていますか?思ってくれてたらいいな。
俺はあなたを愛せて本当に良かったです。俺にはもったいないぐらいの素敵な人です。
そんなあなたに愛された俺は世界一幸せ者です。
最後に、俺はあなたに「最初で最後の恋が君で良かったって言ったよな?」
「なんでんなこと言うんだよ。お前はこれからも何十年も生きて、恋をするんだよ。最後の恋なんて言うなよ。」
こう言いましたよね。この言葉は忘れてください。わがままでごめんね。最後の恋は俺にしてください。こんなにわがままな人あなたからしたら面倒でしょ?でも最後のわがままなので聞いてもらえたらうれしいです。あなたと同じ気持ちであなたに恋をできたことを俺は絶対に後悔しません。
俺はあなたに君に恋をしたことを絶対に後悔しない。と思わせることができましたか?できていたら嬉しいです。
長くなってしまってごめんなさい。俺のあなたへの愛は伝わりましたか?
いろいろな最高の思い出をありがとう。来世はもっといろいろな最高の思い出をつくろうな。
世界で一番あなたを愛しています。
その手紙を読んだあと私は涙が止まらなくなった。こんなに私のことを愛してくれている人がいなくなってしまうことはこんなにも悲しいことなのかと思った。そして彼のお母さんにもらっていたボイスレコーダーを聞いてみた。
「やっぱり音声でも伝えておきたかったから。俺は君をこれ以上にないぐらい愛しています。もし、俺がいない現実を突きつけられて、死にたくなったりしたときは、自分のことをこんなに愛してくれていた人がいるのだから、この人の分まで生きようと思ってもらえたらうれしいな。そしてあなたがおばあちゃんになってたくさんの思い出を俺のところに持ってきてください。俺はあなたがたくさんの思い出を抱えて俺のところに来るまでずっと待っています。だからゆっくり歩いて辛かったら立ち止まって俺との思い出を思い出してください。それだけで俺は十分です。」
私だって、、、、私だって!!
君のこと、世界で一番愛してるよ!また未来で会おう。
※ちなみに全部作り話です。ここまで見てくれた人いるのかな?どうでしたか?自分が小説好きなのでそれっぽい感じにしてみました。
お題『星空の下で』
昔、夜になると星空数え切れないほどきらめく空の下、山奥の中で育った。大学入学を機に東京へ来た時、夜になっても街が明るいために空が明るくて、星なんてぽつ、ぽつとしか見えないことに驚いた。
それから東京での生活が楽しくなって、空を見上げることなんてなくなって、サークル仲間と酒ばかり飲む日々を送っていた。
大学も四年になろうとしてる時、姉から連絡が来た。姉は俺と違って、地元が好きで「東京なんて、人が多くてやだ。私、この場所から離れたくない」と口癖のように言ってた。そんな姉から「私、結婚するから。顔合わせするから地元帰ってきなさいよ」と連絡が来た。
正直、帰るのがめんどくせぇと思った。だが、さすがに姉の人生の節目だからすこし戻ることに決めた。
地元は、東京から大分はなれたところにあって最寄りの駅に着いた後、さらに車で一時間程度のところにある。車では、父が迎えにきてくれた。
車を走らせながら、空がだんだん暗くなってきて、きらめきが次々に生まれてくる。その時、俺は久しぶりに空を見上げた。
昔、姉が言っていたことがある。
「なにもないけど、空だけはずっと綺麗なのよね、ここ」
なにもないのに耐えられなくて東京へ出た俺と違い、姉はこの空が好きで離れたくなかったのだ。だんだんときらめきを増していく夜空を見ながら、俺はもうすこし地元へ帰る頻度を増やしてやるかなと思った。
わたしはなんだ?
いくつかの頭がある。
男の頭だ。戦士の頭だ。これはよく見る、狩人の頭だ。耳が尖っていたり、角が生えているのもある。蠍の頭に、鷲の頭まである。彫刻のような青年の頭もあるぞ。
いくつかの身体がある。
男の身体だ。戦士の身体だ。これはよく見る、馬の身体だ。翼が生えているのもあるぞ、蠍の身体にだ。山羊の身体もある。尾だけが蠍のものもあるな。
いくつのかの道具がある。
剣だ。槍だ。これはよく見る、弓矢だ。笛やカスタネットなどの楽器もある。
いくつかの名前がある。
しかしその殆どは欠け、崩れ、曖昧になっている。
あらゆるモノが、あらゆる性質が混同され、かと思えば引き剥がされる。
愛を乞うた妻の顔も名前も姿も朧げだ。
己より大切だと抱き締めた子どもたちの顔も名前も姿ももう星空に溶けた。
わたしはなんだ?
わたしはどうしてここにいる?
わたしはなんのために生まれた?
なぜ意識がある?
なぜ心がある?
────ああ、こんなに面白いことが世の中にあったとは!
この星空の下で生まれた文化が、文明が、どれだけ尊いことか!
これからも生まれ続ける!
これからも紡がれ続ける!
わたしはわたしだ!
この星空がある限り、それを見上げる羊飼いがいる限り!
この営みのなんと愛おしいことか!
“星空の下で”
「えらいものを見てしまった!」
部屋に逃げ帰った今も、心臓のバクバクが止まらない。
ーーー
遡ること数十分前。
岩肌に寝転がって夜空を見上げていた。
自分の家からは見たこともないような満点の星空だ。
人生で初めての『法事』というものに連れてこられた。
会ったことのない遠い親戚の家に来ている。
宇和島という田舎に来たのは記憶があるうち初めてだ。
親の実家は卯之町という、愛媛でも南の方なのだが、宇和島はさらにもっともっと南だ。
住んでいる伊予だって田舎だと思っていたけど、卯之町のほうはもっと田舎で、宇和島はもっともっと大自然だ。
海に沈む夕陽と山が隣り合っている。
道路は曲がりくねっていて、トトロでも出てきそうな鬱蒼とした森に繋がっている。
こんな景色見たことがない。
兄や弟はなんの興味も示さず、部屋の中で親に借りた携帯電話でゲームをしている。
私は周りを探索したくてたまらなくて、晩御飯を食べた後外に出てみた。
すると、真っ先に視界に広がったのは見たこともないくらいの星空だった。
卯之町や内子、久万高原町、山の高いところで星を見たことがある。
それでも比べ物にならないほど、小麦粉をひっくり返してしまった時のような星屑の一粒一粒が、きらきらと光の強弱をつけて揺れている。
「流れ星!」
あまりの綺麗さに口がぽかーんとあいたまま、星が流れていくのを見つける。
ひとつ、またひとつ。
来る前にニュースか何かで見たけど、確か流星群の時期ではなかったと思う。
それなのにこんなにも見えるものなのかと、面白くなって近くにある大きな岩にねそべってみた。
真夏の夜だが、空気はそこまで暑くなく、ぬるい空気に岩肌のひんやり感が心地良い。
寝そべってみる夜空には、遮るものが何もない。
親が好きでよく聴いていた「Amanogawa」という曲の歌詞が浮かんだ。
"夜空に落ちそうになる"とはこの事なのかもしれない。
どのくらいそうしていただろう。
心地よくてうとうとしてきた頃、眠気を吹っ飛ばす「それ」が突然視界に飛び込んだ。
「え…?」
ものすごい光を放ち、まるで打ち上げ花火のようなスピードで何かが夜空を滑っている。
肉眼でも見えるくらい、周辺の空に煙のようなものを放ちながらロケットのようにゆっくりと滑った後、遠くの山の向こうへ消えていった。
子供ながらに感じた。
あと2分くらいで死ぬ、と。
隕石、UFO、爆弾、ミサイル、いろいろな可能性が頭を駆け巡り、途端に1人でいるのが怖くなって家に逃げ帰った。
「えらいものを見てしまった!」
部屋に逃げ帰った今も、心臓のバクバクが止まらない。
動揺を隠しきれない私を横目に、兄や弟は何食わぬ顔で退屈そうにゲームをしている。
母や叔母も、何ひとつ顔色を変えず昔話に花を咲かせる。
その様子を見て私もなんだか気が抜けて、今見たものを話す気がすっかり失せてしまった。
腕がすごくかゆい。
暗闇では全く気が付かなかったが、明るい部屋で自分の体を見ると、数えきれないくらい蚊に刺されていた。
そうだった。忘れていた。
ここはど田舎だ。
かゆいかゆい。
気が抜けたら一気に痒くなってきた。
私が見た「えらいもの」が、生まれて初めて見た「火球」だと知るのは、携帯電話を手に入れる頃の話。
ー星空の下でー
星空の下
星空の下で私は決めた。
今までやったことないことをする。
自分の人生の責任をもって生きる。
花 涙 視
霞 の 界
言 揺
い れ
訳
「あ!流れ星」
そう言って君は空を仰ぎ見る。
少し後ろに立つ俺を振り返り
「綺麗だね!」
と笑う君の屈託のない笑顔が
星空に負けないくらい眩しくて
「そうだな」
とたった一言
目を細めながら返す事しか出来なかった。
テーマ『星空の下で』
「吹雪(ふふぎ)、何をしているのですか」
「天体観測です!」
吹雪もとい機体008号は手に平たい、円盤の様なものを空にかざしていた。
「これ、昔雪から貰ったんです。僕達のいる星の距離を計算して、印を付けたんです」
どうですか?と吹雪は自信満々で自分に見せてきた。
「今、地球から右近くに見えるのでここは春なんです。夏になったら左近くに見えるんですよ。秋はまた右近くに見えるんです。冬もまた左なんですよ」
自分には何故このような事をしているのか理解出来ない。地球から見える星の位置を把握して何になるのだと言うのだ。
「ここの星から見える星の位置を記録した方が有意義だと思われます」
そう言うと吹雪は微かに笑う。
「確かにそうかもしれません。でも僕は有意義よりも娯楽を取る派なんです」
なんて返すと再びその円盤を見始める。
自分は理解出来ないまま、その地をあとにした。
お題 「星空の下で」
出演 夜 吹雪
星空の下で ひとつひとつ営みを紡ぐ
一等星のように 新星のように 衛星かもしれない
いずれは寿命を迎え 爆発をするその日まで
ブラックホールにはならないように
あの星空よりも輝いてみせよう
星空の下で
君が踊る
星の瞬きが
音楽なのだと君は云う
星空の下
音の無い世界
暗闇の中
僕らだけの世界
世界がどうだとか
未来がどうだとか
そんな事今はどうでも良い
僕らの明日がどんなものか
宿題がどうとか
進路がどうとか
ちっぽけに思える悩みで
押し潰されそうになる毎日も
長い人生の中で見たら
きっとほんの小さなカケラでしかない
この夜空に輝く小さな星の様に
視認できるかもわからないカケラみたいな星
でもそれぞれが輝いているから
照らしている
きっとそうなんだろう
僕らにとっての大きな悩みは
いつか大きな世界の小さな悩みに変わっていく
でも今はまだそんな風に考えられないから
こうして踊るんだろう
月のスポットライトに照らされて
星が奏でる音の下で
今だけは僕らは自由だ
全てがいつかあの星の様に輝ける様にと
そう願いながら
祈りながら
#星空の下で
夢をみた
ある日の昼下がり
日だまりの中ウトウト
そのうち
満たされたお腹と
ちょっとした寝不足で
本格的に眠くなり
お布団に入り
眠ることにした
しばらくしてパッと眼をあけると
天井に穴が開いているのが見えて
ふわふわとそこから中へ入っていった
水色の空間に
雲のような綿のような白く柔らかいものが
どこまでも広がっていた
「空みたい」
さらに見上げると
また穴が開いているのが見えた
今度はスーッと中へ入っていくと
群青色の世界に輝き放つものがいくつも
まるで夜空に散りばめられた星のよう
「キレイ」
そんな気分で眺めていると
どこからともなく声が聞こえた
ここはあなたの中
キラキラしているものを
たくさん持っているのだから
言葉に出して 態度に示して
私はやりたくても出来ないけれど
あなたは出来る
見ている人はたくさんいる
夢なのか現実なのか
わからないけれど
ただ一つ真実なのは
導いて背中を押してくれる
心強い相棒がいるということ
今宵は星空の下で
相棒とともに心地好い時を送りたい
#7『星空の下で』
燃える焚き火の先を見上げ
会えぬあなたに手紙を送る
星空の下で
星が浮かぶ寒空の下。公園のベンチに二人で腰を下ろして、ポツポツと言葉を交わした。それも次第に途切れてきて、沈黙が続く。君は僕との会話に飽きたのか、星を指差して何かを描こうとしていた。
「何してんの?」
「星座作ろうと思って」
君はこちらも見ずに、指で空をなぞった。僕も釣られるように空を見上げた。藍色に染まった空に、白い光が点々と浮かんでいる。目で追って星座を描こうにも僕にはちんぷんかんぷんで、唯一オリオン座のような形だけなぞることができた。
君の指はあちこち空をなぞっているが、同じ場所を行ったり来たりしているようにも見えた。
「できた?」
「うーん、もう少し」
君の横顔は、顰めっ面をしていた。何を一生懸命描こうとしているのか、不思議でしかなかった。
二人で公園に入り、ベンチに座ってからどのくらい時間が経ったのだろう。公園の時計を見るともう一時間は経過しているようだった。僕の体感としては、まだ、ほんの十分にも満たない。二人でいると、なぜかいつも針の進みが早かった。
「よし、できた」
そう呟くと君は手を下ろして、ベンチから立ち上がった。カバンを肩に掛け、ブレザーを整えた。僕も釣られて立ち上がり、リュックを背負った。もういい加減帰らないと、色んな人が心配してしまう。
僕は左手で君の右手を取った。指を絡めるとより近くに感じる。君は繋がれた自分たちの手を見て、口角を上げるのだ。
駅までの道を二人でゆっくり歩き出した。
「何座を作ったの?」
「えー? オリジナル」
「名前は?」
「内緒」
君は笑いながら僕を見上げた。その笑顔が星空の下で輝いて見えた。
『星空の下で』
桜さく 鼻水がまん 良い日だね
空より
電話なり 出ないと決めた 電話口
若作り 席譲られて 刑事かな
桜さき 千鳥ヶ淵で 千鳥足